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第5章 夏休み編
第160話「真夏の海水浴 Last part」
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拠点に残り、遊びに出ているみんなを待つ春時と飛香。
春時: そろそろ、みんな帰ってくるかな。
飛香: 帰る予定の時間の30分前…
春時: 守里と美月は大丈夫だろうが、あっちの方は…
飛香: ま、梅いるし、大丈夫でしょ。あとかっきーにやんちゃんも。
春時: ってか、飛香は随分、梅と仲良くなったよな。
飛香: そう?
春時: あぁ。
飛香: なんか梅とは気が合うんだよね。それに、同じくツッコミ役だし。
春時: 確かに笑
飛香: 梅が仲間になってくれて、ほんと助かったよ。
春時: 主に美月のおかげだな。
飛香: 笑、今頃楽しんでるんだろうね。その美月さんは。
春時: 楽しんでるでしょ。大好きな守里と2人きりなんだから。
飛香: 良いな~
春時: 飛香も誘えば良かったのに笑
飛香: 無理無理。この前、勇気を使い果たしちゃったので。今はチャージ中。
春時: 全く…そんなこと言ってると…
飛香: 分かってるから。
春時: はいはい笑
飛香: …春時はさ。
春時: ん?
飛香: 守里が強くなったのって知ってた?
春時: 強くなったの?元々、守里は強いだろ。
飛香: そういうことじゃなくて、喧嘩に強くなったことだよ。
春時: 守里が喧嘩に?いや、知らないけど…
飛香: 今日、春時達と別れて、私と守里と日向子でお昼ご飯を買ってた時に…
お昼の出来事を、飛香は春時に話す。
春時: そんなことが…
飛香: 私さ。守里のその変わりように、びっくりしちゃって。つい聞いちゃったの。お前は守里なのか?って。
春時: うん。
飛香: そしたら、守里だよって、色々あったんだって、返してきたんだ。
春時: そっか…
飛香: 私は、日向子に幼なじみの関係は変わらないって言われたから、その時は、頷いて流したけど…
春時: 今もまだ、納得できない?
飛香: うん…守里はさ、今年入ってからは特に多くなったけど、私達に隠し事するじゃん。それは私達を守るためにっていう守里の配慮だから、普段はあんまり気にしないよ。
春時: …
飛香: でもさ、ふと思うんだ。守里に話して欲しいなって。だって幼なじみなんだよ。小学生の時からずっと守里と一緒にいるのに。
春時: うん。
飛香: はぁ…自分は守里にとって、頼りないのかなって思っちゃう。
春時: そう…かもね。
飛香: …
春時: 守里からしたら、俺達は頼りなくて、守らないといけない存在なのかもしれない。だから守里は、問題を俺達に隠して、自分で解決しようとする。
飛香: 春時はそれに納得してるの?
春時: う~ん…納得は…してないのかもな。事実、俺は守里の助けとなれるよう、じいちゃんに鍛えてもらってるわけだし。
飛香: え?
春時: あぁ、最近、じいちゃんに敵と戦うための稽古をつけてもらってるんだ。
飛香: そうなんだ…
春時: ま、正直、守里には誰にも言えないような秘密があるんだと思うよ。飛香もそう思うでしょ?
飛香: そりゃ、守里の周りには不可解なことがいくつかあるし。
春時: うん。だから、俺はこう考えてる。いつか、守里にその秘密を話してもいいって思ってもらえるぐらいに、強くなろう、信頼されるようになろうって。そして、堂々と守里の隣に立っていられるようになろうって。
飛香: そのために稽古を?
春時: 笑、最近、守里の雰囲気が少し変わってたのも感じてたし、守里が怪我してくる頻度も増えてるからな。
飛香: へぇ~
春時: うだうだしてると、その考えが及び得ないようなところまで、守里は行ってしまうんじゃないかって思って。
飛香: …
春時: 俺だって、焦ってるんだぜ笑
飛香: じゃあ、私はどうすれば良いのかな?
春時: そのまま、頑張れば良いんだよ。
飛香: そのまま?
