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第5章 アカネと美味しい食卓
【男の娘042】アカネと賑やかな朝食
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朝食でのサンドイッチと食パンと揚げ物料理、マヨネーズのデビューはどれも成功でした。
みんな好きなものを争うようにして食べる食べる。執事の人達もまけじとパンを手に取ってゆく。もはやここは貴族とは何の関係もない場所になってしまいました。
食事とは、食い物の恨みは恐ろしいというけど、ここまで人を魅了して、争いの苦手な人達を狂気へと変えていくものかとしみじみと感じてしまいました。
私は、喜んでもらえたのでまたもやお母様と二人でハイタッチです。「イエーイッ」
「アカネ。このサンドイッチのお肉のやつは、お弁当にも入っているのかい?」
「勿論。入ってますよ。お兄様がお肉がお好きと聞いてますから。」
「ひゃっほ~~~い。また食べられるわ。」
「あっ、マッシュお兄様だけずるいですわ。お母様とお姉様は朝食食べてませんけど、宜しかったんですの?」
「私達のことは気にしないで。」
「まさか、母さん。アカネと二人で、これらをお腹一杯になるまで、試食していたわけではあるまいな。」
『ギクッ』『ギクッ』
私とお母様は一斉にお父様からの視線を逸らした。
「そんなわけあるわけないじゃないですか。試食はしましたけど、少し味見程度ですよ。」
「そうか、揚げ物料理も朝から沢山出ているような気はするがまったく、箸が進んでおらんではないか。これもかなり美味しいからのう。」
「お父様、私は揚げ物料理は、朝からはちょっとヘビーでしてご遠慮しておきたいのですよ。」
「私もよあなた。油を多量に含んだ料理は、太りやすいらしいですから、これ以上スタイルが崩れるのは私も嫌ですからね。おほほほほっ」
と口元に手をあて、誤魔化し笑いをしている。
「そうか。ふむそれにしても今日もまた、新しい料理が次々と出てきたな。これもアカネによるものかい?」
おお~~う、また自重を失って、新料理を提供してしまったっぽいですね。昨日の今日でやってしまいましたよ。というかお父様も気付くの早すぎですわ。
「ええ、都市部ではこういう料理が流行っておりますので、私もたまに食べたいと思いまして、今回お母様と一緒に作ってみましたの。」
「は~~~っ、頭が痛い。いや料理は美味しいが胸が痛い?か?もうここまでくると秘匿(ひとく)もなにもあったものではないな。母さんも母さんで本来止めなきゃいかんのに。。。。はぁ~~~~っ。」
「あなた、そんなにため息ばかりついていたら、幸せが逃げてしまいますよ。ほら、あ~~ん」
お父様が好きなタマゴのサンドイッチを取って、口の方へお母様が運んでいく。
「うん、美味い。って母さん誤魔化さないでくれよ。」
「あなた、大丈夫よ。本当にやばいものは、私のとこでちゃんととめてますから。ねっ」
と小声でお話する。
「うぐっ。ごほんごほん。なにっ。まだやばいものがあるのか。」
お父様も小声で話す。
「ええ、サンドイッチに塗ってある白いペースト状のものがあるでしょう。」
「ああ、これはなんとも言えぬ味わいがあって、いいな。是非揚げ物と一緒に食べてみたいものだ。」
「それは、私の方で、本体は出さないようにしましたの。だせばきっと、みんな今より争って食べ争いをしてしまいますわ。」
「うぐっ、それは確かに否定できん。これが出てきていたら恐らく今以上に我を失って食べ物を争っていただろう。おまえはこれが何か知っているのか。」
「ええ、ちゃんと名前は聞きましたよ。調理方法は、私は怖くてみませんでしたのよ。だから知りませんわ。」
「それは、良かったような。残念なような。しかし、肝心な所で回避はきちんと行っているようだな。」
「ええ、それはもちろん。この事実が他の貴族に知られてしまえば、アカネをわが物にしようと沢山の貴族が、結婚の申込をしてきますわ。それはあの子が望むことではありませんし、そうなってしまえば、この世界はものすごいスピードで変わっていきますから。」
「さもありなん。この新作料理に関してはひとまず、うちだけで内密にしとかないといけませんわ。外に漏れたら大変ですもの。」
「そうだな。みんなよく聞いてくれ。これらの料理はうちで新規開発した調理法となる。他言無用とする。」
「えっ、でもお父様、先ほどお姉様が都市部で流行っていると言ってましたよ。」
「ごほん。それはだね。その流行しているものを母さんとアカネでどうも魔改造したようなのだよ。だから、この味はうちでしか出せないものなんだ。もし、この料理が知られてしまえば、上流貴族が母さんとアカネを欲して、持って行くかもしれない。そうなっては困るだろう。」
「ええ、それは困りますね。それにこれだけ美味しいのですから、あながち妄想とも言いづらいものがありますわ。」
「そうだろう。キャロット。みんなも他言無用としてくれ。特に獣人族には絶対ダメだからな。」
