290 / 336
第8章 生徒会選挙編
第290話「熾烈な料理対決 part4」
しおりを挟む
料理対決が始まって、およそ40分後
桜: 今、どれぐらいですか?
紗耶: あ、さくちゃん。2人とも、もうそろそろだって。
ジュー
桜: この香りは…
紗耶: リビングにも届いてるかな?
桜: いや、布のおかげで何とか漏れてないみたい。
紗耶: 良かった。実の所を言うと、両方にこれが使われてるんだよ。
桜: え、そうなの?たまちゃんの方はそりゃそうだけど、飛香先輩の方にも……美味しそう。
紗耶: だよね。紗耶も食べたい!
飛香: 笑、さすがに1個丸々とはいかないけど、みんなで分けれる分ぐらいは作ってるから。
珠美: 珠美のもあるよ!
紗耶: やった!
桜: ありがとうございます笑
珠美: でも、やんちゃんのも食べさせてね!
紗耶: そこは大丈夫。たくさん作るから。
飛香: ……よし、できた。
桜: なら、向こうに言ってきます。
飛香: うん。すぐに盛り付けて……さくに渡せばいい?
桜: はい。私が配膳します。
飛香: 任せたよ笑
紗耶: これに白米をよそっとけばいい?
桜: ありがと、やんちゃん。助かる。
紗耶: 笑、いえいえ。
そうして、桜は再びリビングに行き、ゲームをしていた審査員達を席に座らせた後、飛香が完成させた料理と、お椀に盛った白米を運ぶ。
蓮花: わぁ~~良い匂い!
結真: これは……
日向子: ハンバーーーグ!!!!
守里: やった、ハンバーグだ!
結真: 笑、守里もテンション上がってるじゃん。
春時: ハンバーグは、守里の大好物ですから。
結真: うん笑。でも、守里の大好物を的確についてくるとは…
春時: 策士ですね笑。これを作った人は。
桜: では、どうぞ。
守里: いただきます。
日向子: いただきます!!
目の前のハンバーグを、お腹を空かせた日向子が口に入れるよりも早く、守里が一口目を食べる。
守里: パクッ……モグモグ……
春時: 笑、どうなんだ?
守里: …うま…
日向子: うまぁぁあああいいい!!!
守里: うますぎる……ジューシーさも半端ない…
蓮花: れ、蓮花も食べる!パクッ……おいしっ!
結真: うっわ……これは半端ないわ。美味しいし、何よりご飯が進む。中に味噌を入れてるのかな。
日向子: バクバクバク
春時: モグモグ…こりゃすげぇな。日向子の米のかきこみ具合からしても笑
守里: 日向子、喉に詰まらせないようにな。バクバク
日向子: もちろん!バクバクバク
春時: 笑、守里も言えた口じゃないけどな。
この守里達の感想は、キッチンの方にも届き…
飛香: 笑、良かった。
料理を完成させ、一息ついていた飛香も安心したような笑顔を浮かべた。
陽芽叶: 飛香はハンバーグだったか笑
交代の為にキッチンにやってきた陽芽叶が、そう言う。
飛香: まぁね。じゃ、交代ってことで。
陽芽叶: うん。たまちゃんはどんな感じ?
珠美: 残り1分ってとこだと思います!
飛香: なら、やんちゃんはそのままか。頑張って。
紗耶: はい!頑張ります!
陽芽叶: 飛香。美月は面白いお話をご所望だから、なんか考えといた方が良いよ笑
飛香: だるっ笑
陽芽叶: 私は、旅行の話をずっとさせられた笑
飛香: いや、陽芽叶はそれがあるから良いけどさ。
陽芽叶: ま、いってらっしゃい。
飛香: このまま、ここにいようかな。
陽芽叶: そんなことしたら、美月がこっちに乗り込んで来るから、結局一緒だって。
飛香: はぁ……みんなのために、犠牲になりますかね笑
紗耶: 飛香先輩!よろしくお願いします!
