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第7章 アカネとフルーテスとのお茶会編
【男の娘073】アカネとフルーテス家の人々8
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結果、生クリーム争奪戦は、我を忘れて生クリームに手を出したフルーテス家が圧倒的な勝利を納めた。客人がいる手前で、我を忘れてなので、メイドさんと執事さんたちがアワアワしてましたけど。
私たちは、家で十分にそういう争奪戦は、この何ヶ月かで、両手で数えることが出来ないくらいの争奪戦をしてきたた。なので、免疫が多少出来てますので、我を忘れることはなかったんですよ。
若干、ティムが争奪戦に加わりそうだったけど、そこは、隣に座っていたキャロットちゃんと私のホットケーキを半分ずつ分け与えたのでことなきを得た。
いや、私としてもこのホットケーキと生クリームの仕上がり具合は、うちで作る品質以上なので、全部食べたかったんだけど、ティムが争奪戦に加わると大変なことになっちゃうからね。
「いや、皆さまお恥ずかしい姿をお見せしてしまいました。うちが開催しているお茶会で、お客様におもてなしをすることも忘れて、食に夢中になってしまったとは、本当にお恥ずかしい限りです。」
「いえ、パパーヤ様、それだけうちの持ってきたホットケーキと、ご提案させてもらった鮮度抜群の生クリームが美味しかったということですから、僕たちとしては嬉しい限りです。もちろん、この美味しさを最大限活かしているのは、産地直送、採れたてのフルーテス家のフルーツのカットの品々があってこそです。」
「そう言って頂けると我々も助かります。マッシュさん。いえ、マッシュ殿。このホットケーキですが、我々の将来を暗示しているのですな?」
「はい、その通りでございます。パパーヤ様。我々、穀物や野菜を扱うベジタル家と、果物全般を取り扱うフルーテス家が手を取り合えばこのような美味しい料理、デザートを毎日のように食卓に提供することが出来るのです。一品一品でも、美味しかったものが手を取り合うことでより高みに登ることが出来ます。」
「作用でございますな。そして、ベジタル家とフルーテス家が手を組んで協力すれば、より大きな市場を作ることが出来、より高みに登ることが出来るという訳ですかな。」
「ええ、その通りですわ。パパーヤ様。私たちが手を組むことで、マーズグランデ国に食の革命を起こすことが出来ますわ」
よし、パパーヤ様からここまでの言葉を引き出せたなら、完全勝利以上のものを得ることが出来たよ。でも、パパーヤ様、せっかく渋く決めてらっしゃるのに、鼻の頭に生クリームがちゃこんとついてる。
笑っちゃ失礼だから、笑いたいんだけど笑えない。お茶会が終わるまでに腹筋が持つのかしら。
その後もホットケーキの話題を中心にお茶会は進められた。もう、フルーテス家の皆さんすっごい満足そうな顔をしている。
長かったようで短かったお茶会が一区切りついて、終了した。もう窓から外を見ると陽が落ちかけている。夕食時にまたここに集まることになった。
「アボート、キャロットさんに家を案内して上げなさい。メリーナは、アカネさんと積もる話があるだろうから、ゆっくりとお話ししてきなさい。さて、マッシュ殿、夕食まで少し時間があるがこちらは大丈夫ですかな?」
そう言ってパパーヤさんがグラスを傾けるような動きを手でした。どうやら大人達は、これからお酒を夕食まで軽く嗜むつもりのようだ。わたしはら日本にいた時は未成年だから飲んだことはなかったし、こっちの世界では、ガーネットが軽くワインを色々と飲んでいた。
程よく飲める体質ではあるのだろう。私もお父様の日本酒作りの際に味見は軽く行っている。もっとも日本酒の味かと聞かれれば、分からないと答えるんだけど。だって飲んだことないし、匂いが若干覚えてる感じなんだよ。
「ええ、大丈夫です。僕もそのつもりで一本ご用意してきました。」
と日本酒の入った瓶を取り出す。
「マッシュ殿、その水のように透き通っているお酒は一体?まさか、それもそなたらの新しい特産品ではありますまいな?」
「パパーヤ様、そのまさかでございますよ。もっともまだこちらは熟成途中のため若いですが、それでも父が美味しそうに飲んでますので、品質に問題はございません。」
「なんとなんと。驚きの連続ではないか。どれ早速飲み明かそうではないか。それと商談の話も軽く煮詰めてしまおう。」
あ おっと、もう商談のお話に入っちゃうのですか。
「パパーヤ様、お酒の前に一つお伝えしておくことが、ホットケーキミックスは多分に砂糖を使っております。現在の取引量では、増産は厳しく、砂糖を栽培するか、取引量を増やすかいずれかの対応が必要になります。どちらか心当たりはありませんか?」
「確かにそれが今回の商談の肝になりそうですな。砂糖に関しては、こちらの愛用している商人に相談してみよう。アカネ殿としては、どちらの方が宜しいのかな?」
「砂糖単品での販売はするつもりがありませんので、砂糖の栽培、生産を行うことでリスクと価格をなるべく抑えたいと思っております。」
「確かに確かに。現状でも僅かな量しか、入らないもので精算するとコストが高くなるし、また、商品として出すのならかなりの量を確保する必要がありますな。そうなると、現状より需要が跳ね上がり、さらに砂糖の価格が高騰して、入手困難となりますな。」
私たちは、家で十分にそういう争奪戦は、この何ヶ月かで、両手で数えることが出来ないくらいの争奪戦をしてきたた。なので、免疫が多少出来てますので、我を忘れることはなかったんですよ。
若干、ティムが争奪戦に加わりそうだったけど、そこは、隣に座っていたキャロットちゃんと私のホットケーキを半分ずつ分け与えたのでことなきを得た。
いや、私としてもこのホットケーキと生クリームの仕上がり具合は、うちで作る品質以上なので、全部食べたかったんだけど、ティムが争奪戦に加わると大変なことになっちゃうからね。
「いや、皆さまお恥ずかしい姿をお見せしてしまいました。うちが開催しているお茶会で、お客様におもてなしをすることも忘れて、食に夢中になってしまったとは、本当にお恥ずかしい限りです。」
「いえ、パパーヤ様、それだけうちの持ってきたホットケーキと、ご提案させてもらった鮮度抜群の生クリームが美味しかったということですから、僕たちとしては嬉しい限りです。もちろん、この美味しさを最大限活かしているのは、産地直送、採れたてのフルーテス家のフルーツのカットの品々があってこそです。」
「そう言って頂けると我々も助かります。マッシュさん。いえ、マッシュ殿。このホットケーキですが、我々の将来を暗示しているのですな?」
「はい、その通りでございます。パパーヤ様。我々、穀物や野菜を扱うベジタル家と、果物全般を取り扱うフルーテス家が手を取り合えばこのような美味しい料理、デザートを毎日のように食卓に提供することが出来るのです。一品一品でも、美味しかったものが手を取り合うことでより高みに登ることが出来ます。」
「作用でございますな。そして、ベジタル家とフルーテス家が手を組んで協力すれば、より大きな市場を作ることが出来、より高みに登ることが出来るという訳ですかな。」
「ええ、その通りですわ。パパーヤ様。私たちが手を組むことで、マーズグランデ国に食の革命を起こすことが出来ますわ」
よし、パパーヤ様からここまでの言葉を引き出せたなら、完全勝利以上のものを得ることが出来たよ。でも、パパーヤ様、せっかく渋く決めてらっしゃるのに、鼻の頭に生クリームがちゃこんとついてる。
笑っちゃ失礼だから、笑いたいんだけど笑えない。お茶会が終わるまでに腹筋が持つのかしら。
その後もホットケーキの話題を中心にお茶会は進められた。もう、フルーテス家の皆さんすっごい満足そうな顔をしている。
長かったようで短かったお茶会が一区切りついて、終了した。もう窓から外を見ると陽が落ちかけている。夕食時にまたここに集まることになった。
「アボート、キャロットさんに家を案内して上げなさい。メリーナは、アカネさんと積もる話があるだろうから、ゆっくりとお話ししてきなさい。さて、マッシュ殿、夕食まで少し時間があるがこちらは大丈夫ですかな?」
そう言ってパパーヤさんがグラスを傾けるような動きを手でした。どうやら大人達は、これからお酒を夕食まで軽く嗜むつもりのようだ。わたしはら日本にいた時は未成年だから飲んだことはなかったし、こっちの世界では、ガーネットが軽くワインを色々と飲んでいた。
程よく飲める体質ではあるのだろう。私もお父様の日本酒作りの際に味見は軽く行っている。もっとも日本酒の味かと聞かれれば、分からないと答えるんだけど。だって飲んだことないし、匂いが若干覚えてる感じなんだよ。
「ええ、大丈夫です。僕もそのつもりで一本ご用意してきました。」
と日本酒の入った瓶を取り出す。
「マッシュ殿、その水のように透き通っているお酒は一体?まさか、それもそなたらの新しい特産品ではありますまいな?」
「パパーヤ様、そのまさかでございますよ。もっともまだこちらは熟成途中のため若いですが、それでも父が美味しそうに飲んでますので、品質に問題はございません。」
「なんとなんと。驚きの連続ではないか。どれ早速飲み明かそうではないか。それと商談の話も軽く煮詰めてしまおう。」
あ おっと、もう商談のお話に入っちゃうのですか。
「パパーヤ様、お酒の前に一つお伝えしておくことが、ホットケーキミックスは多分に砂糖を使っております。現在の取引量では、増産は厳しく、砂糖を栽培するか、取引量を増やすかいずれかの対応が必要になります。どちらか心当たりはありませんか?」
「確かにそれが今回の商談の肝になりそうですな。砂糖に関しては、こちらの愛用している商人に相談してみよう。アカネ殿としては、どちらの方が宜しいのかな?」
「砂糖単品での販売はするつもりがありませんので、砂糖の栽培、生産を行うことでリスクと価格をなるべく抑えたいと思っております。」
「確かに確かに。現状でも僅かな量しか、入らないもので精算するとコストが高くなるし、また、商品として出すのならかなりの量を確保する必要がありますな。そうなると、現状より需要が跳ね上がり、さらに砂糖の価格が高騰して、入手困難となりますな。」
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