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第7章 アカネとフルーテスとのお茶会編
【男の娘063】アカネとお茶会の準備
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「お父様、フルーテスからフルーテスからお手紙が来て、お茶会に招待されましたの。行ってもいいですよね」
「アカネ。それはよかったね。前に話していた、お付きのメイドさんだった人かな。」
「ええ、彼女にはガーネットの時にお世話になったので、私のこの世界での初めての友達なんです。いいでしょう?」
「いいかどうかか。それは楽しみにしている所笑いが少し待ってくれ。なに悪いようにはしないよ。マッシュや母さん共少し話し合ってから決めておきたいからな。」
「前向き?前向きってことは、行ってもいいんですね。やったー、初の異世界都市観光だー」
「アカネよ。嬉しいのも分かるがもう少し声を抑えてくれ。ここには獣人たちも一緒に働いているからな。なっ、分かるだろう」
私は慌てて口を塞ぐ。やばいやばい。感情が高まり過ぎて、考えなしに叫んじゃった。異世界って、なんのことか分からないだろうけど、聞かれたらまずいことは不味いもんね。
声に出せない分、ティムの両手を持ってぐるぐると二人で回転した。
「ははっはっはっ」
途中から子供の姿をしているティムを地面から浮かせて回転してしまった。あまりの回転速度に牧草の上にティムと二人で転げてしまったよ。
「あーお腹痛い。」
「アカネよ。都会に行くのがそんなに嬉しいのか。それなら、我が空を飛んだら一っ飛びで、いけるぞ。」
「ティムこっちも色々と事情があるんだよ」
「そうです。ティム殿。アカネは色々と立場がややこしいので、あまり外に出すのは難しいのですよ。」
「そうか。だが、行きたくなったら遠慮なく言え。笑と其方は契約者であるからな。遠慮することはない。」
「ありがとね。ティーム」
と言って、ティムを抱きしめた。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
お父様達が話し合った結果、私一人では、貴族としては、あり得ない旅になるし、それに色々とボロが出ないか不安らしい。
失礼な話だよね。私だって気をつければ、気をつけてれば、迂闊なことは話さない。話さない。はず。。。だよ。。ということで付き添い役として、マッシュ兄さんが来ることになった。フルーテステス家は、ベジタル家よりも上位の貴族となるため、本来出向くのであればお父様の方が良いのだが、重要な仕事があるらしく、この地をしばらく離れることが出来ないらしい。
お母様でもと思ったけど、女性二人の旅も、この世界ではありえないようだったので、お兄様になったんだ。
「お兄様とお姉様、二人とも、都市に行かれるんですね。キャロットは少し寂しくなりますわ。」
「キャロットちゃん大丈夫だよ。ちょっと行ってちょっと帰ってくるだけだから。」
「でも、片道都市まで1日半かかるんでしょう。往復で3~4日お姉様達がいなくなるじゃないですか」
私はしょんぼりするキャロットちゃんを抱きしめる。
「大丈夫だってキャロットちゃん。、うちにはティムがいるから、ペガサスになってもらって、ピューってとんでもらうから、片道は半日もかからないよ。だから、きっと、1泊2日くらいで戻って来れるよ。」
「うむ。ペガサスなら。それからくらいのスピードで飛んで行けるぞ。ドラゴンやグリフィンなら、もっと早く移動出来るぞ。」
「いやいや、ティム殿、それは警備隊が現れて迎撃されるかも知れませんのでやめて下さい。」
「我はそれでも構わんのだぞ。邪魔をするなら蹴散らすだけであるからな。」
「ティム、それはやめておこうね。あまり無益なことはしたくないし、そんなに急いでないからペガサスで十分だよ」
「そうなんですの。でしたら一日我慢するだけですわね。大人しくお留守番してますわ。お姉様、お兄様、旅のお話色々聞かせて下さいね。」
「ねぇティム、3人て乗れるかな?」
「乗れなくもないが二人とは違って捕まるところがないぞ。」
「それだと危ないわよね。鞍と手綱も普通の馬のものを使うから、二人乗りは無理か。ごめんね。キャロットちゃん」
「いえ、大丈夫ですわお姉様そのお気遣いだけで私は嬉しいですわ。」
「なぁ、父さん。キャロットも連れて行っていいかな?」
「マッシュどうするつもりだ?今ティム殿が行ったように3人は無理なんだぞ。」
「あー、それなら、僕が門の近くまで馬で走ればこと足りるかな。」
「門に入る時に体裁だけ、男連れの形にする訳か。ふむ、悪くはないな。その代わりマッシュ。お前は、1日ほど馬で走る訳だが大丈夫か」
「父さん。キャロットの寂しそうな顔を見たら、少しぐらいの無茶は何とかするさ。姉妹一人だけ残して、都市で遊ぶのも気前が悪いじゃないですか。」
「ふむ、ならばよかろう。キャロット、アカネやマッシュと共にお茶会に参加してきなさい。」
「えっ、本当ですか。お父様。わー、私凄く嬉しいです。お父様、マッシュ兄様、お姉様、ティムちゃんありがとうございます。」
「さて、フルーテス卿の所かとなると手土産はなにがいいかな?」
「あそこはお酒好きが多いですからね。お酒やそのおつまみになるものが良いかしら。」
「あっ、お母様、私にも少し考えがありますわ。お菓子と試作品のホットケーキミックスとイースト菌入り小麦粉を持っていきますわ。」
「あらっ、それはいいわね。でも、旦那さんの方へ少し不足している感じかしら?あなた、秘蔵のお酒出して下さる?」
「うっ、アカネと一緒に試行錯誤から始めてようやく形になった日本酒をか。これから、寝かせて美味しくなるというのに。。。」
「まーまーお父様。また一緒に作りましょうよ。焼酎なんかも多分作れると思いますからね。それに今回はお茶会以外にも少し目的があるので、なるべく向こうの方には気持ちよく迎えてもらいたいんですよ。」
「なるほど、頓挫していた砂糖の件か。確かに、フルーテス卿なら、砂糖の取引は、私よりも多いし、取引先ともパイプが太いからな。相談に乗ってくれるだろう。あー、私の日本酒。」
「それ以外にもですよ。うふっ」
茶目っ気一杯にウインクする。さー、ようやく場が整ってきたわ。フルーテスに会えるのも勿論楽しみだけど、私の目標達成のためにもフルーテスには協力してもらわなきゃね。
「アカネ。それはよかったね。前に話していた、お付きのメイドさんだった人かな。」
「ええ、彼女にはガーネットの時にお世話になったので、私のこの世界での初めての友達なんです。いいでしょう?」
「いいかどうかか。それは楽しみにしている所笑いが少し待ってくれ。なに悪いようにはしないよ。マッシュや母さん共少し話し合ってから決めておきたいからな。」
「前向き?前向きってことは、行ってもいいんですね。やったー、初の異世界都市観光だー」
「アカネよ。嬉しいのも分かるがもう少し声を抑えてくれ。ここには獣人たちも一緒に働いているからな。なっ、分かるだろう」
私は慌てて口を塞ぐ。やばいやばい。感情が高まり過ぎて、考えなしに叫んじゃった。異世界って、なんのことか分からないだろうけど、聞かれたらまずいことは不味いもんね。
声に出せない分、ティムの両手を持ってぐるぐると二人で回転した。
「ははっはっはっ」
途中から子供の姿をしているティムを地面から浮かせて回転してしまった。あまりの回転速度に牧草の上にティムと二人で転げてしまったよ。
「あーお腹痛い。」
「アカネよ。都会に行くのがそんなに嬉しいのか。それなら、我が空を飛んだら一っ飛びで、いけるぞ。」
「ティムこっちも色々と事情があるんだよ」
「そうです。ティム殿。アカネは色々と立場がややこしいので、あまり外に出すのは難しいのですよ。」
「そうか。だが、行きたくなったら遠慮なく言え。笑と其方は契約者であるからな。遠慮することはない。」
「ありがとね。ティーム」
と言って、ティムを抱きしめた。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
お父様達が話し合った結果、私一人では、貴族としては、あり得ない旅になるし、それに色々とボロが出ないか不安らしい。
