上 下
113 / 318
閑章2

第113話「Birthday Girl 日向子」

しおりを挟む
期末テスト初日


学校



守里: 祐希、ちゃんと寝てきた?


祐希: もちろん!バッチリ!


守里: シャーペンは?


祐希: ここに!


守里: 消しゴム。


祐希: はい!


守里: シャー芯入れ。


祐希: ある!


守里: よし、テストの準備はOKだね。


祐希: あとは、これまでの成果を出すだけ!


守里: 頑張ってよ。日向子に勝って。


祐希: うん!守里先生のためにも!


守里: この前の中間を除いて、今のところ飛香先生との勝負は18戦9勝9敗だから、今回は負けるわけにはいかない。


祐希: 日向子に勝つ!!



これから始まるテストに向けて、気合いを入れる2人。



日向子: 私も祐希ちゃんには負けない!


飛香: 私達が勝つ。



そこに、日向子と飛香も参戦する。



守里: 飛香先生、調子はどうですか?


飛香: うちの日向子はやる気マンマン。今回はもらった笑


守里: なるほど笑。それなら、うちの祐希も最高調ですので。


飛香: ほほう。


守里: 楽しみにしててください笑


飛香: 良いだろう。


守里: あ、ちなみに今回は、僕も勝ちに行くから。


飛香: 笑、受けて立つ。


日向子: なんか、守里と飛香、これまで以上にバチバチしてるね。


祐希: 確かに。


日向子: いや~ほんと、今回の勉強期間はキツかった…



日向子は飛香にしごかれた2週間を思い出して、目から光を消す。



祐希: 相当大変だったんだね。祐希も辛かった…毎日勉強漬けで…


日向子: このテストが終われば、夏休みまですぐ…頑張ろう、祐希ちゃん!


祐希: うん!!



こうしてテストが始まった。


◇◇◇◇◇◇◇


3日後…



剣崎: よし、これで期末テスト終わり。みんなよく頑張った、お疲れ様。週末は遊ぶなり、家でゆっくりするなり、自分を労わってね。じゃあ、学級委員号令!


川嶋: 起立!礼!


「ありがとうございました!」


剣崎: はい、ありがとうございました。



ガラガラ



守里: 結果は来週か…


飛香: そのぐらいだろうね。


守里: 今回は自信あるよ笑


飛香: 私も笑


守里: へぇ。


飛香: ってか、こんな会話してる場合じゃない!早く行かないと。


守里: あ、そうだ!春時、美月!


美月: はいはい。


春時: 分かってるって笑、場所は…


守里: 僕のバイト先。


飛香: やっといける。


春時: これまでは、中々行く機会がなかったからな笑


美月: 行ったことなかったの?


飛香: うん。


守里: あとは…祐希~


祐希: zzzzz


飛香: 寝てる。


美月: テスト終わってからぐっすり。


守里: はぁ、テスト前は、ちゃんと授業中も起きれてたんだけどな…


春時: まぁ、もういいじゃないか。テスト終わったんだし。


守里: だね笑


美月: もう行くんでしょ?早く起こさないと。


飛香: ほら、この前みたいに。


守里: 分かったって笑



守里は席を立ち、祐希のそばに。



祐希: zzzz


守里: おーい、祐希~



耳元で呼びかける。



祐希: う、う~ん…zzz


守里: 約束のアレ行くよ。


祐希: !…zz


守里: 焼き芋が待ってるぞ~


祐希: 焼き芋!!!


守里: 祐希、準備して。


祐希: はっ!そうだった。



祐希は急いでカバンに物を詰め始める。



守里: これでOK。みんなも行こ。


飛香: うん。


美月: もう準備完了。


春時: あとは…


祐希: あそこで話してる…


守里: 日向子だけ。



全員が、東野と秋吉と談笑してる日向子を見る。



守里: ここからはスピード勝負。


春時: だな。


飛香: 祐希、もう行ける?


祐希: もちろん!


美月: こんなの初めて。


守里: 行くぞ!!



そうして守里達は、日向子の元へ。



日向子: あ!守里!どうしたのって!え?!



飛香が日向子のカバンを持ち、春時が椅子を引いて、守里が手を引っ張り、日向子を立たせる。

そして、美月が日向子の机の中を見て、教材が残ってないかを確認する。



東野: あの~これは…


祐希: 毎年恒例のアレ。


秋吉: 笑、だよね。


東野: もう私達はやったから、あとは幼なじみ達で楽しんで笑


秋吉: 美月ちゃんも!


美月: うん!


日向子: え?!なに~!!


守里: ってことで、2人ともバイバイ。


春時: じゃあな。


飛香: また来週。


東野: うん。またね。


秋吉: バイバーイ!


日向子: どこ連れてくの~



こうして守里達一行は、学校を出て、カフェBINGO!に向かった。


◇◇◇


カフェBINGO!


ガチャ



守里: こんにちは。


奈々未: 来たわね、守里君。


日向子: 奈々未さん!


奈々未: 日向子ちゃんも、守里君に腕を引っ張られ、飛香ちゃんから背中を押されて。おつかれ笑


日向子: ほんとにですよ!


飛香: ごめんって笑


春時: まぁ、こうするしかないんだから。


日向子: もう、なんなの~笑


守里: とか言いつつ、自分でもわかってるくせに笑


日向子: ヘヘヘ笑


美月: ここまであからさまだとね笑


祐希: 毎年同じ日にやってるし。


奈々未: ほんと、仲が良いのね。あなた達。


守里: はい笑。それで席は?


奈々未: あそこ。



そう言って、カフェの端っこに案内する奈々未。



守里: じゃあ、日向子真ん中で、みんな適当に座って。


飛香: うん。


春時: おう。


祐希: 祐希ここが良い。


美月: じゃあ、私ここ。



そうして全員が座り…



日向子: ニコニコ笑


守里: 奈々未さん、お願いします。


奈々未: 分かった。



奈々未がキッチンの方へ行き、ケーキを運んで来る。


そして…



守里: 日向子!


「お誕生日おめでとう!!」



全員が日向子の誕生日を祝う。



日向子: 笑、ありがとう!!みんな!!


飛香: ほら、火消しな。


日向子: うん!!スー



日向子が息を吸い始める。



日向子: 日向子ブレス!!!フゥーーー



テーブルに置かれたホールケーキのロウソクの火に向かって、息を吹く。



美月: え、勢い強くない?


祐希: いつもだよ。


守里: 日向子は全力でやるから。


奈々未: 笑、じゃあ切ってくるから。先に色々やっときな。


守里: ありがとうございます、奈々未さん。


奈々未: 笑、いえいえ。あと店長にも。


守里: ですね。


「奈々未さん、店長さん、ありがとうございます!」



全員が声を揃えて言う。



奈々未: ここまで揃うと、逆に引く笑。でも嬉しいわ笑


店長: ニコニコ



そうして奈々未はキッチンの方へ。



日向子: いや~みんなも、毎年ありがとね!!


守里: 笑、お互いにやってるんだから、当たり前だよ。


飛香: 昔からだし。


美月: 私は初めてだけどね笑


春時: 笑、これからは一緒だって。


美月: ありがと笑


祐希: あのケーキ美味しそうだったな~


守里: 祐希はそっちかい笑


春時: もうちょっと待っとけ笑


祐希: はーい。


飛香: 今のうちにプレゼント渡しとく。


守里: あ、そうだね。


美月: うん。



守里達は各々カバンの中から、日向子へのプレゼントを取り出す。



日向子: うわ~みんな、ありがとう!!


守里: 家で開けてよ笑、なんか恥ずかしいし。


日向子: 分かってるって!


飛香: いや~今度の私の誕生日が楽しみだな~


春時: もうそれを考えてんのかよ笑


飛香: 笑


守里: 1番近いのは、美月だね。


美月: 笑、楽しみにしとく。


日向子: 豪勢にやろう!!


春時: だな。


祐希: 場所は守里の家?


守里: うん。おそらく。


飛香: だったら、あの子達も呼ぶ?


春時: 後輩達か。


守里: 良いね。美月もそれで良い?


美月: うん!祝ってもらえるだけでも嬉しい!!


守里: 笑、そっか。


日向子: 楽しみになってきた!


春時: おう。ってか一応、今日の主役は日向子だから笑


守里: だね。めいいっぱい日向子のお祝いをしよう。


美月: うん笑


飛香: もちろん。


祐希: はーい!




to be continued
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

体育教師に目を付けられ、理不尽な体罰を受ける女の子

恩知らずなわんこ
現代文学
入学したばかりの女の子が体育の先生から理不尽な体罰をされてしまうお話です。

保健室の秘密...

とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。 吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。 吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。 僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。 そんな吉田さんには、ある噂があった。 「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」 それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた

兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない

一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。 クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。 さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。 両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。 ……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。 それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。 皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。 ※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。

お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……

karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。

獣人の里の仕置き小屋

真木
恋愛
ある狼獣人の里には、仕置き小屋というところがある。 獣人は愛情深く、その執着ゆえに伴侶が逃げ出すとき、獣人の夫が伴侶に仕置きをするところだ。 今夜もまた一人、里から出ようとして仕置き小屋に連れられてきた少女がいた。 仕置き小屋にあるものを見て、彼女は……。

父が再婚してから酷い目に遭いましたが、最終的に皆罪人にして差し上げました

四季
恋愛
母親が亡くなり、父親に新しい妻が来てからというもの、私はいじめられ続けた。 だが、ただいじめられただけで終わる私ではない……!

処理中です...