207 / 306
第6章 修学旅行編
第207話「恋バナもどき」
しおりを挟む
翌朝
修学旅行最終日
ピピピピ
守里: …ん…あぁ…もう朝か……みんな、おはよう…
灰崎: おはよ~
春時: おはよう…
3班男子2: ……う~ん…おはよう…
3班男子1: …zzzz…グガガガ……zzz
アラームの音で起きた4人は、布団の中から挨拶を交わす。
春時: 昨日、言ってた通りだな笑
3班男子2: 多分、1番遅くまで起きてたもんね。少なくとも、僕が寝る直前には、このイビキは聞こえてなかった笑
春時: 同じく。
灰崎: 僕も聞こえなかったな~笑
守里: おそらく、僕の時も。
春時: ってことは、やっぱり1番遅かったみたいだ笑
3班男子2: 笑、よし。起こすのは、もうちょっとしてからにしよう。
春時: そうだな笑
守里: さっ、起きるか!
灰崎: うん。
ガバッ
と、守里達は布団から出て、朝の準備と部屋の荷物をまとめ出した。
30分後…
3班男子1: ふぅ~終わった~
春時: 間に合ったな笑
3班男子1: ほんと、起きた時は終わったかと思ったぜ…
3班男子2: あの驚いた表情は傑作だったよ笑
春時: いや~笑、みんなでドッキリを仕掛けた甲斐があった。
というのも、アラームが鳴った後も、イビキをかいてぐっすりと眠っていた3班男子1を驚かせようと画策した守里達(主に春時と3班男子2)は、畳んだ布団と枕、そして片付け終わった荷物を押し入れに突っ込み、自分達は広縁に隠れた。
それにより、3班男子1が春時からのモーニングコールで起きた時、部屋の中には、自分の荷物と、布団で横になっている自分だけが残っている状態になっていた。
その結果、3班男子1は自分が寝坊して、みんなに置いていかれたと思い込み、これ以上ないぐらいの驚愕した表情を浮かべたのであった。
ちなみに守里達は、それを襖の隙間から覗いており、携帯のカメラを向けていた人もいたとか…
灰崎: 朝食の時間まで、あと20分。まだ余裕あるね。
3班男子1: じゃあ、昨日の夜の続きで、好きなタイプの話をしようぜ笑。ほら、守里と灰崎はまだ言ってないだろ?
春時: うわぁ~性格悪ぃ笑
3班男子1: おいおい、そんなこと言って、お前らも気になるだろ。守里と灰崎の好きなタイプは。
3班男子2: まぁ、確かにそうだけど。素直に答えてくれるとは思えないな笑
灰崎: 笑、残念ながら、正解。
守里: 僕も、好きなタイプとか言われても、よく分かんないんだよね…
3班男子1: え~じゃあ、俺が女の子の性格を言っていくから、タイプに近いなとか思ったら言えよ!
3班男子2: 笑、女の子の性格とか知ってんの?
3班男子1: そりゃあ、漫画知識と俺の数少ない経験から、導き出したものだけど。
春時: 良いじゃん、やってみたら?こんなこと言ったらアレだけど、俺らは言ったんだから、2人だけ逃げるのは、ズリィぞ笑
守里: 笑、分かったよ。
灰崎: しょうがないな~
3班男子1: よぉっし!!じゃ、じゃあ、まずは、ツンデレだ!!
守里: ツンデレ…
灰崎: う~ん…
春時: (さぁ、飛香。お前のいない所で、重要なイベントが起こってるぞ笑)
守里: うん。好きだよ。
3班男子1: おぉ~!守里はツンデレが好きなのか!
春時: (笑、良かったな~飛香。)
3班男子2: なんでなの?
守里: なんで…なんでか……なんとなく、じゃダメ?
3班男子1: 全然OK!!それで、灰崎は?
灰崎: 僕は…違う笑
3班男子1: そうか……なら次だ!次は、これまた人気の、小悪魔系女子!!さぁどうだ!!
春時: (次は美月か笑)
守里: 好き。
灰崎: 違うよ。
3班男子1: ん?守里は小悪魔系も好きなのか?
春時: (おっとこれは…)
3班男子2: 笑、次に行ってみたら?
3班男子1: お、おう……不思議系!
守里: 不思議系…好きかな。
灰崎: 違うな~
春時: (やっぱり…)
3班男子2: (うん、これは2人ともアレだね笑)
3班男子1: 王道真っ直ぐ系!
守里: 好き。
灰崎: 違うかな。
3班男子1: 元気バカ!
…
3班男子1: ぐーたら!
…
3班男子1: いたずらっ子!
…
3班男子1: クール系!
…
…
としばらくの間、同じ流れが続き…
3班男子1: ハァハァ……お前ら、全部同じ答えじゃないか!!
3班男子2: やっと?笑
灰崎: たまたまだって笑。たまたま、僕の好みのタイプが出てこなかっただけ。
3班男子1: そ、そうか……じゃあ、守里はどうなんだ?!
守里: う~ん、だって、あんまり好みのタイプとか分かんないんだもん。でも全部、魅力的だとは思うよ。だって個性があるってことでしょ?
3班男子1: ま、まぁ、そう…かも…
春時: それで守里は、今さっき言ったタイプ全部に個性があるから、魅力的で好きって言ってんのね笑
守里: そういうこと。
3班男子1: …いや、どういうことよ。独特の感性過ぎるわ!みんながみんな、そう思うはずだぞ。なぁ?
3班男子2: いや、誰に聞いてんの笑
春時: ま、これが守里だから。
守里: なんかあんまり、良いこと言われてるような気がしないんだけど。
春時: 笑、そう聞こえるか?
3班男子1: な、なら!最後の挑戦だ!!
灰崎: どうぞ笑
守里: うん。
3班男子1: 俺は、クール系のツンデレが好き…まぁ、みんなも分かってるかもだが…
3班男子2: 当然笑
春時: だって梅が好みなんだもんな笑
3班男子1: う、うるさい!それでだな……俺はそれと並ぶぐらいに、ボクっ娘も好きなんだ!!どうだ2人とも!ボクっ娘はどうだ!!
守里: ボクっ娘ね…
灰崎: 違う笑
3班男子1: くそぉ!!
春時: あれ、守里は考えてんじゃん。どうしたの?
3班男子2: まさか特別好きとか?笑
守里: いや~ちょっとね笑……でも、好きだよ。
3班男子1: 結局、同じ感想かよ!!!
◇◇◇
比叡山延暦寺
東塔
朝食の後、旅館を後にした能高2年生達は、比叡山延暦寺にやって来た。
そこでは、自由行動と同じ班で動くように言われ、守里は、これまでと同じように、5班の面々と行動を共にしていた。
守里: さっむ…
川嶋: 山の上だからね笑
美月: そう言う志帆は大丈夫そうじゃん…寒い~
川嶋: カイロ貼ってきたから笑
美月: え!ズルい!
川嶋: この寒さに、予め対策しなかった方が悪い笑
美月: そんなこと言うんだ~だったら…
ギュッ
川嶋: ちょっ、美月!
美月: こっちにも、その温もりを渡してもらうぜ~笑
陽芽叶: じゃあ、私も貰っちゃおうかな笑
ギュッ
川嶋: え~陽芽叶まで!
春時: ほら、祐希。なんか楽しそうなことしてるぞ笑
祐希: …ウトウト……ん~あ、ほんとだ~祐希も~
眠そうにしていた祐希が、くっついている3人を見て、それに向かって走り出す。
川嶋: ちょちょちょ!なんかヤバいのが走って来てるって!!
美月: 知らな~い笑
陽芽叶: 本当に暖かいね。何枚貼ってきたの?
祐希: とぉ~
ギュッ!!
川嶋: グァッ……勢い強すぎだよ~
美月: なんか変な声聞こえた笑
陽芽叶: うん笑
川嶋: ///いいから、離れて!
