【完結・短編】創作スキルと占い師 〜小説家の卵に創作スキルは必要ですか?〜

近衛 愛

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怪しい占い師にはご注意を

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 私は本塚 栞(ほんつか しおり)。ほんづか とは読まないのでそこの所ご注意お願いしますね。

 今年で24歳になる物書き、自称小説家ともいう。と言っても、大賞には応募するものの全て予選で脱落してしまう。最終選考なんて残ったこともない。

 小さい頃から、空想や妄想することが大好きで暇さえあれば、色んな物語をノートに書き留めていた。そんなノートは100冊を軽く超えて、押し入れの中に大事にしまってある。将来の夢はステキな奥さんになること。

 私は仕事をしていて、ふと同僚から、アルファポリスや小説家になろうでネット小説を読んでいることをしる。

「へー最近は、そんな簡単に応募も出来るし、投稿も出来るんだね」

「シオリは私より本が好きで小説を沢山読んでるのに遅れてるよね。デジタル音痴だから、しょうがないけど、もっと色んなことにアンテナ張っといた方がいいよ。」

「神奈(かんな)は色んなことを知っているもんね。今日はこれで終わりだから、上がるね。お疲れ様~」

「うん、お疲れーーー」


◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 帰りは近くのショッピングセンターに行って食材を、買って帰っている。

「ちょっとそこの綺麗なお姉さん。奇妙な運が出てるよこっちにおいで。」

 占いブースのカウンターにいる美人な女の子に声をかけられた。

「えっ、私?」

 辺りを見回して確認する。辺りには私しかいない。
 私はあまり綺麗とかいう単語を使われたことはない。

「そっ、ワンピースを着ているお姉さんです。さっきも言ってますけど、おかしな奇運が見えるので、ちょっとこちらでお話しましょう。」

 私は、結構占いが好きで、手相占いやタロットカードに興味があって、自分で本を読んで占ったり、近くの占いの先生にお願いしてみてもらうこともある。

 でも、こんな風に声をかけられたことはないんだよね。新手の悪徳商法か何かかな?料金をチラッと見ると、初回10分1000円、以降も10分1000円か。普通の料金だね。
 
 今月は飲み会あったり、友達の結婚式があったから、懐も寒いし、ここはごめんなさいかな。

「あっ、ごめんなさい。今日は予定あるので。」

 「待って待って、怪しいかもしれないけど、怪しくないから。いや、それだと怪しいことに?……とにかく、占いの料金は取らないし、高価な壺も売りつけないから。ちょっとだけこっちに来て、話を聞いて下さい。」

 必死になって呼び止められている。
 こっちは全然悪くないのに、このままいくと罪悪感が物凄いや。

「はぁーっ、じゃ~本当に少しだけですよ。」

「ありがとうございます。」

  私はブースに座って話を聞くことに。
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