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第7章 アカネとフルーテスとのお茶会編
【男の娘083】ショトウナーワへの準備1
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「お茶会が上手くいった様でよかったよ」
私達は夕食を食べながら、お茶会の報告をしていた。マッシュ兄さんはまだ帰ってきていない。夜遅いかもしれないな。街灯のない道だから、迷ったり躓いたりしなければいいんだけど。
「キャロットも婚約おめでとう。もしかしたらと思っていたが、まさか当日に婚約してくるとは思わなんだわ。」
「お父様、私もですわ。でも、アボート様にあって、お屋敷を案内して頂いて、この人なら私の人生を任せられると思いましたの。こんなこと今の今まで感じたことはありませんでしたわ。その後、すぐにお兄様に相談したら、アボート様も同じ気持ちっった様で、その場で決まりましたわ。昨日が人生で一番幸せな一時でしたわ。」
あー、そうなんだね。なんだろう?アボート君を見て、キャロットちゃんの胸がキュンキュンと締め付けられたのかな?それとも赤い実がパンって弾けたのかしら。
私は、残念ながらこの世界に来て、そんな感情までになったことはない。私も早くそんな人と出会いたいな。でも、その前に結納金を返済しておかないと、好きな人が出来ても結婚出来ないからね。私、頑張れ、ファイト!
「それで、お父様、お茶会で砂糖の貿易国がショトウナーワ国だと分かったのですが船で、片道2週間かかるみたいですの。お父様、お願いです。行かせて下さい。」
「お父様私からもお願いします。お姉様は、お茶会が成功する様に様々な準備をして下さいました。アボート様とお会い出来たのも、お父様やみんなが私をお茶会に行かせてくれたおかげです。お茶会がなかったら、私はアボート様と会うことも出来ませんでした。お茶会の立役者のアカネお姉様も是非とも念願の砂糖の国へ行かせて上げて下さい。そのためなら、私なんでもしますわ。」
キャロットちゃん………。協力をしてくれるとは言ってだけど、まさか、そこまで、何をしてまで協力してくれるなんて。アボート君と婚約出来たのはきっかけは私かも知れないけど、キャロットちゃん自身が素敵な子だったからだよ。今会えなかったとしても、将来的には、絶対に会って結婚してたと思うもの。
陳腐な言葉になるかもしれないけど、アボート君はキャロットちゃんにとって運命の相手だったんだよ。それにキャロットちゃんがちゃんと練習して、健康に関してのプレゼンをしたから、その努力が実を結んでそれを評価してくれたのもあると思うから。キャロットちゃんの頑張りのおかげなんだよ。
「はぁー、アカネはまだしも、キャロットまでもか。私も母さんも二人がお茶会のために、どれだけ準備してきたかも知っているし、成功させてくれたし、婚約も決まってめでたいから、なんとかしてやりたい気持ちはある。褒美を与えたいとおもっている…………。」
「うぁー、ありがとうございます。」
やったー、ここまでお父様が言ってくれるってことは、もしかしたら……。
「だが、現段階では行かせることは出来んな。」
やっぱりダメか。分かってはいたことだけど、夢のためにたちはだかる壁は大きいな
「お父様、ダメな理由を教えてもらっても良いでしょうか?」
「あぁ、聞いたばかりで、詳細は詰めておらんが、現状でわかる範囲で説明しよう。
1. アカネ一人で行かせる訳にはいかない。私かマッシュかがついて行く必要がある。
2.お茶会でホットケーキミックスの販売を少しずつして行くことになったのだろう。今はアカネ以外に作れる人がいない。ある程度、順調に他のものでも作れる様にしておく必要がある。
3.私かマッシュが外に一ヶ月以上も出ると、本来の業務に差し支えがてる。
4.アカネ、ティム殿、私かマッシュの3人で、船に乗って1ヶ月も旅をする資金はない。それに港までの往復の時間と費用を考える必要があるし、帰りの便が帰りたい時にあるとは限らない。そうなると最悪2ヶ月はいないことになる。
5.私もマッシュも船に乗ったことはないので、どの様な危険があるのかさっぱり分からないこと、
大きく上げれば、この5つだろう。」
予想はある程度してたけど、それ以上に課題が多かったですね。
「お父様、ティムに乗って、空を飛んで行けば、費用の方は限りなく削減出来るのではないですか?」
「それは、ティム殿がそのショトウナーワ国に行ったことがある場合に限られるな。ティム殿、海を越えた先にあるその国へ行ったことは、おありですか?」
「ふむショトウナーワ国か、あいにく人間の国の名前はちょこちょこ変わる故、覚えておらん。我は海を渡ったことは、何度もある。ペガサスでは流石にきびしいが本来の姿であれば、2人を乗せて海を渡ることなど、造作もない。」
「ほらっ、お父様、ティムに乗せてってもらえば、ちょっと行ってちょっとで帰って来れますわ。」
「アカネ。まだ、気が早いぞ。ティム殿、ショトウナーワ国の方角はお分かりでしょうか?方角さえ分かれば、飛んで行けますか?」
「いや、分かっておらんな。方角わかっておっても、つけるかどうかは別問題じゃな。少し、飛ぶ方向が変わるだけで到着する目的地が大きく変わってしまう。それに、アカネがここにおるなら問題ないが、一緒に行くとなると帰ってくる方角が分からんくなるな。まー、てん……」
「ティム」
「ティム殿」
私とお父様がティムに続きを言わさないように、口を挟んだ。
私達は夕食を食べながら、お茶会の報告をしていた。マッシュ兄さんはまだ帰ってきていない。夜遅いかもしれないな。街灯のない道だから、迷ったり躓いたりしなければいいんだけど。
「キャロットも婚約おめでとう。もしかしたらと思っていたが、まさか当日に婚約してくるとは思わなんだわ。」
「お父様、私もですわ。でも、アボート様にあって、お屋敷を案内して頂いて、この人なら私の人生を任せられると思いましたの。こんなこと今の今まで感じたことはありませんでしたわ。その後、すぐにお兄様に相談したら、アボート様も同じ気持ちっった様で、その場で決まりましたわ。昨日が人生で一番幸せな一時でしたわ。」
あー、そうなんだね。なんだろう?アボート君を見て、キャロットちゃんの胸がキュンキュンと締め付けられたのかな?それとも赤い実がパンって弾けたのかしら。
私は、残念ながらこの世界に来て、そんな感情までになったことはない。私も早くそんな人と出会いたいな。でも、その前に結納金を返済しておかないと、好きな人が出来ても結婚出来ないからね。私、頑張れ、ファイト!
