吸血鬼が始めるダンジョン経営 ~アトラクション化で効率的に魂採取~

近衛 愛

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第6章 新しい仲間との新たなる船出

【052】新しい仲間との新たなる船出 その8

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僕は受付に戻ると、保険契約の説明をしていた。その後しばらくし、

「「オーナー、着替え終わりました」」

という二人の元気で明るい声が聞こえてきた。

「うん、二人ともサイズはぴったりみたいだねよく似合っているよ」

「では、さっそく業務を学んでいこうか。」

と歩いて、受付ホールに行って、二人と自己紹介を軽くした後、雪那さんにお昼休憩に行ってもらうようにお願いした。

「では二人にはこれから、受付業務を学んでもらいます。しばらくは僕のやることを見て、内容を覚えてね。後で雪那さんが休憩終わったら、時渡さんに彼女と一緒に受付業務に入ってもらうから。」

「「はい、わかりました」」

新規登録者の受付対応を二人に簡単に教えていく。メインの受付業務はしばらくは雪那さんにやってもらうので、二人にはパソコンでの入力のサポートをしてもらいたいのだ。

ゆくゆくは3人とも一人でやってほしくはある。でも初めから一度に全部教えて出来るなんて高望みは僕はしない。だって、僕がそれを出来ないから、人にそれを頼むのが難しいんだ。

でもこの子たち凄い飲み込みが早い、一度教えたらスポンジが水を吸収するようにどんどん覚えていく。これは教えがいがある。正直僕なんかあっという間に追い越されてしまいそうな気分だよ。

「リュウさん。お昼休憩終わりましたので、交代しますね」

「えぇ、雪那さん。こちらの時渡さんが午後から、一緒にやるので、主に受付メインは雪那さんで、補助でパソコン入力を時渡さんにやってもらうので、協力してやってくださいね。」

「「はいっ、わかりました」」

うん、二人ともいい返事だ。お願いする方もこれくらい元気な声で返されると気分がいいね。

「天宮君は、次はこっちに来てね。あっ、そうだ、時渡さんもこっちに来て、一緒に保険契約のお話をするから、二人とも聞いて、その際に契約もしてしまおう。
受付のサポートはその後でお願いします。」

二人を連れ、部屋の後方に立ってもらい、新規登録者と同じように保険契約に関しての説明を聞いてもらった。他の新規登録者は座っているんだけど、同じ用に座ってもらう訳にもいかないからね。

で、新規登録者と二人の保険契約を完了し、次は天魔さんの業務の交代に行った。

「天魔さん、お昼休憩なんで、交代しますよ。」

と、一緒に二人の紹介もした。

「了解です。詳しいお話は後でします。では、お昼行ってきますので宜しくお願いします。お二人ともこれから一ヶ月宜しくお願いします。」

きっちりやるべきことをやっていく天魔さんは僕から見てもカッコよかった。

「天宮君には、今後、天魔さんの元について、既存登録者の受付業務を行ってもらいます。」

と作業内容の説明をしていく。天宮君は、時渡りさんとは、違い熱心に言われた内容をメモして、記録するタイプだった。

こっちとしては、メモしてくれると真剣に聞いてくれてるって感じがするので教えてる甲斐がでてきます。

二人とも優秀優秀。これでしばらくはなんとかなりそうだなって気がしてきました。

「オーナー休憩終わりましたよ。後は、オーナーの休憩ですね。保険契約の説明は私がやっておきますので、行ってきてください。」

「ありがと、天魔さん。では僕も昼休憩行ってくるので、後宜しくお願いします。基本的なことは教えてあるので、天宮君が午後から、天魔さんのフォローに入ります」

こうして、僕は昼休憩を取ることになった。ふ~~っ、予定外に採用スタッフの面接や、新人の教育指導が入ってきたけどなんとかなったな。
二人とも飲み込みはいいから、後2~3日もしてもらったら、一人で受付業務を任せることも出来るな。

と思いながら、制御室に行って、ご飯をたべた。モニターを見たら、ミリィも今は説明が終わってあいているようだった。ソウルデバイスで『通話』してみる。

『もしもし、ミリィだにゃ~』
『あぁ~、ミリィ今大丈夫かい?』

『大丈夫にゃ~。どうかしたかにゃ~』

『いやね。今日は凄いんだよ。なんと、二人も人間のスタッフが採用したんだよ。僕はてっきり2週間後になると思ってたんだけど、すぐに来たんだよ』

「それは凄いにゃ~。頑張ってポスター作った甲斐があったにゃ~。」

「ミリィもポスター作製作ってくれたんだもんね。助かったよ。ありがと。いや~僕がやろうと思ったらいつまでたっても出来そうにないからさ。ホントすぐにやってくれた二人には感謝してるよ」

「そんにゃ~。当たり前のことしただけにゃ~。ご主人はもっとミリィのこと頼ってもいいんにゃよ」

「うん、ミリィにもたっぷり頼らせてもらうよ。どうも、僕一人でやってしまう癖があるのかな。そんな時はダメニャよご主人一人でしちゃ~って声かけて欲しいな」

「うん、わかったにゃ~。ミリィに任せるにゃ~。あっ、次のお客さんが来たにゃ~。またにゃ~ご主人」

うん、ミリィと話すと胸のつっかえが綺麗に取れてくよ。お昼ご飯も食べたし、午後も頑張って働きましょうか!!

と言って、下に降りて行くと、

「オーナーちょっと話があるんでお時間いいですか?保険契約の説明は終わりましたので、次まで時間がありますし、天宮君も覚えが良いので、しばらくは大丈夫です。

天宮君わからないことがあったら、呼んで下さいね」

「ハイ、天魔さん」

元気よく応える天宮君。しらない間に子弟関係のようなものが結ばれたかのように見える。

それにしても、スタッフも新規で二人採用したし、優秀だし、急ぎで天魔さんが話したいことってなんだろう?
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