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第5章 星空満点空中ツアー

【043】初めての休暇と星空満点空中ツアー5

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「消えてしまいましたね。先ほどの妲己さんはどのようなお方なのでしょうか?とてつもなく巨大な力を感じましたが。」

「妲己姉さんは、中国の伝承にも乗っている九尾の狐ですよ。知りませんかね?」

「なるほど、九尾の狐であれば、あの妖気も頷けます。中国でれば、あそらく、奇門遁甲の術で、気脈を使って転移したのではないかと思います。
もっとも、私も聞いたことがあるだけで、実際に見たのはこれが初めてになりますが。」

「妲己姉さん。そんな術が使えたんですね。私も知り合って間もないので、どうような方かは詳しくしりません。ま~すごく楽しいことが好きな人という感じですかね。

今回ここに来たのもそもそも妲己姉さんがここに来たいと言ってからですし。雪那さんが、こうなることもある程度予見していた節があります。」

と話している打ちに不意に時間が来なってきた。今は何時だろう。スマホを見ると。。。。
『0:23』。。。。。
うっ。。。予定より時間がかかり過ぎている。
急いで帰らなきゃ。

「雪那さん。すみません。こうやってじっくりとお話していたいのですが、明日もダンジョンマートを開ける必用があるので、今すぐ金沢に行きます。

準備等何か持って行くものはありますか?支度金として、20万お渡ししますので、必要なものは向こうで揃えて下さい。」


「いえ、大丈夫です。着のみ着のままで行けます。そんなにお忙しいのにお時間を取っていただきありがとうございます。」


「では、行きます。」

妲己姉さんと同様に雪那さんをお姫様抱っこして、おんぶ紐で僕と固定した。吸血鬼化し、羽を広げ、猛スピードで飛んでいく。

「雪那さん。かなりスピードを出してますが、大丈夫ですか?」

 びゅ~~~~っと、風を切る音が鳴り続ける。

「えぇ、大丈夫です。むしろこの風と星空をみながらの飛行が心地よいです。」

といって、目をキラキラしながら眺めている。僕にしっかり抱き着いて、首に手を回していることについては今は気にならないみたいだ。

「それならよかったです。ではこのまま一気に行きます」

とさらに加速する。妲己姉さんに言うと怒られそうだが、子供形態の雪那さんは大分軽く、妲己姉さんの半分。ごほんごほん。かなり軽い。


「ふ~~っ、到着しましたよ。雪那さん。ここがダンジョンマート金沢です。もっとも空を飛んできたので屋上になりますがね。さっ中に入って、早速雇用契約書の締結とダンジョンの2階を雪山にして、住む場所を確保してしまいましょう。」

っとウインクしながら言ってみる。

「ええ。それではお願いします。ウィーンさん。いえ、オーナー」

「いえいえ、今まで通りウィーンさんで大丈夫ですよ。オーナーなんて照れくさいですし」

ふふふっと笑いながら頷いてくれる。

制御室へと移動し、書類棚から、雇用契約書を出してくる。給料は18万、社宅費として、雪山を貸し出す。週に一度はメンテのため、制御室で寝泊まりする旨をつけて、差し出した。

後はダンジョンに入るための保険契約書を用意して。簡単に雪那さんに説明した。特に条件は指定されなかったので、その内容で締結した。

保険契約の方は少し心配であったが、妲己姉さんが、生命エネルギーを渡したためかよくわからないが、寿命は規定をクリアしていた。


物の怪の場合、年間のボーナスとして、勤めていた日数/年間*保険契約での寿命の獲得年数*1% が年に一度支給される。

仮に金沢支店で600人いたら。寿命600年*100日/365日*1%=約4.1年の寿命を得ることが出来るのである。そのまま寿命で獲得するもよし、本社に買い取ってもらって、お金にするもよしである。その際の金額はすごい桁になるのではあるが。

これも規約があって、支店毎に割り振られる寿命のMAXは限度がある。10%までしかもらえないのだ。本社に受けた説明では、90%はソウルコレクトシステムを運用したりするのに必要だそうだ。

そのため、物の怪のスタッフを雇った場合、保険契約を結んでも一年働いて入れば、寿命は一年以上はバックマージンとして帰ってくるため、消耗することもなく、安心して働くことが出来るのである。

これは物の怪のみに適用される特別規約で人間が知ることはないし、人間に知られた場合その物の怪はその特権を全て失ってしまうのである。

さて、契約書の締結も終わったし、ソウルコレクトシステムの画面をonにし、ダンジョン2階のデザインを行う。といっても今日は、そこまで長く詳細に詰めるわけではない。

雪那さんが安らかに眠れてある程度体調を回復する場所が作れればよいのだ。内部の詳細の設計は後である。

「ダンジョンのフロアで2階フロアを選択して、環境設定を雪山に設定。時間帯はしばらくは夜にしておこう。
雪那さん他にいるものはある?というか雪山でどうやって寝ているの?」

「洞窟内で人に見られぬように、氷の寝台を用意して、雪の布団を掛けてねております。
ですので、雪山には、洞窟と、森があると嬉しいですね。」

「わかった。ひとまずはその2つを設置してと、両方ともセーフティーエリアではないので、モンスターの出現範囲にいれないように気をつけないと。まだしばらくは、モンスターはダサないけど。」

とひとまずはこれでいいかな。スタッフ用の冒険者カードを雪那さんに私、ソウルデバイスに装着してもらう。

これで準備はOKと。おっと、着物が血まみれのままだった。でもこれは、初期装備で対応してもらおう。ちょっとこれ以上は僕は今日は厳しいぞ。

1階におりて、転送ポイントを使用して、2階の雪山ダンジョンに二人で入っていった。
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