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第4章 アカネと便利な魔法
【男の娘027】アカネと二人の亜人と美味しいパン
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「ベジタルさんそちらの美しい女性をご紹介して頂けませんか?」
コンドルっぽい人がお父様に尋ねてきた。
「そうですな。ご紹介が遅れました。先日より、うちの家族の一員となって。アカネさんです。」
「ご紹介に預かりました。アカネと言います。皆様宜しくお願いします。」
綺麗なお辞儀をスカートをつまみながら行った。
「アカネさん宜しくお願いします。私は鳥人族の若人集の代表をしております。ドルファンと申します。宜しくお願いします。」
丁寧な形で、握手を求めてきた。やだこの鳥人凄い礼儀正しい。私も握手をにっこりと笑いながら返した。
「アカネちゃんやね。うちは、同じく獣人族の若人集の代表ぺレストいいます。宜しゅう。」
ペレストさんも同じく握手を求めてきた。この人は、明るい感じのタイプですね。同じく握手をし返した。
「はい、こちらが本日の焼きたてのパンになります。ぜひ、皆さまで召し上がって下さい」
「あ~ありがとう。」
「お~いい匂いがするじゃないか。どれ一つ。」
ぺレストさんが袋を開けて、パンを一つつかみだし、そのままパンを豪快にかぶりつく。
「おいぺレスト、それは帰ってからだろう。」
「もぐっ、もぐっ」
「うん?今まだ食べたことのないくらいフワフワのパンやな。うん、美味い」
「なに、それほどなのか。」
とじーっと、ぺレストさんがパンを食べているのを見つめるドルファンさん。
「ドルファンさん、よかったら、ここでおひとつパンを食べていかれたらどうですか?」
「アカネさんありがとうございます。ではお言葉に甘えて。」
ドルファンさんは一つパンを掴み、一口サイズにちぎってから食べ始めた。
「確かに、このパンはとても美味しいです。焼いてから時間が経っていないのもありますが、それにしてもここまでのふわふわして美味しいパンは食べたことがありません。」
「なに、それほどのものかね。母さん、アカネ私の食べる分はどこにあるのかね。」
いや、お父様。なにお客様の前で食い意地を張ってるんですか。
「あなたのは、ちゃんと夕食分ご用意してあるから、まだしばらくお待ちになって下さい。それにお客様の前で、はしたないですよ。」
「そっ、そうか。わかった。」
いや、その顔は全然わかった顔じゃないですよ。お父様。だって、ず~~っと二人の食べているパンに目がロックオンされてますよ。そんな風に見つめてたら、。。。
「あのよかったら、このパンいかがですか?」
と、袋の中からドルファンさんが一つ取り出し、お父様に向けて差し出した。いや、そうなるでしょ。
「これはこれはドルファンさんかたじけない。ではひとつ頂きますよ。」
お母様がお父様にあきれた視線を投げかけている。いやはやごもっとも。お客さんにあげたパンをもらうってのは貴族としていかがなものかと思いますよ。
お父様は頂いたパンを一口かぶりつく。
「ふもっ、たしゅかに。もぐ。これはひゃわらはふくて、ほいひい。」
「あなた、しゃべるか、食べるかどちらかにしてくださいね。」
もぐもぐと急いで咀嚼して、飲みこんだ。「ごっくん」
「いやはや、これは今迄食べたことのない柔らかいパンだ。今日のは凄いいい出来だね。一体どうしてこうなったんだ。」
その言葉に反応して、ドルファンさんと、ぺレストさんも興味があるようで食べるのを止めてこちらに視線を送ってきた。
「いや、特に変わったことはしてないよ。いつもと違うのは、アカネちゃんと一緒にパンを作ったことぐらいだね。アカネちゃん。」
「そうですね。お母様。普段と同じように作りましたものね。私は少しお母様のお手伝いをしてきただけですし。」
お父様にはあとでお話しますけど、ここにはペレストさんと、ドルファンさんがいるからね。あまり魔法を使ったということは話せないんだよ。
「そうか、となるとアカネちゃんがお手伝いすると、パンが美味しくなるのかね。うむ、今日の夕食が楽しみだ。ぐはははっはっ」
お父様が大喜びしている。そんなに喜んでもらえたら、作った方としては嬉しいよね。お母様の方を見てみると、嬉しそうに笑っていた。
「さぁ~~切り終えたよ。ぺレストさん、ドルファンさんこっちをお持ち帰り下さいね。」
「奥様ありがとうございます。では夕食の準備もありますので、ここらで失礼させて頂きますね。」
と一礼して、ドルファンさんが去っていっこうとする。。。でも、ペレストさんがこっちをじ~~~っと見つめて、動かないどうしたんだろう?それに気づいたドルファンさんが声をかける。
「おい、ぺレスト失礼するぞ。」
「いや、ちょっと待ってくれ。このパンは非常に美味い。俺たち獣人は、美味しいものを食べると元気がもりもりでて、その分やる気がみなぎってくるんだ。」
は~そうなんですね。確かに、疲れた後に美味しいご飯を食べれるなら疲れるお仕事も頑張れますね。
「このパンはそれに相応する美味いものだ。出来ればこれを毎日食べたいと思っている。おかみさん。アカネちゃん。よかったらウチに来て、飯を作ってくれないか?」
なんとあろうことか、家に来てくれ宣言である。えっ、これってどっちの意味?調理人として?それとも嫁として?プロポーズなのかしら?昭和のプロポーズは俺の味噌汁を作ってくれだっけ?