陽芽叶: よろしく~
飛香: くっ、調子の良いヤツらめ笑
珠美: 飛香先輩、頑張ってくださ~い!
飛香: 珠美はすぐに来るでしょ!こっちに!
珠美: はい!もう完成しましたので!
桜: 盛り付けも終わったね。なら、向こうに運ぶよ。
珠美: お願いします!
桜: 笑、はーい。
飛香: 隣で見てたけど、珠美のも美味しそう。
珠美: いや~何とか、店長に教わった通りにできたと思います。
飛香: 反応が楽しみだね。
珠美: はい!
リビング
桜: 皆さん、ハンバーグを一旦横に避けてくださいね。
日向子: 待って待って!もうちょっとだから!
守里: 後からでも食べれるって笑。それに、今食べ尽くすと、最終的な食べ比べができないよ。
日向子: はっ!確かに!ほんのちょっとだけ残しとこっと!
結真: さてさて、次は何かな~
桜: はい、次の料理です。
珠美から受け取った、サバの味噌煮を5人それぞれの目の前に置く。
春時: おぉ、こりゃまた美味そうだ。
日向子: お魚だ!!
蓮花: お魚ですね笑
日向子: うん!お魚!!
守里: 笑、どういうやり取り。
結真: じゃあ、食べよう!パクッ……ん~臭みも全くないし、味噌の味も染みてるし、何より、身がパサついてなくてしっとりしてる。
蓮花: おいし…モグモグ
守里: モグモグ…これまたお米が進む…バクバク
日向子: バクバクバグバク
結真: 笑、このペースだと白米がすぐに無くなっちゃうね。
春時: ですね。
桜: あ、白米のおかわりなら、すぐに言ってください。これがないと審査自体ができないので。
日向子: おかわり!!!
守里: 僕もお願いしていいかな?
春時: 俺もよろしく。
桜: はーい。
日向子: いや~すぐになくなっていく。
守里: 笑、残り10分の1ぐらいしか残ってないじゃん。
日向子: だって、美味しすぎるんだもん!
守里: ま、それは同感笑
◇◇◇
キッチン
陽芽叶: さ、私はしばらくの間、待ちの時間だ。
紗耶: 紗耶も一緒です!
陽芽叶: どのぐらい?
紗耶: 本当は1時間ぐらいが良いんですけど、さすがに時間がかかり過ぎますから、今日は30分ぐらいにするつもりです。
陽芽叶: そっか。なら、私と同じぐらいだ。
紗耶: でも、出来上がりは紗耶の方が遅くなりそうです笑
陽芽叶: みたいだね。やんちゃんが作ってる料理だと、寝かせた後にあの重要な工程があるから。
紗耶: はい笑
陽芽叶: 難しいけど、できる?笑
紗耶: 大丈夫です!昨日もママと一緒に、たくさん練習しましたので!
陽芽叶: おぉ、それは、お手並みを拝見させてもらおうかな笑
紗耶: が、頑張ります!
桜: あら、2人とも今は待ちの時間ですか?
陽芽叶: うん。私もやんちゃんも、冷蔵庫で寝かしてる途中だよ。
桜: そうなんですね。
陽芽叶: 笑、さくちゃんはお米のおかわりをつぎにきたんでしょ?
桜: はい。みんな、すごいペースで白米を食べてます。
陽芽叶: ってことは、たまちゃんのサバの味噌煮もかなり好評みたいだね。
桜: すごく。
陽芽叶: じゃあ、それを待機部屋のたまちゃんに伝えてあげて。明るく振舞ってたけど、ここ出ていく時、かなり不安そうな顔してたから。
桜: 分かりました。これ持っていったら、たまちゃんに言ってきます笑
陽芽叶: うん笑
待機部屋
美月: それでそれで、次の年の中学2年の時の体育祭での守里は、どうだったの?
