19 / 22
ネットの大海を泳ぐ2
しおりを挟む
「栞、そんなことをしてもダメよ。私の休日のささやかな時間を、気にしないで寝るという行為を邪魔した罪は重いわ。本当なら、ベルトルテのケーキセットなんて生ぬるいものじゃなくて、フランス料理のディナーくらいは、ご馳走様して欲しい所なのよ。」
ちょっとしたお茶目が偉い災難になってしまったよ。
「あっあー、神奈ごめんね。謝るから許して。今から至高のの、2度寝、3度寝したっていいんだし。」
「だから言ってるでしょう。起こした内容次第だって。さぁ、この私を起こした正当な理由を話してもらいましょうか。栞先生!!」
「えーっとね。勘弁して欲しいんだけど、神奈の眠りを妨げた理由はね。これなの。これを見て。」
私はさっきの浮かれた気持ちからしょぼんとした感じで神奈に昨日投稿した作品のアクセス解析の画面を見せる。
「んーっ、アクセス解析か。おっ、いい感じにPVなってるじゃない。一話目だけでこのPVは凄いわよ。でもね。普通はこんなに、名前の知られてない作者が初作品を夜中にこっそり投稿してもこんな数字にはならないのよね。ということは……。」
神奈が私のスマホをサクサク触って画面を切り替えていく。
「ほら見て栞。評価とブックマークがやばいことになってるわ。イイね220。ブックマーク50。評価ポイント248ね。ふっふっふっ、私のマーケティングと営業が功を成したわね。」
「えっ、神奈なにかしてくれていたの?」
「勿論よ。記念すべき栞先生の初ウェブ投稿の作品よ。ファン第一号である私がなにもしない訳ないでしょう。」
「えっ、あの後ずっとおしゃべりしてたのに。いつの間に。でも、神奈ありがとー。大好きー」
さっきの悪ふざけのことは一旦横に置いといて、神奈に最大限の感謝を抱きついて示した。
「ういやつういやつ。ほっほっほっ」
「で、神奈は一体なにをしたの?というか何をしたら、こんなことになるのかなぁ?」
「ふっふっふっ、栞君の質問に答えてあげようじゃないか。実はだね。栞君の作品のファンはリアルにも沢山いてね。その人達にウェブサイトのURL貼り付けて、メールを送信しただけなのだよ。期待の栞先生の最新作、見るべしって書いて送ったのよ。」
「そうなんだ。ありがとう神奈。私に内緒でそんなことしてくれていたんだ。とっても嬉しいわ。でも、そういうことって違反とかにならないの?」
「別にURL貼り付けて.メール送ってるだけだからね。問題ないと思うわ。このメールに、ブックマークと評価5つけてね。とか書いたら、NGの可能性は高いわね。つい先日もモルカルのサイトで、評価します。ブックマークします、PVあげますで商売してた人がいて垢BANくらって、SNSで炎上してたから。これはあくまで新作のご案内だけよ。あとは、栞先生を応援してくれるファンの好意ね。」
※実際に関しては、各サイトの規約をお読み下さい。
これはあくまでフィクションです。
ちょっとしたお茶目が偉い災難になってしまったよ。
「あっあー、神奈ごめんね。謝るから許して。今から至高のの、2度寝、3度寝したっていいんだし。」
「だから言ってるでしょう。起こした内容次第だって。さぁ、この私を起こした正当な理由を話してもらいましょうか。栞先生!!」
「えーっとね。勘弁して欲しいんだけど、神奈の眠りを妨げた理由はね。これなの。これを見て。」
私はさっきの浮かれた気持ちからしょぼんとした感じで神奈に昨日投稿した作品のアクセス解析の画面を見せる。
「んーっ、アクセス解析か。おっ、いい感じにPVなってるじゃない。一話目だけでこのPVは凄いわよ。でもね。普通はこんなに、名前の知られてない作者が初作品を夜中にこっそり投稿してもこんな数字にはならないのよね。ということは……。」
神奈が私のスマホをサクサク触って画面を切り替えていく。
「ほら見て栞。評価とブックマークがやばいことになってるわ。イイね220。ブックマーク50。評価ポイント248ね。ふっふっふっ、私のマーケティングと営業が功を成したわね。」
「えっ、神奈なにかしてくれていたの?」
「勿論よ。記念すべき栞先生の初ウェブ投稿の作品よ。ファン第一号である私がなにもしない訳ないでしょう。」
「えっ、あの後ずっとおしゃべりしてたのに。いつの間に。でも、神奈ありがとー。大好きー」
さっきの悪ふざけのことは一旦横に置いといて、神奈に最大限の感謝を抱きついて示した。
「ういやつういやつ。ほっほっほっ」
「で、神奈は一体なにをしたの?というか何をしたら、こんなことになるのかなぁ?」
「ふっふっふっ、栞君の質問に答えてあげようじゃないか。実はだね。栞君の作品のファンはリアルにも沢山いてね。その人達にウェブサイトのURL貼り付けて、メールを送信しただけなのだよ。期待の栞先生の最新作、見るべしって書いて送ったのよ。」
「そうなんだ。ありがとう神奈。私に内緒でそんなことしてくれていたんだ。とっても嬉しいわ。でも、そういうことって違反とかにならないの?」
「別にURL貼り付けて.メール送ってるだけだからね。問題ないと思うわ。このメールに、ブックマークと評価5つけてね。とか書いたら、NGの可能性は高いわね。つい先日もモルカルのサイトで、評価します。ブックマークします、PVあげますで商売してた人がいて垢BANくらって、SNSで炎上してたから。これはあくまで新作のご案内だけよ。あとは、栞先生を応援してくれるファンの好意ね。」
※実際に関しては、各サイトの規約をお読み下さい。
これはあくまでフィクションです。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
もしもしお時間いいですか?
ベアりんぐ
ライト文芸
日常の中に漠然とした不安を抱えていた中学1年の智樹は、誰か知らない人との繋がりを求めて、深夜に知らない番号へと電話をしていた……そんな中、繋がった同い年の少女ハルと毎日通話をしていると、ハルがある提案をした……。
2人の繋がりの中にある感情を、1人の視点から紡いでいく物語の果てに、一体彼らは何をみるのか。彼らの想いはどこへ向かっていくのか。彼の数年間を、見えないレールに乗せて——。
※こちらカクヨム、小説家になろう、Nola、PageMekuでも掲載しています。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。


ゼンタイリスト! 全身タイツなひとびと
ジャン・幸田
ライト文芸
ある日、繁華街に影人間に遭遇した!
それに興味を持った好奇心旺盛な大学生・誠弥が出会ったのはゼンタイ好きの連中だった。
それを興味本位と学術的な興味で追っかけた彼は驚異の世界に遭遇する!
なんとかして彼ら彼女らの心情を理解しようとして、振り回される事になった誠弥は文章を纏められることができるのだろうか?
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる