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三十一話 ジュデッカの師
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「あ、見えてきました! あの湖です! 湖畔に一軒の小屋があるでしょう? あそこです!」
大空を凄まじいスピードで舞うゲイルたち。目的の場所を見つけたジュデッカが、指し示す方向には池があり、その湖畔にはポツンと一軒の小屋が立っていた。
「よし! 行くぞ!」
ゲイルがジュデッカの言葉にそう答えると、ジュデッカが少し焦った様子でゲイルを止めた。
「ちょっと待って下さい!」
「え?」
「これだとお師匠様を驚かせちゃいます! 一旦離れたところに降ろして貰えませんか?」
ジュデッカは突然、龍が舞い降りたらお師匠様を驚かせてしまう。とのことだった。ゲイルはその言葉に一つ頷き、同意を示した。
「なるほど。ミュー! あそこ、森の中にちょっと開けた所がある。あそこに一旦降りてくれないか?」
「わかった」
ゲイル指し示した場所にミューはふわりと舞い降りた。そして、ミューの背から二人は降りたあと、ゲイルはこう口にする。
「よし、じゃあ行こうか」
「あ、あの……」
「ジュデッカ、どうしたの?」
「ミューさんは?」
「あ……」
ジュデッカの言葉にゲイルは止まってしまった。まさかジュデッカの目の前で元に戻るなんてワケにはいかない。
するとミューが冷や汗を垂れ流しながら、焦った様子で喋りだした。
「し、心配するな! 我が主は近くに来ている。もうすぐ着くだろう」
「良かった! じゃあ待ってましょう」
柔らかい微笑みを浮かべながらジュデッカはそう答えた。しかし、そんなことをされては困るので、ミューは少し裏返った声でこう続けた。
「いや、その必要はない。先に行くが良い。今、我が主からそう言われた。わ、我は念話が出来るのだ。目的の小屋も伝えさせて貰った。我が主は直接向かうそうだ」
「ね、こう言ってるし、行こうか? 先に僕たちが着いてないと……」
「確かにそうですね。はい! ではバーソロミューさん! ありがとうございました!」
ゲイルがそう促すとジュデッカはその言葉に同意し、ゲイルと共に先に小屋へ向かったのだった。
小屋へとたどり着いた二人。扉の前でジュデッカは何かを思い出したかのように手をパンっと叩いた。
「ちょっと片付けるんで待っててくれませんか? 出発してから結構経ってるので……」
少し掃除をしたいというジュデッカも申し出をゲイルは快く受け入れた。
「いいよ。準備出来たら言ってね?」
すぐにジュデッカは一人で小屋の中へと入っていく。外でゲイルが暫く待っていると、背後からミューの声が聞こえた。
「ゲイルぅ。お待たせ。ってどうしたの?」
「ジュデッカが片付けるから待っててって。旅立ってから結構経ってるからってさ」
「あー、なるほど。埃も多いかもしれないからね」
ミューはそう話すと暇そうに両手を頭の後ろに回して、辺りを見回した。
「ゲイルほら、あそこに噴水があるよ」
ミューは噴水を見つけてゲイルに顎で指し示す。ゲイルはミューが指し示した方へ視線を送った。
「ホントだ……あれ? なんかいる。なんだろ」
ゲイルは噴水の脇に何かが動いているのを見つけて、気になってその何かに向かって歩き出した。ミューもゲイル続く。
その何か。近づくと分かったが、それは亀だった。ひっくり返った亀は元に戻れないようで手足……いや、前足と後ろ足をバタバタと動かしもがいていた。
「亀だね。ひっくり返ってる亀だね」
「じたばたしてて可愛いね」
ゲイルはそう言ってしゃがみ込んで亀を覗き込む。
「確かにな。しばらく眺めていようぜ。ジュデッカの準備とやらが終わるまで」
しばらくその亀がジタバタしている様子を二人が眺めていると、二人の背後からジュデッカの叫ぶような声が聞こえた。
「ちょ、ちょっと! お師匠様大丈夫ですか? お師匠様をいじめないで下さい!」
「お師匠様? 何処に?」
ジュデッカの言葉にゲイルが疑問の言葉を発して辺りを見回す。と、同時にミューはゆっくりと亀へと視線を落としてこう口にした。
「ま、まさか……この亀なの?」
「えーーーーー! ジュデッカのお師匠様って亀だったの!」
ゲイルは驚きの声をあげると、答えるようにその亀が喋りだした。
「亀で何が悪いんじゃーーーーー!」
