ただ守りたい…〜大事な人を守るには、金と権力と腕っ節…あと諦めない心が必要です〜

ドラると

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第7章 文化祭編

第218話「桜の誕生日会」

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翌日

夕方


守里の家



「お誕生日おめでとう!!!」


桜: うわぁ~みんな、ありがとう。



みたらし団子で埋め尽くされたケーキを前に、目をキラキラと輝かせる桜。

そんな桜を、家族と同級生の友達が笑顔で眺める。



菊山: おいしそう~


桜: さぁちゃん。ダメだよ、さくが最初に食べるんだから。


菊山: 分かってるって笑。さくちゃんがたくさん食べた後の余りを、少しだけ貰えれば満足。


蓮花: そんなこと言ってたら、一欠片も残らないよ、多分。


柿谷: 確かに笑。みたらし団子だけには、食い意地を張っちゃうからね、さくちゃんは。


結真: みたらし団子だけにはね笑


桜: ///もう、みんなして、さくのことイジって…


珠美: さくちゃん、顔赤いよ!


紗耶: か~わい!


美月: 桜んぼみたいだね~笑


桜: ////…


守里: ほら、みんなニヤニヤしない。桜、まずは1口どうぞ。


桜: うん!いただきます!



ホールケーキから、そのまま、一口分フォークで取る。



守里: もう一個、団子を乗せたら?


桜: そうね。ヨイショ……パクッ


結真: どう?おいし?


桜: うんま!!



口を手で押えながら、そう言う。



結真: 良かった。奈々未のとこに、頼んで正解だったよ。


珠美: 珠美も、お店から運んできた甲斐がありました!


桜: モグモグ…もう一口食べていい?


守里: それはさすがに、切り分けてからにしようか。


桜: さくの大きめね。


守里: 了解笑。珠美、手伝って。


珠美: はーい!



ケーキを一旦、キッチンへ運んで行く2人。



菊山: いや~今日で、さくちゃんも16歳とは、時の流れは早いね~


紗耶: うんうん。


柿谷: いや、2人ともまだ15歳じゃん。


美月: そんなこと言う、かっきーもまだ16歳じゃん。


結真: いやいやいや、まだみんな未成年じゃん笑


蓮花: この中だと、お姉ちゃんだけが、成人してるもんね。


結真: ほんと、歳を感じる…


美月: あれ、私達のJK感についていけないの?笑


結真: 笑、何言ってんだか。まだ私は、ピチピチの女子大生よ!


蓮花: ピチピチってなんか…


桜: 古い。


結真: …


紗耶: そ、そんなことないですって!


菊山: そうそう、結真さんはいつもお美しいですし!


柿谷: うんうん!


美月: 笑、そんな焦ってフォローしなくても。


結真: 美月、余計なこと言わないよ。みんな、ありがとう、嬉しいわ~


紗耶: ほんと、大好きです!


結真: ウフフ笑


美月: ねぇ、かっきー、私は?


柿谷: もちろん、美月先輩もめちゃくちゃ可愛いです!


美月: エヘヘ笑


桜: 2人とも、私の友達を使って、承認欲求を満たさないでよ。




蓮花: そういえば、さぁちゃんはFPSやってるんだっけ?


菊山: う~ん、残念ながら、私はやってない。


蓮花: そっか~一緒にやりたかったんだけど…


菊山: PCガチ勢の蓮花ちゃんには、絶対勝てないよ笑


蓮花: やってみないと、分からないって。でも、私はってことは、他にやってる人を知ってるの?


菊山: うん。


蓮花: 誰?


菊山: 蓮花ちゃんは知らない子。


蓮花: ふ~ん、女の子?


菊山: いや、男の子。


蓮花: そうなんだ。


菊山: 夏休みぐらいから、よく一緒にオンラインでゲームしてるんだ。


蓮花: 男の子とね笑……気に入ってるの?


菊山: 気に入ってる…まぁ、良い子だよ。


蓮花: ほうほう笑


菊山: ム……そんなニヤニヤしてるけど、蓮花ちゃんは、男の子と一緒にゲームしたりしないの?


蓮花: 別に、しないってわけじゃないけど…


菊山: へぇ~笑


蓮花: ただのクラスメイト。


菊山: 笑、話を聞かせてもらおうか。


蓮花: そう言うなら、そっちもね笑



そんな会話が、守里の家で繰り広げられている頃…



新里: …ブルブル……風邪ひいたかな…


鴨田: …ブルブル……何故か体が震える…


新里 鴨田: まさか、誰か変な噂を…いやいや、そんなことは………一応、守里先輩に相談してみるか。



と、キャラが似ている2人が、見事なシンクロをしていたのであった。



守里: はい、みんな切り分けてきたよ。


美月: ありがとう!守里、珠美!


珠美: いーえ。どうぞ。


結真: 珠美ちゃん、ありがと。


守里: 要望通り、桜のは特大だぞ笑


桜: ほんとだ。


蓮花: ほぼ半分じゃん笑


柿谷: ま、さくちゃんのお誕生日だからね。


守里: さ、みんなで食べよう。良い?桜。


桜: うん。


結真: じゃ、いただきます。


「いただきます。」


桜: パクッ…モグモグ…うま~


蓮花: おいしい!


菊山: なんか、新食感って感じ。


柿谷: だね。スポンジと団子の食感が混ざりあってる。


結真: このみたらし団子のタレも、ケーキ用に改良されてるよね。


珠美: 店長が頑張ってましたから!


桜: 今度、お礼を言いに行かなきゃ。


守里: 笑、だね。


美月: はい、守里。あ~ん。


蓮花: また始まった。


菊山: いつもなの?


蓮花: うん。時間がある時は、毎回だね。


柿谷: 美月先輩…


桜: かっきーはそっちか笑。それに対して…


紗耶: ム…


珠美: ムムム…


結真: 笑、2人もやってみたら?


紗耶: じゃあ…


珠美: なら…


紗耶 珠美: やります!


守里: いや、美月。今はそういう場面じゃ…


美月: そんなの関係ないよ!


紗耶: 守里先輩、あ~んです!


珠美: さっさと口を開けてください!


守里: え、紗耶ちゃんに珠美も?


美月: ちょっと、私が最初なんだけど!


紗耶: 美月先輩は、いつもやってるみたいですし、今日ぐらい紗耶にやらせてください!


珠美: ズルいです!


美月: 先輩に譲るのが、後輩の役目なんじゃないの?


紗耶: うわ、ここで先輩を出してくるんですか。


珠美: ヒドいです!


菊山: ああなっちゃうと、カオスだね、傍から見れば。


蓮花: うん。


柿谷: ねぇ、さくちゃん。


桜: ん?どうしたの、かっきー。


柿谷: 3人が言い争ってる間にさ…ゴニョゴニョ


桜: ……え///でも……うん、分かった、やってみる。


結真: 笑(かっきーの策略に乗った桜は、どう動くのか。)


珠美: 珠美が最初にやるので、どいてください!


紗耶: 紗耶です!


美月: 絶対に譲らないわよ!


守里: ちょっと、3人とも…


桜: ふぅ……


ガタンッ



桜は、ケーキを持って、勢いよく立ち上がる。



蓮花: どうしたの?お姉ちゃん。


柿谷: 笑


菊山: まぁまぁ、眺めとこ。


蓮花: うん。



黙って歩き、守里の右隣で騒いでいる3人を無視して、桜はその左隣に立つ。



桜: お兄ちゃん。


守里: ん?なに、桜。


桜: はい、一口あげる!


守里: え…ムグッ……



ケーキを刺したフォークを、守里の口の中に無理やり突っ込む。



美月: あ!


紗耶: はっ!!


珠美: な…


桜: おいしい?お兄ちゃん。


守里: う、うん、おいしいけど…


桜: なら良かった……ニヤッ


紗耶: さくちゃん!


珠美: やられた…


美月: …桜、いつそんなことを……


柿谷: 笑、美月先輩。私に一口ください!


美月: ……ふん。桜に取られちゃったし…しょうがない。はい、かっきー、あ~ん。


柿谷: パクッ…美味しいです!ありがとうございます、美月先輩!!


結真: へぇ~(やっぱり、かっきーは賢いわね。あそこまで計算して、桜を誘導するとは。)


桜: ニコニコ笑


菊山: さくちゃん、満足そうだね。


蓮花: だね。


菊山: あれ、蓮花ちゃんは、行かなくていいの?前は、美月先輩に対抗していたような気がするけど…


蓮花: 笑、蓮花も大人になったの。


菊山: じゃあ、守里先輩を眺めながら、そのフォークに突き刺さしたままにしてるケーキは何かな?


蓮花: へ?あ、いや、これは…蓮花が食べようって思ってた分だよ!


菊山: …笑、良いんじゃない?甘えても。


蓮花: でも、お友達を見てると、蓮花が子供過ぎるんじゃないかって思って…


菊山: 大丈夫。逆に我慢する方が、後々キツくなってくるから。ほら、今、やんちゃんとたまちゃんがやってるから、その後に流れで行ってきてごらん。


蓮花: …分かった。さぁちゃんの言う通りにする!お兄ちゃん!!



そうして、蓮花も席を立ち…



紗耶: 次こそは、紗耶の番ですよ!


珠美: 守里先輩!!美味しいケーキです!!


蓮花: お兄ちゃん!!お口を開けてよ!!


守里: 分かった、分かったから!


柿谷: 美月先輩、私のもあげます!(守里先輩の方を体で隠しながらっと…)


美月: はいはい笑(全く、可愛い後輩だな~)


結真: 桜、楽しい?


桜: うん!すっごく楽しい!モグモグ




to be continued
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