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第4章 ダンジョンマート金沢店 初めての休暇と観光編
【031】初めての休暇とオアシス4
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僕、玉藻姉さん、妲己姉さんと戦闘が終わり、次はサクラちゃんのはずであったが。。。
モンスターと遭遇する前に、オアシスに到着してしまっていたのだった。
「着いたにゃ~。ここがオアシスにゃ~」
「う~~~ん、ホームページの写真を見ても綺麗だと思ったけど、現物を見ると一段と綺麗に感じるわね。透き通るような水ね。あっ、それに冷たいわね。」
玉藻姉さんが両手を上げて、大きく伸びて、その後、湖に近づき、しゃがんでそっと右手を水の中に入れて、少量の水を掬(すく)った。
「ホントに綺麗よねん。これなら、虫とか病気とかの心配もしなくていいいし、気兼ねなく泳げるわん。海や、プールに行くと、人だかりが出来て、まともに楽しめないから助かるわん。」
「私のとこには、海や湖はありますけど、泳ぐとこではありませんからね。泳ぐとなったら、水も口の中に入るし、肌にも直接かかるから綺麗な水なのはいいですよ~~」
女性陣がこのオアシスに満足してくれているようだ。あれっ、なんかふと、腑に落ちないことが。。。
そうだっ
「みなさんちょっと聞きたいのですが、皆さんのとこにはオアシスはないのでしょうか?」
「ないわねん。わらわのとこは、1階は草原タイプで、2階は森林タイプにしているわん。高所では、砂漠タイプももちろんあるのよん。でも、オアシスは設置してないわねん。」
「なぜですか、置いたら、こうやって遊べますよ。」
「そうなのよねん。その遊ぶという観点がわらわとは違ったのよねん。」
「???」
「それは、私も同じですね。砂漠タイプのダンジョンは京都でも設置してますわ。でもオアシスは私も設定しないわよ。なんでかっていうとね。
高所でダンジョンに冒険者が求めているのは、娯楽ではなくて、より強くて凶悪なモンスター、討伐時の大量の魂石ポイント、そして、レアドロップなのよ。」
「ウィ~ンちゃんみたいに、初階を砂漠にした人は多分世界のダンジョンマートをみても、多分いないよ。だから、初めてなのに、砂漠を選択して、オアシスまで設置できるウィーンちゃんの考えがすごいんだよ。」
「「うんうん」」
サクラちゃんのお褒めの言葉に対し、他の二人が首を上下に振って頷く。
「そうですか。僕のアイデアでもありますけど、きっかけはミリィが言ってくれた。女性の冒険者の誘致ですから、本当の立役者はきっとミリィですね。」
「ええええ~~~~~、そうなの?ここってメインのターゲットは、女性だったの?嘘でしょ。冒険家の9割は現在の登録者は男性なのに。。。。」
玉藻姉さんがビックリしている。余程女性ターゲットという観点が異質なものらしい。
「ええ、女性の冒険者が入ってくれば、それに釣られて、男性の冒険者がくるのではと考えましたので。」
「そうね。確かに、ダンジョンは置いといて、カフェやレストランもそういう所が多いわね。サービスエリアなんかも、女性のニーズに絞り、トイレなんて、水洗で、毎日清掃されて、異臭もなく、とても清潔だもの。
20年前だったら、これが公園とかだと、異臭がしたり、壊れてたりしてし、よっぽど緊急事態にでもならないと、使わなかったもの」
「わらわも対象は男性だもん。わらわが前にでると、男性陣がこぞってやってきてくれるわん。それにつられる女性はいないのよん。」
「妲己ちゃんのとこは女性客少ないもんね。妲己ちゃん目当ての男性のお客さんばっかりだから、女性客からしたら、居心地が悪いお店になっちゃうんだよ。
でも、コンセプトは男性客に定期的にダンジョンに入ってもらうだから、目的は達成してるしね。
私も、男性のお客さん対象にダンジョン作ってるから、倒しがいのあるモンスターばかり配置しちゃってるし、ウィーンちゃんみたいに、可愛いモンスターさんじゃなのよね。」
