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第5章 夏休み編

第154話「真夏の海水浴 part6」

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飛香と美月が守里達の元へと行き、ベンチの上で寝る祐希と、シートの上に座り、海を眺める春時の2人だけが、拠点に残ってから10分後…



守里: おまたせ、春時。


春時: お、守里…って、びしょびしょだな笑。まぁ海なんだから当たり前か。


守里: いや~香蓮に喧嘩を売ったのが間違いだった。


春時: 何やってんたんだよ笑


守里: 笑、楽しかった。


春時: そうかい笑、なら良かった。


守里: 春時は?


春時: 俺は祐希の寝顔をたまに見つつ、海を眺めて黄昏てた。


守里: 笑、暇だったか。


春時: 別に笑


守里: 代わるよ。


春時: 頼む。



そう言って、春時が立ち上がる。



春時: あ、飛香と美月はどうだった?


守里: どうだったって、いつも通り仲良さげだったけど。


春時: そうかそうか笑(飛香がなんとか止めたんだな笑)


守里: なんで?


春時: なんとなく。ここ出ていくのを見送ったからさ。


守里: なるほど笑


春時: じゃ、行ってくるわ。


守里: うん。みんなに水分補給ちゃんとするように言っといて。


春時: 了解。



こうして、春時も守里と交代で海に向かった。



守里: ここに来て、もう1時間ちょいぐらいか。早いな笑



やっぱり楽しい時間は、早く過ぎてく。


でも残り時間はまだまだあるし…

めいいっぱい楽しもう。


ま、祐希の場合は海じゃなくて、夢の中を楽しんでるみたいだけど笑



祐希: zzzzz


守里: 確かにこれは、先生達も起こせないわ笑


祐希: ……馬刺し…zzzz


守里: え?海に来てまで、山の幸食べてんの?


祐希: zzzzz




少しして…



梅澤: ふぅ……うっす。


守里: あれ、香蓮。帰ってきたんだ。


梅澤: あぁ。


守里: もう疲れた?笑


梅澤: 笑、さすがにこれぐらいじゃ、まだ疲れねぇよ。


守里: さすが。



拠点に戻ってきた梅澤は、守里から少し離れたところに座る。



守里: あ、そういえば、若月さんとの訓練はどんな感じなの?


梅澤: …まぁ良い感じ。


守里: やっぱ大変?


梅澤: 大変なんてもんじゃないよ笑。私の体力が切れるまで、永遠と戦うんだから。


守里: うわ、それはキツい。しかも若月さん相手にでしょ?


梅澤: うん。愛衣さんともやるけど。


守里: なるほど。若月さんと愛衣さんは、松高さんと林原さんの相手を交代でやってるのか。


梅澤: そう。あの2人もずっと戦ってる。


守里: へぇ~


梅澤: 笑、キツくはあるけど、強くなるために頑張らないと。


守里: 全く、頼もしいな笑


梅澤: それは、こっちのセリフだ。


守里: え?


梅澤: お前自身も強いし、それに…キョロキョロ



周りに人がいないことを確認する梅澤。



梅澤: 防衛団の仲間だし。


守里: …仲間だなんて。そんなんじゃないから。


梅澤: でも、連絡を取れる仲ではあるんだろ?


守里: うん。まぁそうなるかな。


梅澤: ふ~ん。


守里: …香蓮が前に言ってた、防衛団への恩って?


梅澤: …話しても良いんだが、ここでは無理だろ。


守里: 確かにね。防衛団のことは秘密にしないとだし、香蓮の秘密も人に聞かせるわけにいかないし。


梅澤: 私のは別に大したことじゃないよ。ただ、防衛団が関わってるから。


守里: じゃ、また今度聞かせてくれる?2人の時に。


梅澤: あぁ。(美月には悪いが、黙っとかないと。)


守里: ふぅ…にしても、香蓮がそれを僕に話してくれるってのが、すごく嬉しい。


梅澤: なんで?


守里: それだけ、信頼関係を築けたってことじゃん。それが嬉しいんだ。香蓮とちゃんと仲良くなれたんだなって。


梅澤: //ばっ、そんな恥ずいこと言うな。


守里: 笑、ごめんごめん。


梅澤: …でも、そうだな。ここにいるヤツらももちろんだが、特に守里と美月は、これまでにいなかったぐらいに、心を許してる人…だとは思う…///


守里: ありがと笑


梅澤: チッ、こんなこと言わせやがって。


守里: 笑、もうちょっとでお昼か~


梅澤: そろそろ、他のヤツらも戻ってくるだろ。


守里: 祐希も起きるかな?


祐希: …


梅澤: まだ寝てるみたいだぞ。


守里: だね。僕が抜けた後は、何してたの?


梅澤: 1年生組は、砂浜で一生懸命なんか作ってて、日向子と春時が水泳で競争、それに感化された美月と飛香が、泳ぎの練習を始めてた。


守里: 飛香は泳げないからな笑。それに、美月はおそらく…


梅澤: お前の予想通り、泳げない笑。だから、私が適当に泳ぎ方だけ教えて、こっちに帰ってきたって感じ。


守里: じゃあ、その後の指導は?


梅澤: 紗耶に任せてきた。


守里: なら安心だね笑


梅澤: アイツ、運動全般できるんだな。


守里: 小さい時からすごいんだよ。体を動かすセンスが良いのかな?初見の動きでも、ある程度できるし、様になるし。天性の感覚派。


梅澤: 笑、じゃあ指導には向いてないか。


守里: だね。でも飛香と美月は頭が良いから、なんとかなるんじゃない?


梅澤: 2人の理解力次第ってわけね。


守里: 泳げるようになればいいな~


梅澤: 期待薄だが笑


守里: 笑




30分後…



祐希: …ふぁ~あ…お腹空いた~


守里: 祐希、おはよう。ちょうど12時だよ。


春時: さすがだな笑


飛香: 腹時計正確すぎでしょ。


日向子: 私もそれ欲しい!!


美月: 確かにあったら便利かも。


祐希: みんな帰ってきたんだ。


春時: ついさっきな。


守里: よし、お昼ご飯食べよっか。


菊山: かっきー、牡蠣食べに行く?焼き牡蠣のお店があるみたいだし。


柿谷: う~ん、私、まだ食べたことないんだよね。


美月: え?そうなの?


飛香: せっかくだから、共食いしてきな笑


柿谷: じゃあ、分かりました!共食いしてきます!


春時: ここからも見えてるけど、屋台がズラっと並んでる感じだから、買いに行かないとだね。


守里: ここで食べる?それともあのテーブルが置いてあるところで食べる?


飛香: せっかく拠点立てたんだから、ここで良いじゃん。みんな座れるし。


春時: だな。


守里: なら、それぞれ買ってきて、みんなでここで集まって食べよっか。


日向子: はーい!!


祐希: 食べるぞ!!


梅澤: あぁ。


珠美: 了解です!


紗耶: はい!


新里: 交代で買いに行きます?


守里: う~ん、できるだけ早く済ませて食べたいだろうから、男子は1人ここに残って、2人が買いについて行くって感じで良いと思うんだけど。


春時: そうだな。


新里: じゃあ、僕がここに残ってるんで。


守里: 分かった。優太君は何食べたい?


新里: そうですね~焼きそばが良いです!


守里: 笑、了解。


春時: 他のみんなは何食べたい?


菊山: 私はかっきーと同じく牡蠣が良いです。あと、焼きそばも!


日向子: イカ焼き必須!!


桜: みたらし!


飛香: 海にはないでしょ。


紗耶: まだ決められないです。


梅澤: 1回店を見回ってからで良くない?


春時: 確かにそうだな。


守里: OK、早速行こうか。


美月: うん。


桜: みたらし…見つける。


飛香: ないと思うけど笑



そうして、新里を除いた全員が拠点を出た。



春時: 色々あるな。


日向子: たこ焼きにお好み焼き、イカ焼き…


紗耶: 焼きとうもろこし!


守里: う~ん、やっぱりさ、まとめてたくさん買って、みんなで分ける方が良くない?


飛香: 確かに、それが良いかも。


春時: じゃあ、俺はここら辺で焼き系を買うよ。


柿谷: 手伝います!


菊山: 目当ての焼き牡蠣も、あそこにありますから!


紗耶: 紗耶も!


美月: 私もこっち手伝う。


守里: 笑、ならよろしく。


飛香: 多めに買っといて!


春時: もちろん!



春時、美月、柿谷、菊山、紗耶が守里達と別れる。



守里: 一旦、奥まで見に行こうか。


飛香: うん。


桜: みたらし…


梅澤: え、まだ言ってんの?


祐希: ほんとさくちゃんは、みたらしのことになると性格変わるよね笑


珠美: 可愛いです!


守里: 笑


日向子: あ、スイカだ!


珠美: おっきい…


守里: え、マジ?


梅澤: スイカ割りは海での定番だけど、まさか売ってるとは…


飛香: 帰りに買おう。


守里: そうだね。


祐希: かき氷だ~!!


桜: みたらし!!


守里: え、ちょっ!



かき氷と団子の屋台を見つけた祐希と桜が、屋台の方に引き寄せられていく。



梅澤: しょうがない…私がつくよ。それなら安心でしょ?


守里: 笑、じゃあよろしく。


珠美: 珠美もつきます!


梅澤: よろしく笑


珠美: はい!


日向子: かき氷、私の分もお願い!


梅澤: 了解。かき氷は多めに買っとく。


守里: 拠点に保冷バッグは置いてるから、買ったらそこに入れといて。


珠美: 分かりました!


祐希: 梅~早く~


梅澤: はいはい。


珠美: いってきます!



さらに梅澤、祐希、桜、珠美が守里達から分かれる。



日向子: とうとう3人になったね。最後までたどり着けるのは、私達だけか…



妙に芝居がかったように言う日向子。



飛香: 何言ってんの。手分けしてお昼ご飯を買ってるだけじゃん。


日向子: え~乗ってよ!あっしゅん!


飛香: そんなん無理だわ笑


日向子: なんでよ~!!


守里: まぁまぁ笑


飛香: もうちょっとで端っこだけど…


守里: この辺は飯物か。でも焼き系をたくさん買ってるからな。


日向子: 私、カレーライス食べたい!


守里: なら、カレーだけ買う?


飛香: だね。3人分ぐらい買えば良いかな?


守里: うん。スプーンは多めに。


飛香: じゃあ…


日向子: あ!ドーナッツ!!!



一番端に、ドーナッツ屋さんを発見する日向子。



飛香: なんで海でドーナツ…


守里: 予想外…


日向子: ドーナッツ!!!



そう叫んで日向子は走り出した。



守里: おい!日向子!


飛香: なんでこう、みんな走り出すかな…よし、カレーは私が買っとくから、守里は日向子の方に行って。


守里: え、でも…


飛香: 1人で買い物ぐらいできるから。舐めんな笑


守里: 分かった。気をつけてね。


飛香: そんな心配しなくても、時代遅れのナンパ野郎なんて来ないって笑


守里: う、うん。


飛香: ほら、行って。


守里: はーい。



こうして、飛香と別れ、守里は日向子が走って行った方向に向かった。




to be continued
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