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閑章2

第106話「友と母と義父との電話」

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その日の夜


美月の部屋


よし、春時に電話しよう。


プルルルル


家に帰ってきた美月は、守里がお風呂に入っている間に、結真と話し、守里のことを、一旦春時に連絡しておこうと決めた。


ピ



美月 T: もしもし?


春時 T: どうした?美月。


美月 T: あのね、今日また守里のアレが発動して。


春時 T: あれ?…あぁ、病院に行ったのか。


美月 T: そうそう。それで、私もついて行ったんだ。


春時 T: うん。


美月 T: でね。お姉さんの病室で、守里にお姉さんについて、色々と聞いてみたんだけど…


春時 T: もしかして、記憶が戻ってた?


美月 T: うん。全部じゃないんだけど、部分的に思い出してた。


春時 T: マジか!!


美月 T: この前話してた通り、私達と一緒にいることで、守里の記憶が戻るかもっていうのを確かめたくて、質問してみたら、答えてくれたの。


春時 T: …具体的には、どんなことを思い出してた?


美月 T: お姉さんの好きな食べ物と、お姉さんとギフトモールに行ったこと、あとは小さい頃に、お姉さんと春時達と一緒に遊んだことも思い出してた。


春時 T: そうか…


美月 T: でも、お母さんのことは全く思い出してないみたい。


春時 T: 反応もなし?


美月 T: うん。


春時 T: お姉さんよりも、お母さんの記憶の封印が強いってことかな。


美月 T: 多分。


春時 T: う~ん…


美月 T: やっぱりさ、私達の影響で守里の記憶が戻ってるのかな?


春時 T: ここ1ヶ月で、守里に変わったこととか起きてない?


美月 T: 春時も知ってると思うけど、あの白仮面の事件以外には、特に何も無かったと思う。


春時 T: だよな。その事件の中で、守里の脳に強く影響するような事が起きてないなら、ほぼ確実に、美月達の影響じゃないかな。


美月 T: だよね。


春時 T: よし、このまま守里の記憶が戻ることを願って、いつも通りに生活していこう。


美月 T: 分かった!


春時 T: あ、でも…


美月 T: なに?


春時 T: 一応、守里のお父さんに伝えといた方が良いかも。


美月 T: 確かに。


春時 T: 連絡取れる?


美月 T: …多分、いけると思う。


春時 T: なら、任せても良いか?


美月 T: 笑、もちろん。じゃ、また学校で。


春時 T: おう!また明日な!



ピ



美月: 景信さんか…お母さんに電話すれば、連絡取れるよね。



そう言って、美月はかおりに電話をかける。


プルルルル


ピ



美月 T: もしもし、お母さん?


かおり T: 久しぶり~美月。


美月 T: 笑、久しぶり。


かおり T: 急にどうしたの?4月から1度も連絡してこなかったのに笑


美月 T: 色々あったの笑


かおり T: そう笑。でも、私も安心だわ。美月が元気になってくれて。


美月 T: え?


かおり T: 結真から教えてもらったのよ。本当に良かった。


美月 T: 全部、守里のおかげ。


かおり T: 笑、守里君と仲がよろしい様で、嬉しい!


美月 T: 笑、お母さんは景信さんとはどうなの?


かおり T: っもう、ラブラブよ!!


美月 T: なら良かった笑


かおり T: というか美月。景信さんって呼んでるの?


美月 T: うん。


かおり T: そっか…徐々にでいいんだけどさ…


美月 T: 分かってる。いつかお父さんって呼べるように頑張る。


かおり T: 笑、ありがとう。


美月 T: だって、家族なんだもん。


かおり T: …うん。家族だもんね。


美月 T: 守里も景信さんも、私達の家族。


かおり T: 笑、だったら、私も守里君と久しぶりに話したい!


美月 T: どうしようかな~笑


かおり T: 結真や桜、蓮花とは、何回か話したけど、守里君とは美月と同じく、4月以降1回も話してないんだもん!!


美月 T: もう、守里も自分の部屋に行ってるから、また次の機会にね笑


かおり T: しょうがないな~笑


美月 T: 笑


かおり T: それで、単に私の声を聞きたくて、電話をかけてきたわけではないんでしょ?


美月 T: うん。


かおり T: どうしたの?


美月 T: 景信さんに話したいことがあって。


かおり T: 景信さんにか…


美月 T: 近くにいるの?