飛香: う~ん、やっぱり印象的だったのは、めちゃくちゃ足が速くなってたことかな。中2の体育祭は。
美月: へぇ~
飛香: 小学生の時も、中1の時も、クラスの男子の中で、真ん中ぐらいだったのに、中2になったらクラスで1番速いどころか、学校で1番速いんじゃないかってレベルになったんだよね。
美月: それって、上級生も合わせてでしょ?
飛香: うん。今の守里と同じ感じ。
美月: 何が起こったんだろうね笑
飛香: 分かんない。でも……
美月: カッコよかった?笑
飛香: ……///
美月: あれ、もしかして、その体育祭を見て、飛香は惚れちゃった感じ?笑
飛香: んなわけないだろ。まぁでも、カッコよくはあった。
美月: そっか笑。見たかったな~その時の守里。珠美は見てるんでしょ?
珠美: …
美月: 珠美?
珠美: っ!!な、なんでしょうか?!
飛香: 笑、そんな不安がらなくても大丈夫だって。珠美は丁寧に下処理も調理もやってたし。鍋から良い香りもしてたし。自信持ちな。
珠美: …はい……
美月: 笑、それでも不安か。分かるよ、その気持ち。
珠美: え?
美月: だって、まだ作る前だけど、私、今、心臓バクバクし過ぎて、体から飛び出るんじゃないかってレベルだし、身体中の震えを全力で止めてるんだもん笑
飛香: 笑、私と話してる間に、そんなことしてたんだ。
美月: ほら見てよここ、汗かいてるでしょ。こんな快適な温度の部屋で。これ、その緊張と不安の汗、おそらく笑
飛香: そうみたいだね笑。ま、それだけ準備をして、練習をして、守里のために美味しい料理を作るっていう気持ちが強いってことだよ。
珠美: そう…ですよね……珠美は、守里先輩に褒めて欲しいんです。頑張ったねって…
飛香: 笑、終わったら、絶対に褒めてくれるよ。ま、優勝は私が貰うけど。
美月: それはない。私が優勝。
珠美: っ!た、珠美が勝ちます!
と、2人に負けないようにと珠美が叫んだところで、扉が開き、桜が顔を覗かせる。
桜: えっと、今大丈夫ですか?
美月: あ、桜じゃん。どうしたの?まさかのもう、私の出番?!
桜: いや、違う。
美月: そ、そうですか…
飛香: 笑。じゃあ、なんでこっちに来たの?
桜: それはですね……
美月と飛香の間に座っている珠美を見る。
珠美: 珠美?
桜: うん。
珠美: なに?
桜: みんな、美味しい美味しいって言って、たまちゃんの料理食べてたよ笑
珠美: っ!!!
桜: ご飯もおかわりしてたし、ものすごく美味しかったんだろうね笑
珠美: ……
美月: 珠美、良かったじゃん。
飛香: みんな、美味しいって思ったみたいよ。
珠美: …嬉しいです……嬉しみ極みです!!
桜: 笑、良かった。
to be continued
桜: 今、どれぐらいですか?
紗耶: あ、さくちゃん。2人とも、もうそろそろだって。
ジュー
桜: この香りは…
紗耶: リビングにも届いてるかな?
桜: いや、布のおかげで何とか漏れてないみたい。
紗耶: 良かった。実の所を言うと、両方にこれが使われてるんだよ。
桜: え、そうなの?たまちゃんの方はそりゃそうだけど、飛香先輩の方にも……美味しそう。
紗耶: だよね。紗耶も食べたい!
飛香: 笑、さすがに1個丸々とはいかないけど、みんなで分けれる分ぐらいは作ってるから。
珠美: 珠美のもあるよ!
紗耶: やった!
桜: ありがとうございます笑
珠美: でも、やんちゃんのも食べさせてね!
紗耶: そこは大丈夫。たくさん作るから。
飛香: ……よし、できた。
桜: なら、向こうに言ってきます。
飛香: うん。すぐに盛り付けて……さくに渡せばいい?
桜: はい。私が配膳します。
飛香: 任せたよ笑
紗耶: これに白米をよそっとけばいい?
桜: ありがと、やんちゃん。助かる。
紗耶: 笑、いえいえ。
そうして、桜は再びリビングに行き、ゲームをしていた審査員達を席に座らせた後、飛香が完成させた料理と、お椀に盛った白米を運ぶ。
蓮花: わぁ~~良い匂い!
結真: これは……
日向子: ハンバーーーグ!!!!
守里: やった、ハンバーグだ!
結真: 笑、守里もテンション上がってるじゃん。
春時: ハンバーグは、守里の大好物ですから。
結真: うん笑。でも、守里の大好物を的確についてくるとは…
春時: 策士ですね笑。これを作った人は。
桜: では、どうぞ。
守里: いただきます。
日向子: いただきます!!
目の前のハンバーグを、お腹を空かせた日向子が口に入れるよりも早く、守里が一口目を食べる。
守里: パクッ……モグモグ……
春時: 笑、どうなんだ?
守里: …うま…
日向子: うまぁぁあああいいい!!!
守里: うますぎる……ジューシーさも半端ない…
蓮花: れ、蓮花も食べる!パクッ……おいしっ!
結真: うっわ……これは半端ないわ。美味しいし、何よりご飯が進む。中に味噌を入れてるのかな。
日向子: バクバクバク
春時: モグモグ…こりゃすげぇな。日向子の米のかきこみ具合からしても笑
守里: 日向子、喉に詰まらせないようにな。バクバク
日向子: もちろん!バクバクバク
春時: 笑、守里も言えた口じゃないけどな。
この守里達の感想は、キッチンの方にも届き…
飛香: 笑、良かった。
料理を完成させ、一息ついていた飛香も安心したような笑顔を浮かべた。
陽芽叶: 飛香はハンバーグだったか笑
交代の為にキッチンにやってきた陽芽叶が、そう言う。
飛香: まぁね。じゃ、交代ってことで。
陽芽叶: うん。たまちゃんはどんな感じ?
珠美: 残り1分ってとこだと思います!
飛香: なら、やんちゃんはそのままか。頑張って。
紗耶: はい!頑張ります!
陽芽叶: 飛香。美月は面白いお話をご所望だから、なんか考えといた方が良いよ笑
飛香: だるっ笑
陽芽叶: 私は、旅行の話をずっとさせられた笑
飛香: いや、陽芽叶はそれがあるから良いけどさ。
陽芽叶: ま、いってらっしゃい。
飛香: このまま、ここにいようかな。
陽芽叶: そんなことしたら、美月がこっちに乗り込んで来るから、結局一緒だって。
飛香: はぁ……みんなのために、犠牲になりますかね笑
紗耶: 飛香先輩!よろしくお願いします!
陽芽叶: よろしく~
飛香: くっ、調子の良いヤツらめ笑
珠美: 飛香先輩、頑張ってくださ~い!
飛香: 珠美はすぐに来るでしょ!こっちに!
珠美: はい!もう完成しましたので!
桜: 盛り付けも終わったね。なら、向こうに運ぶよ。
珠美: お願いします!
桜: 笑、はーい。
飛香: 隣で見てたけど、珠美のも美味しそう。
珠美: いや~何とか、店長に教わった通りにできたと思います。
飛香: 反応が楽しみだね。
珠美: はい!
リビング
桜: 皆さん、ハンバーグを一旦横に避けてくださいね。
日向子: 待って待って!もうちょっとだから!
守里: 後からでも食べれるって笑。それに、今食べ尽くすと、最終的な食べ比べができないよ。
日向子: はっ!確かに!ほんのちょっとだけ残しとこっと!
結真: さてさて、次は何かな~
桜: はい、次の料理です。
珠美から受け取った、サバの味噌煮を5人それぞれの目の前に置く。
春時: おぉ、こりゃまた美味そうだ。
日向子: お魚だ!!
蓮花: お魚ですね笑
日向子: うん!お魚!!
守里: 笑、どういうやり取り。
結真: じゃあ、食べよう!パクッ……ん~臭みも全くないし、味噌の味も染みてるし、何より、身がパサついてなくてしっとりしてる。
蓮花: おいし…モグモグ
守里: モグモグ…これまたお米が進む…バクバク
日向子: バクバクバグバク
結真: 笑、このペースだと白米がすぐに無くなっちゃうね。
春時: ですね。
桜: あ、白米のおかわりなら、すぐに言ってください。これがないと審査自体ができないので。
日向子: おかわり!!!
守里: 僕もお願いしていいかな?
春時: 俺もよろしく。
桜: はーい。
日向子: いや~すぐになくなっていく。
守里: 笑、残り10分の1ぐらいしか残ってないじゃん。
日向子: だって、美味しすぎるんだもん!
守里: ま、それは同感笑
◇◇◇
キッチン
陽芽叶: さ、私はしばらくの間、待ちの時間だ。
紗耶: 紗耶も一緒です!
陽芽叶: どのぐらい?
紗耶: 本当は1時間ぐらいが良いんですけど、さすがに時間がかかり過ぎますから、今日は30分ぐらいにするつもりです。
陽芽叶: そっか。なら、私と同じぐらいだ。
紗耶: でも、出来上がりは紗耶の方が遅くなりそうです笑
陽芽叶: みたいだね。やんちゃんが作ってる料理だと、寝かせた後にあの重要な工程があるから。
紗耶: はい笑
陽芽叶: 難しいけど、できる?笑
紗耶: 大丈夫です!昨日もママと一緒に、たくさん練習しましたので!
陽芽叶: おぉ、それは、お手並みを拝見させてもらおうかな笑
紗耶: が、頑張ります!
桜: あら、2人とも今は待ちの時間ですか?
陽芽叶: うん。私もやんちゃんも、冷蔵庫で寝かしてる途中だよ。
桜: そうなんですね。
陽芽叶: 笑、さくちゃんはお米のおかわりをつぎにきたんでしょ?
桜: はい。みんな、すごいペースで白米を食べてます。
陽芽叶: ってことは、たまちゃんのサバの味噌煮もかなり好評みたいだね。
桜: すごく。
陽芽叶: じゃあ、それを待機部屋のたまちゃんに伝えてあげて。明るく振舞ってたけど、ここ出ていく時、かなり不安そうな顔してたから。
桜: 分かりました。これ持っていったら、たまちゃんに言ってきます笑
陽芽叶: うん笑
待機部屋
美月: それでそれで、次の年の中学2年の時の体育祭での守里は、どうだったの?
飛香: う~ん、やっぱり印象的だったのは、めちゃくちゃ足が速くなってたことかな。中2の体育祭は。
美月: へぇ~
飛香: 小学生の時も、中1の時も、クラスの男子の中で、真ん中ぐらいだったのに、中2になったらクラスで1番速いどころか、学校で1番速いんじゃないかってレベルになったんだよね。
美月: それって、上級生も合わせてでしょ?
飛香: うん。今の守里と同じ感じ。
美月: 何が起こったんだろうね笑
飛香: 分かんない。でも……
美月: カッコよかった?笑
飛香: ……///
美月: あれ、もしかして、その体育祭を見て、飛香は惚れちゃった感じ?笑
飛香: んなわけないだろ。まぁでも、カッコよくはあった。
美月: そっか笑。見たかったな~その時の守里。珠美は見てるんでしょ?
珠美: …
美月: 珠美?
珠美: っ!!な、なんでしょうか?!
飛香: 笑、そんな不安がらなくても大丈夫だって。珠美は丁寧に下処理も調理もやってたし。鍋から良い香りもしてたし。自信持ちな。
珠美: …はい……
美月: 笑、それでも不安か。分かるよ、その気持ち。
珠美: え?
