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第7章 アカネとフルーテスとのお茶会編
【男の娘070】アカネとフルーテス家の人々5
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「いやー、実に美味しかった。このドーナツ?というものは、日持ちがするのであろう?ベジタルさんのとこで作ってきたものなら、ゆうに1~2日は経っているはずだからな。」
「ええ、このドーナツは、数日なら、美味しさを保つことができますわ。」
あんまり日をおくと揚げ物だから、酸化してお肌によくないのだけれど。
「それで、このドーナツをそちらの小麦粉で作れる訳ですね。」
「はい、ドーナツもそうですけれども、ホットケーキやパウンドケーキなんかもこちらの小麦粉。私達は、魔法の粉、ホットケーキミックスと呼んでおりますもので作ることが出来ますわ。」
「ホットケーキミックスの粉に、ホットケーキとな。ならばそのホットケーキミックスは、そもそもホットケーキミックスを作るためのものであるということか。」
「ええ、そうですわ。ドーナツは少しお料理方法が特殊となりますので、あまり頻繁に作るものではありませんの。ホットケーキでしたら、卵とミルクとホットケーキミックスを、混ぜてフライパンで軽く焼くだけの簡単調理になりますわ」
「それだけ簡単な料理にも関わらず、その名を小麦粉に冠しているということは、そのホットケーキも美味しいのであろう?」
「ええ、ドーナツに負けず劣らず美味しいですよ。パパーヤ様」
とマッシュ兄さんが言っている側で、ティムがお菓子の名前を聞いただけで、涎が垂れて来ている。お菓子の味を思い出しているようだ。
「どうも本題はこのホットケーキミックスのようですね。アカネ様、こちらの調理人にも作れるでしょうか?まだ、夕食まで時間もありますし、少しだけなら、まだお菓子も入ると思いますがいかがでしょう?」
「ええ、割と簡単に作れますので調理人の方ならすぐ覚えると思いわますわ」
と話した所で、パパーヤ様が
「パンパン」
と手を叩いた。
「はい、お呼びでしょうか?」
待機していた執事がパパーヤ様の隣まで来た。
「こちらのホットケーキミックスという小麦粉に、似た粉を使ってホットケーキなるものを領して欲しい。作り方は……」
「パパーヤ様、作り方でしたら、私が調理場に行って教え参りますわ。」
「いえいえアカネさん、お客人にそのようなことはさせられませんよ。アカネさんにこの場で調理方法を聞いて、、それを料理長に伝えて作ってもらってくれ。」
「はい、わかりました。」
私は、執事の方にホットケーキの作り方を手短に教えていく。作り方は、一人分のもので説明した。
執事の人は、会釈をしてその場を去っていった。ホットケーキが焼き上がる間私達は、領地の経営のことや、マッシュ兄さんやメリーナの婚約相手がいるかなど、様々な雑談をして過ごしていた。
「コンッコンッ」
ノックの音が部屋に響き渡る。その音が聞こえただけで、さっきまで何も話していなかったかのように、音は無くなり、静けさだけが室内に残る。
何故だろう?ホットケーキを食べるだけだというのに、こんなにも緊張の糸が走るものなのかな。くっ空気が重たいよ。
「ホットケーキをお持ちしました。」
「みなの元へ配膳してくれ」
「はい」
座っている各個人の元に出来立てほやほやのホットケーキが配られていく。流石貴族の調理人さんですね。言葉だけで指示したのにも関わらず、喫茶店で出てくるような見事の仕上がり具合である。
これには思わずマッシュ兄さんも、びっくりしているようだ。私とお母様では、ここまで綺麗な真円に近いホットケーキは焼くことは出来ない。それに見事なキツネ色の焼け具合だ。
食べなくても私にはわかる。これは絶対美味しいホットケーキに仕上がっている。匂いもいい具合に食欲をそそる。バターも乗せてもらっているので、溶けた感じの匂いがなんとも言えない。
フルーテス家の人の目が一心不乱にホットケーキに注がれている。うちの人たちは、どうだろう?と隣を見てみると、マッシュ兄さんも、キャロットちゃんもそして勿論ティムまでもが心を奪われたかのようにホットケーキを見つめている。
「これがホットケーキですの?」
「ええ、間違いなくホットケーキですわ。どうぞ皆様熱いうちにお召し上がりくださいませ。」
皆が皆、一口サイズにフォークとナイフで切り分けながら、口の中へ入れていく。
「あっさりとしていて、ほのかに甘みがあり美味しいですわ。これは、お菓子でなくても朝食でも十分通用しますわ。」
おーっと、ベリーナ様から高評価頂きました。そう、デザートに見えるホットケーキだけども、野菜やお肉を入れて普通にパンがわりにしても十分いけるんだよ、
「お好みでご用意して頂いた蜂蜜をかけてお召し上がり下さい。」
そういうと皆が皆、蜂蜜をスプーンで掬って少量ばかり、ホットケーキにかけていく。
「うむ、これはこれで美味しいな。私として、バターのみで十分な甘さではあるが。」
パパーヤさんにも高評価である。
「父上、蜂蜜がいけるということは、カットしたフルーツを乗せてもえのではないでしょうか?」
よりデザートに近くするために、キゥイー様がそう、パパーヤ様に提案している。うんうん、いい傾向だよ。このまま進めば、フルーテス家とパートナーを組む目的が自然と理解出来てくるはずだ。
「ええ、このドーナツは、数日なら、美味しさを保つことができますわ。」
あんまり日をおくと揚げ物だから、酸化してお肌によくないのだけれど。
「それで、このドーナツをそちらの小麦粉で作れる訳ですね。」
「はい、ドーナツもそうですけれども、ホットケーキやパウンドケーキなんかもこちらの小麦粉。私達は、魔法の粉、ホットケーキミックスと呼んでおりますもので作ることが出来ますわ。」
「ホットケーキミックスの粉に、ホットケーキとな。ならばそのホットケーキミックスは、そもそもホットケーキミックスを作るためのものであるということか。」
「ええ、そうですわ。ドーナツは少しお料理方法が特殊となりますので、あまり頻繁に作るものではありませんの。ホットケーキでしたら、卵とミルクとホットケーキミックスを、混ぜてフライパンで軽く焼くだけの簡単調理になりますわ」
「それだけ簡単な料理にも関わらず、その名を小麦粉に冠しているということは、そのホットケーキも美味しいのであろう?」
「ええ、ドーナツに負けず劣らず美味しいですよ。パパーヤ様」
とマッシュ兄さんが言っている側で、ティムがお菓子の名前を聞いただけで、涎が垂れて来ている。お菓子の味を思い出しているようだ。
「どうも本題はこのホットケーキミックスのようですね。アカネ様、こちらの調理人にも作れるでしょうか?まだ、夕食まで時間もありますし、少しだけなら、まだお菓子も入ると思いますがいかがでしょう?」
「ええ、割と簡単に作れますので調理人の方ならすぐ覚えると思いわますわ」
と話した所で、パパーヤ様が
「パンパン」
と手を叩いた。
「はい、お呼びでしょうか?」
待機していた執事がパパーヤ様の隣まで来た。
「こちらのホットケーキミックスという小麦粉に、似た粉を使ってホットケーキなるものを領して欲しい。作り方は……」
「パパーヤ様、作り方でしたら、私が調理場に行って教え参りますわ。」
「いえいえアカネさん、お客人にそのようなことはさせられませんよ。アカネさんにこの場で調理方法を聞いて、、それを料理長に伝えて作ってもらってくれ。」
「はい、わかりました。」
私は、執事の方にホットケーキの作り方を手短に教えていく。作り方は、一人分のもので説明した。
執事の人は、会釈をしてその場を去っていった。ホットケーキが焼き上がる間私達は、領地の経営のことや、マッシュ兄さんやメリーナの婚約相手がいるかなど、様々な雑談をして過ごしていた。
「コンッコンッ」
ノックの音が部屋に響き渡る。その音が聞こえただけで、さっきまで何も話していなかったかのように、音は無くなり、静けさだけが室内に残る。
何故だろう?ホットケーキを食べるだけだというのに、こんなにも緊張の糸が走るものなのかな。くっ空気が重たいよ。
「ホットケーキをお持ちしました。」
「みなの元へ配膳してくれ」
「はい」
座っている各個人の元に出来立てほやほやのホットケーキが配られていく。流石貴族の調理人さんですね。言葉だけで指示したのにも関わらず、喫茶店で出てくるような見事の仕上がり具合である。
これには思わずマッシュ兄さんも、びっくりしているようだ。私とお母様では、ここまで綺麗な真円に近いホットケーキは焼くことは出来ない。それに見事なキツネ色の焼け具合だ。
食べなくても私にはわかる。これは絶対美味しいホットケーキに仕上がっている。匂いもいい具合に食欲をそそる。バターも乗せてもらっているので、溶けた感じの匂いがなんとも言えない。
フルーテス家の人の目が一心不乱にホットケーキに注がれている。うちの人たちは、どうだろう?と隣を見てみると、マッシュ兄さんも、キャロットちゃんもそして勿論ティムまでもが心を奪われたかのようにホットケーキを見つめている。
「これがホットケーキですの?」
「ええ、間違いなくホットケーキですわ。どうぞ皆様熱いうちにお召し上がりくださいませ。」
皆が皆、一口サイズにフォークとナイフで切り分けながら、口の中へ入れていく。
「あっさりとしていて、ほのかに甘みがあり美味しいですわ。これは、お菓子でなくても朝食でも十分通用しますわ。」
おーっと、ベリーナ様から高評価頂きました。そう、デザートに見えるホットケーキだけども、野菜やお肉を入れて普通にパンがわりにしても十分いけるんだよ、
「お好みでご用意して頂いた蜂蜜をかけてお召し上がり下さい。」
そういうと皆が皆、蜂蜜をスプーンで掬って少量ばかり、ホットケーキにかけていく。
「うむ、これはこれで美味しいな。私として、バターのみで十分な甘さではあるが。」
パパーヤさんにも高評価である。
「父上、蜂蜜がいけるということは、カットしたフルーツを乗せてもえのではないでしょうか?」
よりデザートに近くするために、キゥイー様がそう、パパーヤ様に提案している。うんうん、いい傾向だよ。このまま進めば、フルーテス家とパートナーを組む目的が自然と理解出来てくるはずだ。
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