170 / 340
第5章 夏休み編
第170話「あざとモンスターの誕生?」
しおりを挟む
見回りの途中で、カフェBINGO!に寄った守里と美月。
守里: う~ん、やっぱ息合い過ぎだよな…
注文をして、料理が到着するまでの間ずっと、奈々未と七星のホールでの動きを見ていた守里が、そう呟く。
美月: …
守里: …
美月: …そうだね……でもさ…
守里: ん?
美月: 向かいに私が座ってるのにさ!
守里: どうしたの?美月。
美月: ムー
守里: え?なんで怒ってるの。
美月: フンッ!
守里: ?
奈々未: あらあら笑
七星: 守里笑
働きつつも、守里と美月の様子を見ていた2人。
店長: (森崎君は、乙女心が分かってないな~)
そして、キッチンにいる店長も見ていた。
守里: え~なんか僕、悪いことした?
美月: 知らない!プイッ
店長: 橘さん。これ、森崎君のとこに。あとアドバイスを笑
奈々未: 笑、了解です。鈍感過ぎる後輩のために。
七星: 先輩、よろしくお願いします笑
奈々未: はーい。
守里達が注文した料理を持って、奈々未が守里達のテーブルへ。
守里: う~ん…
美月: プイッ
奈々未: お待たせしました。
守里: あ、奈々未さん。
美月: …
そして、料理を置き終わり…
奈々未: ご注文の品は以上でよろしかったでしょうか?
守里: はい…
美月: 大丈夫です。
奈々未: 笑、美月。守里君にそういうのを求めても無理だって。
守里: え?
美月: 分かってますけど…
奈々未: まぁ、さすがにイラつくよね笑
美月: はい!
守里: どういうこと?
奈々未: 守里君、私達の働きを見て褒めてくれるのは嬉しいんだけどさ、目の前に、たとえ家族でも、ずっと話して欲しそうに見ている女の子を無視するのは、無いわ。
守里: あ…
美月: ムー
守里: ご、ごめん、気づかなくて…
美月: 奈々未さ~ん!
隣に立つ奈々未に縋り付く美月。
奈々未: よしよし、美月。辛かったね笑
美月: 守里ったら酷いんですよ!さっきのもそうですけど、最近、私から一定の距離を取ってるんです!
奈々未: へぇ~なんで?
守里: そ、それは美月が…
奈々未: 美月が?
守里: 隙あれば僕の手の平を舐めようとしてくるからです。
奈々未: え?
美月: だって、私の必殺技だもん!守里にダメージを与えるには、これが一番なんだもん!
そう、美月はこの前の結真の誕生日の日に、守里に放った必殺技が思った以上に効果が出たことで、味を覚え、その後も何度も守里に向かって必殺技を試みているのだった。
守里: いや、絶対におかしいから。
美月: そんなことないもん!ね、奈々未さん!別に良いですよね!それに距離をとるのは酷いですよね!
奈々未: あ、え~っと…(なんか拗らせてる?美月。さすがに…)
七星: 美月。舐めるのはアカンで笑
美月: 七星先輩!
店内にいるお客さんが少し減り、残っている人も食事に移って、仕事が減ったタイミングで、七星も守里達のテーブルへ来る。
七星: それはもう、あざとじゃなく変態や笑
美月: へん…たい…
奈々未: (ズバッといくな~七星。)
七星: ま、やりすぎってことや。っちゅうか、守里が嫌がる素振りを見せた時点で辞めるべきやな。そうせんと、守里は美月から今みたいに少し距離をとるやろ?
美月: はい…
七星: そしたら、美月も嫌って思うわけやん。ほんなら、また別の作戦にシフトチェンジすべきやないか?
美月: 七星先輩…分かりました!以後、気をつけます!
七星: うんうん笑、仲良いまま、あざとで仕掛けるのが1番やで。
美月: 了解です!
奈々未: これはモンスターが誕生するかも…
守里: え~っと…
七星: あ、守里。美月も悪かったところはあるけど、さっきのは守里が1番アカンかったからな。
守里: …はい。気をつけます。ごめんね、美月。
美月: しょうがない!許してあげるよ!その代わり、近くにいてね?