コンドルっぽい人がお父様に尋ねてきた。
「そうですな。ご紹介が遅れました。先日より、うちの家族の一員となって。アカネさんです。」
「ご紹介に預かりました。アカネと言います。皆様宜しくお願いします。」
綺麗なお辞儀をスカートをつまみながら行った。
「アカネさん宜しくお願いします。私は鳥人族の若人集の代表をしております。ドルファンと申します。宜しくお願いします。」
丁寧な形で、握手を求めてきた。やだこの鳥人凄い礼儀正しい。私も握手をにっこりと笑いながら返した。
「アカネちゃんやね。うちは、同じく獣人族の若人集の代表ぺレストいいます。宜しゅう。」
ペレストさんも同じく握手を求めてきた。この人は、明るい感じのタイプですね。同じく握手をし返した。
「はい、こちらが本日の焼きたてのパンになります。ぜひ、皆さまで召し上がって下さい」
「あ~ありがとう。」
「お~いい匂いがするじゃないか。どれ一つ。」
ぺレストさんが袋を開けて、パンを一つつかみだし、そのままパンを豪快にかぶりつく。
「おいぺレスト、それは帰ってからだろう。」
「もぐっ、もぐっ」
「うん?今まだ食べたことのないくらいフワフワのパンやな。うん、美味い」
「なに、それほどなのか。」
とじーっと、ぺレストさんがパンを食べているのを見つめるドルファンさん。
「ドルファンさん、よかったら、ここでおひとつパンを食べていかれたらどうですか?」
「アカネさんありがとうございます。ではお言葉に甘えて。」
ドルファンさんは一つパンを掴み、一口サイズにちぎってから食べ始めた。
「確かに、このパンはとても美味しいです。焼いてから時間が経っていないのもありますが、それにしてもここまでのふわふわして美味しいパンは食べたことがありません。」
「なに、それほどのものかね。母さん、アカネ私の食べる分はどこにあるのかね。」
いや、お父様。なにお客様の前で食い意地を張ってるんですか。
「あなたのは、ちゃんと夕食分ご用意してあるから、まだしばらくお待ちになって下さい。それにお客様の前で、はしたないですよ。」
「そっ、そうか。わかった。」
いや、その顔は全然わかった顔じゃないですよ。お父様。だって、ず~~っと二人の食べているパンに目がロックオンされてますよ。そんな風に見つめてたら、。。。
「あのよかったら、このパンいかがですか?」
と、袋の中からドルファンさんが一つ取り出し、お父様に向けて差し出した。いや、そうなるでしょ。
「これはこれはドルファンさんかたじけない。ではひとつ頂きますよ。」
お母様がお父様にあきれた視線を投げかけている。いやはやごもっとも。お客さんにあげたパンをもらうってのは貴族としていかがなものかと思いますよ。
お父様は頂いたパンを一口かぶりつく。
「ふもっ、たしゅかに。もぐ。これはひゃわらはふくて、ほいひい。」
「あなた、しゃべるか、食べるかどちらかにしてくださいね。」
もぐもぐと急いで咀嚼して、飲みこんだ。「ごっくん」
「いやはや、これは今迄食べたことのない柔らかいパンだ。今日のは凄いいい出来だね。一体どうしてこうなったんだ。」
その言葉に反応して、ドルファンさんと、ぺレストさんも興味があるようで食べるのを止めてこちらに視線を送ってきた。
「いや、特に変わったことはしてないよ。いつもと違うのは、アカネちゃんと一緒にパンを作ったことぐらいだね。アカネちゃん。」
「そうですね。お母様。普段と同じように作りましたものね。私は少しお母様のお手伝いをしてきただけですし。」
お父様にはあとでお話しますけど、ここにはペレストさんと、ドルファンさんがいるからね。あまり魔法を使ったということは話せないんだよ。
「そうか、となるとアカネちゃんがお手伝いすると、パンが美味しくなるのかね。うむ、今日の夕食が楽しみだ。ぐはははっはっ」
お父様が大喜びしている。そんなに喜んでもらえたら、作った方としては嬉しいよね。お母様の方を見てみると、嬉しそうに笑っていた。
「さぁ~~切り終えたよ。ぺレストさん、ドルファンさんこっちをお持ち帰り下さいね。」
「奥様ありがとうございます。では夕食の準備もありますので、ここらで失礼させて頂きますね。」
と一礼して、ドルファンさんが去っていっこうとする。。。でも、ペレストさんがこっちをじ~~~っと見つめて、動かないどうしたんだろう?それに気づいたドルファンさんが声をかける。
「おい、ぺレスト失礼するぞ。」
「いや、ちょっと待ってくれ。このパンは非常に美味い。俺たち獣人は、美味しいものを食べると元気がもりもりでて、その分やる気がみなぎってくるんだ。」
は~そうなんですね。確かに、疲れた後に美味しいご飯を食べれるなら疲れるお仕事も頑張れますね。
「このパンはそれに相応する美味いものだ。出来ればこれを毎日食べたいと思っている。おかみさん。アカネちゃん。よかったらウチに来て、飯を作ってくれないか?」
なんとあろうことか、家に来てくれ宣言である。えっ、これってどっちの意味?調理人として?それとも嫁として?プロポーズなのかしら?昭和のプロポーズは俺の味噌汁を作ってくれだっけ?
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