美月: ってかさ、なんかもっと暖かくなったよね。
陽芽叶: う~ん、多分それは、後ろに抱きついてる赤ちゃんのせいだよ笑
美月: あぁ…赤ちゃんって暖かいもんね笑
祐希: ムーそれ、祐希のこと?!
美月: 褒めてるの。赤ちゃんぐらい、祐希は可愛くて、暖かいって。
陽芽叶: うんうん笑
祐希: じゃあ良いや~
美月: (祐希の頭が働いてなくて良かった笑)
陽芽叶: (寝起きなのが功を奏した笑)
川嶋: っもう!!いい加減、離れて~
と女子達がイチャイチャしているのを、その横で見ていた2人は…
春時: 笑、志帆の顔が赤いのは、暖かいからか、恥ずかしいからか、分かんないな笑
守里: 両方でしょ。カイロ貼ってる上に、3人に抱き着かれてるんだから、熱いに決まってるし、志帆の性格的に、こんな同級生に見られてる中で、あんな姿を晒すのは恥ずかしいだろうから笑
春時: でも、どこか嬉しそうだ笑
守里: うん笑。あの4人は、この修学旅行でより仲良くなった気がするよ。
春時: 一学期の前半では、考えられないような光景だもんな。
守里: なんなら、1人は学校にまだいないからね笑
春時: おう笑。ってか、改めて考えると、陽芽叶さんって、しっかりし過ぎてるというか、落ち着き過ぎじゃないか?昨日もあたふたしてる様子が全く無かったし。
守里: 春時と違って?笑
春時: ありゃしょうがないって笑。あそこまでの事件は初だったんだから。
守里: じゃあ、陽芽叶さんは前にも、あのレベルの事件にあったことがあるってこと?
春時: いやいや、そこまでは言ってないけど、そのぐらい動じてなかったよな、ってこと。
守里: ま、確かに。生まれつきの性格なんじゃない?普段からそんな感じだし。
春時: それこそ、陽芽叶さんお嬢様説の信憑性が増すよな笑。お嬢様ならどんな出来事にも動じなさそうじゃん。
守里: どういうこと笑。でも、分からんこともない。
春時: だろ?笑
川嶋: ちょっと、守里!春時!2人で喋ってないで助けて!!
春時: おっと、呼ばれた笑。行こうぜ。
守里: うん笑
川嶋: ほら、守里も来たんだから、離れてよ!特に、美月と陽芽叶は守里のこと大好きでしょ!
美月: え~でも、志帆の方が……守里は腕を怪我してるし。
陽芽叶: …笑、じゃあ私は守里のとこに行こ!
美月: え?
陽芽叶: 守里~
守里: どうしたの?陽芽叶さん。
陽芽叶: 一緒に回ろ!
守里: それはもちろんOKだけど、班のみんなと一緒に…
陽芽叶: なんか美月は志帆から離れたくないみたいだし、祐希はまぁ、あの通りだから笑
祐希: zzzz
川嶋: ウゲッ!祐希、涎が…
美月: よりによってなんで祐希は、私を巻き込んで志帆に抱き着いてるのぉ~寝てるのに力強過ぎ…離れたくても離れられない~
春時: 笑
守里: でも…
陽芽叶: 志帆!春時!良い?!
川嶋: まぁ別に構わないけど、先にこの2人を離してもらえるとありがたい!
春時: 俺も大丈夫。
美月: え?!
春時: まぁまぁ、この時間ぐらいなら良いじゃん。向こうに帰ったら、美月はいくらでも守里との時間があるんだから。
美月: う~ん……いやでも…確かに……え~…うんうんうん……あぁ~……分かった。
春時: 随分と粘ったな笑。よし、陽芽叶さん!みんなOKだって!
陽芽叶: おぉ!良かった。それで、守里。どうかな?私と2人で回るのが嫌だったら、断ってもらっても良いんだけど…
守里: 笑、断らないよ。行こう。
陽芽叶: やった!じゃあ、みんな!また後でね~
守里: 連絡するから!