春時: だって、守里の彼女、奥さんになったら、隠し事なんかしないだろ、多分。
飛香: あ、確かに…
春時: だから、そのまま頑張ってアタックし続ければ良いの。
飛香: 笑…ありがと。話聞いてくれて。
春時: 悩みは解決しましたかね。
飛香: お陰様で笑
春時: そりゃ良かった。
飛香: 笑
春時: いや~にしても、こんな時代にナンパ野郎がいるのにも驚いたけどさ。
飛香: ほんとそれ。ありえない笑
春時: 笑、その話を聞いて、日向子はすげぇなって改めて思ったわ。
飛香: え、日向子?
春時: だってよ、俺達は守里が変わったことに対して、少なからず疑問を持って、不安を覚えたんだぜ。
飛香: うん。
春時: それなのにアイツは、幼なじみの関係は変わらないって言って、ニコニコの笑顔でドーナツ頬張ってたんだろ?
飛香: 満面の笑みだった。
春時: 日向子は思ったこと顔に出るタイプだから、その表情がそのまま心の内だとすると、日向子は守里の変化に対して、微塵も不安を覚えず、その変化を喜びとして受け入れたんだぞ。
飛香: なるほど…
春時: で、そんな事ができた理由が、幼なじみの関係性は変わらないから。
飛香: うわ…改めて考えると…
春時: だろ笑。守里への、1番の幼なじみへの信頼のデカさが凄い。
飛香: 私達だって、守里のことは信頼してるけどさ…
春時: 日向子のは、もはや依存なのかもな。自分の全てを守里に預けてるっていうレベルの。
飛香: 自分の全てをか…私は無理だな笑。幼なじみとは言え、自分の全てを任せるなんて。
春時: 日向子は良くも悪くもバカだからね笑
と、日向子の話題で盛り上がっていると…
日向子: バカとはなんだい!!バカとは!!
春時と飛香の後ろから大声が放たれる。
飛香: キャッ!
春時: うわっ!…っと、帰ってきてたのか日向子。
飛香: ちょっと、びっくりさせないでよ。
日向子: 今、私のこと、バカって言ってたよね?確かに私はバカだけどさ!陰口は良くないよ!!
春時: 笑、ごめんごめん。
飛香: ごめんね。でも、そのバカっていうのは、ある意味、日向子の良さだよねって話してたの。
日向子: え?そうだったの?!
春時: あぁ。日向子の武器だよなって。
日向子: なんだ~なら問題なし!!
飛香: 笑、日向子、1人だけ?
日向子: 2人を驚かそうって思って、先に走ってきた。
春時: なるほど。じゃあ、みんなもそろそろ帰ってくるかな。
日向子: あれ?守里と美月ちゃんは?
飛香: あぁ、2人は今、海に遊びに行ってる。
日向子: え?2人で?ズルい!!
春時: 2人で行ったのが?
日向子: 私も遊びたかった!
飛香: 笑、さっきまで梅達と遊んでたんじゃないの?
日向子: そうだけどさ~
守里: 帰ってきたよ。
美月: ただいま…
飛香: おかえりって、その様子だと上手くいかなかったみたいね笑
美月: 全作戦大失敗…
守里: え?作戦?
春時: まぁまぁ守里。日向子が言うには、他のみんなも帰ってくるみたいだから、片付けの準備しとこうぜ。
守里: 分かった。
飛香: ちょっと美月、全部聞かせてよ。
美月: え~どうしよっかな~
日向子: 私にも教えて!
紗耶: 日向子先輩!!
日向子: あ、やんちゃん!
紗耶: なんで急に走り出したんですか?
飛香: え、日向子、何も言わずに来たの?
日向子: テヘ?
飛香: はぁ…なんか、私と春時を驚かしたかったみたい。
紗耶: あぁ、なるほどです。
梅澤: ふぅ~疲れた~
飛香: 保護者、おつかれ笑
梅澤: 全くだよ笑
祐希: あ~眠い…ウトウト
柿谷: ちょっと祐希先輩!立ったままウトウトしないでくださいよ!
菊山: それにもう、帰るんですから!
珠美: 帰りのバスまで我慢です!
そんな1年生3人の大きな声を聞き…
祐希: が、頑張る…
若干、祐希の目が覚める。
桜: みたらし美味しかった~
新里: え?もう食べたの?今さっき買ったのに!
美月: 桜、また買ったの?
