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第7章 アカネとフルーテスとのお茶会編
【男の娘104】フィナーレ2
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あっちなみにティムとリリスちゃんは、うちの事業とは別で動いているからね。協力会社みたいなもんだね。サトウキビの現地での収穫と配送作業をやってくれるお得意さんだよ。まーお世話になりっぱなしだね。報酬は勿論、金銭とか宝石の類………ではないよ。砂糖単品もいらないし、サトウキビも美味しくないから、いらないみたい。
ということで、協力会社への支払いはもっぱら、ホットケーキミックスで作ったお菓子や揚げ物なんだよね。サトウキビを運んできてもらって、帰りは向こうにいるドラゴンさん達の報酬に料理を持って帰る。無駄の配送効率だよね。トラックの配送業者さん達と同じだね。きっと
「で、総合としてベジタル領での売上は近年見ることのないものとなった。前年比較で約5倍。全然年と比較して約8倍との結果となった。」
おおー凄い結果である。昨年比の5倍なんて数字が本当にあるんだろうか?無理じゃない?そういえば私の契約完了の利益ってどれほどあればいいんだっけ?
確か結納金が800万エルで、その年5パーセントの利子を付けて返すって話しだから、800万✖️105%=840万が一年目でしょ。そっから2年目の利益が5%加算されるから、840万×1.05%=882万エルだね。
昨年は、私が提案したものに関しての利益は、売上と経費で相殺されてほとんどなかったんだよね。今年もハウス作ったり、調理器具お願いしてから、色々と設備の投資をしたから、ちょっとドキドキものである。
問題なのは、売上が5倍、8倍、10倍になったからと言って、利益が同じ様に上がる訳ではないってことなんだよね。
売上も上がれば当然それにかかる経費も増える。
売上と経費と利益の関連は、一次関数で表されるケースが多い。損益分岐点と呼ばれる場所を超えれば、比較出来簡単に利益が出やすくなるのだけど。流石に領地の固定費や間接経費がいくらあるのか私は知らないかな。
お願いします。お願いだから、ちゃんと利益出てて、これがダメだと、私、マッシュ兄さんと契約で結婚しちゃうことになる。それだけは絶対やだよ。
「で気になる利益だが………」
お父様お願いだから早く言って。これからの私の人生に関わるから心臓に悪いの。料理番組でお得意の、太鼓のダダダダダダというリズミカルな音が頭の中に聞こえてくる。
お父様がイメージの中であっちに行ったりこっちに行ったりしている。結果が分かってるんなら焦らさないで早く言って。演出はいらないんだって。私当事者だもん。他の観客の人もそこまで望んでないよ。
私はごくんとツバを飲み込む。
「みんな喜んでくれ、今期は大幅な利益増大となった。昨年比の4倍、一昨年と比較してやく5倍の利益となった。これもここにいるみんなを含め、領地のみんなそして、協力関係にあるティム殿やリリス殿といった協力があったおかげだ。ありがとう。」
「おおーーー」
と大きな驚きの声がマッシュ兄さんややキャロットちゃんから上がる。利益がそれだけ上がったということは、私の婚約金の返済も問題なく上手くいく筈。
私は両の手を胸の前で組み、目をつぶって神様に、最後のお願いをしていた。
神様お願いします。どうか目標金額を達成しています様に………。
お父様が辺りの顔を見回している。全員の顔を見た所で
「ごほん、では、アカネの契約に関する内容を発表する。」
いよいよだ。辺りがまた、シーンと静まりかえる。
「契約内容の10倍以上の利益を生み出したため、契約はここに成立する。これで、アカネは晴れて自由の身だおめでとう。」
やったー、婚約金の返済が完全に完了した。よかった。それにしても契約金の10倍以上って、1億エル以上ってことだよね。しかも、一昨年の利益にプラスの金額だし、一体どれほどの利益を生み出したのだろう。
「アカネちゃんおめでとう」
お母様が私を抱きしめてくれる。
「アカネお姉様おめでとうございます」
パチパチと拍手しながらキャロットちゃんがお祝いの言葉を述べてくれる。
「アカネおめでとう。これで自分の結婚相手は自分で決められるな。」
マッシュ兄さんが、嬉しいやら悲しいやら複雑な表情で私にお祝いの言葉を述べてくれる。
「うん、みんなありがとう。」
私はみんなに感謝の言葉を述べ、スカートの端を掴んでお辞儀をする。
「それでアカネちゃん、自由になった訳だけど、これからどうするんだい?アカネちゃんさえ良ければずっとうちの子でいてくれていいんだよ。」
お母様が温かい言葉と共に笑顔で私に語りかけてくれる。
「アカネお姉様はずっと私のお姉様ですよね。どこにも行ったりしないですよね。」
キャロットちゃんに至っては少し不安そうな声で聞いてくる。
私もこんな楽しくて、温かい家族と離れるのは考えられない。今までは、契約の延長でこちらにいた。でも、今後は………。
マッシュ兄さんとお父様は、真剣な表情で話の流れを見ている。漢は黙って静観するってね。
ということで、協力会社への支払いはもっぱら、ホットケーキミックスで作ったお菓子や揚げ物なんだよね。サトウキビを運んできてもらって、帰りは向こうにいるドラゴンさん達の報酬に料理を持って帰る。無駄の配送効率だよね。トラックの配送業者さん達と同じだね。きっと
「で、総合としてベジタル領での売上は近年見ることのないものとなった。前年比較で約5倍。全然年と比較して約8倍との結果となった。」
おおー凄い結果である。昨年比の5倍なんて数字が本当にあるんだろうか?無理じゃない?そういえば私の契約完了の利益ってどれほどあればいいんだっけ?
