【完結・短編】創作スキルと占い師 〜小説家の卵に創作スキルは必要ですか?〜

近衛 愛

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創作スキルと5w1H

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「テストするには簡単な方がよかったんだけどね。書くことが必要なスキルだから書けばいいと思ったのに~」

「あっ、そういえば、ノート書く系のものは、人だと実際に真の名前を知っていて、その人の顔を見たことあるってのが定番よね。あっ、栞間違えても、神奈心臓麻痺なんて書かないでよね。」

「当然じゃない。冗談でもそんなことはしないよ。でも、それって、書いたら、そう言うことも出来ちゃうってことよね。」

「そう考えて動いた方がいいでしょ。だから迂闊になんでも書き込んじゃダメよ。私と相談して書こうね。」

「うん、分かったよ。神奈、あなたがいてくれてよかった。私一人じゃなにするかもどうしていいかも分からなかったよ。」

「なーにー栞。改まって。まだ何も出来てないわよ。そういうのはは終わった後で十分よ。なるべく詳細に書いてみなよ。何月何日どこで誰がどうしたかって。」

「それってもう5W1Hを書けってことね。私が分かることではなくて、見た人みんなが分かる様にね。そらなら仕事でもしてるし、小説書く時も気をつけてらから大丈夫ね。」

「2021年4月14日20時48分に、日本国石川県金沢市八日市3丁目フランダースとネロの家108号室、本塚栞在住の部屋にて、机の上の透明なコップの中にミネラルウォーター100mlが注がれる。」

 長々と文章をノートに記載していく。そういえば、さっきは気にしなかったけど、スキルが発動する?確定するタイミングっていつだろう?常時だと単語単語で発動する形になると思うけど。

 そう考えていると、時間になりコップの中に空中から水が注がれ出した。

「栞、しおり見てみて。空中から水出てるよ。」

 しきりに神奈が私の肩を叩いてくる。

「神奈私にも見えてるよ。本当夢みたい。」

「なら、私がほっぺたつねってあげるよ。」

 神奈が私のほっぺを片手でムニムニしてくる。うん、くすぐったい。

「夢じゃない。本当に起きてることだ。」

「凄いよ。栞、本当に神様みたいになったんだよ。何もない所から水が出たんだ。このスキルは本当に創作スキルなんだよ。書いたこと柄が事実になるんだよ。これがあったらなんでも思うがままだよ。あっ、私も同じことこのノートに書いてみていい?」

「うん、神奈書いてみて、このスキルがどこまでなのか確認する必要があるものね。」

 神奈はほとんど同じ文章を書いていった。時間だけど今から、30秒後に設定してある。

 30秒経ったけど、なにも起きなかった。

「どうもスキル使用者本人じゃないと意味がないみたいな ね」


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