桜: うん。食べたくて。
新里: こっちに帰ってくる時に屋台で…って…
ここで初めて、新里は、美月の全身を視界に収めた。
その結果…
新里: ブフッ…
守里: っ!!おっと…
新里が赤いジェット噴射の反動で、後ろに倒れそうになったのを、守里が支える。
美月: え?優太?!
春時: ハッハッハッ、優太には刺激が強すぎたか笑
珠美: おい!優太!しっかりしろ!
桜: アワアワ
梅澤: 全くもう!飛香、ティッシュ!
飛香: はいよ笑
菊山: 今の、すごい勢いだったね笑
柿谷: さすが美月先輩…
紗耶: 赤のビキニが似合う…大人の女性…フムフム…
祐希: え?何が起こったの?
日向子: う~ん、分かんない!
新里: す、すみま…せん…
守里に抱えられた新里の顔は、まるで天国で遊んでいるかのように、幸せに満ち溢れた笑顔だったとか。
その後、慌ただしくも守里達はテントを片付けたり、ゴミを拾ったりして、海辺を出た。
◇◇◇
更衣室
守里: 優太君、大丈夫?
新里: はい。もう大丈夫です。ご心配お掛けしました。
春時: 笑、守里の近くにいるなら、耐性つけてかないと、持たないぞ。
守里: え?僕?
新里: そうですよね。今日、改めて実感しました。
春時: だろ笑
守里: 優太君はさ、楽しかった?
新里: 色々とハプニングはありましたけど、これまでにないぐらいに楽しかったです!
守里: なら、誘って良かった笑
春時: 他の1年生とも仲良くなれたか?
新里: はい!みんなと連絡先交換できました!
春時: ほぉ~笑
守里: うんうん笑、良い事だ。
春時: ちなみにだけど、誰か好きになったか?笑
新里: え?
守里: おいおい春時。いきなり、そんなことを聞くんじゃない笑
春時: まぁまぁ良いじゃないか笑。で、どうなんだ?
新里: う~ん、そうですね…皆さん、すごく可愛くて、良い人ですけど…
守里: うん。
新里: 正直、全然掴めませんでした!
春時: 性格を?
新里: はい。みんな、結構特殊で。
守里: あ~確かに笑
春時: ほぼ初対面で理解はムズいだろうな。
新里: 未だに、珠美の性格も、完全には掴めてませんし。
守里: 笑、珠美は特にね。
春時: じゃあ、これからだな。
新里: はい。もっと仲良くなれるよう頑張ります!
守里: 頑張れ笑
と、女子禁制の男子トークを繰り広げた後、着替え終わった女子達と合流した。
守里: よし、帰るか。
日向子: 帰ろう!!!
祐希: ウトウト…
飛香: 祐希、起きろ!
春時: 笑
新里: あの、じゃあ、僕はこの辺で。
守里: うん。改めてありがとうね。今日は。
新里: いえ、僕も楽しかったです笑
柿谷: ん?優太の家って、ここから近いの?
新里: そうだよ。
桜: だから、ここで合流だったんだ。
菊山: 海の近くの家か~良いな~
新里: 笑、そう?
珠美: なら、今度遊びに行っていい?
新里: え?
珠美: ほら、優太の家だったら、いつでも海に来れるじゃん!
新里: そっちがかまわないなら、僕も別に…
珠美: みんなも行きたくない?
紗耶: 行きたい!!
柿谷: じゃあ、私も!
菊山: ゲームある?!
桜: みたらし~
日向子: 私も!!!
パシッ
日向子: グヘッ
梅澤: …
春時: うんうん笑(グッジョブ!優太。それと梅!)
守里: 笑
さすが、珠美だな~
良かったね、優太君。
まぁ、さぁちゃんはゲーム、桜は屋台のみたらし団子目当てだけど…笑
新里: では皆さん!また!
守里: またね~
飛香: じゃあね。
日向子: 私も行くからねー!!!
祐希: バイバイ…
春時: またな!!!
珠美: 今度の見回り、忘れるなよ~!!!
梅澤: そうだぞ~!!!笑
紗耶: 元気で!
桜: バイバイ。
菊山: また!
柿谷: 耐性つけときなよ!!!
