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パルメティの街
疲れました
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「あたし悪くないし! あんたの言い方が悪いし! 必要ない言うからなかったことにしただけし!」
「返して! 僕のチート返して!」
「うっさいし!」
ぺちーん。
ホイムは張り倒されてしまった。
「元々アレ借りモンっしょ! あたしがあんたのくだんない要求に応えてしょうがなし与えたもんだし! いつ返してもらおうがあたしの勝手だし!」
「無茶苦茶な……」
「うっさいうっさい! ガキのワガママ超嫌い!」
フォトはバタバタ地団駄を踏み、これではどちらがガキか分かったもんじゃないとホイムはやや呆れ気味だった。
しかしだからと言って没収されたまま引き下がるわけにはいかない。
「……ワガママを言って申し訳ありませんが力をお返しください」
ここは大人になって恭しく頭を下げてお願いに転じる。今は我慢の時である。
「ムリ」
「なんで!」
我慢の限界でホイムは叫んだ。
「なんでもホイホイ付け外しできるような便利なもんじゃないし。一度外したらもうおしまいだし」
「だったらホイホイ外してるんじゃなぁい!」
「うっさいしし!」
どしーん。
押し倒された。
「いつまでもウダウダ言うなし!」
「で、でも……」
ホイムは歳相応の泣きそうな表情を覗かせた。
それを見た女神は舌舐めずりをしてホイムを見下ろす。
「あー分かったかも」
「な、何が?」
「なんであんたをこの世界に喚んだか」
すごく大事なことを何故この状況で理解したのか理由は分からないが、ホイムとしては是非訊いておきたかった。
「正直ぃ、ひと目見たときはなんでこんな冴えないおじさんがやって来たのかめちゃクソ疑問だったし」
「ひどい」
「でも今のおじさんのリアルな姿見て分かったし。今の君マジ好みなの。分かる?」
「分かりません……」
「いただくためにやって来たに決まってるし」
フォトが小気味よい音でパチリと指を鳴らすと、二人の衣装がバリィッと破れ散った。
「きゃあああッ!」
「遠慮するなし。ホイムに残ってる力? それパワーアップしてやるし」
「マジですか」
「女神嘘ツカナイ。私オ前ヤル」
何故か片言なことに一抹の不安を覚えるホイムであった。
「今ならエッチすればするほど強くなれるありがたい祝福をおまけしてやるし。強くなりたい言ってたじゃん?」
「それはありがたいですけど……!」
「じゃあ文句ないね! いただきぃーッス」
「お……犯される」
つい最近同じ台詞を言ったことを思い出しながら、ホイムはギャル女神に美味しくいただかれてしまうのだった。
「しくしく……」
ベッドの上で優雅に煙管から煙を燻らせる女神の隣で、ホイムは今日も丸くなってさめざめと泣いていた。
「なかなか悪くなかったし」
「近頃の女性はガツガツしてて怖い……」
「でも好きっしょ? 元の世界にいた頃じゃ絶対に味わえない快楽じゃん?」
フォトがホイムの背筋をつつーっと撫でると、それだけで少年のご立派様はピクピク反応してしまう。
「うう……勘弁してください」
これ以上搾り取られたら死んでしまいますと訴えた。
「んなのあんたお得意のキュアで回復しちゃいなよ」
「そ、その手があったかぁ」
「そうすればぁ、魔力尽きるまで延々ヤれるしぃ、エッチでパワーアップも好きただけできちゃうし」
「良いこと尽くめ……」
「ほらほら。早速試すといいし」
なんだか上手い具合に言いくるめられているようで釈然としないのだが、言われる通り試してみる価値自体はあると判断したのでちょっと元気になりかけの体にキュアをかけてみる。
「キュア【回復】」
ムクムクッ。
「勃った! ○ララが勃った!」
「よしよし頑張ったし」
女神様が懸命に立ち上がったホイムをなでなでと慈しんでくる。
「ほら! すぐヤろうとする!」
「苦しそうな民を救うのも女神の務め……」
「いきなり真面目にならないでください! 萎えます!」
「萎えた?」
「……萎えないし!」
「真似っ子ぉ」
女神の口調が伝染したようなホイムをにまにましながら抱きしめたフォトが元気いっぱいのホイム棒をにぎにぎして愉しむ。
「はわわわわ」
「どれどれ。能力を盗っちゃったお詫びに死ぬほどいい思いさせたげるし」
「こ……殺される」
命の危機まで感じ始めたホイムであったが、されるがまま身を任せてしまえば本気の女神フォトの手によってまたまた何度も絶頂に導かれるのであった。
祈りを終えたホイムが神殿に戻った姿を見て、多くの人は彼の身を案じることとなった。
何故なら祈っていただけのはずのホイムが神殿の者に発見された時は精魂尽き果てたような有様で転がっていたからだ。
数名の神官に声をかけられたホイムは、力なく枯れ果てた表情で「大丈夫です」とだけ答え、神殿を後にした。
「とりあえず……宿に戻ろう……」
足腰立たなくなるくらい弄ばれまくったホイムは、来た時よりも遅いペースで宿屋に戻っていた。
「返して! 僕のチート返して!」
「うっさいし!」
ぺちーん。
ホイムは張り倒されてしまった。
「元々アレ借りモンっしょ! あたしがあんたのくだんない要求に応えてしょうがなし与えたもんだし! いつ返してもらおうがあたしの勝手だし!」
「無茶苦茶な……」
「うっさいうっさい! ガキのワガママ超嫌い!」
フォトはバタバタ地団駄を踏み、これではどちらがガキか分かったもんじゃないとホイムはやや呆れ気味だった。
しかしだからと言って没収されたまま引き下がるわけにはいかない。
「……ワガママを言って申し訳ありませんが力をお返しください」
ここは大人になって恭しく頭を下げてお願いに転じる。今は我慢の時である。
「ムリ」
「なんで!」
我慢の限界でホイムは叫んだ。
「なんでもホイホイ付け外しできるような便利なもんじゃないし。一度外したらもうおしまいだし」
「だったらホイホイ外してるんじゃなぁい!」
「うっさいしし!」
どしーん。
押し倒された。
「いつまでもウダウダ言うなし!」
「で、でも……」
ホイムは歳相応の泣きそうな表情を覗かせた。
それを見た女神は舌舐めずりをしてホイムを見下ろす。
「あー分かったかも」
「な、何が?」
「なんであんたをこの世界に喚んだか」
すごく大事なことを何故この状況で理解したのか理由は分からないが、ホイムとしては是非訊いておきたかった。
「正直ぃ、ひと目見たときはなんでこんな冴えないおじさんがやって来たのかめちゃクソ疑問だったし」
「ひどい」
「でも今のおじさんのリアルな姿見て分かったし。今の君マジ好みなの。分かる?」
「分かりません……」
「いただくためにやって来たに決まってるし」
フォトが小気味よい音でパチリと指を鳴らすと、二人の衣装がバリィッと破れ散った。
「きゃあああッ!」
「遠慮するなし。ホイムに残ってる力? それパワーアップしてやるし」
「マジですか」
「女神嘘ツカナイ。私オ前ヤル」
何故か片言なことに一抹の不安を覚えるホイムであった。
「今ならエッチすればするほど強くなれるありがたい祝福をおまけしてやるし。強くなりたい言ってたじゃん?」
「それはありがたいですけど……!」
「じゃあ文句ないね! いただきぃーッス」
「お……犯される」
つい最近同じ台詞を言ったことを思い出しながら、ホイムはギャル女神に美味しくいただかれてしまうのだった。
「しくしく……」
ベッドの上で優雅に煙管から煙を燻らせる女神の隣で、ホイムは今日も丸くなってさめざめと泣いていた。
「なかなか悪くなかったし」
「近頃の女性はガツガツしてて怖い……」
「でも好きっしょ? 元の世界にいた頃じゃ絶対に味わえない快楽じゃん?」
フォトがホイムの背筋をつつーっと撫でると、それだけで少年のご立派様はピクピク反応してしまう。
「うう……勘弁してください」
これ以上搾り取られたら死んでしまいますと訴えた。
「んなのあんたお得意のキュアで回復しちゃいなよ」
「そ、その手があったかぁ」
「そうすればぁ、魔力尽きるまで延々ヤれるしぃ、エッチでパワーアップも好きただけできちゃうし」
「良いこと尽くめ……」
「ほらほら。早速試すといいし」
なんだか上手い具合に言いくるめられているようで釈然としないのだが、言われる通り試してみる価値自体はあると判断したのでちょっと元気になりかけの体にキュアをかけてみる。
「キュア【回復】」
ムクムクッ。
「勃った! ○ララが勃った!」
「よしよし頑張ったし」
女神様が懸命に立ち上がったホイムをなでなでと慈しんでくる。
「ほら! すぐヤろうとする!」
「苦しそうな民を救うのも女神の務め……」
「いきなり真面目にならないでください! 萎えます!」
「萎えた?」
「……萎えないし!」
「真似っ子ぉ」
女神の口調が伝染したようなホイムをにまにましながら抱きしめたフォトが元気いっぱいのホイム棒をにぎにぎして愉しむ。
「はわわわわ」
「どれどれ。能力を盗っちゃったお詫びに死ぬほどいい思いさせたげるし」
「こ……殺される」
命の危機まで感じ始めたホイムであったが、されるがまま身を任せてしまえば本気の女神フォトの手によってまたまた何度も絶頂に導かれるのであった。
祈りを終えたホイムが神殿に戻った姿を見て、多くの人は彼の身を案じることとなった。
何故なら祈っていただけのはずのホイムが神殿の者に発見された時は精魂尽き果てたような有様で転がっていたからだ。
数名の神官に声をかけられたホイムは、力なく枯れ果てた表情で「大丈夫です」とだけ答え、神殿を後にした。
「とりあえず……宿に戻ろう……」
足腰立たなくなるくらい弄ばれまくったホイムは、来た時よりも遅いペースで宿屋に戻っていた。
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