ペレトンさんの件が糸を引いているのか、お父さんが獣人族に警戒心をあらわにする。いや、別に人種差別とかではないんだよ。風習の違いによる、お互い理解できない領域みたい微妙なゾーンに入っているから。
みんな好きなものを争うようにして食べる食べる。執事の人達もまけじとパンを手に取ってゆく。もはやここは貴族とは何の関係もない場所になってしまいました。
食事とは、食い物の恨みは恐ろしいというけど、ここまで人を魅了して、争いの苦手な人達を狂気へと変えていくものかとしみじみと感じてしまいました。
私は、喜んでもらえたのでまたもやお母様と二人でハイタッチです。「イエーイッ」
「アカネ。このサンドイッチのお肉のやつは、お弁当にも入っているのかい?」
「勿論。入ってますよ。お兄様がお肉がお好きと聞いてますから。」
「ひゃっほ~~~い。また食べられるわ。」
「あっ、マッシュお兄様だけずるいですわ。お母様とお姉様は朝食食べてませんけど、宜しかったんですの?」
「私達のことは気にしないで。」
「まさか、母さん。アカネと二人で、これらをお腹一杯になるまで、試食していたわけではあるまいな。」
『ギクッ』『ギクッ』
私とお母様は一斉にお父様からの視線を逸らした。
「そんなわけあるわけないじゃないですか。試食はしましたけど、少し味見程度ですよ。」
「そうか、揚げ物料理も朝から沢山出ているような気はするがまったく、箸が進んでおらんではないか。これもかなり美味しいからのう。」
「お父様、私は揚げ物料理は、朝からはちょっとヘビーでしてご遠慮しておきたいのですよ。」
「私もよあなた。油を多量に含んだ料理は、太りやすいらしいですから、これ以上スタイルが崩れるのは私も嫌ですからね。おほほほほっ」
と口元に手をあて、誤魔化し笑いをしている。
「そうか。ふむそれにしても今日もまた、新しい料理が次々と出てきたな。これもアカネによるものかい?」
おお~~う、また自重を失って、新料理を提供してしまったっぽいですね。昨日の今日でやってしまいましたよ。というかお父様も気付くの早すぎですわ。
「ええ、都市部ではこういう料理が流行っておりますので、私もたまに食べたいと思いまして、今回お母様と一緒に作ってみましたの。」
「は~~~っ、頭が痛い。いや料理は美味しいが胸が痛い?か?もうここまでくると秘匿(ひとく)もなにもあったものではないな。母さんも母さんで本来止めなきゃいかんのに。。。。はぁ~~~~っ。」
「あなた、そんなにため息ばかりついていたら、幸せが逃げてしまいますよ。ほら、あ~~ん」
お父様が好きなタマゴのサンドイッチを取って、口の方へお母様が運んでいく。
「うん、美味い。って母さん誤魔化さないでくれよ。」
「あなた、大丈夫よ。本当にやばいものは、私のとこでちゃんととめてますから。ねっ」
と小声でお話する。
「うぐっ。ごほんごほん。なにっ。まだやばいものがあるのか。」
お父様も小声で話す。
「ええ、サンドイッチに塗ってある白いペースト状のものがあるでしょう。」
「ああ、これはなんとも言えぬ味わいがあって、いいな。是非揚げ物と一緒に食べてみたいものだ。」
「それは、私の方で、本体は出さないようにしましたの。だせばきっと、みんな今より争って食べ争いをしてしまいますわ。」
「うぐっ、それは確かに否定できん。これが出てきていたら恐らく今以上に我を失って食べ物を争っていただろう。おまえはこれが何か知っているのか。」
「ええ、ちゃんと名前は聞きましたよ。調理方法は、私は怖くてみませんでしたのよ。だから知りませんわ。」
「それは、良かったような。残念なような。しかし、肝心な所で回避はきちんと行っているようだな。」
「ええ、それはもちろん。この事実が他の貴族に知られてしまえば、アカネをわが物にしようと沢山の貴族が、結婚の申込をしてきますわ。それはあの子が望むことではありませんし、そうなってしまえば、この世界はものすごいスピードで変わっていきますから。」
「さもありなん。この新作料理に関してはひとまず、うちだけで内密にしとかないといけませんわ。外に漏れたら大変ですもの。」
「そうだな。みんなよく聞いてくれ。これらの料理はうちで新規開発した調理法となる。他言無用とする。」
「えっ、でもお父様、先ほどお姉様が都市部で流行っていると言ってましたよ。」
「ごほん。それはだね。その流行しているものを母さんとアカネでどうも魔改造したようなのだよ。だから、この味はうちでしか出せないものなんだ。もし、この料理が知られてしまえば、上流貴族が母さんとアカネを欲して、持って行くかもしれない。そうなっては困るだろう。」
「ええ、それは困りますね。それにこれだけ美味しいのですから、あながち妄想とも言いづらいものがありますわ。」
「そうだろう。キャロット。みんなも他言無用としてくれ。特に獣人族には絶対ダメだからな。」
ペレトンさんの件が糸を引いているのか、お父さんが獣人族に警戒心をあらわにする。いや、別に人種差別とかではないんだよ。風習の違いによる、お互い理解できない領域みたい微妙なゾーンに入っているから。
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