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第2章 婚約破棄そして、婚約破棄と契約書
【男の娘003】私はレディアント・ガーネットの悪役令嬢みたい?
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今迄のレディアント・ガーネットが体験したものを全て頭の中に入ってきたので混乱していた。
でも、なんとなくこの子がすごくダメで残念な子というのはよくわかったわ。こんな子に入るなんて、神様もなかなか厳しい試練を課されるんですね。
私は周りの喧騒など聞こえずに、自分の手足を見た。綺麗なブルーのドレスに傷一つない真っ白な手とすらっとした足。そして、金髪のストレートな髪質の綺麗な髪。
見える部分に関しての確認は終わった。あとは実際に女の子かどうかだ。もうこれは人の身体じゃない私の身体なんだ。そう思ってまずは胸に手をあてた。男の時にはなかったふくらみが豊満とはいいがたいが、手に収まるくらいの大きさはある。そして、股の下に手をあてる。
「何をやっているんだ。ガーネット。ここには私も兄のトパーズもいるんだぞハシタナイ。」
なにやらお父様が言っているようだが、そんなことはどうでもいい。問題はこの一点、これがあるかないかで、本当に私は、女の子かどうかわかるんだ。いくら触ってもない。男についているハズのあれがなかった。
「やった~~私は本当に女の子になったんだ。神様、ありがとう」
あまりの嬉しさに言葉に出して、正座し、神様に祈っていた。
周りの人達は気でも狂ったのかと、ぼんやりと見ている。
「ガーネットお嬢様大丈夫ですか?昨日気を失った切り、今の今までお目覚めになりませんでしたので心配したのですよ」
綺麗でしっかりとした、メイドの人が聞いてきた。私の女の子としての人生がここから始まるんだ精一杯楽しんでやるんだ。私は、そう意気込んだ。夢にまで見た女の子の姿だ、日本にいたころからは到底考えられなかった。
「えぇ、大丈夫ですわ。みなさんご心配おかけしました。この通り、私は全然問題ありませんわ。」
と言って、その場でクルットターンして、元気なことをみんなにアピールした。長い金髪が、揺られる姿がとってもいいわ。
「ま~元気ならそれでいい。明日はベジタル家がやって来て、ガーネット、お前を受け渡す手筈になっているんだ。元気でなくては困る。向こうは、働いてくれて、子供を産んでくれる嫁を欲しているからな。」
「お父様その件なんですが、もう一度詳しく教えてもらってもよろしいでしょうか?」
「ガーネット何べん私にその話をさせる気だね。ま~いい。これが最後だよく聞いておくんだぞ。
うちのレディアント家は没落し解体することになった。没落することになったが、これまでの生活を維持して生活していくためにはいくばくかの資金が必要だ。それで、日ごろから嫁を欲していた辺境領主のベジタル家にお前を引き渡すことで金銭を得ることになったんだ。
なので、お前は明日から辺境に行って農家で働いてくるんだ。」
「わかりましたわ。お父様。いくつか質問があるのですが、宜しいですか?」
「あぁ、嫌だとかそんなことなら、聞いてやらんが、なんだいってみなさい。」
「はい、ではその借金?頂いた金銭はいかほどなんでしょう?」
「うむ、仕事もしたことのない生娘だからな。800万エルの値段で取引させてもらった。」
800万エルか、どうも、日本の金銭価値とこの国の価値は同じくらいなので、800万円と言ったところか。人一人の値段としては格安ではなかろうか?
「私はそのベジタル家では、どのような立ち位置になるのでしょうか?奴隷?それとも嫁ぐ形でしょうか?」
「そこはそんなに大事か?一応明日までは私の娘ではあるのだから、それなりの待遇にしてもらった。ベジタル家では、長男のマッシュ君と婚約する形になっている。形式はそのようにしてもらった。ま~お金はいわば、結納金だな。」
「なるほど、そういうやりとりになっているんですね。では、お父様、もし私がお父様たちと暮らしたいと時々来るのは大丈夫ですね。」
「ガーネット、その点については無理なんだ。お前はレディアント家から、追放されるのだ。お前のしでかした罪に比べれば簡単な罰則だ。明日以降に関してはお前はただのガーネットなんだよ。それ以降に関しては、私達家族と連絡をとることはない。」
「は~そうなんですね。」
しくっしくっ。私は、泣きまねをした。このガーネット嬢もさることながら、レディアント家の連中は揃いも揃って曲者ぞろい。成功したものから、搾取し、甘い汁を吸って、成功してきたのがこの家なのだ。ガーネットがいくつか不祥事を起こさなくても遅かれ早かれ没落していた程度の貴族である。
「では、お父様。こちらの紙にその旨を記名してサインして頂けますか?私、どうも忘れっぽくて、この紙がないとお父様たちに連絡をとってしまいそうですの。」
「ふん、お前がそれで納得するなら仕方ないな」
とスラスラと先ほどの内容を紙に書いて、記名し、私に渡してくる。
「ありがとうございますわ。お父様。あと一つ、私の身の回りの持ち物は持って行っても良くって?」
「あぁ、お前のものは全て持って行ってかまわん。どうせあっても二束三文にもならんものだからな。ま~ベジタル家の人と相談して持って行きなさい。聞きたいことはそれだけか?」
「はい、お父様。今迄ありがとうございましたわ。」
「昨日までの態度と随分違うな。ま~よい、駄々を捏ねられて、相手するよりかは多少おかしくとも従順にしたがってくれた方がましだ。では、皆のものいくぞ。ガーネットお前は明日までこの部屋にいなさい。」
「はい、わかりましたわお父様」
でも、なんとなくこの子がすごくダメで残念な子というのはよくわかったわ。こんな子に入るなんて、神様もなかなか厳しい試練を課されるんですね。
私は周りの喧騒など聞こえずに、自分の手足を見た。綺麗なブルーのドレスに傷一つない真っ白な手とすらっとした足。そして、金髪のストレートな髪質の綺麗な髪。
見える部分に関しての確認は終わった。あとは実際に女の子かどうかだ。もうこれは人の身体じゃない私の身体なんだ。そう思ってまずは胸に手をあてた。男の時にはなかったふくらみが豊満とはいいがたいが、手に収まるくらいの大きさはある。そして、股の下に手をあてる。
「何をやっているんだ。ガーネット。ここには私も兄のトパーズもいるんだぞハシタナイ。」
なにやらお父様が言っているようだが、そんなことはどうでもいい。問題はこの一点、これがあるかないかで、本当に私は、女の子かどうかわかるんだ。いくら触ってもない。男についているハズのあれがなかった。
「やった~~私は本当に女の子になったんだ。神様、ありがとう」
あまりの嬉しさに言葉に出して、正座し、神様に祈っていた。
周りの人達は気でも狂ったのかと、ぼんやりと見ている。
「ガーネットお嬢様大丈夫ですか?昨日気を失った切り、今の今までお目覚めになりませんでしたので心配したのですよ」
綺麗でしっかりとした、メイドの人が聞いてきた。私の女の子としての人生がここから始まるんだ精一杯楽しんでやるんだ。私は、そう意気込んだ。夢にまで見た女の子の姿だ、日本にいたころからは到底考えられなかった。
「えぇ、大丈夫ですわ。みなさんご心配おかけしました。この通り、私は全然問題ありませんわ。」
と言って、その場でクルットターンして、元気なことをみんなにアピールした。長い金髪が、揺られる姿がとってもいいわ。
「ま~元気ならそれでいい。明日はベジタル家がやって来て、ガーネット、お前を受け渡す手筈になっているんだ。元気でなくては困る。向こうは、働いてくれて、子供を産んでくれる嫁を欲しているからな。」
「お父様その件なんですが、もう一度詳しく教えてもらってもよろしいでしょうか?」
「ガーネット何べん私にその話をさせる気だね。ま~いい。これが最後だよく聞いておくんだぞ。
うちのレディアント家は没落し解体することになった。没落することになったが、これまでの生活を維持して生活していくためにはいくばくかの資金が必要だ。それで、日ごろから嫁を欲していた辺境領主のベジタル家にお前を引き渡すことで金銭を得ることになったんだ。
なので、お前は明日から辺境に行って農家で働いてくるんだ。」
「わかりましたわ。お父様。いくつか質問があるのですが、宜しいですか?」
「あぁ、嫌だとかそんなことなら、聞いてやらんが、なんだいってみなさい。」
「はい、ではその借金?頂いた金銭はいかほどなんでしょう?」
「うむ、仕事もしたことのない生娘だからな。800万エルの値段で取引させてもらった。」
800万エルか、どうも、日本の金銭価値とこの国の価値は同じくらいなので、800万円と言ったところか。人一人の値段としては格安ではなかろうか?
「私はそのベジタル家では、どのような立ち位置になるのでしょうか?奴隷?それとも嫁ぐ形でしょうか?」
「そこはそんなに大事か?一応明日までは私の娘ではあるのだから、それなりの待遇にしてもらった。ベジタル家では、長男のマッシュ君と婚約する形になっている。形式はそのようにしてもらった。ま~お金はいわば、結納金だな。」
「なるほど、そういうやりとりになっているんですね。では、お父様、もし私がお父様たちと暮らしたいと時々来るのは大丈夫ですね。」
「ガーネット、その点については無理なんだ。お前はレディアント家から、追放されるのだ。お前のしでかした罪に比べれば簡単な罰則だ。明日以降に関してはお前はただのガーネットなんだよ。それ以降に関しては、私達家族と連絡をとることはない。」
「は~そうなんですね。」
しくっしくっ。私は、泣きまねをした。このガーネット嬢もさることながら、レディアント家の連中は揃いも揃って曲者ぞろい。成功したものから、搾取し、甘い汁を吸って、成功してきたのがこの家なのだ。ガーネットがいくつか不祥事を起こさなくても遅かれ早かれ没落していた程度の貴族である。
「では、お父様。こちらの紙にその旨を記名してサインして頂けますか?私、どうも忘れっぽくて、この紙がないとお父様たちに連絡をとってしまいそうですの。」
「ふん、お前がそれで納得するなら仕方ないな」
とスラスラと先ほどの内容を紙に書いて、記名し、私に渡してくる。
「ありがとうございますわ。お父様。あと一つ、私の身の回りの持ち物は持って行っても良くって?」
「あぁ、お前のものは全て持って行ってかまわん。どうせあっても二束三文にもならんものだからな。ま~ベジタル家の人と相談して持って行きなさい。聞きたいことはそれだけか?」
「はい、お父様。今迄ありがとうございましたわ。」
「昨日までの態度と随分違うな。ま~よい、駄々を捏ねられて、相手するよりかは多少おかしくとも従順にしたがってくれた方がましだ。では、皆のものいくぞ。ガーネットお前は明日までこの部屋にいなさい。」
「はい、わかりましたわお父様」
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