確か結納金が800万エルで、その年5パーセントの利子を付けて返すって話しだから、800万✖️105%=840万が一年目でしょ。そっから2年目の利益が5%加算されるから、840万×1.05%=882万エルだね。
昨年は、私が提案したものに関しての利益は、売上と経費で相殺されてほとんどなかったんだよね。今年もハウス作ったり、調理器具お願いしてから、色々と設備の投資をしたから、ちょっとドキドキものである。
問題なのは、売上が5倍、8倍、10倍になったからと言って、利益が同じ様に上がる訳ではないってことなんだよね。
売上も上がれば当然それにかかる経費も増える。
売上と経費と利益の関連は、一次関数で表されるケースが多い。損益分岐点と呼ばれる場所を超えれば、比較出来簡単に利益が出やすくなるのだけど。流石に領地の固定費や間接経費がいくらあるのか私は知らないかな。
お願いします。お願いだから、ちゃんと利益出てて、これがダメだと、私、マッシュ兄さんと契約で結婚しちゃうことになる。それだけは絶対やだよ。
「で気になる利益だが………」
お父様お願いだから早く言って。これからの私の人生に関わるから心臓に悪いの。料理番組でお得意の、太鼓のダダダダダダというリズミカルな音が頭の中に聞こえてくる。
お父様がイメージの中であっちに行ったりこっちに行ったりしている。結果が分かってるんなら焦らさないで早く言って。演出はいらないんだって。私当事者だもん。他の観客の人もそこまで望んでないよ。
私はごくんとツバを飲み込む。
「みんな喜んでくれ、今期は大幅な利益増大となった。昨年比の4倍、一昨年と比較してやく5倍の利益となった。これもここにいるみんなを含め、領地のみんなそして、協力関係にあるティム殿やリリス殿といった協力があったおかげだ。ありがとう。」
「おおーーー」
と大きな驚きの声がマッシュ兄さんややキャロットちゃんから上がる。利益がそれだけ上がったということは、私の婚約金の返済も問題なく上手くいく筈。
私は両の手を胸の前で組み、目をつぶって神様に、最後のお願いをしていた。
神様お願いします。どうか目標金額を達成しています様に………。
お父様が辺りの顔を見回している。全員の顔を見た所で
「ごほん、では、アカネの契約に関する内容を発表する。」
いよいよだ。辺りがまた、シーンと静まりかえる。
「契約内容の10倍以上の利益を生み出したため、契約はここに成立する。これで、アカネは晴れて自由の身だおめでとう。」
やったー、婚約金の返済が完全に完了した。よかった。それにしても契約金の10倍以上って、1億エル以上ってことだよね。しかも、一昨年の利益にプラスの金額だし、一体どれほどの利益を生み出したのだろう。
「アカネちゃんおめでとう」
お母様が私を抱きしめてくれる。
「アカネお姉様おめでとうございます」
パチパチと拍手しながらキャロットちゃんがお祝いの言葉を述べてくれる。
「アカネおめでとう。これで自分の結婚相手は自分で決められるな。」
マッシュ兄さんが、嬉しいやら悲しいやら複雑な表情で私にお祝いの言葉を述べてくれる。
「うん、みんなありがとう。」
私はみんなに感謝の言葉を述べ、スカートの端を掴んでお辞儀をする。
「それでアカネちゃん、自由になった訳だけど、これからどうするんだい?アカネちゃんさえ良ければずっとうちの子でいてくれていいんだよ。」
お母様が温かい言葉と共に笑顔で私に語りかけてくれる。
「アカネお姉様はずっと私のお姉様ですよね。どこにも行ったりしないですよね。」
キャロットちゃんに至っては少し不安そうな声で聞いてくる。
私もこんな楽しくて、温かい家族と離れるのは考えられない。今までは、契約の延長でこちらにいた。でも、今後は………。
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