失礼な話だよね。私だって気をつければ、気をつけてれば、迂闊なことは話さない。話さない。はず。。。だよ。。ということで付き添い役として、マッシュ兄さんが来ることになった。フルーテステス家は、ベジタル家よりも上位の貴族となるため、本来出向くのであればお父様の方が良いのだが、重要な仕事があるらしく、この地をしばらく離れることが出来ないらしい。
お母様でもと思ったけど、女性二人の旅も、この世界ではありえないようだったので、お兄様になったんだ。
「お兄様とお姉様、二人とも、都市に行かれるんですね。キャロットは少し寂しくなりますわ。」
「キャロットちゃん大丈夫だよ。ちょっと行ってちょっと帰ってくるだけだから。」
「でも、片道都市まで1日半かかるんでしょう。往復で3~4日お姉様達がいなくなるじゃないですか」
私はしょんぼりするキャロットちゃんを抱きしめる。
「大丈夫だってキャロットちゃん。、うちにはティムがいるから、ペガサスになってもらって、ピューってとんでもらうから、片道は半日もかからないよ。だから、きっと、1泊2日くらいで戻って来れるよ。」
「うむ。ペガサスなら。それからくらいのスピードで飛んで行けるぞ。ドラゴンやグリフィンなら、もっと早く移動出来るぞ。」
「いやいや、ティム殿、それは警備隊が現れて迎撃されるかも知れませんのでやめて下さい。」
「我はそれでも構わんのだぞ。邪魔をするなら蹴散らすだけであるからな。」
「ティム、それはやめておこうね。あまり無益なことはしたくないし、そんなに急いでないからペガサスで十分だよ」
「そうなんですの。でしたら一日我慢するだけですわね。大人しくお留守番してますわ。お姉様、お兄様、旅のお話色々聞かせて下さいね。」
「ねぇティム、3人て乗れるかな?」
「乗れなくもないが二人とは違って捕まるところがないぞ。」
「それだと危ないわよね。鞍と手綱も普通の馬のものを使うから、二人乗りは無理か。ごめんね。キャロットちゃん」
「いえ、大丈夫ですわお姉様そのお気遣いだけで私は嬉しいですわ。」
「なぁ、父さん。キャロットも連れて行っていいかな?」
「マッシュどうするつもりだ?今ティム殿が行ったように3人は無理なんだぞ。」
「あー、それなら、僕が門の近くまで馬で走ればこと足りるかな。」
「門に入る時に体裁だけ、男連れの形にする訳か。ふむ、悪くはないな。その代わりマッシュ。お前は、1日ほど馬で走る訳だが大丈夫か」
「父さん。キャロットの寂しそうな顔を見たら、少しぐらいの無茶は何とかするさ。姉妹一人だけ残して、都市で遊ぶのも気前が悪いじゃないですか。」
「ふむ、ならばよかろう。キャロット、アカネやマッシュと共にお茶会に参加してきなさい。」
「えっ、本当ですか。お父様。わー、私凄く嬉しいです。お父様、マッシュ兄様、お姉様、ティムちゃんありがとうございます。」
「さて、フルーテス卿の所かとなると手土産はなにがいいかな?」
「あそこはお酒好きが多いですからね。お酒やそのおつまみになるものが良いかしら。」
「あっ、お母様、私にも少し考えがありますわ。お菓子と試作品のホットケーキミックスとイースト菌入り小麦粉を持っていきますわ。」
「あらっ、それはいいわね。でも、旦那さんの方へ少し不足している感じかしら?あなた、秘蔵のお酒出して下さる?」
「うっ、アカネと一緒に試行錯誤から始めてようやく形になった日本酒をか。これから、寝かせて美味しくなるというのに。。。」
「まーまーお父様。また一緒に作りましょうよ。焼酎なんかも多分作れると思いますからね。それに今回はお茶会以外にも少し目的があるので、なるべく向こうの方には気持ちよく迎えてもらいたいんですよ。」
「なるほど、頓挫していた砂糖の件か。確かに、フルーテス卿なら、砂糖の取引は、私よりも多いし、取引先ともパイプが太いからな。相談に乗ってくれるだろう。あー、私の日本酒。」
「それ以外にもですよ。うふっ」
茶目っ気一杯にウインクする。さー、ようやく場が整ってきたわ。フルーテスに会えるのも勿論楽しみだけど、私の目標達成のためにもフルーテスには協力してもらわなきゃね。
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