美月: クッ…
川嶋: いや、2人を剥がすのを~
春時: 笑、俺がやるから。ほら、祐希起きろ。
祐希: まだ…眠い…zzz
こうして、守里と陽芽叶は2人だけで、延暦寺の中を歩いていくのであった。
to be continued
修学旅行最終日
ピピピピ
守里: …ん…あぁ…もう朝か……みんな、おはよう…
灰崎: おはよ~
春時: おはよう…
3班男子2: ……う~ん…おはよう…
3班男子1: …zzzz…グガガガ……zzz
アラームの音で起きた4人は、布団の中から挨拶を交わす。
春時: 昨日、言ってた通りだな笑
3班男子2: 多分、1番遅くまで起きてたもんね。少なくとも、僕が寝る直前には、このイビキは聞こえてなかった笑
春時: 同じく。
灰崎: 僕も聞こえなかったな~笑
守里: おそらく、僕の時も。
春時: ってことは、やっぱり1番遅かったみたいだ笑
3班男子2: 笑、よし。起こすのは、もうちょっとしてからにしよう。
春時: そうだな笑
守里: さっ、起きるか!
灰崎: うん。
ガバッ
と、守里達は布団から出て、朝の準備と部屋の荷物をまとめ出した。
30分後…
3班男子1: ふぅ~終わった~
春時: 間に合ったな笑
3班男子1: ほんと、起きた時は終わったかと思ったぜ…
3班男子2: あの驚いた表情は傑作だったよ笑
春時: いや~笑、みんなでドッキリを仕掛けた甲斐があった。
というのも、アラームが鳴った後も、イビキをかいてぐっすりと眠っていた3班男子1を驚かせようと画策した守里達(主に春時と3班男子2)は、畳んだ布団と枕、そして片付け終わった荷物を押し入れに突っ込み、自分達は広縁に隠れた。
それにより、3班男子1が春時からのモーニングコールで起きた時、部屋の中には、自分の荷物と、布団で横になっている自分だけが残っている状態になっていた。
その結果、3班男子1は自分が寝坊して、みんなに置いていかれたと思い込み、これ以上ないぐらいの驚愕した表情を浮かべたのであった。
ちなみに守里達は、それを襖の隙間から覗いており、携帯のカメラを向けていた人もいたとか…
灰崎: 朝食の時間まで、あと20分。まだ余裕あるね。
3班男子1: じゃあ、昨日の夜の続きで、好きなタイプの話をしようぜ笑。ほら、守里と灰崎はまだ言ってないだろ?
春時: うわぁ~性格悪ぃ笑
3班男子1: おいおい、そんなこと言って、お前らも気になるだろ。守里と灰崎の好きなタイプは。
3班男子2: まぁ、確かにそうだけど。素直に答えてくれるとは思えないな笑
灰崎: 笑、残念ながら、正解。
守里: 僕も、好きなタイプとか言われても、よく分かんないんだよね…
3班男子1: え~じゃあ、俺が女の子の性格を言っていくから、タイプに近いなとか思ったら言えよ!
3班男子2: 笑、女の子の性格とか知ってんの?
3班男子1: そりゃあ、漫画知識と俺の数少ない経験から、導き出したものだけど。
春時: 良いじゃん、やってみたら?こんなこと言ったらアレだけど、俺らは言ったんだから、2人だけ逃げるのは、ズリィぞ笑
守里: 笑、分かったよ。
灰崎: しょうがないな~
3班男子1: よぉっし!!じゃ、じゃあ、まずは、ツンデレだ!!
守里: ツンデレ…
灰崎: う~ん…
春時: (さぁ、飛香。お前のいない所で、重要なイベントが起こってるぞ笑)
守里: うん。好きだよ。
3班男子1: おぉ~!守里はツンデレが好きなのか!
春時: (笑、良かったな~飛香。)
3班男子2: なんでなの?
