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第2章 婚約破棄そして、婚約破棄と契約書

【男の娘004】ガーネットの計画

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さ~お父様もみんな出て行ったことだし、私は今の内に明日のための準備をしておかないと。
さっきもらったお父様の契約書はしっかりと保存して持って行かないとね。

私がこれから辺境の地で頑張るのだから、その成果を後で娘だから寄越せな~~んて言われても断るために、記憶もしっかりあるのに恍(とぼ)けてもらったんだから。

さっ、その前にまずはどんな顔か確認しておかないとね。記憶の中ではそれなりに綺麗な顔をしているけど、私が求めているものかどうかわからないから。お母さまや一緒にいた妹を見る限り美人の家系だし問題なそうなんだよね。お父様も良く見たらイケメンで、お兄様もいい感じだし、外面いいけど中身残念な家族だったね。

さて、まずは鏡鏡と。多分この辺にあったかな?あったあった、この化粧台を開くと鏡が出るんだね。
これもせっかくだし、持って行きたいけど、家具って運んでもらえるのかな?いいとこカバンや箱に詰め込む程度だと思っているけど。

そう思いながら鏡を見るとそこには絶世の美女がいた。スタイルはいいし、顔も美人だこれは身体としてはあたりの転生になるね。神様私を改めて女の子の体に転生させてくれてありがとう。

手を合わせてお辞儀する。

そうだ。一応この身体をくれた、前の魂にも感謝しなきゃね。あの子が下らない黒魔術に手をつけたおかげで、私が転生出来たんだもんね。ま~没落して、辺境地に追放っていうのは想定外の想定外だけど、ここで利用されて暮らしていくよりかは十分にましですね。

手を合わせて
安らかにお休みくださいガーネットの魂よ。この身体はきちんと扱わせてもらいます。

とこれで最低限の死者への礼儀は終わりましたね。

準備としては、筆記用具とメモ、それに魔法関連の書物。これって結構大事だよね。黒魔術の本が使えたから他のもきっと使えるはずなのよ。前のガーネットって、練習とか努力とかとことん嫌いな娘みたいで、せっかくの魔法を使える世界なのに、まったく練習してなかったんだもん。

そのくせ、黒魔術や呪いといったものは熟読し、実践できる準備までしてたんだから本当に怖いわ。ま~この作者に関しては、書いてある内容は信用出来ないわね。面白いから持っては行くけど。

あとは、貴金属類と服、に装飾品全般かしら、お金に換えられそうなものは一通り持って行きたいわね。辺境の地って言うからには、きっと、なにもお店のないとこで、月に何度か行商人が来るとこだと思うわ。

ライトノベルだとその設定が多いから、その線で考えとけば大丈夫だと思う。それに現代の知識を使えば、技術チートもどきも出来ると思うのよね。パッと見、魔法のある世界である分、科学の発達が全く進んでないわ。

この本と、地域の本と、植生の本、歴史は一応いれとけばいいか。後は、なんかファンタジーの本があればいいけど、ないわね。本をあまり読まない子だものね。お父様とお母さまが教養にとおいていったものぐらいしか使える本はないわね。


「お嬢様、夕食の準備が出来ましたので、お部屋に入れておきますね。終わったらまた、元に戻しておいてください。」

と言って、メイドが扉下の高さ10cm程の小窓を開けて、夕食のプレートを入れた来た。
まったく、この部屋は囚人小屋みたいね。でも、それも今日一日の辛抱だわ。明日からは、広い世界へ飛び出すことが出来る。素敵な男性に会って私は恋をするんだ。

地球では、難しかった男性とのお付き合い。この世界で女の子の体になったのだからきっとできるわ。容姿は、日本でみても最上位クラスだし、男の人が見たらほっとかないと思うんだよね。

その容姿をみた王と王子が婚約を申し込んできたんだけど、あまりの性格の悪さに、婚約破棄だもの。こまった人だ世前のガーネットさんは。でも、私は絶対にそんなことはしない。王子様もかっこよかったけど、私は宮廷作法や、各貴族の奥方様との社交パーティーなんて無理だもん。

婚約破棄されてホントよかったよ。次の嫁ぎ先の人も記憶をみたら、ベジタル・マッシュっていうそこの長男だけど、この人も恰好よかったわ。スポーツの出来る人って感じがしたわ。

ただ、既にガーネットが彼に対して、罵詈雑言を初の顔合わせの時に吐いてしまっているから、婚約者もこれから義理の父となる人にも印象最悪からスタートするのが困りものかも。

信頼度マイナスから始まるゲームか。きっとそんなゲームは誰もしないよ。それでも私を向こうの人達は欲しているから、よっぽど僻地(へきち)って嫁をもらうことが出来ないんだね。日本の田舎みたいに少子高齢化なのかもしれないな。

そうなると向こうの家族は私を、働き手としてみる以上に子供を作るために必要だから結納金を渡したことになるのかな。でも、そうなると、私の貞操がすぐに危ないってことだよね。好きでもない人とそういうことをするのは私は嫌だな。するならやっぱり好きな人じゃないと。
天宮君みたいな。。。。。ぽっ。。。。

そんな人に会えるといいな~~

と思いながら差し出された夕食を食べていた。
おかしい、貴族のはずなのに、この夕食は味気ない。記憶ではガーネットは美味しそうに食べていたのに。私の味覚に日本の記憶があるからかな。
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