かおり T: いるにはいるけど…ちょっと待っててね。


美月 T: え?うん?




数分後…



かおり T: お待たせ~


美月 T: 景信さんと話せそう?


かおり T: OKだよ!!


美月 T: 良かった~


かおり T: じゃあ、変わるね。


美月 T: は~い。


景信 T: もしもし?美月ちゃん?


美月 T: はい。お久しぶりです。景信さん。


景信 T: 笑、久しぶり。って、そんな固くなくて良いよ笑


美月 T: わ、分かった!


景信 T: うんうん笑。それでどうしたの?


美月 T: あの、守里のことなんだけど。


景信 T: 守里がどうした?まさか、なにか迷惑かけたか?


美月 T: いやいや、守里にはいつも助けてもらってるよ笑


景信 T: 笑、そうか。


美月 T: 私が話したいことは、守里の記憶についてなの。


景信 T: 記憶?…守里と病院に行ったのか。


美月 T: うん。


景信 T: 優茉、美人だったろ笑


美月 T: すっごい美人だった!!


景信 T: あの子は、母親似だから笑


美月 T: へぇ~


景信 T: もしかして、守里の記憶が戻ったのか?


美月 T: 少しだけね。


景信 T: そうか…美月ちゃん達のおかげだな。


美月 T: そうなの?


景信 T: あぁ。改めて、ありがとう。守里を受け入れてくれて。


美月 T: 逆だって笑、守里が私を受け入れてくれたの。


景信 T: 笑、これからもよろしくね。


美月 T: うん!幸せに暮らします!!


景信 T: ハッハッハ、頼んだよ笑


美月 T: 景信さんも、お母さんのこと、よろしく!!


景信 T: もちろん!!任せとけ笑


美月 T: そういえばなんだけどさ、景信さんは、守里のお母さんとお姉さんに何があったのか、知ってるんだよね?


景信 T: そりゃあな。でも、ごめん。教えることはできない。


美月 T: そっか…


景信 T: 本当にごめん。これは秘密にしないといけないんだ。仕事の都合上。


美月 T: お仕事…なら、しょうがないね。


景信 T: けど、いつか話せる時が来ると思う。いや、話せるようにするから、それまで待ってて。


美月 T: 分かった。


景信 T: 結真ちゃん達にも、そう伝えといて。


美月T: うん。


景信 T: …ちなみにさ、美月ちゃん達は、日向子ちゃん達から、守里のことを聞いたんだよね?


美月 T: そうだよ!春時と飛香から。


景信 T: 木村春時君と、山室飛香ちゃんか。仲良くやってる?笑


美月 T: 笑、いっつも一緒にお昼ご飯食べてるよ。


景信 T: そうかそうか笑。美月ちゃんも学校は慣れた?


美月 T: うん。みんなのおかげで。


景信 T: 良かった……ごめんね。


美月 T: え?何がですか?


景信 T: 美月ちゃんを、危ない目に合わせてしまったことだよ。


美月 T: …大丈夫です。結果的には、守里が助けに来てくれて、こうして元気に、幸せに過ごせてるんですから笑


景信 T: これからは、あんなことが起こらないように、最善を尽くす。


美月 T: え?う、うん。


景信 T: …って、やば。もうそろそろ仕事に戻らないと。


美月 T: 笑、分かった。じゃあまたね。


景信 T: おう!元気でな!!



景信は、かおりに携帯を返す。



かおり T: 私も、仕事に戻らないとだから!


美月 T: はーい!


かおり T: 守里君に、しっかりアタックしていくのよ!!


美月 T: え?///


かおり T: バイバーイ!!!


美月 T: な、なんで…


かおり T: あ、あと、この電話の履歴は消しといてね~じゃあね~


美月 T: ちょ、ちょっと…



ピ


電話切れちゃった…

履歴消さないとなんだよね…


美月は、携帯を操作し、先程の電話の履歴を消す。



美月: …



って、なんで、お母さん分かったの?!!


バフン


美月はベッドにダイブする。


まぁ、お母さんなら電話越しでも、分かるのかな…


にしても、しっかりアタックして、か…

お母さんはOKってことだよね。


家族の私が、守里のことを好きになってても…


もし…


もしもだよ…

私が守里と付き合って…



美月: ムフフフ…



美月は妄想を膨らませ、眠りについた。


ちなみに、その日の美月の夢には、最愛の人が出てきたそうだ。




to be continued

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