守里: なんで…なんでか……なんとなく、じゃダメ?
3班男子1: 全然OK!!それで、灰崎は?
灰崎: 僕は…違う笑
3班男子1: そうか……なら次だ!次は、これまた人気の、小悪魔系女子!!さぁどうだ!!
春時: (次は美月か笑)
守里: 好き。
灰崎: 違うよ。
3班男子1: ん?守里は小悪魔系も好きなのか?
春時: (おっとこれは…)
3班男子2: 笑、次に行ってみたら?
3班男子1: お、おう……不思議系!
守里: 不思議系…好きかな。
灰崎: 違うな~
春時: (やっぱり…)
3班男子2: (うん、これは2人ともアレだね笑)
3班男子1: 王道真っ直ぐ系!
守里: 好き。
灰崎: 違うかな。
3班男子1: 元気バカ!
…
3班男子1: ぐーたら!
…
3班男子1: いたずらっ子!
…
3班男子1: クール系!
…
…
としばらくの間、同じ流れが続き…
3班男子1: ハァハァ……お前ら、全部同じ答えじゃないか!!
3班男子2: やっと?笑
灰崎: たまたまだって笑。たまたま、僕の好みのタイプが出てこなかっただけ。
3班男子1: そ、そうか……じゃあ、守里はどうなんだ?!
守里: う~ん、だって、あんまり好みのタイプとか分かんないんだもん。でも全部、魅力的だとは思うよ。だって個性があるってことでしょ?
3班男子1: ま、まぁ、そう…かも…
春時: それで守里は、今さっき言ったタイプ全部に個性があるから、魅力的で好きって言ってんのね笑
守里: そういうこと。
3班男子1: …いや、どういうことよ。独特の感性過ぎるわ!みんながみんな、そう思うはずだぞ。なぁ?
3班男子2: いや、誰に聞いてんの笑
春時: ま、これが守里だから。
守里: なんかあんまり、良いこと言われてるような気がしないんだけど。
春時: 笑、そう聞こえるか?
3班男子1: な、なら!最後の挑戦だ!!
灰崎: どうぞ笑
守里: うん。
3班男子1: 俺は、クール系のツンデレが好き…まぁ、みんなも分かってるかもだが…
3班男子2: 当然笑
春時: だって梅が好みなんだもんな笑
3班男子1: う、うるさい!それでだな……俺はそれと並ぶぐらいに、ボクっ娘も好きなんだ!!どうだ2人とも!ボクっ娘はどうだ!!
守里: ボクっ娘ね…
灰崎: 違う笑
3班男子1: くそぉ!!
春時: あれ、守里は考えてんじゃん。どうしたの?
3班男子2: まさか特別好きとか?笑
守里: いや~ちょっとね笑……でも、好きだよ。
3班男子1: 結局、同じ感想かよ!!!
◇◇◇
比叡山延暦寺
東塔
朝食の後、旅館を後にした能高2年生達は、比叡山延暦寺にやって来た。
そこでは、自由行動と同じ班で動くように言われ、守里は、これまでと同じように、5班の面々と行動を共にしていた。
守里: さっむ…
川嶋: 山の上だからね笑
美月: そう言う志帆は大丈夫そうじゃん…寒い~
川嶋: カイロ貼ってきたから笑
美月: え!ズルい!
川嶋: この寒さに、予め対策しなかった方が悪い笑
美月: そんなこと言うんだ~だったら…
ギュッ
川嶋: ちょっ、美月!
美月: こっちにも、その温もりを渡してもらうぜ~笑
陽芽叶: じゃあ、私も貰っちゃおうかな笑
ギュッ
川嶋: え~陽芽叶まで!
春時: ほら、祐希。なんか楽しそうなことしてるぞ笑
祐希: …ウトウト……ん~あ、ほんとだ~祐希も~
眠そうにしていた祐希が、くっついている3人を見て、それに向かって走り出す。
川嶋: ちょちょちょ!なんかヤバいのが走って来てるって!!
