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第11章 ダンジョンフロア2階 オープン準備編
【096】雪山でのテストプレイ with スキー&スノボー6
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ソリを使って、山頂から滑ってみようかと思うのだが、天魔さんや雪那さんに言った手前、吸血鬼の姿になって、山頂に行くのは憚(はばか)れる。
さて、どうしようかな?トナカイを僕も捕まえてくるか、別の方法で登ることにするか?それともまた別の検証をしていくか。うん、悩ましい。
そうだ。何も雪の上をえっちらはっちら歩いて登る必要はないな。雪の上がダメなら、空中を渡っていけばいいんだ。
SHOPで、デカくて永井木の棒を2つと、頑丈なロープ、クギ、アンカー付の釘も買う。
いや、ほんとSHOPって、なんでこんなに冒険に関係のないものが売ってるんだろうな。それとも、断崖絶壁を登る場面があると想定されているのだろうか?
木の棒の先端にロープを頑丈に固定し、念のため、さらに釘を打ち付けて固定する。ロープの反対側には、アンカー付の釘を木の棒に括りつけて固定してある。念入りにしてあるため、ちょっとやそっと引っ張ったくらいでは抜けない。
さて、その棒をどうするかと言うと、思いっきり振りかぶって、山頂目掛けて、投げつける。
「ビューン」
っと、雪を一筋の木の棒が突き進んでいく。
「グサッ」「パカっ」
ちゃんとささったかどうか、軽く引っ張って確かめる。
「ぐんぐん」
うん、バッチリ固定されている。アンカーが雪山に衝突さした衝撃で開き、ちゃんと引っ掛かって役目を果たしてくれたようだ。
反対側の木の棒を雪山の麓に、立てるこっちも念入りに倒れないように埋め込んで固定する。
「さっ、準備は出来たし、やってみようか。」
初めての試みでかつ、先見の例がない。参考にしたのは、リフトの構造だけど、形だけだから、上手くいっているのか、いないのか。
フックを用意して、打ち付けた木の棒の先端まで、ジャンプして飛び上がる。フックをさっき投げたロープに引っ掛け、木の棒から、手を離して、フックを握りしめる。
上手くいけば、上手くいくはずだ。きっと。
フックがロープを滑り、高い方から低い方へと、どんどん、重力を利用して滑っていく。
「いやー、このスピードで滑っていくのは中々い今のかな。」
と思っていたのも束の間、ロープのたるみが中腹ぐらいで出来ており、そこで止まってしまった。
「最後まで行ければ良かったんだけど、行くわけないよね。山頂ってかなり高いし、よっと。」
それでも山頂までにロープの道筋は出来ている。僕は、腕の力を持って、ジャンプして、ロープの上に飛び乗った。
「おっと、結構バランス感覚が必要な感じだね。」
綱渡りするような感じで、ロープの上に立つ。バランスが崩れると、下に落ちてしまうので、両手を、横に広げながらバランスを取る。
うーん、ちょっと失敗したかもしれませんね。バランスを取るのに両手を広げるため、耐寒性能が低い今の装備では、空気との接写面積を広がると寒い。これが続くと、バランスが取れなくなって落ちる気がします。かと言って、両腕を伸ばさずに渡れるかと言うと、正直自信はない。
裸足ならもう少しまともに出来るのでだが、今は靴を履いているのでそれも厳しい。
「まー身体が冷たくなる前に渡ってしまいましょう。よっと。」
スイスイとロープを足場にして、山を登っていく。段々頂上に近づくにつれ、ロープの角度が急になって来た。流石にいくら僕でもこの角度のロープは、靴では、登れないわ。
諦めて、ロープを手で掴み、ロッククライミングの要領で登っていく。足は空中にブラリと垂れ下がり、腕の力のみで右に左に揺れながら、登っていく。
頂上間近にくると、もう、ロープと、雪の感覚が近くなりすぎて、ロープを使う意味はなく、そのまま雪の上に降りて歩いて登った。
「ふーっ、ようやく山頂か。かなり時間がかかったかな。カンヌキで登るのとどっちが楽だろう?」
下を見下ろすと、ミリィが四つん這いになって、雪煙を、上げながら走ってくる。どうやら僕の方が早くついたようだ。
「ふーっ、やーっと着いたにゃ~。あれっ、ご主人なんでいるにゃ?下にいなかったにゃ?」
「ミリィお疲れ様~。僕はあれを伝って来たんだよ。」
と言って、ロープを指差す。
「ふみゃー、そんにゃ方法もあるかにゃ?ミリィも、次やってみるにゃ~」
小咲ちゃんは、まだ中腹あたりをえっちらほっちら歩いて来ている。雪那さんと天魔さんの姿はまだ見えない。まだモンスターを、捕まえていないようだ。
さて、どうしようかな?トナカイを僕も捕まえてくるか、別の方法で登ることにするか?それともまた別の検証をしていくか。うん、悩ましい。
そうだ。何も雪の上をえっちらはっちら歩いて登る必要はないな。雪の上がダメなら、空中を渡っていけばいいんだ。
SHOPで、デカくて永井木の棒を2つと、頑丈なロープ、クギ、アンカー付の釘も買う。
いや、ほんとSHOPって、なんでこんなに冒険に関係のないものが売ってるんだろうな。それとも、断崖絶壁を登る場面があると想定されているのだろうか?
木の棒の先端にロープを頑丈に固定し、念のため、さらに釘を打ち付けて固定する。ロープの反対側には、アンカー付の釘を木の棒に括りつけて固定してある。念入りにしてあるため、ちょっとやそっと引っ張ったくらいでは抜けない。
さて、その棒をどうするかと言うと、思いっきり振りかぶって、山頂目掛けて、投げつける。
「ビューン」
っと、雪を一筋の木の棒が突き進んでいく。
「グサッ」「パカっ」
ちゃんとささったかどうか、軽く引っ張って確かめる。
「ぐんぐん」
うん、バッチリ固定されている。アンカーが雪山に衝突さした衝撃で開き、ちゃんと引っ掛かって役目を果たしてくれたようだ。
反対側の木の棒を雪山の麓に、立てるこっちも念入りに倒れないように埋め込んで固定する。
「さっ、準備は出来たし、やってみようか。」
初めての試みでかつ、先見の例がない。参考にしたのは、リフトの構造だけど、形だけだから、上手くいっているのか、いないのか。
フックを用意して、打ち付けた木の棒の先端まで、ジャンプして飛び上がる。フックをさっき投げたロープに引っ掛け、木の棒から、手を離して、フックを握りしめる。
上手くいけば、上手くいくはずだ。きっと。
フックがロープを滑り、高い方から低い方へと、どんどん、重力を利用して滑っていく。
「いやー、このスピードで滑っていくのは中々い今のかな。」
と思っていたのも束の間、ロープのたるみが中腹ぐらいで出来ており、そこで止まってしまった。
「最後まで行ければ良かったんだけど、行くわけないよね。山頂ってかなり高いし、よっと。」
それでも山頂までにロープの道筋は出来ている。僕は、腕の力を持って、ジャンプして、ロープの上に飛び乗った。
「おっと、結構バランス感覚が必要な感じだね。」
綱渡りするような感じで、ロープの上に立つ。バランスが崩れると、下に落ちてしまうので、両手を、横に広げながらバランスを取る。
うーん、ちょっと失敗したかもしれませんね。バランスを取るのに両手を広げるため、耐寒性能が低い今の装備では、空気との接写面積を広がると寒い。これが続くと、バランスが取れなくなって落ちる気がします。かと言って、両腕を伸ばさずに渡れるかと言うと、正直自信はない。
裸足ならもう少しまともに出来るのでだが、今は靴を履いているのでそれも厳しい。
「まー身体が冷たくなる前に渡ってしまいましょう。よっと。」
スイスイとロープを足場にして、山を登っていく。段々頂上に近づくにつれ、ロープの角度が急になって来た。流石にいくら僕でもこの角度のロープは、靴では、登れないわ。
諦めて、ロープを手で掴み、ロッククライミングの要領で登っていく。足は空中にブラリと垂れ下がり、腕の力のみで右に左に揺れながら、登っていく。
頂上間近にくると、もう、ロープと、雪の感覚が近くなりすぎて、ロープを使う意味はなく、そのまま雪の上に降りて歩いて登った。
「ふーっ、ようやく山頂か。かなり時間がかかったかな。カンヌキで登るのとどっちが楽だろう?」
下を見下ろすと、ミリィが四つん這いになって、雪煙を、上げながら走ってくる。どうやら僕の方が早くついたようだ。
「ふーっ、やーっと着いたにゃ~。あれっ、ご主人なんでいるにゃ?下にいなかったにゃ?」
「ミリィお疲れ様~。僕はあれを伝って来たんだよ。」
と言って、ロープを指差す。
「ふみゃー、そんにゃ方法もあるかにゃ?ミリィも、次やってみるにゃ~」
小咲ちゃんは、まだ中腹あたりをえっちらほっちら歩いて来ている。雪那さんと天魔さんの姿はまだ見えない。まだモンスターを、捕まえていないようだ。
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