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第6章 修学旅行編

第188話「肉で梅を釣る」

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旅館で泊まる部屋にやって来た守里達が、同じ部屋で泊まることになっている6組の男子が誰か、という話をしていると、ちょうど部屋の扉が叩かれた。


ガチャ



??: やぁ。さっきぶり。


春時: え?!


守里: 灰崎君?


灰崎: どうも。


春時: う、うん。それで、なんの用?


灰崎: なんの用って……ここに泊まりに来た。


春時: 泊まりに来たって…


守里: まさかの灰崎君が、同じ部屋の6組の子?


灰崎: そうだよ。


3班男子2: 生徒会の議長さんと、同じ部屋って、なんか光栄笑


3班男子1: え、議長?!生徒会役員?


灰崎: そんなそんな笑。普通によろしく。


春時: おぉ…(何かと縁があるな…)


守里: よろしく。入って、荷物下ろしたら?


灰崎: うん。失礼します……ほぉ、見事な和室だ。木村君の自室もこんな感じ?


春時: え?ま、まぁ。


灰崎: へぇ~


3班男子1: 灰崎…君も、知ってるんだな。その話。


灰崎: 笑、呼び捨てでも、なんなら謙心でも良いよ。


3班男子1: なら、灰崎で。


灰崎: 分かった笑。その話って言うのは、木村君の家のことで良いんだよね?


3班男子1: おう。


灰崎: うん、知ってる。


春時: 灰崎も噂で?


灰崎: いや、僕の場合は、ね笑。


守里: え?


灰崎: あれ、覚えてない?体育祭の時に、ちょろっと話してたじゃん。


守里: あ、言われてみれば、確かに話したかも…



いや、話したというか、ほぼ呟きに近かったと思うんだけど…



春時: なんだ、守里が言ったのかよ笑


灰崎: 午後の部に入って、ほら、森崎君が、不審者達を捕まえに行くちょっと前に、突然、鹿川さんがツチノコが居そうな場所はどこだ!って叫んで。


3班男子1: え、ツチノコ?


3班男子2: …聞いたことある。ツチノコの存在を信じている究極のおバカが、生徒会にいるとか何とか…


春時: それで?(バスに乗る前に叫んでた子か。)


灰崎: 副会長が、洋っていうより、和の雰囲気のある場所に居そうやない?妖怪やったらって言って。


3班男子1: 副会長もそんなこと言うんだな。


3班男子2: なんでも、変な自作キャラクターを描いてるらしいよ。


春時: 七星先輩がね……うん、言いそう。


灰崎: そして、鹿川さんが、和室なんて学校にあるかな~って言ったら、森崎君が、春時の部屋ってボソッと呟いたんだよ。


守里: うん、本当にボソッとだけど。


春時: よく、そんなこと覚えてたな笑


灰崎: 昔から、記憶力は良いんだ。


3班男子1: そんなレベルじゃないと思うんだが…


3班男子2: さすが生徒会役員…


灰崎: ま、とにかくそういうわけで、木村君の家のことは知ってるんだ。


春時: なるほど。


守里: あの後、香蓮とはどうだったの?


灰崎: それがさ、梅澤さんは話しかけても無視するわ、僕は他の子から話しかけられるわで、なんの進展もなし笑


守里: それは、残念だったね笑


灰崎: まぁでも、少なくとも無関心ではなくなったわけだから、今日一日で1歩は進めたってことで、満足だよ。


春時: 確かに、そういう考え方もできるな笑


3班男子1: 灰崎は、梅澤さんと仲良くなろうってしてるのか?


灰崎: うん。中々上手くいってないけど笑


3班男子1: そ、そうか…


3班男子2: お前も、灰崎君と一緒に頑張ってみたら?


灰崎: え?


3班男子1: …分かった。灰崎!梅澤さんと仲良くなれるよう、一緒に頑張ろう!


灰崎: 笑、うん。


春時: 仲間が増えたな笑


3班男子1: おう!


灰崎: ちなみにさ、梅澤さんと仲良くなる良い方法とかない?


守里: 香蓮と仲良くなる方法か……う~ん……あ、晩ご飯の時に、食べ物あげるとかどう?


灰崎: 食べ物か…


3班男子1: なんで?


守里: 香蓮って、めちゃくちゃ大食いなんだよ。だから、食べ物をあげれば、喜ぶと思ったんだけど……春時、どう思う?


春時: そうだな笑。祐希とか日向子みたいに、食べ物をあげて単純に喜ぶとは思えないが、多少は効果があるんじゃないか?


灰崎: 2人のお墨付きなら、やってみる価値大だね。


3班男子1: だな!やってみる!!


3班男子2: (いや、灰崎君は席近いだろうし、まだできそうだけど、席が離れてるお前がやるのは、無理じゃないか?できたとしても、めちゃくちゃ目立つでしょ笑)


春時: ま、頑張れ笑


灰崎: うん。倉田さんと、鹿川さん…は、別としても、他の役員が頑張ってるのに、僕だけがなんの成果もあげられないってのは、マズイし。


守里: まゆたんは、アレだとしても、倉田さんが香蓮と仲良くなるっていうのは?


春時: っ!(まゆたん?!)


灰崎: その話も出てはいたんだけど、同じクラスってのもあるし、そういう他人とパイプを作ることに関しては、僕の方が得意ってことでね。梅澤さんが、中々難しい性格ってことは、予め分かってたから。


守里: そういうことね。


灰崎: まぁ、僕の方が得意って言っても、倉田さんと比べたらって話で、人と仲良くなるのは、鹿川さんが1番得意なんだよ笑


守里: 笑、ちょっと分かるかも。


灰崎: 頭のネジは数本飛んでるけど、人の懐に入るのが上手いんだ。


春時: その、頭のネジが数本飛んでるってのは、かなりの欠点のような気が…


灰崎: まぁね笑。でも、話すと面白い子なんだ。


3班男子2: その倉田さんって人は、どういう人なの?灰崎君から見て。


灰崎: 倉田さんか~


守里: しっかり者だよね。


灰崎: うん。生徒会で1番キチンとしてる人かな。仕事から私生活まで。


春時: 鹿川さんとは真逆なタイプ?


灰崎: 鹿川さんも、ノルマはちゃんと達成するんだけどね笑


3班男子1: 生徒会の仕事のノルマ……ヤバそう…


灰崎: あとは、そうだな~意外と緊張しいだよ。


守里: え、そうなの?


灰崎: うん。1回スイッチが入ったら、今日の出発の挨拶みたいに、堂々と話せるんだけど、そのスイッチが入るまでは、噛まずに言えるかな、大丈夫かな、とか言って、緊張しまくってるんだ笑


守里: そのイメージは無かった笑


3班男子2: やっぱ、誰にでも長所と短所はあるもんなんだね。


灰崎: 笑、よし、そろそろ夕食の時間だし、食事処に移動しよう。


守里: あ、ほんとだ。


春時: 話してたら、あっという間だったな笑


3班男子1: お腹減ったぜ!


3班男子2: 2人は、梅澤さんと仲良くなるために、頑張るんでしょ。


3班男子1: おう!俺の分を分ける。


灰崎: 僕もそうするよ。


守里: 上手くいくと良いね笑


灰崎: …おっと、これも持ってかないとボソッ…



と、守里達は楽しく話しながら、部屋を出て食事処に向かった。


◇◇◇


食事処


修学旅行1日目の夕食は、翌日からの自由行動を、より良いものにするためなのか、班ごとで鍋を囲む形になっていた。


学年主任のいただきますで、食事が始まり、守里達も、明日のことを話しつつ、食べ始める。

もちろん、真剣に明日のことを話している…話そうとしているのは、3人だけなのだが。



守里: 明日はまず、京都駅から電車に乗るんだよね。


川嶋: うん。嵯峨嵐山駅まで。


春時: その駅のすぐ近くに、トロッコに乗る場所があるんだよな?


守里: マップ見た感じ、そうだとおも…


美月: はい、守里、あーん。


守里: いや、美月。家じゃないんだから。


春時: 家ではやってるのかよ。


守里: ほんとたまにね。美月が泣き叫び始めたら、仕方なくって感じ。


川嶋: あんた、そんなことしてるの?


美月: テヘ?


川嶋: はぁ……あ、祐希、ちゃんと取り箸で取って。


祐希: え~誰か気にする?


川嶋: そういうことじゃないの。もう17なんだから、誰から見られても恥ずかしくないように…


祐希: 分かったから……全く、志帆は口うるさい姑になりそうだな。モグモグ


川嶋: なんだって?!

 
守里: まぁまぁ志帆、落ち着いて。


美月: ほら、志帆は良いから、あーん!



早く志帆をツッコミ役として復活させないと、こっちを押さえられない。

美月を押さえられるのは、飛香か志帆だけ…


いや、もう1人…



守里: 陽芽叶さん!



隣に座る美月を見ていた守里は、助けを求めるような目で、真正面に座る陽芽叶を見る…が…



陽芽叶: なに?守里笑


守里: え…



陽芽叶は立ち上がって、肉を掴んだ自分の箸を、守里の方に向けていた。



陽芽叶: 美月はダメでも、私なら良いよね笑。ほら、あーん。


守里: い、いや…


美月: なっ!陽芽叶ちゃん、それは私の特権だよ!


陽芽叶: あーんが美月ちゃんの特権だなんて、聞いたことないけど笑


美月: じゃあ、今教えてあげます!守里へのあーんは、家族である美月ちゃんだけの特権なんですよ!陽芽叶!!


陽芽叶: 笑、それは誰が決めたの?美月ちゃん。それに、守里は納得してるの?


美月: クッ守里!


陽芽叶: 守里。


美月 陽芽叶: あーん!


守里: ちょっと…


川嶋: 姑って、まだ子供も産んでないし、結婚もしてないし、なんなら彼氏もいないんだけど!


祐希: あ、彼氏いないんだ…モグモグ


川嶋: はっ!///



「「(委員長、彼氏いないんだ…)」」



そんな川嶋の叫びを、1組全員が聞いていた。



川嶋: こ、この~


祐希: そんなカッカしないの。子供じゃないんだからさ笑…モグモグ


川嶋: こ、子供……祐希に…子供って……


春時: あ、これ美味い…モグモグ(こりゃ、収集つかねぇな。放っとこ。)



と、5班の席が、大いに盛り上がっている中で、3班は…



日向子: あっしゅん、もっとお肉ちょうだい!


飛香: …(美月のやつ、ここぞとばかりにイチャつきやがって…)


日向子: お肉!!


飛香: …(それに、陽芽叶ちゃんもなんか加わってるし…)


日向子: あっしゅんってば!!


飛香: うわっ……わ、分かった、お肉ね。



鍋の前で目をギラギラとさせている日向子が持つお椀に、飛香はお肉と野菜やキノコ類を取る。



日向子: 人参とキノコも入ってるんだけど…


飛香: 好き嫌いせずに食べな。


日向子: ブー


秋吉: なんで日向子の分を、飛香が取ってるの?


東野: 日向子の好き嫌いで、お肉がすぐに無くなっちゃうからだって。


秋吉: なるほど。


3班男子1: 俺の分の肉を、梅澤さんのところに…


3班男子2: いや、鍋の肉を人に持っていくのは、さすがにじゃない?笑。それにお前だけの分ってわけでもないし。


3班男子1: だよな。どうすれば、梅澤さんに…


東野: え、もしかして、梅澤ちゃんにアタック仕掛けようってしてるの?


3班男子1: アタックっていうか、仲良くなりたくてよ…


東野: へぇ~笑


秋吉: 澪奈、そんな楽しそうな顔しないの。


3班男子2: (東野さんは、そういう話が大好きそうだもんな…)


秋吉: …


シュッ


3班男子2: (あ、凄い速さで東野さんのお椀に、野菜を移した…秋吉さんは野菜が苦手なのかな笑)



そして、6組の席では…



梅澤: バクバク…


灰崎: 聞いてた通り、よく食べるね。ほら、このお肉もいる?取ってあげるよ。


梅澤: いらねぇ。自分で取る。バクバク


灰崎: まぁまぁ、そんなこと言わずに…


梅澤: バクバク


灰崎: ……なら、これとかいる?



そう言って灰崎は、部屋から出てくる際に持ってきた、黒い布に包まれた箱を取り出した。



梅澤: チラッ……バクバク


灰崎: 笑



布を外し、箱を開けると、そこの中には…



灰崎: A5ランク松坂牛の極上ロースと、肩ロース、リブロースです。



冷気と共に、キラキラと輝く肉が並べられていた。



梅澤: なっ……ゴクン


灰崎: 食べたい?笑


梅澤: …タダでとは言わないだろ。目的は。


灰崎: 仲良くできれば……いや、無視しないと約束してくれるなら、全て差し上げます笑


梅澤: ………分かった。無視しないでやるから…


灰崎: 笑、ありがとう。どうぞ。



肉を箱ごと梅澤に渡す。



梅澤: …おう。



恐る恐る箱の中の肉を1枚、箸で取り、鍋の中に入れる。


そして…



梅澤: いただきます……パクッ………フンッ!!


灰崎: どう?笑


梅澤: うま…///……い、いやなんでもない…



と言いつつ、梅澤は肉を取り、鍋の中でしゃぶしゃぶし、食べるという動作を止めなかった。



灰崎: 喜んでもらえたようで何より笑



こんな2人のやり取りを、周りで見ていた他の班員は…



「「(いや、なんで持ってきてるの…)」」



共通の疑問を抱いていたのだった。



灰崎: (若月先輩から事前に聞いて、梅澤さん用に、これを取り寄せといて正解だった。)


梅澤: バクバク(これ美味すぎだろ!)



このように、各席、ワイワイと楽しい雰囲気で、夕食の時間は過ぎて行った。




to be continued
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