ただ守りたい…〜大事な人を守るには、金と権力と腕っ節…あと諦めない心が必要です〜

ドラると

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閑章2

第109話「珠美画伯の心情」

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土曜日


カフェBINGO!



守里: じゃあ、やろうか。


珠美: はい!!


守里: お店の前に貼るポスター作り。


奈々未: 全体のレイアウトは私が考えてきたけど…


守里: ありがとうございます。


奈々未: 笑、お店のためだから。


店長: みんなありがとうね。


珠美: いえいえ!


奈々未: 当然ですよ笑


守里: はい。


店長: でも、お客さん来たら、仕事だよ。


奈々未: 了解です。


珠美: お仕事も絵も勉強も頑張ります!!


奈々未: 今日は、珠美ちゃん、やることいっぱいだ笑


珠美: はい!


守里: では、珠美画伯のお力を。



そう言って、守里は珠美に紙とペンを渡す。



奈々未: 一応、見ておきたいから。


店長: 僕も、森崎君がそこまで言うんだったら、見てみたい。


珠美: 頑張ります!



珠美が紙に絵を描き始める。



守里: よし、珠美が描いてる間に、他の部分をやっときましょう。


奈々未: うん。




数分後…



珠美: 描けました!!


守里: おっ、分かった。じゃあオープン!



珠美は紙をひっくり返して、奈々未と店長に描いた絵を見せる。



珠美: どうですか?!上手でしょ!!


奈々未: …


店長: お題は…団子を食べる人だったよね…


守里: はい…どうでしょう。珠美画伯の力は。


奈々未: うん。ある意味すごいわ。


店長: だね。


珠美: でしょ!!!珠美は絵描けるんです!!


奈々未: 地獄の絵をか。


店長: ゲル○カ?


守里: 笑、まぁまぁ。ってことで、珠美。文字の方よろしく。


珠美: え~


奈々未: そうね。珠美ちゃん頼んだ。


店長: 中村さん、任せたよ。


珠美: わっかりました!!!!



奈々未と店長に仕事を任された珠美は、元気よく了承した。




奈々未: なら、これからは交代でやって行こう。3人のうち1人が表で仕事をして、2人が裏でポスター作りとテスト勉強。


守里: 分かりました。


珠美: 珠美、頑張ります!


店長: 僕はいつも通り、キッチンにいるから、何かあったら呼んでね~



そう言って、店長はキッチンに行く。



奈々未: じゃあ、最初は守里君に表に行っといてもらおうかな。


守里: はい。


奈々未: 早めにポスター仕上げるから。


守里: 完成楽しみにしてますね笑。珠美、ちゃんと奈々未さんの言うこと聞くんだぞ。


珠美: 分かってますよ!


奈々未: 笑、いってらっしゃい。



守里は部屋を出る。



奈々未: 珠美ちゃん、頑張ろっか。


珠美: はい!



奈々未と珠美は裏のデスクで、ポスターを作成する。



珠美: フンフン~フンフン、フンフンフンフン、フンフンフンーフンフンフンフン、フンフンフンフンフンフンフンフンフン~


奈々未: ルンルン笑。なんの曲なの?


珠美: これは…曲名忘れちゃいました笑


奈々未: 頭に流れてくるのに、曲名出てこないのあるあるだよね笑


珠美: そうですね。でも、奈々未先輩にぴったりな曲です!!


奈々未: そっか笑。なら、今度聞かせて。


珠美: 分かりました!


奈々未: 珠美ちゃんってさ、家で、暇な時何してるの?


珠美: う~ん、たまトレやってます!


奈々未: た、たまトレ?


珠美: 珠美考案のトレーニングです!


奈々未: そんなのやってるんだ笑。ちなみにどんな感じ?


珠美: そうですね~、筋トレと柔軟メインで、たまにバランスボール使う感じです。


奈々未: なかなか本格的なやつだ。


珠美: 奈々未先輩も一緒にやりましょう!


