縁の鎖

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変わりゆく日常

歪み

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庭園で人知れず涙を流すフィサリス。
フィサリスを追いかけて来たボルダーが慰める。

「すまない。妹はキツイ性格をしていて、思った事を何でも口にしてしまうんだ。気にしなくていい。ジュエリア様と同じレベルのマナーを身につけ様とすれば、王妃教育並みのレッスンを受けなければ無理だ。君は君だ。君らしくいればいいんだよ。」
「・・・。」

フィサリスは俯き背を向けたまま、ボルダーを見ようとしない。
そこにカーネリアンとレムリアンが通りかかった。

「ボルダー、どうかしたのか?」
「フィサリス嬢!どうしたんだ!?何があった!?ボルダー!なぜフィサリス嬢が泣いているんだ!?」

レムリアンがボルダーに攻め寄る。

「ちょ、ちょっと待て!僕は泣かしていない!実は・・・」

ボルダーが慌てて、説明する。


「マナーがなっていないとカモミーラ嬢が、急に怒鳴ってきたんだな?」

レムリアンは説明を聞いて、ボルダーに確認する。

「ああ。我が妹ながら、かなりキツイ言い方をしていて、居た堪れず止めに入ったよ。」
「ジュエリアお義姉様に、恥をかかせてしまいました。その事が一番、辛いのです。」
「カモミーラのキツイ言い方を、ジュエリア様は止めようとなさらなかった。ジュエリア様のだったのかもしれない。」
「そんな事ありませんわ!お義姉様が私を貶めるような事を、するはずはありませんわ!全て私が悪いんです…。」

また俯き泣き出すフィサリスに、ボルダーとレムリアンは、慌てるだけで何もできない。

「フィサリス嬢、君は本当に変わったんだね。過去の君はもう何処にも居ない。人を労り自分の非を認められる、素晴らしい淑女になったんだね。だったら、義兄として君達姉妹の仲裁をしよう。一週間後にレポートが終わるから、その頃に場を設けよう。」

ずっと様子を伺っていたカーネリアンが、仲裁を申し出た。
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