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プロローグ
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思い出百貨店は、その人にとって最高の思い出を提供するお店。今日も思い出を探すべく、色々な人が訪れる。
___ありがとうございます。店主さん。
___悪ィな店主!
___本当に、感謝します。店主さん。
___ありがとう。店主。
___またね、店主、さん
店主は人に思い出を提供して日々を過ごす。まるでそれが生きがいのようで。
店主に家族という言葉はよく分からない。小さい頃から親戚に育てられてここまで生きてきた。それなりに不十分ない生活をしてきたと店主は思っている。
だが、自身を幸せだと感じたことは1度もなかった。
色々な場所に連れていってもらった。遊園地、動物園、水族館、展覧会、美術館。でも、どれも店主の思い出に残ることは無かった。
友達も人並みにはいた。でも今何をしているのかは全く分からない。特に大きな思い出も無かった。
特別な才能も、超能力も、催眠術だってなにもなく、取り柄もなければ趣味だってない。
それが店主にとっては普通だ。なにも悲しくはない。
だが、お客さんの思い出が、少し羨ましいと感じたこともある。
これは、そんな店主がいる、ある百貨店のお話。
___ありがとうございます。店主さん。
___悪ィな店主!
___本当に、感謝します。店主さん。
___ありがとう。店主。
___またね、店主、さん
店主は人に思い出を提供して日々を過ごす。まるでそれが生きがいのようで。
店主に家族という言葉はよく分からない。小さい頃から親戚に育てられてここまで生きてきた。それなりに不十分ない生活をしてきたと店主は思っている。
だが、自身を幸せだと感じたことは1度もなかった。
色々な場所に連れていってもらった。遊園地、動物園、水族館、展覧会、美術館。でも、どれも店主の思い出に残ることは無かった。
友達も人並みにはいた。でも今何をしているのかは全く分からない。特に大きな思い出も無かった。
特別な才能も、超能力も、催眠術だってなにもなく、取り柄もなければ趣味だってない。
それが店主にとっては普通だ。なにも悲しくはない。
だが、お客さんの思い出が、少し羨ましいと感じたこともある。
これは、そんな店主がいる、ある百貨店のお話。
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