奈々未: 笑、機会があったらね。にしても珠美ちゃんは、運動得意なタイプなのか。


珠美: はい!!


奈々未: (一応、珠美ちゃんが運動できるか、守里君に聞いとこ。)


珠美: 奈々未先輩は、家で何やってるんですか?


奈々未: そうだな~本読んでる。


珠美: イメージ通りって感じです!


奈々未: 笑、そう?


珠美: はい!!先輩は、高校の時、勉強得意だったんですか?


奈々未: まぁね。


珠美: 何位ぐらいを?


奈々未: 1位。


珠美: ふわ~びっくりです!!


奈々未: 笑


珠美: 先輩は能高の頭脳だったんですね!


奈々未: え、今、そんな呼び名がついてるの?


珠美: いえ、珠美のオリジナルです!


奈々未: そうなのね笑


珠美: はい!



という感じで、適当に喋りながら、2人で作業している中…



奈々未: …ところでなんだけど、珠美ちゃんって、守里君のこと好きなの?



突然、奈々未が切り込む。



珠美: えっ///


奈々未: どうなの?


珠美: も、もももももちろん…す、す、好きですよ…


奈々未: 笑(めちゃくちゃ動揺してる…可愛い。)


珠美: な、なな、なんでそんなことを?


奈々未: いや、ちょっと気になったから笑


珠美: そ、そうですか…


奈々未: やっぱ、珠美ちゃんもなんだ。


珠美: も、ってことは、他にも守里先輩を狙ってる人がいるんですね。


奈々未: はっきり聞いたわけじゃないけど、見てる感じそうかな~っていう人が何人かいる。


珠美: そうですよね…守里先輩、カッコいいですから。


奈々未: 珠美ちゃん、早くアタックしとかないと、奪われちゃうよ。


珠美: 珠美も分かってるんです…でも、守里先輩は珠美のことを、後輩ってしか見てくれてないように思えて…どうしても勇気が出ないんです。


奈々未: そっか…じゃあ、少しずつ頑張ってこ。


珠美: え?


奈々未: 少しずつ、守里君にアタックして行って、守里君に可愛い彼女として見てもらえるようにさ。


珠美: 奈々未先輩…分かりました!!珠美、頑張ります!!


奈々未: 笑、私は珠美ちゃんの味方だから。珠美ちゃんを応援するよ。


珠美: ありがとうございます!!


奈々未: じゃあ、まずはこのポスターを完成させて、守里君に褒めてもらおっか。


珠美: 守里先輩に褒められる…了解です!!



こうして、より一層、珠美は気合いを入れて、ポスター制作を行った。




1時間後…



奈々未: これで、完成かな。


珠美: どうですかね~珠美的にはありよりのありですけど。


奈々未: 笑、店長と守里君に見せてみようか。


珠美: はい!



2人はお客さんがいないか確認しつつ、店長と守里の所へ。



店長: ポスター完成したの?


奈々未: はい。


守里: 思ったより早くできましたね。


奈々未: 珠美ちゃんが頑張ってくれた。


珠美: 奈々未先輩の方がですよ!


店長: じゃあ見せて。


奈々未: こんな感じです。



奈々未は完成したポスターを2人に見せる。



店長: おぉ~


守里: めちゃくちゃ良いですね。


奈々未: でしょ笑


珠美: 珠美もそう思います!


店長: これはお客さんが増えそうだ笑


守里: 相変わらず、人来ませんでしたから。


奈々未: 早速、お店の前に貼ってみます?


店長: そうだね。窓のところに貼ろう。


珠美: テープ持ってきます!


守里: ありがと、珠美。


珠美: いえいえ!


奈々未: 珠美ちゃん。


珠美: はっ!!…



テープを取りに歩き出そうとした珠美が止まる。



守里: ?


珠美: あ、あの、守里先輩。


守里: どうした?


店長: 笑


珠美: 珠美、ポスター作り頑張りました。


守里: う、うん。


珠美: あの、その…珠美を褒めてください!!


奈々未: 笑(結構ストレートに行ったな。)


店長: 笑(まさか、店内で青春を感じられるとは…良いね~)


守里: え?


珠美: あ、いえ…


奈々未: (珠美ちゃん、耐えるんだ。多分あとちょっとで。)



奈々未は珠美に視線を送る。



守里: 笑、分かったよ。珠美、よく頑張ったな。


奈々未: (近づいて、なでなでだろ!)


店長: (あともう一歩。)



あれ、なんか奈々未さんと店長から、すごく強い思念波が届いてるような…

まぁ、いいか。


守里は珠美に近づき、珠美の頭を撫でる。



奈々未: (まさか、私の思いが…)


店長: 笑(森崎君、やるな~)


珠美: っ!!!!//////////…プシュー


奈々未: 笑(珠美ちゃん、オーバーヒートした)


店長: 笑(いや~青春だね~)


守里: あ、ごめん。つい妹達と同じような感じで。


珠美: ////


奈々未: テープは私が持ってくるから、守里君は珠美ちゃんを更衣室の椅子に座らせといて。


守里: え?は、はい。


店長: 中村さん、大丈夫?笑


珠美: は、はひ…


店長: (あぁ、これはしばらくダメそうだね。少し休ませとこう。)




守里は珠美を更衣室に連れて行き、珠美を座らせた。




奈々未: ほら、守里君、ポスター貼りに行くよ。


守里: はーい。


珠美: プスプスプス…


店長: (いや~ほんと、カフェやってて良かった。)




10分後…



珠美: 珠美、完全復活です!!



頭の中での処理を終え、通常運転に戻った珠美が、更衣室から出て来る。



奈々未: 良かったわ~


守里: ほんと、ごめんな、珠美。


珠美: なーに言ってるんですか!感謝しかないですよ!!


守里: え?感謝?


奈々未: まぁまぁ良いから。仕事やろう。珠美ちゃんの勉強は、昼時過ぎてからで良いよね?


珠美: はい!もちろんです!


守里: ポスター効果で、たくさんお客さん来てくれると良いですけど…


奈々未: いきなり効果が出ることはないだろうから、あんまり期待しないようにしつつ、やっとこう。


守里: ですね。


珠美: 珠美、頑張ります!



そして、多少のお客さんが来て、守里達はポスターの影響を少し感じつつ、昼時の仕事をこなした。


◇◇◇


店長: よし、一旦落ち着いたかな。


奈々未: はい。やっぱり、ポスターの影響、あったみたいですよ。


守里: マジですか?


珠美: はい、お客さんがポスターを褒めてくれました!


店長: うんうん、良い事だ。


奈々未: この調子で、お客さん増えてくれると良いですね。


店長: だね。じゃあ、朝の感じで、またやろうか。


守里: なら今度は…


奈々未: 私が表に出とくから、珠美ちゃんは守里君に、勉強教えて貰って。


珠美: 了解です!


守里: 1時間ぐらいで、僕と奈々未さんが交代しましょう。


奈々未: そうだね。


珠美: あれ?それだと、珠美だけずっと裏じゃないですか?


奈々未: 笑、まぁ良いのよ。


店長: うん。中村さん、いつも頑張ってくれてるから。それに忙しい時にはちゃんと、働いてくれてるし。


守里: って言うことだから、珠美、行くよ。


珠美: わっかりました!奈々未先輩、店長、ありがとうございます!!


店長: いえいえ。


奈々未: 珠美ちゃん、頑張ってね~



守里と珠美は、ポスター作りをしていた部屋に向かう。



店長: 中村さんには、本当に頑張って欲しいね。


奈々未: 店長も珠美ちゃんに付くんですか?


店長: う~ん、僕はみんなの味方だけど、そうだね。やっぱり中村さんは応援しようかな。


奈々未: そうですか笑、ライバルが多いですから、珠美ちゃんも大変ですよ。


店長: 森崎君も罪な男だね~笑


奈々未: ほんと、そうですよ笑



お客さんが来るのを待ちつつ、談笑をする2人であった。




to be continued
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