美月: 知らな~い笑
陽芽叶: 本当に暖かいね。何枚貼ってきたの?
祐希: とぉ~
ギュッ!!
川嶋: グァッ……勢い強すぎだよ~
美月: なんか変な声聞こえた笑
陽芽叶: うん笑
川嶋: ///いいから、離れて!
美月: ってかさ、なんかもっと暖かくなったよね。
陽芽叶: う~ん、多分それは、後ろに抱きついてる赤ちゃんのせいだよ笑
美月: あぁ…赤ちゃんって暖かいもんね笑
祐希: ムーそれ、祐希のこと?!
美月: 褒めてるの。赤ちゃんぐらい、祐希は可愛くて、暖かいって。
陽芽叶: うんうん笑
祐希: じゃあ良いや~
美月: (祐希の頭が働いてなくて良かった笑)
陽芽叶: (寝起きなのが功を奏した笑)
川嶋: っもう!!いい加減、離れて~
と女子達がイチャイチャしているのを、その横で見ていた2人は…
春時: 笑、志帆の顔が赤いのは、暖かいからか、恥ずかしいからか、分かんないな笑
守里: 両方でしょ。カイロ貼ってる上に、3人に抱き着かれてるんだから、熱いに決まってるし、志帆の性格的に、こんな同級生に見られてる中で、あんな姿を晒すのは恥ずかしいだろうから笑
春時: でも、どこか嬉しそうだ笑
守里: うん笑。あの4人は、この修学旅行でより仲良くなった気がするよ。
春時: 一学期の前半では、考えられないような光景だもんな。
守里: なんなら、1人は学校にまだいないからね笑
春時: おう笑。ってか、改めて考えると、陽芽叶さんって、しっかりし過ぎてるというか、落ち着き過ぎじゃないか?昨日もあたふたしてる様子が全く無かったし。
守里: 春時と違って?笑
春時: ありゃしょうがないって笑。あそこまでの事件は初だったんだから。
守里: じゃあ、陽芽叶さんは前にも、あのレベルの事件にあったことがあるってこと?
春時: いやいや、そこまでは言ってないけど、そのぐらい動じてなかったよな、ってこと。
守里: ま、確かに。生まれつきの性格なんじゃない?普段からそんな感じだし。
春時: それこそ、陽芽叶さんお嬢様説の信憑性が増すよな笑。お嬢様ならどんな出来事にも動じなさそうじゃん。
守里: どういうこと笑。でも、分からんこともない。
春時: だろ?笑
川嶋: ちょっと、守里!春時!2人で喋ってないで助けて!!
春時: おっと、呼ばれた笑。行こうぜ。
守里: うん笑
川嶋: ほら、守里も来たんだから、離れてよ!特に、美月と陽芽叶は守里のこと大好きでしょ!
美月: え~でも、志帆の方が……守里は腕を怪我してるし。
陽芽叶: …笑、じゃあ私は守里のとこに行こ!
美月: え?
陽芽叶: 守里~
守里: どうしたの?陽芽叶さん。
陽芽叶: 一緒に回ろ!
守里: それはもちろんOKだけど、班のみんなと一緒に…
陽芽叶: なんか美月は志帆から離れたくないみたいだし、祐希はまぁ、あの通りだから笑
祐希: zzzz
川嶋: ウゲッ!祐希、涎が…
美月: よりによってなんで祐希は、私を巻き込んで志帆に抱き着いてるのぉ~寝てるのに力強過ぎ…離れたくても離れられない~
春時: 笑
守里: でも…
陽芽叶: 志帆!春時!良い?!
川嶋: まぁ別に構わないけど、先にこの2人を離してもらえるとありがたい!
春時: 俺も大丈夫。
美月: え?!
春時: まぁまぁ、この時間ぐらいなら良いじゃん。向こうに帰ったら、美月はいくらでも守里との時間があるんだから。
美月: う~ん……いやでも…確かに……え~…うんうんうん……あぁ~……分かった。
春時: 随分と粘ったな笑。よし、陽芽叶さん!みんなOKだって!
