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第7章 アカネとフルーテスとのお茶会編
【男の娘101】反撃開始 その2
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「お父様出来ましたわ。」
床に書かれている魔法陣は、寸分狂いもない真円。ダイナってすごく書くのがうまいんだね。私がやると少しやれちゃうのに。
どきどきしてきた。そろそろ反撃開始である。小人さん達は、各々が持ち場について待機しているし、リリムちゃんもキャロットちゃんの近くに待機中だ。
「うむ、ダイナ見事な魔法陣だ。さぁ、ガーネットよ。魔法の適正をこの場で、示してみよ。」
「プラダさん。その前にこの私の自由を縛っているものを外してもらえませんか?」
「ふむ、そうだな。魔法陣で適正を測るには、致し方のないことだ。妙な真似は考えるんじゃないよガーネット。こちらにはキャロットさんがいるのだから。ガーネットの縄を外してやりなさい。」
見張りをしていた、チンピラっぽい人が私の手首と足首にか縛っている縄を、ナイフで強引に切っていく。
危ないな~私の繊細な肌が切れちゃったらどうするのよ。商品価値がなくなるわよ。
「おい、手荒に扱うなよ。その子には多大な商品価値があるんだからな。傷物にするなよ。」
「ハイ」
と元気よく返事したのは良いが結局変わってない。私は身動き一つしない様に神経を張り巡らせた。
「解き終わった様だね。さーガーネット。お前の力を私たちに見せてごらん。」
私は久しぶりに自分の足で立った。いつものドレス姿ではなく、寝巻き姿で。いやはやお恥ずかしい限りである。色気のある寝巻きを着てなくて本当によかったよ。
私は魔法陣の前に歩いていく。ゆったりとした動作で慌てず急がず平然を装いながら。魔法陣の中央に立った。
辺りは鎮まりかえっている。この結果をかなり注視している様だ。
私は、この倉庫にいる一同の視線を一手に引き受けながら、魔法の適正試験を行うんだよね。キャロットちゃんを見ると、この後するべきことが分かっているのか少し緊張しているみたいなんだよ。私は笑顔でニコッと笑って手を振った。
キャロットちゃんはそれをみて笑顔を返してくれたんだよ。よかったよかった緊張がほぐれて。
私は両手の掌を胸の前で静かに合わせた。そして、魔法適正検査に必要な呪文を唱えていく。
「主神ゼファの名の元に、かのものの適正を示さん。」
ダイナが描いた真円の魔法陣に、私の足元から魔力か流れだし、発光していく。虹色の発光で周囲がざわめきだす。
「にっ、虹色、」
「虹色ですわ。まさか、お姉様が…………」
そのことはあまり気にしないで次の所作に移る。
確か次は両手を横にぐーっとを伸ばすんだったよね。
足元に留まっていた虹色の光が、魔法陣全体に行き渡り、色鮮やかに発光する。周囲の人はそれをただだだ、息を呑んで見つめるばかりである。
私は、そのまま手を伸ばした状態でぐるっと一回転した。
これで魔法陣に描かれているものに適応していたら、そこに魔力の柱が立つ筈である。
ターンした途端に、虹の柱が3本いや、4本立ち上がる。
さて、今回は時空と空間以外でどんな適正を描いたんだろうか?まー今更知ったとしても私には関係ないか。
「お父様、時空に、空間の適正がありますわ。他にも…………」
「あぁダイナその通りだ。かなりの価値が見込めるぞ。空間だけでもかなりの希少な適正だが、それに加えて時空や他の希少な属性もあるとなると、世界を探してもそんな人材はいないだろう。これは、取引先との価格を見直す必要があるな。10倍?いやいや、ここまでの希少価値なら、それだけでは済まんな。100倍以上だな。」
「お父様ついに私達の苦労が報われる日が来たんですね。」
喜びあって、ダイナとプラダが喜んでいる所に突如ベチャッと茶色の物体が着いた。
それを確認して、私は、小人さん達の召喚を解除した。そして、
「発酵(フェルメンテ)!!!!」
大きな声で魔法を唱える。急速に茹でられた豆が発酵していく。
「いたい、臭いですわ。お父様、これは一体何ですの?触って振り払おうにも粘ついて、取れませんわ。気持ち悪いです。」
「ガーネット、何の魔法を唱えた。それに一体これは何なんだ!!」
「プラダさんもダイナも他の皆さんも早くそれを落とした方が良いですよ。それは生き物を腐らせる呪いのナトーというものですわ。私が黒魔術を使えることはご存知でしょう。先程のものは、腐敗を加速させる呪いですわ。」
「ちょっちょっとお父様。私はこのまま腐れて死んでしまうのはいやですわ。早く落として下さい。」
「ダイナ、それは私も一緒だよ。後一歩の所でまさかこんなことをしてかしてくるとは。」
「あっ、早く落とした方がいいですよ。免疫のない人程、腐る過程が早いですから。あっ、それとナトーを落とす方法ですが、海水で洗流すのが一番………」
私が解決方法をいいわ終わらない内に、プラダもダイナも見張りの人たちもが我先にと倉庫の入り口に向けて走っていった。
「リリムちゃん、もういいわよ。」
ぼふんという煙と共にキャロットちゃんの隣にリリムちゃんが姿を表した。
「リリムちゃんの出番です!って、もうないですね。」
そういう話を、していると私の捕まっていた場所に転移ゲートが開き、中からマッシュ兄さん、ティムが現れた。
床に書かれている魔法陣は、寸分狂いもない真円。ダイナってすごく書くのがうまいんだね。私がやると少しやれちゃうのに。
どきどきしてきた。そろそろ反撃開始である。小人さん達は、各々が持ち場について待機しているし、リリムちゃんもキャロットちゃんの近くに待機中だ。
「うむ、ダイナ見事な魔法陣だ。さぁ、ガーネットよ。魔法の適正をこの場で、示してみよ。」
「プラダさん。その前にこの私の自由を縛っているものを外してもらえませんか?」
「ふむ、そうだな。魔法陣で適正を測るには、致し方のないことだ。妙な真似は考えるんじゃないよガーネット。こちらにはキャロットさんがいるのだから。ガーネットの縄を外してやりなさい。」
見張りをしていた、チンピラっぽい人が私の手首と足首にか縛っている縄を、ナイフで強引に切っていく。
危ないな~私の繊細な肌が切れちゃったらどうするのよ。商品価値がなくなるわよ。
「おい、手荒に扱うなよ。その子には多大な商品価値があるんだからな。傷物にするなよ。」
「ハイ」
と元気よく返事したのは良いが結局変わってない。私は身動き一つしない様に神経を張り巡らせた。
「解き終わった様だね。さーガーネット。お前の力を私たちに見せてごらん。」
私は久しぶりに自分の足で立った。いつものドレス姿ではなく、寝巻き姿で。いやはやお恥ずかしい限りである。色気のある寝巻きを着てなくて本当によかったよ。
私は魔法陣の前に歩いていく。ゆったりとした動作で慌てず急がず平然を装いながら。魔法陣の中央に立った。
辺りは鎮まりかえっている。この結果をかなり注視している様だ。
私は、この倉庫にいる一同の視線を一手に引き受けながら、魔法の適正試験を行うんだよね。キャロットちゃんを見ると、この後するべきことが分かっているのか少し緊張しているみたいなんだよ。私は笑顔でニコッと笑って手を振った。
キャロットちゃんはそれをみて笑顔を返してくれたんだよ。よかったよかった緊張がほぐれて。
私は両手の掌を胸の前で静かに合わせた。そして、魔法適正検査に必要な呪文を唱えていく。
「主神ゼファの名の元に、かのものの適正を示さん。」
ダイナが描いた真円の魔法陣に、私の足元から魔力か流れだし、発光していく。虹色の発光で周囲がざわめきだす。
「にっ、虹色、」
「虹色ですわ。まさか、お姉様が…………」
そのことはあまり気にしないで次の所作に移る。
確か次は両手を横にぐーっとを伸ばすんだったよね。
足元に留まっていた虹色の光が、魔法陣全体に行き渡り、色鮮やかに発光する。周囲の人はそれをただだだ、息を呑んで見つめるばかりである。
私は、そのまま手を伸ばした状態でぐるっと一回転した。
これで魔法陣に描かれているものに適応していたら、そこに魔力の柱が立つ筈である。
ターンした途端に、虹の柱が3本いや、4本立ち上がる。
さて、今回は時空と空間以外でどんな適正を描いたんだろうか?まー今更知ったとしても私には関係ないか。
「お父様、時空に、空間の適正がありますわ。他にも…………」
「あぁダイナその通りだ。かなりの価値が見込めるぞ。空間だけでもかなりの希少な適正だが、それに加えて時空や他の希少な属性もあるとなると、世界を探してもそんな人材はいないだろう。これは、取引先との価格を見直す必要があるな。10倍?いやいや、ここまでの希少価値なら、それだけでは済まんな。100倍以上だな。」
「お父様ついに私達の苦労が報われる日が来たんですね。」
喜びあって、ダイナとプラダが喜んでいる所に突如ベチャッと茶色の物体が着いた。
それを確認して、私は、小人さん達の召喚を解除した。そして、
「発酵(フェルメンテ)!!!!」
大きな声で魔法を唱える。急速に茹でられた豆が発酵していく。
「いたい、臭いですわ。お父様、これは一体何ですの?触って振り払おうにも粘ついて、取れませんわ。気持ち悪いです。」
「ガーネット、何の魔法を唱えた。それに一体これは何なんだ!!」
「プラダさんもダイナも他の皆さんも早くそれを落とした方が良いですよ。それは生き物を腐らせる呪いのナトーというものですわ。私が黒魔術を使えることはご存知でしょう。先程のものは、腐敗を加速させる呪いですわ。」
「ちょっちょっとお父様。私はこのまま腐れて死んでしまうのはいやですわ。早く落として下さい。」
「ダイナ、それは私も一緒だよ。後一歩の所でまさかこんなことをしてかしてくるとは。」
「あっ、早く落とした方がいいですよ。免疫のない人程、腐る過程が早いですから。あっ、それとナトーを落とす方法ですが、海水で洗流すのが一番………」
私が解決方法をいいわ終わらない内に、プラダもダイナも見張りの人たちもが我先にと倉庫の入り口に向けて走っていった。
「リリムちゃん、もういいわよ。」
ぼふんという煙と共にキャロットちゃんの隣にリリムちゃんが姿を表した。
「リリムちゃんの出番です!って、もうないですね。」
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