「それで、お父様、お茶会で砂糖の貿易国がショトウナーワ国だと分かったのですが船で、片道2週間かかるみたいですの。お父様、お願いです。行かせて下さい。」
「お父様私からもお願いします。お姉様は、お茶会が成功する様に様々な準備をして下さいました。アボート様とお会い出来たのも、お父様やみんなが私をお茶会に行かせてくれたおかげです。お茶会がなかったら、私はアボート様と会うことも出来ませんでした。お茶会の立役者のアカネお姉様も是非とも念願の砂糖の国へ行かせて上げて下さい。そのためなら、私なんでもしますわ。」
キャロットちゃん………。協力をしてくれるとは言ってだけど、まさか、そこまで、何をしてまで協力してくれるなんて。アボート君と婚約出来たのはきっかけは私かも知れないけど、キャロットちゃん自身が素敵な子だったからだよ。今会えなかったとしても、将来的には、絶対に会って結婚してたと思うもの。
陳腐な言葉になるかもしれないけど、アボート君はキャロットちゃんにとって運命の相手だったんだよ。それにキャロットちゃんがちゃんと練習して、健康に関してのプレゼンをしたから、その努力が実を結んでそれを評価してくれたのもあると思うから。キャロットちゃんの頑張りのおかげなんだよ。
「はぁー、アカネはまだしも、キャロットまでもか。私も母さんも二人がお茶会のために、どれだけ準備してきたかも知っているし、成功させてくれたし、婚約も決まってめでたいから、なんとかしてやりたい気持ちはある。褒美を与えたいとおもっている…………。」
「うぁー、ありがとうございます。」
やったー、ここまでお父様が言ってくれるってことは、もしかしたら……。
「だが、現段階では行かせることは出来んな。」
やっぱりダメか。分かってはいたことだけど、夢のためにたちはだかる壁は大きいな
「お父様、ダメな理由を教えてもらっても良いでしょうか?」
「あぁ、聞いたばかりで、詳細は詰めておらんが、現状でわかる範囲で説明しよう。
1. アカネ一人で行かせる訳にはいかない。私かマッシュかがついて行く必要がある。
2.お茶会でホットケーキミックスの販売を少しずつして行くことになったのだろう。今はアカネ以外に作れる人がいない。ある程度、順調に他のものでも作れる様にしておく必要がある。
3.私かマッシュが外に一ヶ月以上も出ると、本来の業務に差し支えがてる。
4.アカネ、ティム殿、私かマッシュの3人で、船に乗って1ヶ月も旅をする資金はない。それに港までの往復の時間と費用を考える必要があるし、帰りの便が帰りたい時にあるとは限らない。そうなると最悪2ヶ月はいないことになる。
5.私もマッシュも船に乗ったことはないので、どの様な危険があるのかさっぱり分からないこと、
大きく上げれば、この5つだろう。」
予想はある程度してたけど、それ以上に課題が多かったですね。
「お父様、ティムに乗って、空を飛んで行けば、費用の方は限りなく削減出来るのではないですか?」
「それは、ティム殿がそのショトウナーワ国に行ったことがある場合に限られるな。ティム殿、海を越えた先にあるその国へ行ったことは、おありですか?」
「ふむショトウナーワ国か、あいにく人間の国の名前はちょこちょこ変わる故、覚えておらん。我は海を渡ったことは、何度もある。ペガサスでは流石にきびしいが本来の姿であれば、2人を乗せて海を渡ることなど、造作もない。」
「ほらっ、お父様、ティムに乗せてってもらえば、ちょっと行ってちょっとで帰って来れますわ。」
「アカネ。まだ、気が早いぞ。ティム殿、ショトウナーワ国の方角はお分かりでしょうか?方角さえ分かれば、飛んで行けますか?」
「いや、分かっておらんな。方角わかっておっても、つけるかどうかは別問題じゃな。少し、飛ぶ方向が変わるだけで到着する目的地が大きく変わってしまう。それに、アカネがここにおるなら問題ないが、一緒に行くとなると帰ってくる方角が分からんくなるな。まー、てん……」
「ティム」
「ティム殿」
私とお父様がティムに続きを言わさないように、口を挟んだ。
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