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第百二十一話 転生者ミリア
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アマンダ先生が建物の中に入っていったということは、ここに残されているのはアマンダ先生以外の人たち。僕を含めて皆、一つの共通点を持っている。
それはリアの姿を見ることが出来る……つまり転生者であるという事。先ほど、ミリアさんがもう一人いるとアマンダ先生に聞いていたのは間違いなくリアの事を指しているのだと僕は思ったから、咄嗟にリアを隠したのである。
リアの姿を見ることが出来るのはレオナやカタリナと同じという事だ。まぁ三十歳まで処女か童貞だった事も必要ではあるが……そこは今は重要ではない。
あの時はアマンダ先生も居たので説明をすべき時ではないと僕は判断した。リアを見えない相手にリアのことを説明するのは多大な労力を要すると考えたから。
ただ、見える相手となると別だ。逆に説明しておく事が良いと思っていた。そのタイミングとして、アマンダ先生がいない今は最適だと考えたのだった。
ミリアさんは実際に僕がカノダバを倒したところを見ているし、レオナやカタリナのように味方に出来るのであれば、それに越したことはない。
そう思った僕はミリアさんに向かって言った。
「ミリアさん、大事な話があります 」
その言葉を聞いたミリアさんは僕をじっと見つめた。少し惚けた表情を見せるミリアさんに僕は続けて話をした。
「これから話す話は僕たち以外に話さないで下さい。アマンダ先生にも話してない事もありますから……と言っても信じられない事も多いでしょうけど……」
ミリアはさんは頷いてこう答えた。
「……大丈夫ですぅ……あの夢のとおりですから、これから話して頂くことは全部信じますぅ……」
話す前から全部信じると言い切ったミリアさんに僕は若干戸惑ってしまった。
「あ、えーと、話を聞く前からそこまで言い切らなくても……えっと、まず何から話そうかな……ああ、さっきもう一人いたように見えましたよね? あの時、話を誤魔化したんですけど、あれ間違いじゃないんです。ほら、リア、出てきていいよ」
その言葉にリアが姿を現す。
「この子はリア、妖精なんです。ただ、この子は普通の人には見えないんです。この子が見えるのは今のところ僕を含めてここにいる四人だけです。条件としてはまず転生者であることと……えっとその……三十歳まで童貞か処女である事です!」
女性に童貞だとか処女だとか発言する事を僕は戸惑って、最後言いにくかったが勢いで言いきった。そんな僕にミリアさんは想像の斜め上の答えを返してきた。
「……そうねぇ……ぼくはまだ三十になってないしぃ……まだ処女だしぃ……」
いきなりのカミングアウトである。女性がなんの躊躇いもなく、その言葉を口にしたことに、僕は激しく動揺してしまった。
「ってそうじゃなくて! まずこの世界の話じゃなくて、転生する時の前の話です! この世界では関係ないです! っていきなり前の世界とか言っても想像つかないですよね?」
そう問いかけられたミリアさんは首を傾げながら答える。
「……うーん……多分大丈夫かなぁ……ぼく、夢でこの世界じゃないような夢は見ることあるんだぁ……あれがそうなのかもしないからぁ……だから大丈夫ぅ……」
「リア、そんなことってあるの?」
「記憶は無くてもありえる話ではあるわね」
僕はリアに言葉を返してから、ミリアさんに話を続けた。
「なるほど、なら少しは話が早いかな。で、僕も転生者なんですけど、その転生する時に転生させた女神様が色々やらかしちゃって、この世界で僕だけ無職って存在になっちゃたんです。で、そのせいで結構強かったり、僕だけこの世界で前の世界の記憶を持ってたりするんです。リア、そんな感じで大丈夫かな?」
そう言ってから僕がリアを見ると頷いていた。
「まぁ大体あってるわ。細かいところは否定しても仕方ないしね」
「異世界だったり転生者だったり普通の人は信じられないだろうから、アマンダ先生にも黙ってて貰えませんか? あと、出来れば僕が強いって事もです。皆、実際に見ると恐怖心を抱くようなので……」
レオナとカタリナは頷いているが、肝心のミリアさんは頷いていなかった。疑問に思った僕はミリアさんに尋ねた。
「ミリアさんは大丈夫でしたか?」
「……ぼくは夢で見てたから大丈夫だったかなぁ……」
恐怖心を持ったなかったのなら、無理にそれについて話をしても仕方ないので、僕はこの話を切り上げることにした。
「なるほど、大丈夫ならいいんです! じゃあ出来る限りでいいので黙っていて貰えると助かります!」
その言葉を聞いたミリアさんは、ゆっくりと力強く頷くのであった。
ちょうどそのタイミングだった。建物からアマンダ先生と何十人かの村人たちが出てきたのは。ざっとだけど村人は全員では無いようだった。
「待たせたわね。全員は連れてこなかったわ。まだ目が覚めてない人もいるし、動くほど体力が回復してない人も居るわ。それに、精神的に動けない人もね……全員は無理だけど、介抱する人を何人か残してとりあえず帰れる人だけ帰ろうって話になったみたい。私たち……と言うかアインス君が連れて帰ってくれないと帰れないからね。全員動けるようになるまで私たちを待たせる訳にもいかないからってのもあるわ。一度帰れば道案内が無くても自分たちで残した人を連れに来れるだろうって」
「なるほど。それはそうかもしれませんね。来る時は危険が多そうな道は避けましたが、もう大丈夫そうなので来る時よりも時間はかからないと思います。でも、目印でもつけながら帰るといいかもしれませんね」
「確かにそうね……ナイジャーノンさんには言っておくわ。早速帰りましょう」
僕はその言葉に頷き、歩きだしたのだった。
それはリアの姿を見ることが出来る……つまり転生者であるという事。先ほど、ミリアさんがもう一人いるとアマンダ先生に聞いていたのは間違いなくリアの事を指しているのだと僕は思ったから、咄嗟にリアを隠したのである。
リアの姿を見ることが出来るのはレオナやカタリナと同じという事だ。まぁ三十歳まで処女か童貞だった事も必要ではあるが……そこは今は重要ではない。
あの時はアマンダ先生も居たので説明をすべき時ではないと僕は判断した。リアを見えない相手にリアのことを説明するのは多大な労力を要すると考えたから。
ただ、見える相手となると別だ。逆に説明しておく事が良いと思っていた。そのタイミングとして、アマンダ先生がいない今は最適だと考えたのだった。
ミリアさんは実際に僕がカノダバを倒したところを見ているし、レオナやカタリナのように味方に出来るのであれば、それに越したことはない。
そう思った僕はミリアさんに向かって言った。
「ミリアさん、大事な話があります 」
その言葉を聞いたミリアさんは僕をじっと見つめた。少し惚けた表情を見せるミリアさんに僕は続けて話をした。
「これから話す話は僕たち以外に話さないで下さい。アマンダ先生にも話してない事もありますから……と言っても信じられない事も多いでしょうけど……」
ミリアはさんは頷いてこう答えた。
「……大丈夫ですぅ……あの夢のとおりですから、これから話して頂くことは全部信じますぅ……」
話す前から全部信じると言い切ったミリアさんに僕は若干戸惑ってしまった。
「あ、えーと、話を聞く前からそこまで言い切らなくても……えっと、まず何から話そうかな……ああ、さっきもう一人いたように見えましたよね? あの時、話を誤魔化したんですけど、あれ間違いじゃないんです。ほら、リア、出てきていいよ」
その言葉にリアが姿を現す。
「この子はリア、妖精なんです。ただ、この子は普通の人には見えないんです。この子が見えるのは今のところ僕を含めてここにいる四人だけです。条件としてはまず転生者であることと……えっとその……三十歳まで童貞か処女である事です!」
女性に童貞だとか処女だとか発言する事を僕は戸惑って、最後言いにくかったが勢いで言いきった。そんな僕にミリアさんは想像の斜め上の答えを返してきた。
「……そうねぇ……ぼくはまだ三十になってないしぃ……まだ処女だしぃ……」
いきなりのカミングアウトである。女性がなんの躊躇いもなく、その言葉を口にしたことに、僕は激しく動揺してしまった。
「ってそうじゃなくて! まずこの世界の話じゃなくて、転生する時の前の話です! この世界では関係ないです! っていきなり前の世界とか言っても想像つかないですよね?」
そう問いかけられたミリアさんは首を傾げながら答える。
「……うーん……多分大丈夫かなぁ……ぼく、夢でこの世界じゃないような夢は見ることあるんだぁ……あれがそうなのかもしないからぁ……だから大丈夫ぅ……」
「リア、そんなことってあるの?」
「記憶は無くてもありえる話ではあるわね」
僕はリアに言葉を返してから、ミリアさんに話を続けた。
「なるほど、なら少しは話が早いかな。で、僕も転生者なんですけど、その転生する時に転生させた女神様が色々やらかしちゃって、この世界で僕だけ無職って存在になっちゃたんです。で、そのせいで結構強かったり、僕だけこの世界で前の世界の記憶を持ってたりするんです。リア、そんな感じで大丈夫かな?」
そう言ってから僕がリアを見ると頷いていた。
「まぁ大体あってるわ。細かいところは否定しても仕方ないしね」
「異世界だったり転生者だったり普通の人は信じられないだろうから、アマンダ先生にも黙ってて貰えませんか? あと、出来れば僕が強いって事もです。皆、実際に見ると恐怖心を抱くようなので……」
レオナとカタリナは頷いているが、肝心のミリアさんは頷いていなかった。疑問に思った僕はミリアさんに尋ねた。
「ミリアさんは大丈夫でしたか?」
「……ぼくは夢で見てたから大丈夫だったかなぁ……」
恐怖心を持ったなかったのなら、無理にそれについて話をしても仕方ないので、僕はこの話を切り上げることにした。
「なるほど、大丈夫ならいいんです! じゃあ出来る限りでいいので黙っていて貰えると助かります!」
その言葉を聞いたミリアさんは、ゆっくりと力強く頷くのであった。
ちょうどそのタイミングだった。建物からアマンダ先生と何十人かの村人たちが出てきたのは。ざっとだけど村人は全員では無いようだった。
「待たせたわね。全員は連れてこなかったわ。まだ目が覚めてない人もいるし、動くほど体力が回復してない人も居るわ。それに、精神的に動けない人もね……全員は無理だけど、介抱する人を何人か残してとりあえず帰れる人だけ帰ろうって話になったみたい。私たち……と言うかアインス君が連れて帰ってくれないと帰れないからね。全員動けるようになるまで私たちを待たせる訳にもいかないからってのもあるわ。一度帰れば道案内が無くても自分たちで残した人を連れに来れるだろうって」
「なるほど。それはそうかもしれませんね。来る時は危険が多そうな道は避けましたが、もう大丈夫そうなので来る時よりも時間はかからないと思います。でも、目印でもつけながら帰るといいかもしれませんね」
「確かにそうね……ナイジャーノンさんには言っておくわ。早速帰りましょう」
僕はその言葉に頷き、歩きだしたのだった。
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