守里: 美月が変なことしないなら。
美月: もちろん、変なことはしないよ。
守里: なら良い。
美月: 笑
奈々未: よし、仲直りできたところで、さっさと食べなさい。まだ仕事中でしょ?
美月: あ、そうでした!
守里: 早く学校まで行って、連絡しないと、若月さんに…
七星: 笑、大変やな~じゃ、早く食べや~
奈々未: じゃあね。
そうして、2人は守里達のテーブルから離れた。
七星: いや~美月ちゃん、拗らせてましたね笑
奈々未: これまでずっと、心の扉を閉ざしてた分の反動かな?
七星: かもですね。まぁでも、遺伝かな?って思う部分も…
奈々未: あぁ~確かに笑
七星: ま、守里に頑張ってもらいましょ笑
奈々未: だね笑、美月ちゃんの想いが叶うかどうかは別としても。
七星: やっぱり、ライバル多いんですか?
奈々未: 私が見た限り、話を聞いた限り、そうだね。
七星: へぇ~笑
奈々未: 嬉しそうな顔してる笑
七星: 守里がそういう青春送れてるのが嬉しくて笑
奈々未: 保護者?笑
七星: みたいなもんですかね笑
店長: 2人とも~
奈々未: あ、はい!行こ。
七星: はーい。
1時間後…
守里: ギリギリ、予定時間内じゃない?
美月: そうだね、ほんとギリギリ笑
カフェBINGO!を出た2人は、残りの見回りもハイペースで終わらせ、学校近くまで戻ってきていた。
守里: あとは、この学校までの道だけだし。
美月: ここから学校まで行けば、もう夏休み中の見回りは終了だ!
守里: よし、行こう。
美月: うん!
2人は、仲良く話しながら、学校の正門に向かう道を進み…
守里: お、見えてきた。
美月: あとちょっと~って、あれは?
守里: …なんか見覚えのある姿が…
と言った瞬間に、向こうも守里達に気づく。
「あれ?守里!!それに美月ちゃん!!」
「ん?あぁ確かに。」
美月: おーい!日向子!!
日向子: 何やってるの~!!!
こちらへと走りながら叫ぶ日向子。
守里: 受け止める準備!
美月: う、うん。
日向子: 守里!!美月ちゃん!!
ギュッ!!
突進してきた日向子を守里が受け止め、美月が支える。
守里: おいおい、突っ込んでくるなよ。
日向子: ごめんって~
西条: ちょっと、急に走り出さないで。
美月: あ、美咲。
西条: やっほ~
守里: 2人は、部活終わり?
日向子: そうだよ!!
西条: 午前練だったんだけど、2人で自主練してたら、こんな時間になったの。
美月: なるほど、すごいね!
西条: 笑、上手くなるためには練習しないとだから。あとは日向子の体力を使ってあげとかないと、大変でしょ?笑
美月: にしては元気…
守里: いや、いつもの6割ぐらいしかパワーがないから。
日向子: そうなの!もうヘトヘトだよ~
美月: へ、へぇ~(あの威力で…)
守里: ほんと助かるよ、西条さん。
西条: い~え笑
日向子: 2人は何してるの?!
美月: 私達は、風紀委員の見回り終わり。
西条: あぁ~例の大変だって言うやつか笑
守里: 笑、楽しくもあるんだけどね。
日向子: ってことは、今から帰り?!
守里: 学校の正門に着いて、若月さんに連絡したら帰る。
日向子: じゃあ、早く行ってきて!
守里: え?
西条: 日向子は、森崎君達と一緒に帰りたいのよ。ほら、早く行ってあげて。
守里: 分かった笑
急かされた守里は正門へ走る。
日向子: 早く早く!!!
西条: 日向子、落ち着いて。
日向子: うん!
美月: 美咲は日向子の飼い主ね笑。前に馬道ちゃんが言ってた通り。
西条: ん?そんなこと言ってたの?奈緒。
美月: 前に見学でお邪魔した時に。
西条: へぇ~
日向子: 見学と言えば、美月ちゃんはさ!
美月: ん?
日向子: バスケ部に入らないの?
美月: あ、え~と…
西条: コラコラ日向子。何回も同じこと聞かないの。美月には、他にやりたいことがあるから無理だって、この前も言ってたじゃん。
日向子: でも~
西条: それに、美月は優しいから、日向子の手前、その質問には答えにくいんだって。
日向子: ごめんね、美月ちゃん。
美月: いや、こっちこそだよ笑
西条: 笑、それで、そのやりたい事は上手く言ってるのかしら?
守里が走っていった方をチラッと見つつ、西条が尋ねる。
美月: う~ん、微妙…失敗して、さっきも七星先輩にやりすぎって言われたし…
西条: そっか…ま、焦る気持ちも分かるけど…早急に事を進めすぎるのも問題だよ。
美月: うん笑、頑張る。
西条: あ、でも応援はしないから笑
美月: え~なんで?
西条: だって私は…この子を応援してるから。
ポンッ
日向子: ん?どうしたの?美咲ちゃん。
餌の前で待てを命じられている犬のように、守里が向かった方をじっと見ていた日向子の頭に、西条は手を乗せる。
美月: それは…目覚めたら、厄介だ笑
西条: そうね~その目覚めさせるのが、1番大変かな笑
美月: じゃあ、その前に私は、絶対に掴む。
西条: 笑
日向子: ねぇ~なんの話?
守里: 終わらせてきたよ~
日向子: あ!守里!!
若月への連絡を終わらせた守里が、美月達の元へ戻ってくる。
西条: じゃ、帰ろっか笑
守里: うん。
日向子: レッツゴー!!!
西条: 日向子、走らないよ。
日向子: はーい。
美月: 若月さんから、なんか返ってきた?
守里: いや、特にだけど、夏休み中の仕事、お疲れ様だってさ。
美月: 笑、夏休みもあと4日か~
西条: 個人的には早かったかも。練習ばっかだったし。
守里: 僕もあっという間だった。
美月: 私も!
日向子: もちろん私も!!
西条: みんな、楽しく過ごせたってことかな笑
守里: だね笑
美月: 残り4日間、何しよう。
西条: もう遠出はキツいよね。
守里: 家でのんびり過ごすか。
美月: う~ん…
日向子: じゃあさ、夏祭り行こうよ!
守里: あ、そういえば…今年の夏祭りっていつ?
日向子: 明後日!
守里: 金曜日…なら、久しぶりに行ける。
日向子: やった!!一緒行こ!
守里: うん笑
美月: え、なんかすごい勢いで決まったけど、私も行く!
日向子: もちろん!みんなで行こ!
西条: はぁ…(ここは2人きりで行くべきところを…でも、美月がいるこの状況じゃキツいか…それに日向子はそういうの気にしないし。)
守里: 西条さんは?
西条: 私は…ごめん、他の子と行く予定あって。
日向子: え~
守里: 先約があったか。じゃあ、しょうがないね。
西条: 私も楽しむから、みんなも楽しんでよ笑
日向子: もちろん!!
美月: 任せといて!
西条: 笑
守里: いや~去年は行けなかったからな。バイトが入って。
美月: そうだったの?
守里: うん。
日向子: それで、私とあっしゅんとで行くことになったんだ!
美月: 春時は?
守里: 確か去年は…
日向子: 夏風邪だった!
西条: あらあら笑
美月: それは…災難だったね…
日向子: みんなも、夏風邪には気をつけてよ!せっかくの夏祭りなんだから!
守里: はいはい笑
美月: 分かってるって笑
西条: 日向子もだよ笑
日向子: はーい!!
こうして、4人で夏祭りについて楽しく喋り、それぞれ家に帰った。
to be continued
守里: う~ん、やっぱ息合い過ぎだよな…
注文をして、料理が到着するまでの間ずっと、奈々未と七星のホールでの動きを見ていた守里が、そう呟く。
美月: …
守里: …
美月: …そうだね……でもさ…
守里: ん?
美月: 向かいに私が座ってるのにさ!
守里: どうしたの?美月。
美月: ムー
守里: え?なんで怒ってるの。
美月: フンッ!
守里: ?
奈々未: あらあら笑
七星: 守里笑
働きつつも、守里と美月の様子を見ていた2人。
店長: (森崎君は、乙女心が分かってないな~)
そして、キッチンにいる店長も見ていた。
守里: え~なんか僕、悪いことした?
美月: 知らない!プイッ
店長: 橘さん。これ、森崎君のとこに。あとアドバイスを笑
奈々未: 笑、了解です。鈍感過ぎる後輩のために。
七星: 先輩、よろしくお願いします笑
奈々未: はーい。
守里達が注文した料理を持って、奈々未が守里達のテーブルへ。
守里: う~ん…
美月: プイッ
奈々未: お待たせしました。
守里: あ、奈々未さん。
美月: …
そして、料理を置き終わり…
奈々未: ご注文の品は以上でよろしかったでしょうか?
守里: はい…
美月: 大丈夫です。
奈々未: 笑、美月。守里君にそういうのを求めても無理だって。
守里: え?
美月: 分かってますけど…
奈々未: まぁ、さすがにイラつくよね笑
美月: はい!
守里: どういうこと?
奈々未: 守里君、私達の働きを見て褒めてくれるのは嬉しいんだけどさ、目の前に、たとえ家族でも、ずっと話して欲しそうに見ている女の子を無視するのは、無いわ。
守里: あ…
美月: ムー
守里: ご、ごめん、気づかなくて…
美月: 奈々未さ~ん!
隣に立つ奈々未に縋り付く美月。
奈々未: よしよし、美月。辛かったね笑
美月: 守里ったら酷いんですよ!さっきのもそうですけど、最近、私から一定の距離を取ってるんです!
奈々未: へぇ~なんで?
守里: そ、それは美月が…
奈々未: 美月が?
守里: 隙あれば僕の手の平を舐めようとしてくるからです。
奈々未: え?
美月: だって、私の必殺技だもん!守里にダメージを与えるには、これが一番なんだもん!
そう、美月はこの前の結真の誕生日の日に、守里に放った必殺技が思った以上に効果が出たことで、味を覚え、その後も何度も守里に向かって必殺技を試みているのだった。
守里: いや、絶対におかしいから。
美月: そんなことないもん!ね、奈々未さん!別に良いですよね!それに距離をとるのは酷いですよね!
奈々未: あ、え~っと…(なんか拗らせてる?美月。さすがに…)
七星: 美月。舐めるのはアカンで笑
美月: 七星先輩!
店内にいるお客さんが少し減り、残っている人も食事に移って、仕事が減ったタイミングで、七星も守里達のテーブルへ来る。
七星: それはもう、あざとじゃなく変態や笑
美月: へん…たい…
奈々未: (ズバッといくな~七星。)
七星: ま、やりすぎってことや。っちゅうか、守里が嫌がる素振りを見せた時点で辞めるべきやな。そうせんと、守里は美月から今みたいに少し距離をとるやろ?
美月: はい…
七星: そしたら、美月も嫌って思うわけやん。ほんなら、また別の作戦にシフトチェンジすべきやないか?
美月: 七星先輩…分かりました!以後、気をつけます!
七星: うんうん笑、仲良いまま、あざとで仕掛けるのが1番やで。
美月: 了解です!
奈々未: これはモンスターが誕生するかも…
守里: え~っと…
七星: あ、守里。美月も悪かったところはあるけど、さっきのは守里が1番アカンかったからな。
守里: …はい。気をつけます。ごめんね、美月。
美月: しょうがない!許してあげるよ!その代わり、近くにいてね?
守里: 美月が変なことしないなら。
美月: もちろん、変なことはしないよ。
守里: なら良い。
美月: 笑
奈々未: よし、仲直りできたところで、さっさと食べなさい。まだ仕事中でしょ?
美月: あ、そうでした!
守里: 早く学校まで行って、連絡しないと、若月さんに…
七星: 笑、大変やな~じゃ、早く食べや~
奈々未: じゃあね。
そうして、2人は守里達のテーブルから離れた。
七星: いや~美月ちゃん、拗らせてましたね笑
奈々未: これまでずっと、心の扉を閉ざしてた分の反動かな?
七星: かもですね。まぁでも、遺伝かな?って思う部分も…
奈々未: あぁ~確かに笑
七星: ま、守里に頑張ってもらいましょ笑
奈々未: だね笑、美月ちゃんの想いが叶うかどうかは別としても。
七星: やっぱり、ライバル多いんですか?
奈々未: 私が見た限り、話を聞いた限り、そうだね。
七星: へぇ~笑
奈々未: 嬉しそうな顔してる笑
七星: 守里がそういう青春送れてるのが嬉しくて笑
奈々未: 保護者?笑
七星: みたいなもんですかね笑
店長: 2人とも~
奈々未: あ、はい!行こ。
七星: はーい。
1時間後…
守里: ギリギリ、予定時間内じゃない?
美月: そうだね、ほんとギリギリ笑
カフェBINGO!を出た2人は、残りの見回りもハイペースで終わらせ、学校近くまで戻ってきていた。
守里: あとは、この学校までの道だけだし。
美月: ここから学校まで行けば、もう夏休み中の見回りは終了だ!
守里: よし、行こう。
美月: うん!
2人は、仲良く話しながら、学校の正門に向かう道を進み…
守里: お、見えてきた。
美月: あとちょっと~って、あれは?
守里: …なんか見覚えのある姿が…
と言った瞬間に、向こうも守里達に気づく。
「あれ?守里!!それに美月ちゃん!!」
「ん?あぁ確かに。」
美月: おーい!日向子!!
日向子: 何やってるの~!!!
こちらへと走りながら叫ぶ日向子。
守里: 受け止める準備!
美月: う、うん。
日向子: 守里!!美月ちゃん!!
ギュッ!!
突進してきた日向子を守里が受け止め、美月が支える。
守里: おいおい、突っ込んでくるなよ。
日向子: ごめんって~
西条: ちょっと、急に走り出さないで。
美月: あ、美咲。
西条: やっほ~
守里: 2人は、部活終わり?
日向子: そうだよ!!
西条: 午前練だったんだけど、2人で自主練してたら、こんな時間になったの。
美月: なるほど、すごいね!
西条: 笑、上手くなるためには練習しないとだから。あとは日向子の体力を使ってあげとかないと、大変でしょ?笑
美月: にしては元気…
守里: いや、いつもの6割ぐらいしかパワーがないから。
日向子: そうなの!もうヘトヘトだよ~
美月: へ、へぇ~(あの威力で…)
守里: ほんと助かるよ、西条さん。
西条: い~え笑
日向子: 2人は何してるの?!
美月: 私達は、風紀委員の見回り終わり。
西条: あぁ~例の大変だって言うやつか笑
守里: 笑、楽しくもあるんだけどね。
日向子: ってことは、今から帰り?!
守里: 学校の正門に着いて、若月さんに連絡したら帰る。
日向子: じゃあ、早く行ってきて!
守里: え?
西条: 日向子は、森崎君達と一緒に帰りたいのよ。ほら、早く行ってあげて。
守里: 分かった笑
急かされた守里は正門へ走る。
日向子: 早く早く!!!
西条: 日向子、落ち着いて。
日向子: うん!
美月: 美咲は日向子の飼い主ね笑。前に馬道ちゃんが言ってた通り。
西条: ん?そんなこと言ってたの?奈緒。
美月: 前に見学でお邪魔した時に。
西条: へぇ~
日向子: 見学と言えば、美月ちゃんはさ!
美月: ん?
日向子: バスケ部に入らないの?
美月: あ、え~と…
西条: コラコラ日向子。何回も同じこと聞かないの。美月には、他にやりたいことがあるから無理だって、この前も言ってたじゃん。
日向子: でも~
西条: それに、美月は優しいから、日向子の手前、その質問には答えにくいんだって。
日向子: ごめんね、美月ちゃん。
美月: いや、こっちこそだよ笑
西条: 笑、それで、そのやりたい事は上手く言ってるのかしら?
守里が走っていった方をチラッと見つつ、西条が尋ねる。
美月: う~ん、微妙…失敗して、さっきも七星先輩にやりすぎって言われたし…
西条: そっか…ま、焦る気持ちも分かるけど…早急に事を進めすぎるのも問題だよ。
美月: うん笑、頑張る。
西条: あ、でも応援はしないから笑
美月: え~なんで?
西条: だって私は…この子を応援してるから。
ポンッ
日向子: ん?どうしたの?美咲ちゃん。
餌の前で待てを命じられている犬のように、守里が向かった方をじっと見ていた日向子の頭に、西条は手を乗せる。
美月: それは…目覚めたら、厄介だ笑
西条: そうね~その目覚めさせるのが、1番大変かな笑
美月: じゃあ、その前に私は、絶対に掴む。
西条: 笑
日向子: ねぇ~なんの話?
守里: 終わらせてきたよ~
日向子: あ!守里!!
若月への連絡を終わらせた守里が、美月達の元へ戻ってくる。
西条: じゃ、帰ろっか笑
守里: うん。
日向子: レッツゴー!!!
西条: 日向子、走らないよ。
日向子: はーい。
美月: 若月さんから、なんか返ってきた?
守里: いや、特にだけど、夏休み中の仕事、お疲れ様だってさ。
美月: 笑、夏休みもあと4日か~
西条: 個人的には早かったかも。練習ばっかだったし。
守里: 僕もあっという間だった。
美月: 私も!
日向子: もちろん私も!!
西条: みんな、楽しく過ごせたってことかな笑
守里: だね笑
美月: 残り4日間、何しよう。
西条: もう遠出はキツいよね。
守里: 家でのんびり過ごすか。
美月: う~ん…
日向子: じゃあさ、夏祭り行こうよ!
守里: あ、そういえば…今年の夏祭りっていつ?
日向子: 明後日!
守里: 金曜日…なら、久しぶりに行ける。
日向子: やった!!一緒行こ!
守里: うん笑
美月: え、なんかすごい勢いで決まったけど、私も行く!
日向子: もちろん!みんなで行こ!
西条: はぁ…(ここは2人きりで行くべきところを…でも、美月がいるこの状況じゃキツいか…それに日向子はそういうの気にしないし。)
守里: 西条さんは?
西条: 私は…ごめん、他の子と行く予定あって。
日向子: え~
守里: 先約があったか。じゃあ、しょうがないね。
西条: 私も楽しむから、みんなも楽しんでよ笑
日向子: もちろん!!
美月: 任せといて!
西条: 笑
守里: いや~去年は行けなかったからな。バイトが入って。
美月: そうだったの?
守里: うん。
日向子: それで、私とあっしゅんとで行くことになったんだ!
美月: 春時は?
守里: 確か去年は…
日向子: 夏風邪だった!
西条: あらあら笑
美月: それは…災難だったね…
日向子: みんなも、夏風邪には気をつけてよ!せっかくの夏祭りなんだから!
守里: はいはい笑
美月: 分かってるって笑
西条: 日向子もだよ笑
日向子: はーい!!
こうして、4人で夏祭りについて楽しく喋り、それぞれ家に帰った。
to be continued
0
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~
k33
ファンタジー
初めての小説です..!
ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?
サンスクミ〜学園のアイドルと偶然同じバイト先になったら俺を3度も振った美少女までついてきた〜
野谷 海
恋愛
「俺、やっぱり君が好きだ! 付き合って欲しい!」
「ごめんね青嶋くん……やっぱり青嶋くんとは付き合えない……」
この3度目の告白にも敗れ、青嶋将は大好きな小浦舞への想いを胸の内へとしまい込んで前に進む。
半年ほど経ち、彼らは何の因果か同じクラスになっていた。
別のクラスでも仲の良かった去年とは違い、距離が近くなったにも関わらず2人が会話をする事はない。
そんな折、将がアルバイトする焼鳥屋に入ってきた新人が同じ学校の同級生で、さらには舞の親友だった。
学校とアルバイト先を巻き込んでもつれる彼らの奇妙な三角関係ははたしてーー
⭐︎毎日朝7時に最新話を投稿します。
⭐︎もしも気に入って頂けたら、ぜひブックマークやいいね、コメントなど頂けるととても励みになります。
※表紙絵、挿絵はAI作成です。
※この作品はフィクションであり、作中に登場する人物、団体等は全て架空です。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる