152 / 186
孤立と孤独
冤罪
しおりを挟む
「血の繋がりのある、義姉が首謀者だ!」
カーネリアン国王の発言は、会場中に波紋を広げた。
「ジュエリア様が義妹を殺害!?」
「ジュエリア様は学園に暫く、通っておられないはず。」
「親友に汚れ役をさせたのか!?」
「ご自分は、高みの見物なのね。」
「親友に罪をなすりつけるつもりか!?」
「今この場にも、おられないもの。」
会場中からジュエリアを疑う声や、非難する声が挙がる。
「静粛に!ジュエリアへの思いは、其々あるだろう!私も真実が知りたいと思っている!今、大公にジュエリアを迎えに行ってもらった!もう到着するだろう!」
バッチン!!
プルメリア王太后がカーネリアン国王の顔を、平手打ちした。
「貴男は独裁者にでも、なるつもりですか!?容疑が固まってもいない令嬢を晒すだけでは飽き足らず、今度は病床の者を晒すつもりですか!?」
「落ち着いてください。母上が始めたのですよ。ですから理由を証明しているのです。」
「国王陛下!連れて参りました。」
ソーディア公爵ジェイドが、娘のジュエリアの腕を掴み引き摺るように連れて来た。
髪も結っておらず化粧もしていない、部屋着姿のままのジュエリアは、なぜパーティー会場に連れて来られたのか訳が分からなかった。
会場の中央に立たされ、王侯貴族の視線が痛い。
プルメリア王太后やカモミーラ、マディラ伯爵夫人はジュエリアに駆け寄りたかったが、近衛兵に止められて身動きが取れなかった。
「ソーディア公爵家長女ジュエリア!率直に述べよ!エレスチャル侯爵令嬢カモミーラを使い、フィサリスを殺害しようとしたな!?フィサリス殺害計画の首謀者はお前だな!?」
フィサリスがジュエリアの元に駆け寄り、壇上のカーネリアンに訴える。
「お義姉様が、その様な恐ろしいことをする訳がありません!何かの間違いです!違いますよね?お義姉様?」
ジュエリアを庇う事を言いながら
“首謀者がお義姉でも、カモミーラ様でも私はどーでもいいんです。ただお義姉様が自分では無いと言えば、彼女の首と体が離れてしまうだけのことですわ。だけど自分の犯行だと言えば、私がお二人の命だけは助けて差し上げますわ。一生、私の奴隷ですけど!”
と密かに耳打ちする。
カーネリアン国王の発言は、会場中に波紋を広げた。
「ジュエリア様が義妹を殺害!?」
「ジュエリア様は学園に暫く、通っておられないはず。」
「親友に汚れ役をさせたのか!?」
「ご自分は、高みの見物なのね。」
「親友に罪をなすりつけるつもりか!?」
「今この場にも、おられないもの。」
会場中からジュエリアを疑う声や、非難する声が挙がる。
「静粛に!ジュエリアへの思いは、其々あるだろう!私も真実が知りたいと思っている!今、大公にジュエリアを迎えに行ってもらった!もう到着するだろう!」
バッチン!!
プルメリア王太后がカーネリアン国王の顔を、平手打ちした。
「貴男は独裁者にでも、なるつもりですか!?容疑が固まってもいない令嬢を晒すだけでは飽き足らず、今度は病床の者を晒すつもりですか!?」
「落ち着いてください。母上が始めたのですよ。ですから理由を証明しているのです。」
「国王陛下!連れて参りました。」
ソーディア公爵ジェイドが、娘のジュエリアの腕を掴み引き摺るように連れて来た。
髪も結っておらず化粧もしていない、部屋着姿のままのジュエリアは、なぜパーティー会場に連れて来られたのか訳が分からなかった。
会場の中央に立たされ、王侯貴族の視線が痛い。
プルメリア王太后やカモミーラ、マディラ伯爵夫人はジュエリアに駆け寄りたかったが、近衛兵に止められて身動きが取れなかった。
「ソーディア公爵家長女ジュエリア!率直に述べよ!エレスチャル侯爵令嬢カモミーラを使い、フィサリスを殺害しようとしたな!?フィサリス殺害計画の首謀者はお前だな!?」
フィサリスがジュエリアの元に駆け寄り、壇上のカーネリアンに訴える。
「お義姉様が、その様な恐ろしいことをする訳がありません!何かの間違いです!違いますよね?お義姉様?」
ジュエリアを庇う事を言いながら
“首謀者がお義姉でも、カモミーラ様でも私はどーでもいいんです。ただお義姉様が自分では無いと言えば、彼女の首と体が離れてしまうだけのことですわ。だけど自分の犯行だと言えば、私がお二人の命だけは助けて差し上げますわ。一生、私の奴隷ですけど!”
と密かに耳打ちする。
0
お気に入りに追加
199
あなたにおすすめの小説
追放された最強賢者は悠々自適に暮らしたい
桐山じゃろ
ファンタジー
魔王討伐を成し遂げた魔法使いのエレルは、勇者たちに裏切られて暗殺されかけるも、さくっと逃げおおせる。魔法レベル1のエレルだが、その魔法と魔力は単独で魔王を倒せるほど強力なものだったのだ。幼い頃には親に売られ、どこへ行っても「貧民出身」「魔法レベル1」と虐げられてきたエレルは、人間という生き物に嫌気が差した。「もう人間と関わるのは面倒だ」。森で一人でひっそり暮らそうとしたエレルだったが、成り行きで狐に絆され姫を助け、更には快適な生活のために行ったことが切っ掛けで、その他色々が勝手に集まってくる。その上、国がエレルのことを探し出そうとしている。果たしてエレルは思い描いた悠々自適な生活を手に入れることができるのか。※小説家になろう、カクヨムでも掲載しています
私と黄金竜の国
すみれ
恋愛
異世界で真理子は竜王ギルバートに出会う。
ハッピーエンドと喜んだのもつかの間、ギルバートには後宮があったのだ。
問題外と相手にしない真理子と、真理子にすがるギルバート。
どんどんギルバートは思いつめていく。
小説家になろうサイトにも投稿しております。
前世を思い出した我儘王女は心を入れ替える。人は見た目だけではありませんわよ(おまいう)
多賀 はるみ
恋愛
私、ミリアリア・フォン・シュツットはミターメ王国の第一王女として生を受けた。この国の外見の美しい基準は、存在感があるかないか。外見が主張しなければしないほど美しいとされる世界。
そんな世界で絶世の美少女として、我儘し放題過ごしていたある日、ある事件をきっかけに日本人として生きていた前世を思い出す。あれ?今まで私より容姿が劣っていると思っていたお兄様と、お兄様のお友達の公爵子息のエドワルド・エイガさま、めちゃめちゃ整った顔してない?
今まで我儘ばっかり、最悪な態度をとって、ごめんなさい(泣)エドワルドさま、まじで私の理想のお顔。あなたに好きになってもらえるように頑張ります!
-------だいぶふわふわ設定です。
奮闘記などと呼ばない (王道外れた異世界転生)
Anastasia
恋愛
”王道”外れた異世界転生物語。
チートもない。ありきたりな、魔法も魔術も魔物もいない。これまたありきたりな公爵令嬢でも、悪役令嬢でもない。ヒロインでもモブでもない。
ついでに言うが、これまた、あまりにありきたりな設定の喪女でもない。
それなのに、なぜ私が異世界転生者……?!
この世界で生きていかなければならない現実に、もう、立ち止まらない、後ろを振り向かない、前を進んで行くだけ!
セシル・ベルバートの異世界サバイバル。絶対に生き抜いて、生き延びてみせます!
(本編概要)セシル・ヘルバートはノーウッド王国ヘルバート伯爵家の長女である。長く――無駄で――それでも必要だった7年をやーっと経て、嫌悪している侯爵家嫡男、ジョーランからの婚約破棄宣言で、待ちに待った婚約解消を勝ちとった。
17歳の最後の年である。
でも、セシルには秘密がある。
セシルは前世の記憶を持つ、異世界転生者、とういことだ。
“異世界転生者”の“王道”外れて、さっぱり理由が当てはまらない謎の状況。
なのに、なぜ、現世の私が異世界転生?!
なにがどう転んで異世界転生者になってしまったのかは知らないが、それでも、セシル・ヘルバートとして生きていかなければならない現実に、もう、立ち止まらない、後ろを振り向かない、前を進んで行くだけ!
それを指針に、セシルの異世界生活が始まる。第2の人生など――なぜ……?! としかいいようのない現状で、それでも、セシルの生きざまを懸けた人生の始まりである。
伯爵家領主に、政治に、戦に、隣国王国覇権争いに、そして、予想もしていなかった第2の人生に、怒涛のようなセシルの生がここに始まっていく!
(今までは外部リンクでしたが、こちらにもアップしてみました。こちらで読めるように、などなど?)
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
私を利用するための婚約だと気付いたので、別れるまでチクチク攻撃することにしました
柚木ゆず
恋愛
※22日、本編は完結となりました。明日(23日)より、番外編を投稿させていただきます。
そちらでは、レオが太っちょレオを捨てるお話と、もう一つ別のお話を描く予定となっております。
婚約者であるエリックの卑劣な罠を知った、令嬢・リナ。
リナはエリックと別れる日まで、何も知らないフリをしてチクチク攻撃することにしたのでした。
世界を救いし聖女は、聖女を止め、普通の村娘になり、普通の生活をし、普通の恋愛をし、普通に生きていく事を望みます!
光子
恋愛
私の名前は、リーシャ=ルド=マルリレーナ。
前職 聖女。
国を救った聖女として、王子様と結婚し、優雅なお城で暮らすはずでしたーーーが、
聖女としての役割を果たし終えた今、私は、私自身で生活を送る、普通の生活がしたいと、心より思いました!
だから私はーーー聖女から村娘に転職して、自分の事は自分で出来て、常に傍に付きっ切りでお世話をする人達のいない生活をして、普通に恋愛をして、好きな人と結婚するのを夢見る、普通の女の子に、今日からなります!!!
聖女として身の回りの事を一切せず生きてきた生活能力皆無のリーシャが、器用で優しい生活能力抜群の少年イマルに一途に恋しつつ、優しい村人達に囲まれ、成長していく物語ーー。
罠にはめられた公爵令嬢~今度は私が報復する番です
結城芙由奈@12/27電子書籍配信
ファンタジー
【私と私の家族の命を奪ったのは一体誰?】
私には婚約中の王子がいた。
ある夜のこと、内密で王子から城に呼び出されると、彼は見知らぬ女性と共に私を待ち受けていた。
そして突然告げられた一方的な婚約破棄。しかし二人の婚約は政略的なものであり、とてもでは無いが受け入れられるものではなかった。そこで婚約破棄の件は持ち帰らせてもらうことにしたその帰り道。突然馬車が襲われ、逃げる途中で私は滝に落下してしまう。
次に目覚めた場所は粗末な小屋の中で、私を助けたという青年が側にいた。そして彼の話で私は驚愕の事実を知ることになる。
目覚めた世界は10年後であり、家族は反逆罪で全員処刑されていた。更に驚くべきことに蘇った身体は全く別人の女性であった。
名前も素性も分からないこの身体で、自分と家族の命を奪った相手に必ず報復することに私は決めた――。
※他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる