ただ守りたい…〜大事な人を守るには、金と権力と腕っ節…あと諦めない心が必要です〜

ドラると

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第7章 文化祭編

第227話「男子待望の時がやって来た」

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翌週

文化祭まで残り2日


放課後



東野: よし!みんな気合い入れて、準備に入るよ!!



「はい!!」



教卓の前で、指揮を取る東野。



東野: 改めて説明します!明日は丸一日、文化祭の準備に充てられるということで、今から、ここの教室と、文化祭中は使用されない隣の2組の教室を、我々の執事&メイド喫茶のお店に改造します!!



「いぇーーーい!!!」



守里: 笑、盛り上がってる。


陽芽叶: これぞ、澪奈の力だよね。


守里: うん。


陽芽叶: この一週間は、バイト無いんだっけ?


守里: そうだよ。先月から言われてたんだ。文化祭があるこの一週間は、準備も忙しいだろうし、お店を閉めるって。


陽芽叶: へぇ~店長さんに感謝しないと。


守里: だね笑


陽芽叶: 守里もだけど、私もだよ。


守里: え?


陽芽叶: だって、店長さんのおかげで、こうやって今、守里と一緒に文化祭に向けて、準備ができるんだから。


守里: 陽芽叶…


東野: はい、そこ!!2人でコソコソ話さない!!ほら、周り見てみ?!みんな準備に取り掛かってるよ!!


美月: ちょっと守里!陽芽叶!!


飛香: 早くしなさい。


日向子: サボりはダメなんだぞ!!


祐希: そうだそうだ!!


守里: あ、ごめん笑


陽芽叶: 守里との会話に夢中になってた笑チラッ


美月: あ?


飛香: 今こっち見たな。


春時: 笑、まぁまぁ、気のせいだろ。


東野: 守里君は、机の運び出し、陽芽叶は装飾の方をよろしく!


守里: 了解。


春時: 守里、この辺を外に出すぞ。


守里: 分かった。


美月: さぁ、陽芽叶。こっちにおいで。


飛香: お喋りしながら、楽しく準備をしましょう。


陽芽叶: はーい笑


祐希: ふわっ…なんか、祐希。あの2人の後ろに鬼が見えるんだけど…


日向子: え?!鬼!!どこどこ!!


川嶋: はぁ…良いから、私達はあっちに行くよ。みなみちゃんも行こう。


秋吉: うん!澪奈プロデューサー!頑張って!!


東野: 任せとけ!!!っておいそこ!!サボるな!!


3班男子1: あ、すみません…


3班男子2: お前、山室さん達を見過ぎだろ笑


3班男子1: だって、気にならないか?その後が。


3班男子2: にしてもだよ笑。っていうか、いつまでこの表記なんだろうね。


3班男子1: え、表記?……確かに、俺らはもう3班じゃないわけだし……お願いします!名前を公表してください!!


3班男子2: 僕からもお願いします!! 







3班男子1: え?なになに?名前を言えば、勝手に変わるって?…そんなこと、先に言ってくれよ!!


3班男子2: じゃあ試しに…僕の名前は"三枝璃勇さえぐさ りお"です。


3班男子1: どうだ?


璃勇: おぉ!変わった!


3班男子1: マジか!じゃあ、俺も…"杉浦雅史すぎうら まさし"だ!


璃勇: さぁ、どうなる?


杉浦: やった!変わった!…って、なんで俺は苗字なんだ?


璃勇: さぁ?


杉浦: もしかして、お前に姉と妹がいるからじゃね?


璃勇: 確かに、そうかもね笑



と、2人で喜びを分かちあっていると…



東野: 雅史君、璃勇君。早く、仕事しないかな?


杉浦: す、すみませんでした!すぐ行きます!


璃勇: テーブルを運んできます!!



2人は、即座に教室を出て行った。



東野: ふぅ、全く……あ、そこには壁ができるから…



こんな感じで、文化祭の準備は進んで行った。


◇◇◇◇◇


翌日



剣崎: さっ!もう明日は文化祭初日だから、今日でしっかり準備を整えて、良い喫茶店にするぞ!!



「おー!!!」



ガヤガヤ



東野: はい、注目!今日は丸々、リハに時間を費やします。各自、自分の仕事を責任持ってこなすように。リハは初日の分しかやらないけど、シフト表を確認しながら、自分が仕事入ってなかったら、積極的にお客さん役になって。では、午前のシフトから始めます!



「はい!」



東野: あと言い忘れてたんだけど…



「ゴクン」



教室にいた生徒、特に男子生徒達の、唾を飲む音が重なる。



東野: 昨日までは、制服で接客をやっていたのを、今日は本番さながらに、執事服とメイド服でやるので、そこのところ、よろしく!



「…」



東野: え?



「やった!!!!!!!!」


「メイド服最高!!!!」


「俺はこの瞬間を楽しみにしてたんだ!!!!」



一気に教室が沸く。



東野: おぉっと笑。予想はしてたけど、すごいね。


剣崎: みんな、欲望に忠実だね~


東野: あ、剣崎先生。お願いなんですけど、お客さん役をやってくれませんか?


剣崎: 笑、もちろんOK。


東野: お願いします。


剣崎: 任せといて。みんなの料理と接客に期待してるよ。



そう言って、剣崎は教室の外に出て行った。



東野: 笑。はいはい!みんな、いつまでも騒いでないで、準備して!!




守里: えっと僕は、2組の方のキッチンだね。


陽芽叶: 私は2組のホール。


守里: お、メイド服じゃん。


陽芽叶: 楽しみだった?笑


守里: もちろん。


陽芽叶: 笑、着たらすぐに見せに行くよ。


守里: 分かった、待ってる。


日向子: おーい!守里!!


守里: ん?


日向子: メイド服着てくる!!


守里: 了解!




飛香: 志帆もホールでしょ?


川嶋: うん…


美月: なに、恥ずかしいの?笑


川嶋: 当たり前じゃん///


飛香: もう何回も着てはいるんだからさ。


川嶋: でも、人前に出るのは初なんだもん。


美月: 大丈夫。絶対に可愛いんだから、堂々としてな。


川嶋: …分かった。


秋吉: しーちゃん、行こ!


川嶋: うん。



秋吉に連れられ、川嶋は更衣室へと向かった。



飛香: 志帆のメイド姿、どんな感じなんだろう。


美月: 絶対可愛いよね。


飛香: よし、客として見に行こう。


美月: 志帆は2組だよ。


飛香: なら、陽芽叶も見れるし、守里の料理も食べられる。


美月: あ、でも、先に1組で、日向子のメイド姿と春時の執事姿だけ見て、2組の方に行こう。


飛香: それが良いね。あと、祐希も起こして連れて行こうか。


美月: 笑、どうせ午後の前半のシフトは、みんな一緒だし。


飛香: うん。




杉浦: おい、春時行こうぜ。


春時: あぁ。


璃勇: 笑、楽しみにしてるよ。


杉浦: え、お前メイドさんじゃなくて、俺ら執事を選択すんの?物好きだな。


璃勇: 何言ってんの。もちろん選択するのは、メイドで、お前らがただホールで動き回ってるのを見るだけだよ。


春時: ま、だよな笑


杉浦: なんだ、そういう事か。


璃勇: 当たり前でしょ。ほら、さっさと行った行った笑


杉浦: おう!


春時: はいはい笑



そして、男子達待望のその時がやってくる。



東野: あ、みんな用意できた?



ザワザワ



東野: それじゃあ、入ってきて!!



その言葉で、2つの教室に、執事とメイド達が入って来た。



日向子: みんなどう?!


陽芽叶: …(守里どこかな~)


川嶋: ///


秋吉: ニコニコ笑


春時: ちょっと恥ずいな笑


杉浦: 堂々としてろ笑



「うぉぉぉおおお!!!!」


「マジ可愛ええ!!マジでメイド喫茶をゴリ押して正解だったわ!!!」



「あの太陽のような笑顔を持つ元気っ子キャラのメイド姿はたまらん!!!」


「あれに明るく話しかけらたら、死んじまうよ…」



「いやいや、あのツインテールかつドール顔のメイド姿は、ガチのお人形さんだろ…」


「え、あれは似合い過ぎて、チート過ぎない?」



「優等生がメイド姿になるというギャップでしか得られない栄養素があるよな。」


「し、志帆ちゃん、顔赤くしてる…可愛すぎ!!!」



「相変わらず可愛いの天才はヤバいな~」


「なに?本来持ってる可愛さプラスメイド服プラスあのニコニコ笑顔は、私達を殺しに来てるの?」



「おぉい!!笑、中々似合ってんじゃねえか!」


「春時君の執事姿……ブフッ……は、鼻血が…」



「様になってるぞ!杉浦!!」


「執事服着てると、良い男に見えちゃう現象ない?ほら、杉浦を見てみてよ。」



東野: うんうん。みんな、良い感じね。


美月: いや~あれはズルだよね。


飛香: うん。


美月: 女の私でも、可愛すぎるって感情が溢れ出てるんだもん笑


祐希: ふわぁ~メイドさんがいっぱいだ~


飛香: 祐希はまだ眠たいのか……よし、メイドの志帆に、それっぽく起こしてもらうか。


美月: なら、2組の方の列に並ぼう。


飛香: そうだね…って…


美月: 行列じゃん…



執事とメイド達の姿が公開されてから、僅か3分後には、2つの教室の前に、シフトが入っていない人達による長い待機列が作り上げられていた。



飛香: はぁ……並ぶか。


美月: うん。ほら、祐希。もうちょっとで、守里のご飯食べられるよ。


祐希: え、守里の?!食べる!


飛香: 笑、この言葉だけで良かったみたいね。


美月: 守里の料理強し笑



こうして、美月、飛香、祐希の3人は2組の列に並ぶのであった。




to be continued
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