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初恋
第二章 初恋
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中学生に上がって部活を始めた。奥手でひ弱な体を鍛えるためにと、親に剣道を進められて、とりあえずやっていた。
皆から恐れられていた鬼講師に、いつも叩きのめされていた。今だと、パワハラだの、体罰だのと騒ぎ立てるくらいじゃ済まない程、叩きのめされたのを覚えている。あれは紛れもなく殺人未遂だ(笑)
そんな私も恋をした。奥手て女々しい私が女の子に告白なんて出来るはずもなかったが、どういうわけか、周りのみんなは私の好きな女の子の名前を知っていて、その好きな女の子も、私が好きだということを知っていた。
どぉやら、私は鈍感らしい。
中学生生活も終盤に近づき将来の夢を書くこととなった。小学生からの夢は大工さんになる事だった。私はそれをそのまま書いた。
それを見た親父は、
「大工じゃ飯は食っていけんぞ!」
と夢のない言葉で潰された。ただただ悔しかった。所謂、反抗期だった。
卒業を迎える数日前に私は、好きな女の子に人生初の告白をした。その子は優しく微笑み、「ごめんなさい」
と、呟いた。
秒殺だった。でも後悔はしなかった。片思いだとわかっていたが、思いを伝えられたことで私は、成長を実感していた。
そんな中、風の噂で私の事を好きでいてくれていた女の子の存在を知った。
私の事を好きでいてくれた子の気持ちを考えた時、
あの子はなぜ、私に話しかけてこなかったのか?
あの子はなぜ、私に告白をしなかったのか?
思えば、みんなが皆、私の好きな子を知っているのに、私の事を好きでいてくれた子もまた、それを知っているはずなのに、、、
どぉやら、私の鈍感さは微塵も成長してはいなかった。
つづく
皆から恐れられていた鬼講師に、いつも叩きのめされていた。今だと、パワハラだの、体罰だのと騒ぎ立てるくらいじゃ済まない程、叩きのめされたのを覚えている。あれは紛れもなく殺人未遂だ(笑)
そんな私も恋をした。奥手て女々しい私が女の子に告白なんて出来るはずもなかったが、どういうわけか、周りのみんなは私の好きな女の子の名前を知っていて、その好きな女の子も、私が好きだということを知っていた。
どぉやら、私は鈍感らしい。
中学生生活も終盤に近づき将来の夢を書くこととなった。小学生からの夢は大工さんになる事だった。私はそれをそのまま書いた。
それを見た親父は、
「大工じゃ飯は食っていけんぞ!」
と夢のない言葉で潰された。ただただ悔しかった。所謂、反抗期だった。
卒業を迎える数日前に私は、好きな女の子に人生初の告白をした。その子は優しく微笑み、「ごめんなさい」
と、呟いた。
秒殺だった。でも後悔はしなかった。片思いだとわかっていたが、思いを伝えられたことで私は、成長を実感していた。
そんな中、風の噂で私の事を好きでいてくれていた女の子の存在を知った。
私の事を好きでいてくれた子の気持ちを考えた時、
あの子はなぜ、私に話しかけてこなかったのか?
あの子はなぜ、私に告白をしなかったのか?
思えば、みんなが皆、私の好きな子を知っているのに、私の事を好きでいてくれた子もまた、それを知っているはずなのに、、、
どぉやら、私の鈍感さは微塵も成長してはいなかった。
つづく
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