ただ守りたい…〜大事な人を守るには、金と権力と腕っ節…あと諦めない心が必要です〜

ドラると

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閑章2

第120話「美月の誕生日会 part1」

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美月の誕生日会のために、守里の家へと集まったいつメン達。

そこに、初めましての人が多い、珠美と梅澤が加わる。


珠美は、持ち前の明るさから、すぐに1年生組と仲良くなった一方で、梅澤は、初めこそ、ビビられていたが、日向子や守里のサポートもあり、ある程度、場に馴染むことができた。


ちなみに、梅澤は、結真がキッチンにいた事も関係しているが、結真と1度も目を合わせられていない。



守里: もう準備はOKかな?


結真: そうね、ケーキも用意できてるし。


守里: 料理は先に並べとく?


結真: そうね。


柿谷: じゃあ、私達が並べます!


紗耶: 任せて下さい!



1年生達がキッチンに来る。



守里: じゃあ、お願いするよ笑。あ、桜。


桜: なに?


守里: みたらし団子のつまみ食いは、ダメだからね。


桜: //もう!分かってるよ!


柿谷: 大丈夫です!私が見張っときますので!


桜: かっき~~



そうして、テーブルの上に料理が並べられる。



日向子: ご馳走だ!!


飛香: これ、朝から作ったの?


守里: うん。僕と結真姉さんで。


飛香: すご…さすが結真さん。


結真: ありがとう笑


守里: え、僕も作ったんだけど。


飛香: 分かってるって笑


珠美: ここまで作れるんなら、守里先輩もキッチンやったら良いのに。


守里: 奇跡的にお客さんが沢山来た時には、やる事もあるよ。まぁ基本、店長が1人で捌くけど。


珠美: そうなんですか。


春時: ってか、そろそろ予定の時間になるぞ。


守里: あ、ほんとだ。



守里は時計を確認する。



結真: 美月を呼んでこないと。


守里: だね。みんなは大丈夫?


日向子: もちろん!


飛香: うん、大丈夫みたい。



飛香はみんなを見渡して答える。



守里: じゃあ、今日の主役を呼んできますか!


結真: 笑、よろしく。


菊山: あ、守里先輩!


守里: どうしたの?さぁちゃん。


菊山: これ買ってきたので、美月先輩に着させてください!



そう言って、菊山は本日の主役と書かれた豪華な襷と、派手なパーティー帽子を守里に手渡す。



守里: お、良いね。美月に着させる笑


菊山: はい!



守里は美月の部屋に向かう。



コンコン


美月: はーい。


守里: 美月、登場の時間。


美月: 笑、分かった!



ガチャ



美月: 待ってたよ~


守里: 笑、まずはこれ着て。



守里は菊山から受け取ったものを、美月に渡す。



美月: え~恥ずかしいな~



と言いつつ、美月はすぐさま着用する。



守里: 次は目を瞑って下さい。


美月: 了解!


守里: 僕が手を引いていくから、そのまま着いてきて。


美月: 前見えないから、危なくない?


守里: うーん…じゃあ、こうしよう!



守里は美月の膝裏と首に手を回す。



美月: え?!///


守里: 美月は目を瞑ったままでよろしくね。


美月: は、はい!////



守里は美月をお姫様抱っこして、リビングまで運ぶ。


ガチャ


そんな美月は、リビングに入った途端、全員から注目を浴びる。



結真: あらあら笑


日向子: あ!美月ちゃん!良いな~


祐希: 祐希も後からやってもらおう。


蓮花: 蓮花も!!


珠美: 美月先輩ズルいです!


飛香: クッ


春時: まぁまぁ、今日は美月が主役なんだからさ。


紗耶: 良いな~美月先輩。


柿谷: 美月先輩嬉しそうだねボソッ笑


菊山: ニヤニヤしてるボソッ笑


桜: お姉ちゃん羨ましい…


梅澤: 笑…


守里: はい、じゃあここに座ってね~



守里はテーブルの主役席に美月を座らせる。



美月: う、うん…


守里: ちゃんと目瞑ってる?


美月: もちろんだって笑


守里: よし…



守里が結真に目線を送り、結真がキッチンの方へ。



守里: じゃあ、美月!目開けて良いよ!


美月: はい!!うわぁ~



元々笑顔だった美月の顔が、部屋中の飾り付けや、テーブルに並べられた料理、そして目の前に並ぶ友達を見たことで、より一層幸せそうな笑顔になる。



守里: せーの!!


「Happy Birthday to you ~~♬ ♬」



みんなの歌に合わせて、結真が火のついたロウソクを立てたケーキを運んでくる。



「Happy Birthday dear 美月 ~~ Happy Birthday to you ~~」


「おめでとう!!」



美月: みんな!ありがとう!!グスン



美月が感極まって、泣き出す。



守里: 笑、美月、火消して。


美月: うん!フー



ロウソクの火が消える。



パチパチパチパチパチ


結真: 17歳、おめでとう。


美月: ありがどう(涙)


日向子: 笑、美月ちゃん!早いよ~笑


飛香: 確かに笑。泣くなら、私がプレゼント渡した時にしてよ笑


春時: いや、それは飛香が間近で美月の泣き顔見たいからだろ笑


守里: 笑、じゃあ、この流れでプレゼントお渡し会しようか。


結真: そうだね。美月はここに座っててよ。


美月: ゔん…(涙)



結真は一旦ケーキをキッチンに戻す。



守里: よし、順番にどうぞ~


柿谷: なんか、握手会みたい。


菊山: アイドルの?


柿谷: うん。


蓮花: 確かに笑


飛香: 私、最後ら辺がいいかな。


桜: でも、泣いてる表情見たいなら、初めの方が良いんじゃないですか?涙が枯れちゃうかもしれないし。


飛香: あ、確かに。じゃあ最初に行こう。ありがと、さくちゃん。


桜: いえ笑



そうして、飛香が美月の元へ。



美月: あすが~(涙)


飛香: めちゃくちゃ泣いてる笑


守里: ほんと、飛香は…


飛香: ってか、守里は美月の後ろに立って、何役なの?


守里: う~ん、タイムキーパー?


飛香: え?時間制限あるの?


守里: じゃあ、そういうシステムにしようか。


美月: よろじぐ~(涙)


守里: 1人あたり1分です!プレゼントはその間に渡して下さい!


柿谷: 本格的に握手会みたいになってきた笑


菊山: ってことは、守里先輩は剥がし?


柿谷: そうなるね笑


日向子: 私、何番目に行こうかな~


珠美: 珠美、2番目に行きます!


梅澤: …


守里: では、開始します!


飛香: 美月。お誕生日おめでとう。


美月: ありがどう(涙)


飛香: これからも、面白いこと楽しみにしてる笑


美月: え?


飛香: はい、これ。



飛香はプレゼントを美月に渡す。



飛香: 改めて、よろしく。


美月: うん!


守里: お時間です。


飛香: じゃ…


美月: 飛香ボソッ


飛香: ?



美月は守里の方を一瞬見て、再び飛香と目を合わせる。



美月: もたもたしてると私が貰うからボソッ


飛香: ///


守里: お時間です!



守里が強制的に飛香を引き剥がす。



飛香: (美月め…絶対に負けない…)


守里: 次の方。


珠美: はい!


美月: あ!珠美ちゃん!!


珠美: あれ?涙はおさまった感じですかね?


美月: うん、飛香のおかげで。


珠美: そうですか!良かったです!!これから長いので、今泣いちゃうと、後で持たなくなるかもって心配してたんです!!


美月: 笑、ありがと。心配してくれて。


珠美: だいすこな先輩なんで、当たり前です!!これからもよろしくお願いします!!



珠美がプレゼントを渡す。



美月: ありがとう!


守里: お時間です。


珠美: あ、お誕生日おめでとうございます!!


美月: うん!


守里: 次の方。



その後も、プレゼントお渡し会は続き…



紗耶: おめでとうございます!バスケ部待ってます!!


美月: う、うん笑


柿谷: 尊敬してます!!これからもよろしくお願いします!!


美月: ありがとう笑


菊山: また、一緒にゲームしましょう!!おめでとうございます!


美月: もちろん!


蓮花: お姉ちゃん!!お誕生日おめでとう!!!


美月: ありがとう!蓮花!!


春時: 美月、これからもよろしくな。


美月: うん!春時、よろしく!


桜: お姉ちゃん、おめでとう。


美月: 桜、ありがとう笑


結真: これからも頑張るのよ!


美月: あったりまえよ!!笑


祐希: はい、美月。おめでとう~


美月: 笑、ありがとう。


守里: 次の方。



と守里が呼んだが、誰も来ない。


あれ?残りは日向子と、香蓮か…



梅澤: …


日向子: 何やってるの?梅ちゃん!!


梅澤: え?


日向子: 私、最後に行きたいから!先に行ってくれない?


梅澤: わ、分かった…


日向子: ほらほら~



日向子が梅澤をグイグイ押す。



守里: 笑


美月: 香蓮~


梅澤: …美月。誕生日おめでとう。


美月: ありがとう笑


梅澤: …私にとって、美月は初めての友達なんだ。だから…


美月: …


梅澤: こ、これからも、よろしくお願いします…///



そう言って、梅澤が美月にプレゼントを渡す。



美月: もちろん!!


守里: お時間です。


日向子: ワクワク


守里: 次の方。


日向子: はーい!!!最後は日向子だよ!!


美月: イェイ!日向子!!


日向子: いや~美月が私と誕生日近くて嬉しいよ!!


美月: 私も!!


日向子: はい!これプレゼント!!


美月: ありがとう!!


日向子: これからも、よろしく!!


美月: うん!


守里: お時間です。


日向子: え~早くない?!


守里: あ、ちなみに日向子が最後じゃないよ笑


日向子: なんだって!!!


守里: だって、最後は僕だから笑


日向子: !!!忘れてた!!!!


守里: ということで、美月。


美月: 守里…


守里: お誕生日おめでとう。


美月: ありがとう!


守里: 僕の家族になってくれてありがとう。美月がいるから、僕はいつも楽しく過ごせてます笑


美月: グスン


守里: これからも、よろしくお願いします笑



守里がプレゼントを美月の前に出す。



美月: ウワーン(涙)守里、ありがどう~


守里: ちょっ、美月。


日向子: あ~守里が美月を泣かせた~


珠美: あ!守里先輩!!なんてことを!!


結真: 笑、わーるいんだ、わるいんだ!


祐希: せーんせいに言ってやろう!!


飛香: 笑、なんか祐希が言うの似合うね。


蓮花: 確かに笑


柿谷: 分かります!!


桜: 笑


菊山: 祐希先輩!!小学生みたいです!!


祐希: あぁ~ん?!(怒)


梅澤: 笑



飛香が作った流れで、菊山が思いっきり祐希の地雷を踏み抜く。



紗耶: (飛香先輩狙ったな。)


春時: (というか、これは結真さんが作った流れに、飛香が罠を仕掛けた感じだ笑)


祐希: この~


菊山: あ…


美月: ゔ~(涙)みんな、ありがどう~


日向子: よしよし、美月ちゃん。


珠美: 大丈夫ですか~?


守里: 笑、美月、ご飯食べれる?


美月: だべれる…(涙)


結真: じゃあ、ご飯にしよっか。


守里: そうだね。祐希が暴れ始める前に。


春時: 守里!祐希、相当お腹減ってるみたい。怒りっぽくなってる。


守里: OK!


祐希: さぁちゃん!!それに飛香も!!


菊山: ゆ、祐希先輩!


飛香: え?!バレた!!(コイツ、空腹状態で頭が冴えてやがる!!)


守里: ほら、祐希。ご飯にするから座って。


祐希: え?分かった!!



祐希はすぐに席に座る。



守里: みんなも座ってね。


「はーい。」


珠美: ほら!梅澤先輩も座ってください!


梅澤: お、おう。



また、少し離れたところで戸惑っていた梅澤を、珠美が押す。


そうして、全員が着席して。



守里: じゃあ、いただきます!!


美月: いだだぎます!


「いただきます!!」




こうして、主役の美月を含めた13人でのお食事会が始まった。




to be continued
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