陽芽叶: おぉ!良かった。それで、守里。どうかな?私と2人で回るのが嫌だったら、断ってもらっても良いんだけど…
守里: 笑、断らないよ。行こう。
陽芽叶: やった!じゃあ、みんな!また後でね~
守里: 連絡するから!
美月: クッ…
川嶋: いや、2人を剥がすのを~
春時: 笑、俺がやるから。ほら、祐希起きろ。
祐希: まだ…眠い…zzz
こうして、守里と陽芽叶は2人だけで、延暦寺の中を歩いていくのであった。
to be continued
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
婚約破棄……そちらの方が新しい聖女……ですか。ところで殿下、その方は聖女検定をお持ちで?
Ryo-k
ファンタジー
「アイリス・フローリア! 貴様との婚約を破棄する!」
私の婚約者のレオナルド・シュワルツ王太子殿下から、突然婚約破棄されてしまいました。
さらには隣の男爵令嬢が新しい聖女……ですか。
ところでその男爵令嬢……聖女検定はお持ちで?
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
ヤケになってドレスを脱いだら、なんだかえらい事になりました
杜野秋人
恋愛
「そなたとの婚約、今この場をもって破棄してくれる!」
王族専用の壇上から、立太子間近と言われる第一王子が、声高にそう叫んだ。それを、第一王子の婚約者アレクシアは黙って聞いていた。
第一王子は次々と、アレクシアの不行跡や不品行をあげつらい、容姿をけなし、彼女を責める。傍らに呼び寄せたアレクシアの異母妹が訴えるままに、鵜呑みにして信じ込んだのだろう。
確かに婚約してからの5年間、第一王子とは一度も会わなかったし手紙や贈り物のやり取りもしなかった。だがそれは「させてもらえなかった」が正しい。全ては母が死んだ後に乗り込んできた後妻と、その娘である異母妹の仕組んだことで、父がそれを許可したからこそそんな事がまかり通ったのだということに、第一王子は気付かないらしい。
唯一の味方だと信じていた第一王子までも、アレクシアの味方ではなくなった。
もう味方はいない。
誰への義理もない。
ならば、もうどうにでもなればいい。
アレクシアはスッと背筋を伸ばした。
そうして彼女が次に取った行動に、第一王子は驚愕することになる⸺!
◆虐げられてるドアマットヒロインって、見たら分かるじゃんね?って作品が最近多いので便乗してみました(笑)。
◆虐待を窺わせる描写が少しだけあるのでR15で。
◆ざまぁは二段階。いわゆるおまいう系のざまぁを含みます。
◆全8話、最終話だけ少し長めです。
恋愛は後半で、メインディッシュはざまぁでどうぞ。
◆片手間で書いたんで、主要人物以外の固有名詞はありません。どこの国とも設定してないんで悪しからず。
◆この作品はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆過去作のヒロインと本作主人公の名前が丸被りしてたので、名前を変更しています。(2024/09/03)
◆9/2、HOTランキング11→7位!ありがとうございます!
9/3、HOTランキング5位→3位!ありがとうございます!
【完結】彼女以外、みんな思い出す。
❄️冬は つとめて
ファンタジー
R15をつける事にしました。
幼い頃からの婚約者、この国の第二王子に婚約破棄を告げられ。あらぬ冤罪を突きつけられたリフィル。この場所に誰も助けてくれるものはいない。
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
パパー!紳士服売り場にいた家族の男性は夫だった…子供を抱きかかえて幸せそう…なら、こちらも幸せになりましょう
白崎アイド
大衆娯楽
夫のシャツを買いに紳士服売り場で買い物をしていた私。
ネクタイも揃えてあげようと売り場へと向かえば、仲良く買い物をする男女の姿があった。
微笑ましく思うその姿を見ていると、振り向いた男性は夫だった…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる