ただ守りたい…〜大事な人を守るには、金と権力と腕っ節…あと諦めない心が必要です〜

ドラると

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第4章 白仮面編

第72話「女子バスケ部見学」

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日向子と紗耶に誘われ、女子バスケ部の見学に行くことになった守里と美月。



美月: ねぇ守里。バスケ部ってどこで練習してるの?


守里: えーっと、確か…女バスは、第4体育館かな。


美月: そっか。


守里: 日向子達も待ってるだろうから、急ぎめで行こう!


美月: うん!!




第4体育館


ガラガラ



守里: 失礼します。


美月: 失礼します…


古見: あ、2人が今日、見学に来てくれた人って…男?それに森崎君じゃないですか!!


守里: この前ぶりですね、古見先生。


古見: ですね。


美月: ?


守里: 美月。この古見先生が、女子バスケ部の顧問で、2年5組の担任の先生。


美月: あ、あぁ~白城美月です。女子バスケ部の見学に来ました。


古見: うん、聞いていますよ。まぁ2人来るってだけ聞いてたんですけどね笑



やっぱ日向子が、変な伝え方をしてたか…



古見: そんな気を張らずに見てもらって、少しでもバスケに興味を持ってもらえると嬉しいです。それに、部員も気合入ってるみたいですし。



そう言って、古見先生は前のコートで走っている部員を見る。



美月: 分かりました。


古見: はい、よろしくお願いします。それで、なんで森崎君はここに?


守里: 僕は、美月の付き添いで来ました。


古見: 付き添い?


守里: はい。日向子と紗耶ちゃんに頼まれたもので。


古見: 南雲さんと、木村さんに…大変でしたね笑



古見は普段の日向子達の様子を思い浮かべたのか、守里を気の毒そうな目で見る。



守里: いえ、もう長年の付き合いですから。


古見: そうなんですか…っと、もう時間ですね。集合!!



古見が呼びかける。



「はい!!」



そして、走っていた部員が古見の前に集まる。



古見: では、練習を開始します。あっとその前に、今日は見学をする人がいるので、紹介しておきます。2年生の白城美月さんです。


美月: 白城美月です。よろしくお願いします。


「よろしくお願いします!!」



日向子と紗耶がニヤニヤしている。



古見: あと、白城さんの付き添いで、同じく2年生の森崎守里君も見学することになっています。


守里: よろしくお願いします。


「よろしくお願いします!!」



日向子と紗耶のニヤニヤがさらに激しくなり、同じく部員の馬道が目を輝かせる。



古見: 見学者もいますが、いつも通りに頑張っていきましょう!!


「はい!!」


古見: よし、まずは…



そうして、バスケ部の練習が始まった。




2時間後…



日向子: 美月ちゃんどう?!!



練習の合間の休憩時間に、見学する美月達のところに来た日向子。



美月: これまで、あんまりバスケ見たこと無かったから、守里に教えて貰いながらだけど、楽しいよ。


日向子: そっかそっか、良かった!!


守里: おい、日向子。練習中にこっちに手を振ってくるのやめろよ笑


日向子: え~


美月: まぁそれは、日向子だけじゃなくて、やんちゃんや、あのシュートがめちゃくちゃできる子もだけどね。


日向子: シュートができる子?


守里: 奈緒ちゃんのことだよ。


馬道: 奈緒の事呼びました?!!


守里: うわっ!!



日向子の背後から馬道が現れた。



馬道: 先輩!!ちゃんと奈緒のこと見てましたか?!!


守里: う、うん。


馬道: 良かったですよね~



それ自分で言うんだ…



守里: そうだね。


紗耶: あ、あの~


守里: 紗耶ちゃん?


紗耶: 紗耶はどうでしたか?///


守里: カッコよかったよ!!な、美月。


美月: うん、カッコよかった!!


紗耶: ///あ、ありがとうございます!!


日向子: 日向子は?!!!


守里: 日向子もカッコよかった。


日向子: 笑、やっぱり見る目があるな、守里は!!



そう言いつつ、日向子はバスケットシューズを脱ぎ、カバンに入れていた。



守里: あれ?日向子、どうしたの?


日向子: 今日はもう帰るんだ~


美月: え?そうなの?


日向子: うん。


守里: なんで?


日向子: 美咲ちゃんのお見舞いに行くの!


守里: 西条さんって確かに、今日いないな。


美月: 西条さん?


紗耶: 2年生の先輩です!!


馬道: 日向子先輩の飼い主です!!


日向子: コラ!!!


守里: まぁ、奈緒ちゃんの言ってることも、あながち間違いじゃないね笑。2年生のまとめ役の人だよ。


美月: へぇ。


紗耶: 今日は、風邪で学校を休んでて、日向子先輩がお見舞いに行くことに決まったんです。


日向子: そういうこと!!


守里: なるほどね。


日向子: ってことで、私はもう行くから、楽しんで!!!



そう言って、日向子は片付けた荷物を持って、体育館を出て行った。



守里: 西条さんが風邪か。


紗耶: 週末から症状が出てたみたいです。


馬道: 美咲先輩がいないと、まるで動物園みたいで、本当に大変なんですよ!!


守里: いや…



多分、その動物園の主役は、奈緒ちゃんだよ。



古見: そろそろ練習再開します!!


紗耶: あ、もう行かないと!


馬道: 先輩達!!ちゃんと見といてくださいよ!!!


守里: うん笑、頑張ってね。


美月: 頑張って!!



そうして、守里と美月のバスケ部見学の時間が過ぎていった。


◇◇◇


西条の家



日向子: お邪魔しまーす!!


西条: もう、日向子うるさい。


日向子: ごめんごめん。


西条: 全く…


日向子: それで、大丈夫なの?


西条: うん、そんなキツくはないよ。軽い風邪をひいただけみたいだから。


日向子: それなら良かった!いつぐらいに復活出来そう?!


西条: うーん…まだ、分からないかな。


日向子: そっか。それで今日の部活はね、守里と美月ちゃんが見学に来たんだ!!


西条: 美月ちゃんというと、白城さんか。白城さんは、森崎君の兄妹だったよね。


日向子: うん!そうだよ。


西条: それで、なんで見学に来ることになったの?


日向子: 私が、美月ちゃんをバスケ部に誘ったら、守里が見学するのを提案してくれたんだ!!


西条: それで、白城さんが見学に来て、森崎君はその付き添いで来たってとこか。


日向子: 正解!!


西条: みんな張り切ってやってたんだろうな笑、特に紗耶と奈緒、あと日向子。


日向子: 私も?


西条: そうじゃないの?


日向子: う~ん、いつもと変わらなかったと思うけどな~


西条: 見学してる森崎君に、手を振った?


日向子: うん!もちろん!!


西条: それは、いつも通りじゃないでしょ。


日向子: そっか!


西条: にしても、日向子は大変だね。


日向子: え?


西条: ライバルが多いじゃん。


日向子: ライバル?


西条: 森崎君の隣に立ちたいって思ってる人達。


日向子: あぁ!そういう事ね!!(飛香や春時のことか。)


西条: 日向子も、もっと積極的に行かなきゃ!!


日向子: だね!!守里の隣は渡さないぜ!!!


西条: 笑、頑張ってね。


日向子: うん!!


西条: …


◇◇◇


守里の家


バスケ部の見学を終え、帰宅した守里と美月は、家族揃って晩ご飯を食べていた。



桜: お姉ちゃん、見学どうだったの?


結真: 見学?


守里: 今日、美月と僕で、女子バスケ部の見学に行ってきたんだよ。


結真: へぇ~


蓮花: 美月お姉ちゃん、部活入るの?


美月: まだ決めてないかな。見学はすごい楽しかったけど。


結真: 女子バスケ部か。懐かしいな。


桜: 懐かしい?


守里: もしかして、結真姉さんバスケ部だったの?


結真: 笑、いや私じゃなくて、ななみんがバスケ部だったんだよ。


守里: え、そうなの?


結真: うん。


蓮花: お姉ちゃんは、部活入ってなかったよね?


結真: そうだよ。色々あったし、生徒会で忙しかったから。


守里: まぁ、そうだよね。


桜: 美月お姉ちゃんには、風紀委員の仕事があるけど、部活なんてできるの?


美月: それは、ちゃんと先生に聞いてきたよ。風紀委員の仕事がある水曜日は、時間があれば来るって形で良いって言われた。


蓮花: それなら大丈夫そうだね!!


結真: 美月が楽しいって思えるなら、入った方が良いと思うな。


美月: う~ん…


守里: そんな焦って決める必要はないから、ゆっくり決めたらいいよ。


美月: 分かった。


結真: 笑


守里: それでなんだけどさ、結真姉さん。


結真: なに?守里。


守里: 結真姉さんは、奈々未さんとは長い付き合いなんだよね?


結真: うん、中学からの大親友だよ。


蓮花: 奈々未さんは、よく家に来てくれてた!


美月: 蓮花は遊んでもらってたよね。


桜: そうそう、我が子を愛でるような感じだった。


結真: 最初に会った時とか、自分の妹にするとか言ってたんだから笑


蓮花: そうだったっけ?


守里: へぇ。


結真: それで、ななみんがどうしたの?


守里: いや~その、奈々未さんの弱点かなんかを、教えて欲しいな~なんて…


結真: 笑、弱点?


美月: 守里は奈々未さんが苦手なんだもんね笑


桜: でも、奈々未さんに弱点なんかあるのかな。


蓮花: う~ん、蓮花は思いつかない。


守里: 結真姉さんもない?


結真: そうだな笑~朝が弱点かな。


守里: 朝?


結真: ななみんは、とにかく朝に弱いの。


守里: へぇ笑



それは初耳だな。



美月: 私、それ知ってる。前に奈々未さんが家に泊まった時、全然起きてこなかったんだ。


結真: しかも、寝起き状態はかなりヤバい。


守里: え?


結真: 前に宿泊学習に行った時に、私の友達が寝起きのななみんに、ちょっかいをかけたんだけど、そしたらありえないぐらいキレてね笑


守里: …


結真: その友達は、大きな頭を抑えて、朝から生気の抜けたような状態になっちゃって笑



どんなことをやられたんだ…



守里: それは…気をつけなきゃ…


結真: あとは、小さい頃、人面機関車が苦手だったって言ってたよ。


守里: 人面機関車か…


結真: うん笑


蓮花: 蓮花見たことない。


美月: へぇ~


桜: 確かに、あれはちょっと、さくも怖いかも…


美月: 狂気を感じるよね。


蓮花: あ、でも蓮花、魔改造された人面機関車なら、動画で見たことある!!



魔改造された人面機関車とは…

気になるな、後で蓮花に見せてもらおう。



結真: 私が知ってるななみんの弱点は、こんなとこかな。


守里: ありがとう。なんとか役立てるよ。


結真: ななみん相手は、大変だろうけど、頑張ってね笑


守里: うん!!



その後、守里は蓮花に例の動画を見せてもらい、奈々未に一泡吹かせようと、1人画策するのであった。




to be continued
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