と、新里と別れた後、守里達も帰路に着いた。
こうして、色々とありつつも楽しかった海での1日が終わったのだった。
to be continued
春時: そろそろ、みんな帰ってくるかな。
飛香: 帰る予定の時間の30分前…
春時: 守里と美月は大丈夫だろうが、あっちの方は…
飛香: ま、梅いるし、大丈夫でしょ。あとかっきーにやんちゃんも。
春時: ってか、飛香は随分、梅と仲良くなったよな。
飛香: そう?
春時: あぁ。
飛香: なんか梅とは気が合うんだよね。それに、同じくツッコミ役だし。
春時: 確かに笑
飛香: 梅が仲間になってくれて、ほんと助かったよ。
春時: 主に美月のおかげだな。
飛香: 笑、今頃楽しんでるんだろうね。その美月さんは。
春時: 楽しんでるでしょ。大好きな守里と2人きりなんだから。
飛香: 良いな~
春時: 飛香も誘えば良かったのに笑
飛香: 無理無理。この前、勇気を使い果たしちゃったので。今はチャージ中。
春時: 全く…そんなこと言ってると…
飛香: 分かってるから。
春時: はいはい笑
飛香: …春時はさ。
春時: ん?
飛香: 守里が強くなったのって知ってた?
春時: 強くなったの?元々、守里は強いだろ。
飛香: そういうことじゃなくて、喧嘩に強くなったことだよ。
春時: 守里が喧嘩に?いや、知らないけど…
飛香: 今日、春時達と別れて、私と守里と日向子でお昼ご飯を買ってた時に…
お昼の出来事を、飛香は春時に話す。
春時: そんなことが…
飛香: 私さ。守里のその変わりように、びっくりしちゃって。つい聞いちゃったの。お前は守里なのか?って。
春時: うん。
飛香: そしたら、守里だよって、色々あったんだって、返してきたんだ。
春時: そっか…
飛香: 私は、日向子に幼なじみの関係は変わらないって言われたから、その時は、頷いて流したけど…
春時: 今もまだ、納得できない?
飛香: うん…守里はさ、今年入ってからは特に多くなったけど、私達に隠し事するじゃん。それは私達を守るためにっていう守里の配慮だから、普段はあんまり気にしないよ。
春時: …
飛香: でもさ、ふと思うんだ。守里に話して欲しいなって。だって幼なじみなんだよ。小学生の時からずっと守里と一緒にいるのに。
春時: うん。
飛香: はぁ…自分は守里にとって、頼りないのかなって思っちゃう。
春時: そう…かもね。
飛香: …
春時: 守里からしたら、俺達は頼りなくて、守らないといけない存在なのかもしれない。だから守里は、問題を俺達に隠して、自分で解決しようとする。
飛香: 春時はそれに納得してるの?
春時: う~ん…納得は…してないのかもな。事実、俺は守里の助けとなれるよう、じいちゃんに鍛えてもらってるわけだし。
飛香: え?
春時: あぁ、最近、じいちゃんに敵と戦うための稽古をつけてもらってるんだ。
飛香: そうなんだ…
春時: ま、正直、守里には誰にも言えないような秘密があるんだと思うよ。飛香もそう思うでしょ?
飛香: そりゃ、守里の周りには不可解なことがいくつかあるし。
春時: うん。だから、俺はこう考えてる。いつか、守里にその秘密を話してもいいって思ってもらえるぐらいに、強くなろう、信頼されるようになろうって。そして、堂々と守里の隣に立っていられるようになろうって。
飛香: そのために稽古を?
春時: 笑、最近、守里の雰囲気が少し変わってたのも感じてたし、守里が怪我してくる頻度も増えてるからな。
飛香: へぇ~
春時: うだうだしてると、その考えが及び得ないようなところまで、守里は行ってしまうんじゃないかって思って。
飛香: …
春時: 俺だって、焦ってるんだぜ笑
飛香: じゃあ、私はどうすれば良いのかな?
春時: そのまま、頑張れば良いんだよ。
飛香: そのまま?
春時: だって、守里の彼女、奥さんになったら、隠し事なんかしないだろ、多分。
飛香: あ、確かに…
春時: だから、そのまま頑張ってアタックし続ければ良いの。
飛香: 笑…ありがと。話聞いてくれて。
春時: 悩みは解決しましたかね。
飛香: お陰様で笑
春時: そりゃ良かった。
飛香: 笑
春時: いや~にしても、こんな時代にナンパ野郎がいるのにも驚いたけどさ。
飛香: ほんとそれ。ありえない笑
春時: 笑、その話を聞いて、日向子はすげぇなって改めて思ったわ。
飛香: え、日向子?
春時: だってよ、俺達は守里が変わったことに対して、少なからず疑問を持って、不安を覚えたんだぜ。
飛香: うん。
春時: それなのにアイツは、幼なじみの関係は変わらないって言って、ニコニコの笑顔でドーナツ頬張ってたんだろ?
飛香: 満面の笑みだった。
春時: 日向子は思ったこと顔に出るタイプだから、その表情がそのまま心の内だとすると、日向子は守里の変化に対して、微塵も不安を覚えず、その変化を喜びとして受け入れたんだぞ。
飛香: なるほど…
春時: で、そんな事ができた理由が、幼なじみの関係性は変わらないから。
飛香: うわ…改めて考えると…
春時: だろ笑。守里への、1番の幼なじみへの信頼のデカさが凄い。
飛香: 私達だって、守里のことは信頼してるけどさ…
春時: 日向子のは、もはや依存なのかもな。自分の全てを守里に預けてるっていうレベルの。
飛香: 自分の全てをか…私は無理だな笑。幼なじみとは言え、自分の全てを任せるなんて。
春時: 日向子は良くも悪くもバカだからね笑
と、日向子の話題で盛り上がっていると…
日向子: バカとはなんだい!!バカとは!!
春時と飛香の後ろから大声が放たれる。
飛香: キャッ!
春時: うわっ!…っと、帰ってきてたのか日向子。
飛香: ちょっと、びっくりさせないでよ。
日向子: 今、私のこと、バカって言ってたよね?確かに私はバカだけどさ!陰口は良くないよ!!
春時: 笑、ごめんごめん。
飛香: ごめんね。でも、そのバカっていうのは、ある意味、日向子の良さだよねって話してたの。
日向子: え?そうだったの?!
春時: あぁ。日向子の武器だよなって。
日向子: なんだ~なら問題なし!!
飛香: 笑、日向子、1人だけ?
日向子: 2人を驚かそうって思って、先に走ってきた。
春時: なるほど。じゃあ、みんなもそろそろ帰ってくるかな。
日向子: あれ?守里と美月ちゃんは?
飛香: あぁ、2人は今、海に遊びに行ってる。
日向子: え?2人で?ズルい!!
春時: 2人で行ったのが?
日向子: 私も遊びたかった!
飛香: 笑、さっきまで梅達と遊んでたんじゃないの?
日向子: そうだけどさ~
守里: 帰ってきたよ。
美月: ただいま…
飛香: おかえりって、その様子だと上手くいかなかったみたいね笑
美月: 全作戦大失敗…
守里: え?作戦?
春時: まぁまぁ守里。日向子が言うには、他のみんなも帰ってくるみたいだから、片付けの準備しとこうぜ。
守里: 分かった。
飛香: ちょっと美月、全部聞かせてよ。
美月: え~どうしよっかな~
日向子: 私にも教えて!
紗耶: 日向子先輩!!
日向子: あ、やんちゃん!
紗耶: なんで急に走り出したんですか?
飛香: え、日向子、何も言わずに来たの?
日向子: テヘ?
飛香: はぁ…なんか、私と春時を驚かしたかったみたい。
紗耶: あぁ、なるほどです。
梅澤: ふぅ~疲れた~
飛香: 保護者、おつかれ笑
梅澤: 全くだよ笑
祐希: あ~眠い…ウトウト
柿谷: ちょっと祐希先輩!立ったままウトウトしないでくださいよ!
菊山: それにもう、帰るんですから!
珠美: 帰りのバスまで我慢です!
そんな1年生3人の大きな声を聞き…
祐希: が、頑張る…
若干、祐希の目が覚める。
桜: みたらし美味しかった~
新里: え?もう食べたの?今さっき買ったのに!
美月: 桜、また買ったの?
桜: うん。食べたくて。
新里: こっちに帰ってくる時に屋台で…って…
ここで初めて、新里は、美月の全身を視界に収めた。
その結果…
新里: ブフッ…
守里: っ!!おっと…
新里が赤いジェット噴射の反動で、後ろに倒れそうになったのを、守里が支える。
美月: え?優太?!
春時: ハッハッハッ、優太には刺激が強すぎたか笑
珠美: おい!優太!しっかりしろ!
桜: アワアワ
梅澤: 全くもう!飛香、ティッシュ!
飛香: はいよ笑
菊山: 今の、すごい勢いだったね笑
柿谷: さすが美月先輩…
紗耶: 赤のビキニが似合う…大人の女性…フムフム…
祐希: え?何が起こったの?
日向子: う~ん、分かんない!
新里: す、すみま…せん…
守里に抱えられた新里の顔は、まるで天国で遊んでいるかのように、幸せに満ち溢れた笑顔だったとか。
その後、慌ただしくも守里達はテントを片付けたり、ゴミを拾ったりして、海辺を出た。
◇◇◇
更衣室
守里: 優太君、大丈夫?
新里: はい。もう大丈夫です。ご心配お掛けしました。
春時: 笑、守里の近くにいるなら、耐性つけてかないと、持たないぞ。
守里: え?僕?
新里: そうですよね。今日、改めて実感しました。
春時: だろ笑
守里: 優太君はさ、楽しかった?
新里: 色々とハプニングはありましたけど、これまでにないぐらいに楽しかったです!
守里: なら、誘って良かった笑
春時: 他の1年生とも仲良くなれたか?
新里: はい!みんなと連絡先交換できました!
春時: ほぉ~笑
守里: うんうん笑、良い事だ。
春時: ちなみにだけど、誰か好きになったか?笑
新里: え?
守里: おいおい春時。いきなり、そんなことを聞くんじゃない笑
春時: まぁまぁ良いじゃないか笑。で、どうなんだ?
新里: う~ん、そうですね…皆さん、すごく可愛くて、良い人ですけど…
守里: うん。
新里: 正直、全然掴めませんでした!
春時: 性格を?
新里: はい。みんな、結構特殊で。
守里: あ~確かに笑
春時: ほぼ初対面で理解はムズいだろうな。
新里: 未だに、珠美の性格も、完全には掴めてませんし。
守里: 笑、珠美は特にね。
春時: じゃあ、これからだな。
新里: はい。もっと仲良くなれるよう頑張ります!
守里: 頑張れ笑
と、女子禁制の男子トークを繰り広げた後、着替え終わった女子達と合流した。
守里: よし、帰るか。
日向子: 帰ろう!!!
祐希: ウトウト…
飛香: 祐希、起きろ!
春時: 笑
新里: あの、じゃあ、僕はこの辺で。
守里: うん。改めてありがとうね。今日は。
新里: いえ、僕も楽しかったです笑
柿谷: ん?優太の家って、ここから近いの?
新里: そうだよ。
桜: だから、ここで合流だったんだ。
菊山: 海の近くの家か~良いな~
新里: 笑、そう?
珠美: なら、今度遊びに行っていい?
新里: え?
珠美: ほら、優太の家だったら、いつでも海に来れるじゃん!
新里: そっちがかまわないなら、僕も別に…
珠美: みんなも行きたくない?
紗耶: 行きたい!!
柿谷: じゃあ、私も!
菊山: ゲームある?!
桜: みたらし~
日向子: 私も!!!
パシッ
日向子: グヘッ
梅澤: …
春時: うんうん笑(グッジョブ!優太。それと梅!)
守里: 笑
さすが、珠美だな~
良かったね、優太君。
まぁ、さぁちゃんはゲーム、桜は屋台のみたらし団子目当てだけど…笑
新里: では皆さん!また!
守里: またね~
飛香: じゃあね。
日向子: 私も行くからねー!!!
祐希: バイバイ…
春時: またな!!!
珠美: 今度の見回り、忘れるなよ~!!!
梅澤: そうだぞ~!!!笑
紗耶: 元気で!
桜: バイバイ。
菊山: また!
柿谷: 耐性つけときなよ!!!
と、新里と別れた後、守里達も帰路に着いた。
こうして、色々とありつつも楽しかった海での1日が終わったのだった。
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異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第三章フェレスト王国エルフ編
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