「うそーーーーー! か、亀がしゃべったーーーーーー!」
辺りにゲイルとミューの驚く声が響き渡ったのだった。
大空を凄まじいスピードで舞うゲイルたち。目的の場所を見つけたジュデッカが、指し示す方向には池があり、その湖畔にはポツンと一軒の小屋が立っていた。
「よし! 行くぞ!」
ゲイルがジュデッカの言葉にそう答えると、ジュデッカが少し焦った様子でゲイルを止めた。
「ちょっと待って下さい!」
「え?」
「これだとお師匠様を驚かせちゃいます! 一旦離れたところに降ろして貰えませんか?」
ジュデッカは突然、龍が舞い降りたらお師匠様を驚かせてしまう。とのことだった。ゲイルはその言葉に一つ頷き、同意を示した。
「なるほど。ミュー! あそこ、森の中にちょっと開けた所がある。あそこに一旦降りてくれないか?」
「わかった」
ゲイル指し示した場所にミューはふわりと舞い降りた。そして、ミューの背から二人は降りたあと、ゲイルはこう口にする。
「よし、じゃあ行こうか」
「あ、あの……」
「ジュデッカ、どうしたの?」
「ミューさんは?」
「あ……」
ジュデッカの言葉にゲイルは止まってしまった。まさかジュデッカの目の前で元に戻るなんてワケにはいかない。
するとミューが冷や汗を垂れ流しながら、焦った様子で喋りだした。
「し、心配するな! 我が主は近くに来ている。もうすぐ着くだろう」
「良かった! じゃあ待ってましょう」
柔らかい微笑みを浮かべながらジュデッカはそう答えた。しかし、そんなことをされては困るので、ミューは少し裏返った声でこう続けた。
「いや、その必要はない。先に行くが良い。今、我が主からそう言われた。わ、我は念話が出来るのだ。目的の小屋も伝えさせて貰った。我が主は直接向かうそうだ」
「ね、こう言ってるし、行こうか? 先に僕たちが着いてないと……」
「確かにそうですね。はい! ではバーソロミューさん! ありがとうございました!」
ゲイルがそう促すとジュデッカはその言葉に同意し、ゲイルと共に先に小屋へ向かったのだった。
小屋へとたどり着いた二人。扉の前でジュデッカは何かを思い出したかのように手をパンっと叩いた。
「ちょっと片付けるんで待っててくれませんか? 出発してから結構経ってるので……」
少し掃除をしたいというジュデッカも申し出をゲイルは快く受け入れた。
「いいよ。準備出来たら言ってね?」
すぐにジュデッカは一人で小屋の中へと入っていく。外でゲイルが暫く待っていると、背後からミューの声が聞こえた。
「ゲイルぅ。お待たせ。ってどうしたの?」
「ジュデッカが片付けるから待っててって。旅立ってから結構経ってるからってさ」
「あー、なるほど。埃も多いかもしれないからね」
ミューはそう話すと暇そうに両手を頭の後ろに回して、辺りを見回した。
「ゲイルほら、あそこに噴水があるよ」
ミューは噴水を見つけてゲイルに顎で指し示す。ゲイルはミューが指し示した方へ視線を送った。
「ホントだ……あれ? なんかいる。なんだろ」
ゲイルは噴水の脇に何かが動いているのを見つけて、気になってその何かに向かって歩き出した。ミューもゲイル続く。
その何か。近づくと分かったが、それは亀だった。ひっくり返った亀は元に戻れないようで手足……いや、前足と後ろ足をバタバタと動かしもがいていた。
「亀だね。ひっくり返ってる亀だね」
「じたばたしてて可愛いね」
ゲイルはそう言ってしゃがみ込んで亀を覗き込む。
「確かにな。しばらく眺めていようぜ。ジュデッカの準備とやらが終わるまで」
しばらくその亀がジタバタしている様子を二人が眺めていると、二人の背後からジュデッカの叫ぶような声が聞こえた。
「ちょ、ちょっと! お師匠様大丈夫ですか? お師匠様をいじめないで下さい!」
「お師匠様? 何処に?」
ジュデッカの言葉にゲイルが疑問の言葉を発して辺りを見回す。と、同時にミューはゆっくりと亀へと視線を落としてこう口にした。
「ま、まさか……この亀なの?」
「えーーーーー! ジュデッカのお師匠様って亀だったの!」
ゲイルは驚きの声をあげると、答えるようにその亀が喋りだした。
「亀で何が悪いんじゃーーーーー!」
「うそーーーーー! か、亀がしゃべったーーーーーー!」
辺りにゲイルとミューの驚く声が響き渡ったのだった。
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