「そうそう。それは私も始めにモンスター見た時に思ったわ。モンスターのデフォルメの設定は標準のはずなのに、蛇ちゃんやサソリちゃんて呼びたくなるほどに可愛いモンスターがでてきたから。
ウィーンさん。もしかして、モンスターのデフォルメの標準設定も弄(いじ)ってるの?」
「ええ、そうですよ。女性なら可愛いものが好きかと思いまして、リアル設定ではなく、デフォルメ設定して、可愛いモンスターが出現するようにしてます。」
「えっ、ウィーンちゃんそんなとこも設定してたの?私気付かなかったよ。だって、私の冒険者カードはデフォルメ設定にしてるもん。いつもと変わらないから。気付かなかったよ」
「でも、これなら、確かに男性客よりも女性客の誘致の方が期待できそうね。実際のとこ新規登録者の男女比はどうだったの?」
「え~と、たしか、男性が7割、女性3割でした。なので、まだまだ効果は期待通りにはいってないですよ。」
「えっ、嘘でしょ。確かに、保険の契約を説明した時に、女性の人数が多いような気はしてたけど。まさかそんなにいるとは思わなかったわ」
「そんなにいる?んっだって、3割しかいなかったんですよ。男性の方が2割も多いからそれはおかしいいんじゃ?」
「は~~~~~っ、ウィーンさん。通常のダンジョンマートの男女比がどのくらいか知ってる?」
呆れた表情で玉藻姉さんが僕に聞いてくる。
「えっ、7対3とかではないんですか?あっ、さっき9体1って言ってましたね。」
「そうよ。だから、3割っていうのは、これの3倍に当たるから多すぎなのよ。」
「ちなみわらわの中国支店では、男女比は95対5なのよん。世界的にみてももっとも女性客の少ないダンジョンになってるわん。ちなみに、砂漠には、アリジゴクを設置して、そこに無数の蛇が出現するようになっているわん」
いや、それって、封神演義ででてくる蠆盆(たいぼん)では。。。。ってことは、伝承に記載してあることは本当にあったことなのか。。。。
オアシスに着いたというのに、水着に着替えて、満喫することもせずに延々と経営談義が続いている。こんなに時間を使って大丈夫なのだろうか?
モンスターと遭遇する前に、オアシスに到着してしまっていたのだった。
「着いたにゃ~。ここがオアシスにゃ~」
「う~~~ん、ホームページの写真を見ても綺麗だと思ったけど、現物を見ると一段と綺麗に感じるわね。透き通るような水ね。あっ、それに冷たいわね。」
玉藻姉さんが両手を上げて、大きく伸びて、その後、湖に近づき、しゃがんでそっと右手を水の中に入れて、少量の水を掬(すく)った。
「ホントに綺麗よねん。これなら、虫とか病気とかの心配もしなくていいいし、気兼ねなく泳げるわん。海や、プールに行くと、人だかりが出来て、まともに楽しめないから助かるわん。」
「私のとこには、海や湖はありますけど、泳ぐとこではありませんからね。泳ぐとなったら、水も口の中に入るし、肌にも直接かかるから綺麗な水なのはいいですよ~~」
女性陣がこのオアシスに満足してくれているようだ。あれっ、なんかふと、腑に落ちないことが。。。
そうだっ
「みなさんちょっと聞きたいのですが、皆さんのとこにはオアシスはないのでしょうか?」
「ないわねん。わらわのとこは、1階は草原タイプで、2階は森林タイプにしているわん。高所では、砂漠タイプももちろんあるのよん。でも、オアシスは設置してないわねん。」
「なぜですか、置いたら、こうやって遊べますよ。」
「そうなのよねん。その遊ぶという観点がわらわとは違ったのよねん。」
「???」
「それは、私も同じですね。砂漠タイプのダンジョンは京都でも設置してますわ。でもオアシスは私も設定しないわよ。なんでかっていうとね。
高所でダンジョンに冒険者が求めているのは、娯楽ではなくて、より強くて凶悪なモンスター、討伐時の大量の魂石ポイント、そして、レアドロップなのよ。」
「ウィ~ンちゃんみたいに、初階を砂漠にした人は多分世界のダンジョンマートをみても、多分いないよ。だから、初めてなのに、砂漠を選択して、オアシスまで設置できるウィーンちゃんの考えがすごいんだよ。」
「「うんうん」」
サクラちゃんのお褒めの言葉に対し、他の二人が首を上下に振って頷く。
「そうですか。僕のアイデアでもありますけど、きっかけはミリィが言ってくれた。女性の冒険者の誘致ですから、本当の立役者はきっとミリィですね。」
「ええええ~~~~~、そうなの?ここってメインのターゲットは、女性だったの?嘘でしょ。冒険家の9割は現在の登録者は男性なのに。。。。」
玉藻姉さんがビックリしている。余程女性ターゲットという観点が異質なものらしい。
「ええ、女性の冒険者が入ってくれば、それに釣られて、男性の冒険者がくるのではと考えましたので。」
「そうね。確かに、ダンジョンは置いといて、カフェやレストランもそういう所が多いわね。サービスエリアなんかも、女性のニーズに絞り、トイレなんて、水洗で、毎日清掃されて、異臭もなく、とても清潔だもの。
20年前だったら、これが公園とかだと、異臭がしたり、壊れてたりしてし、よっぽど緊急事態にでもならないと、使わなかったもの」
「わらわも対象は男性だもん。わらわが前にでると、男性陣がこぞってやってきてくれるわん。それにつられる女性はいないのよん。」
「妲己ちゃんのとこは女性客少ないもんね。妲己ちゃん目当ての男性のお客さんばっかりだから、女性客からしたら、居心地が悪いお店になっちゃうんだよ。
でも、コンセプトは男性客に定期的にダンジョンに入ってもらうだから、目的は達成してるしね。
私も、男性のお客さん対象にダンジョン作ってるから、倒しがいのあるモンスターばかり配置しちゃってるし、ウィーンちゃんみたいに、可愛いモンスターさんじゃなのよね。」
「そうそう。それは私も始めにモンスター見た時に思ったわ。モンスターのデフォルメの設定は標準のはずなのに、蛇ちゃんやサソリちゃんて呼びたくなるほどに可愛いモンスターがでてきたから。
ウィーンさん。もしかして、モンスターのデフォルメの標準設定も弄(いじ)ってるの?」
「ええ、そうですよ。女性なら可愛いものが好きかと思いまして、リアル設定ではなく、デフォルメ設定して、可愛いモンスターが出現するようにしてます。」
「えっ、ウィーンちゃんそんなとこも設定してたの?私気付かなかったよ。だって、私の冒険者カードはデフォルメ設定にしてるもん。いつもと変わらないから。気付かなかったよ」
「でも、これなら、確かに男性客よりも女性客の誘致の方が期待できそうね。実際のとこ新規登録者の男女比はどうだったの?」
「え~と、たしか、男性が7割、女性3割でした。なので、まだまだ効果は期待通りにはいってないですよ。」
「えっ、嘘でしょ。確かに、保険の契約を説明した時に、女性の人数が多いような気はしてたけど。まさかそんなにいるとは思わなかったわ」
「そんなにいる?んっだって、3割しかいなかったんですよ。男性の方が2割も多いからそれはおかしいいんじゃ?」
「は~~~~~っ、ウィーンさん。通常のダンジョンマートの男女比がどのくらいか知ってる?」
呆れた表情で玉藻姉さんが僕に聞いてくる。
「えっ、7対3とかではないんですか?あっ、さっき9体1って言ってましたね。」
「そうよ。だから、3割っていうのは、これの3倍に当たるから多すぎなのよ。」
「ちなみわらわの中国支店では、男女比は95対5なのよん。世界的にみてももっとも女性客の少ないダンジョンになってるわん。ちなみに、砂漠には、アリジゴクを設置して、そこに無数の蛇が出現するようになっているわん」
いや、それって、封神演義ででてくる蠆盆(たいぼん)では。。。。ってことは、伝承に記載してあることは本当にあったことなのか。。。。
オアシスに着いたというのに、水着に着替えて、満喫することもせずに延々と経営談義が続いている。こんなに時間を使って大丈夫なのだろうか?
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