美月: だって、まだ作る前だけど、私、今、心臓バクバクし過ぎて、体から飛び出るんじゃないかってレベルだし、身体中の震えを全力で止めてるんだもん笑
飛香: 笑、私と話してる間に、そんなことしてたんだ。
美月: ほら見てよここ、汗かいてるでしょ。こんな快適な温度の部屋で。これ、その緊張と不安の汗、おそらく笑
飛香: そうみたいだね笑。ま、それだけ準備をして、練習をして、守里のために美味しい料理を作るっていう気持ちが強いってことだよ。
珠美: そう…ですよね……珠美は、守里先輩に褒めて欲しいんです。頑張ったねって…
飛香: 笑、終わったら、絶対に褒めてくれるよ。ま、優勝は私が貰うけど。
美月: それはない。私が優勝。
珠美: っ!た、珠美が勝ちます!
と、2人に負けないようにと珠美が叫んだところで、扉が開き、桜が顔を覗かせる。
桜: えっと、今大丈夫ですか?
美月: あ、桜じゃん。どうしたの?まさかのもう、私の出番?!
桜: いや、違う。
美月: そ、そうですか…
飛香: 笑。じゃあ、なんでこっちに来たの?
桜: それはですね……
美月と飛香の間に座っている珠美を見る。
珠美: 珠美?
桜: うん。
珠美: なに?
桜: みんな、美味しい美味しいって言って、たまちゃんの料理食べてたよ笑
珠美: っ!!!
桜: ご飯もおかわりしてたし、ものすごく美味しかったんだろうね笑
珠美: ……
美月: 珠美、良かったじゃん。
飛香: みんな、美味しいって思ったみたいよ。
珠美: …嬉しいです……嬉しみ極みです!!
桜: 笑、良かった。
to be continued
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
推しの幼なじみになったら、いつの間にか巻き込まれていた
凪ルナ
恋愛
3歳の時、幼稚園で机に頭をぶつけて前世の記憶を思い出した私は、それと同時に幼なじみの心配そうな顔を見て、幼なじみは攻略対象者(しかも前世の推し)でここが乙女ゲームの世界(私はモブだ)だということに気づく。
そして、私の幼なじみ(推し)と乙女ゲームで幼なじみ設定だったこれまた推し(サブキャラ)と出会う。彼らは腐女子にはたまらない二人で、もう二人がくっつけばいいんじゃないかな!?と思うような二人だった。かく言う私も腐女子じゃないけどそう思った。
乙女ゲームに巻き込まれたくない。私はひっそりと傍観していたいんだ!
しかし、容赦なく私を乙女ゲームに巻き込もうとする幼なじみの推し達。
「え?なんで私に構おうとするかな!?頼むからヒロインとイチャイチャして!それか、腐女子サービスで二人でイチャイチャしてよ!だから、私に構わないでくださいー!」
これは、そんな私と私の推し達の物語である。
─────
小説家になろう様、ノベリズム様にも同作品名で投稿しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
伯爵夫人のお気に入り
つくも茄子
ファンタジー
プライド伯爵令嬢、ユースティティアは僅か二歳で大病を患い入院を余儀なくされた。悲しみにくれる伯爵夫人は、遠縁の少女を娘代わりに可愛がっていた。
数年後、全快した娘が屋敷に戻ってきた時。
喜ぶ伯爵夫人。
伯爵夫人を慕う少女。
静観する伯爵。
三者三様の想いが交差する。
歪な家族の形。
「この家族ごっこはいつまで続けるおつもりですか?お父様」
「お人形遊びはいい加減卒業なさってください、お母様」
「家族?いいえ、貴方は他所の子です」
ユースティティアは、そんな家族の形に呆れていた。
「可愛いあの子は、伯爵夫人のお気に入り」から「伯爵夫人のお気に入り」にタイトルを変更します。
【取り下げ予定】愛されない妃ですので。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。
国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。
「僕はきみを愛していない」
はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。
『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。
(ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?)
そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。
しかも、別の人間になっている?
なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。
*年齢制限を18→15に変更しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる