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第三十六話 神様なんかじゃない
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これから私はカタリナちゃんに大事な話をします。さっき、ご主人様に許可を頂いたから。今は私の寮の部屋でカタリナちゃんと二人きりです。誠に心苦しいのだけれども、ご主人様には部屋で待ってもらっています。
私はカタリナちゃんの目をじっと見て話し出しました。
「カタリナちゃん、まず心して聞いて欲しいの」
「何かしら?」
「まず、ご主人様は神様ではないわ」
「そんな事ないですわ!」
私の言葉にカタリナちゃんが大きな声で否定しました。それも当然のことだと思います。私でも同じように否定したでしょうから。でも、私はカタリナちゃんを窘めるようにゆっくりと首を横に振りました。
「いいえ、本当の事なの。理解して頂戴、カタリナちゃん。神様なんかでは無いわ。絶対に。ご主人様と神様は同格ではないわ。神様はご主人様の足元にも及ばないでしょう……」
私の言葉を聞いたカタリナちゃんはハッとした表情でゆっくりと頷きます。
「確かに……そう言われてみればそうね。御主神様は神様以上の存在……神様如きではないわね。さっきは声を荒らげてしまって申し訳ないですわ。そして御主神様にも申し訳ないですわ。神様如き呼ばわりをしてしまって」
カタリナちゃんはとても申し訳無さそうな表情をしていました。でも大丈夫……
「大丈夫よ。カタリナちゃん。ご主人様はお優しいお方。それくらいならお許しくださいます。それでね? カタリナちゃん。ここからが大事な話なんだけど、ご主人様はこれから数々の奇跡を起こすの」
「ええ、それは当然ね。そんな当然のことが大事な話なの?」
「ううん。違うわ。大事な話はここから先よ。ご主人様は数々の奇跡を起こされるの。ただね、ご主人様は絶大なるお力をお持ちだけど、それをあまり知られたくはないのよ」
カタリナちゃんは腕を組みながら首を傾げて考える素振りを見せました。
「そういえばそうかも。魔法も私が放ったように見せて欲しいって話でしたし……でも何故かしら? 御主神様のお力なら富も名声も世界も貰い放題じゃない?」
私はカタリナちゃんの言葉に首をゆっくりと横に振りました。
「ご主人様は富も名声も興味はないみたい。自分も含め、近くの人間が自由に暮らせればそれで十分みたいなの。それに……」
「それに?」
「ご主人様はお力を知られれば、自由に暮らせなくなる。国に拘束されるだろうし、最悪、殺されるんじゃないかって仰ってました」
私の言葉にカタリナちゃんは立ち上がって怒りだします。
「そんな事ありませんわ! どこかの国に殺されるくらいなら、そんな国滅ぼしてしまえばいいのですわ!」
「そう……ね。ご主人様なら国を滅ぼすなんて、赤子の手を捻るよりも簡単でしょう。でも、一国を滅ぼして、その後どうなるでしょう? 恐れる者ばかりになるでしょう。そして他の国々からも敵としてみなされるのでは? それこそ神話に出てくる魔王のように……」
「魔王ですって! レオナちゃんは御主神様が魔王だと言うの?」
カタリナちゃんは私にそう尋ねました。対して私は首を横に振りながらこう答えました。
「それは有り得ないわ。魔王は神様と同格。ご主人様は神様如きが及ぶような存在ではないと同時に、魔王如きが及ぶような存在ではないのですから」
「なるほど。確かにそうですわね」
カタリナちゃんが納得したところでカタリナちゃんに気付かれないように、私は息を飲みました。これからが大事な話の根幹。ご主人様を遠ざけてまでカタリナちゃんに話したかった話。それを話すのには私も覚悟が必要だったものですから。
覚悟を決めた私は言葉を選ぶように、ゆっくりとカタリナちゃんに話を続けました。
私はカタリナちゃんの目をじっと見て話し出しました。
「カタリナちゃん、まず心して聞いて欲しいの」
「何かしら?」
「まず、ご主人様は神様ではないわ」
「そんな事ないですわ!」
私の言葉にカタリナちゃんが大きな声で否定しました。それも当然のことだと思います。私でも同じように否定したでしょうから。でも、私はカタリナちゃんを窘めるようにゆっくりと首を横に振りました。
「いいえ、本当の事なの。理解して頂戴、カタリナちゃん。神様なんかでは無いわ。絶対に。ご主人様と神様は同格ではないわ。神様はご主人様の足元にも及ばないでしょう……」
私の言葉を聞いたカタリナちゃんはハッとした表情でゆっくりと頷きます。
「確かに……そう言われてみればそうね。御主神様は神様以上の存在……神様如きではないわね。さっきは声を荒らげてしまって申し訳ないですわ。そして御主神様にも申し訳ないですわ。神様如き呼ばわりをしてしまって」
カタリナちゃんはとても申し訳無さそうな表情をしていました。でも大丈夫……
「大丈夫よ。カタリナちゃん。ご主人様はお優しいお方。それくらいならお許しくださいます。それでね? カタリナちゃん。ここからが大事な話なんだけど、ご主人様はこれから数々の奇跡を起こすの」
「ええ、それは当然ね。そんな当然のことが大事な話なの?」
「ううん。違うわ。大事な話はここから先よ。ご主人様は数々の奇跡を起こされるの。ただね、ご主人様は絶大なるお力をお持ちだけど、それをあまり知られたくはないのよ」
カタリナちゃんは腕を組みながら首を傾げて考える素振りを見せました。
「そういえばそうかも。魔法も私が放ったように見せて欲しいって話でしたし……でも何故かしら? 御主神様のお力なら富も名声も世界も貰い放題じゃない?」
私はカタリナちゃんの言葉に首をゆっくりと横に振りました。
「ご主人様は富も名声も興味はないみたい。自分も含め、近くの人間が自由に暮らせればそれで十分みたいなの。それに……」
「それに?」
「ご主人様はお力を知られれば、自由に暮らせなくなる。国に拘束されるだろうし、最悪、殺されるんじゃないかって仰ってました」
私の言葉にカタリナちゃんは立ち上がって怒りだします。
「そんな事ありませんわ! どこかの国に殺されるくらいなら、そんな国滅ぼしてしまえばいいのですわ!」
「そう……ね。ご主人様なら国を滅ぼすなんて、赤子の手を捻るよりも簡単でしょう。でも、一国を滅ぼして、その後どうなるでしょう? 恐れる者ばかりになるでしょう。そして他の国々からも敵としてみなされるのでは? それこそ神話に出てくる魔王のように……」
「魔王ですって! レオナちゃんは御主神様が魔王だと言うの?」
カタリナちゃんは私にそう尋ねました。対して私は首を横に振りながらこう答えました。
「それは有り得ないわ。魔王は神様と同格。ご主人様は神様如きが及ぶような存在ではないと同時に、魔王如きが及ぶような存在ではないのですから」
「なるほど。確かにそうですわね」
カタリナちゃんが納得したところでカタリナちゃんに気付かれないように、私は息を飲みました。これからが大事な話の根幹。ご主人様を遠ざけてまでカタリナちゃんに話したかった話。それを話すのには私も覚悟が必要だったものですから。
覚悟を決めた私は言葉を選ぶように、ゆっくりとカタリナちゃんに話を続けました。
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