63 / 340
閑章1
第63話「始まってしまったら意外と一瞬で過ぎて行く」
しおりを挟む
翌日
守里: みんなテストいけそう?
美月: うん、昨日の勉強会のおかげで。
桜: ちょっと不安だけど、頑張る。
蓮花: 蓮花も!
守里: 気合十分だね笑
結真: 中間テストの期間は、お昼に帰ってくるんだよね?確か。
守里: うん、そうだよ。
結真: 私、まだ帰ってきてないだろうから、お昼ご飯は自分達でお願い。
守里: うん。
美月: 守里の料理楽しみにしてるよ!
守里: え、美月は作らないの?
美月: わ、私は食べる専門だから!!
結真: なに?食べる専門って笑
美月: 良いでしょ!
蓮花: 蓮花も食べる専門!!
守里: 笑、はいはい。
桜: さくは、お兄ちゃんを手伝う。
守里: そう?ありがとう、桜。
結真: あ、そろそろ日向子ちゃんが来る時間だね。
日向子: 学校行こ!!!!
美月: ちょうど来た。
守里: よし、行こう。
結真: 笑、いってらっしゃい。
「いってきます!」
ガチャ
◇◇◇
教室
剣崎: 試験開始。
中間テストが始まった。
◇◇◇◇◇◇
2日後
剣崎: これで中間テストは終わりね、お疲れ様。学級委員よろしく!
川嶋: 起立、礼!
「ありがとうございました。」
剣崎: はい、明日も学校あるけど、今日はもうリラックスして、ゆっくり過ごしなよ~
ガラガラ
守里: ふぅ…やっと終わった。
飛香: どうだった?
守里: まぁまぁかな。そっちは?
飛香: 分からないところは少しあったけど、私もまぁ問題ない。
守里: さすが飛香。
飛香: 守里も大して、変わらないでしょ。
守里: 笑、じゃあ、教え子達を見に行こうかな。
飛香: そうだね。
2人は、各々の教え子の机へ向かう。
守里: 美月、どうだった?
美月: ん?あぁ…なんというか、自分でもびっくりなぐらいにできた。
守里: 良かったじゃん!!返却が楽しみだね。
美月: うん!!
春時: 守里、テストできたか?
守里: お、春時。まぁできたよ。
春時: いつも通りだな。
美月: 春時はどうだったの?
春時: 今回は自信ありだぜ、空欄が1つもない!!
守里: そっか笑
飛香: 祐希、どう?
祐希: zzzzz
飛香: はぁ…
祐希は既に夢の世界に旅立っていた。
それを確認した飛香は、2人目の教え子の元へ。
東野: 飛香どうしたの?
飛香: 教え子にテストの感想を聞きに来た。
秋吉: なるほどね。
飛香: どうだった?日向子。
日向子: めちゃくちゃできたよ!!!
飛香: え?!ほんと?!
日向子: うん!!めっちゃ早く終わったの!!
飛香: …
東野: …
秋吉: …
飛香: これ、どう思う?
東野: ダメな方に1票。
秋吉: じゃあ、できてる方に1票!
日向子: 私もできてるに1票!!
飛香: そ、そっか…
守里: じゃ、僕はそろそろ帰ろ。
春時: 今日は委員会活動ないんだったな。
守里: うん、そうだよ。
美月: なら私も帰る!
パチ
守里: …いや、先に帰っといて。
美月: え~
春時: なんか用事があるのか?
守里: ほら、もう6月に入ったでしょ。1日はテストで行けなかったからさ。
春時: あぁ…なるほど。
美月: え?なに、どういうこと?
春時: って、まさかお前、まだ言ってないのか?
守里: うん。
春時: はぁ?なんで。
守里: なんで…
春時: ちょっとお前こっち来い。
美月: え?ちょっ…
春時が守里を教室から連れ出す。
ガラガラ
飛香: どうしたんだろ?
日向子: 守里、春時…まぁ大丈夫でしょ!じゃあ私は部活いってきます!!
飛香: うん…
春時: お前、そういう大事なことは、先に伝えるだろ。
守里: 大事なこと…
春時: …変わらずか…いいから、ちゃんと伝えろ。
守里: 伝える…
春時: お姉さんのことだよ。なんで、新しい家族にそれを伝えないんだ。普通、初めに伝えるもんだぞ。
守里: …
春時: だって、お姉さんにとっても、結真さんや美月、桜ちゃんに蓮花ちゃんは家族だろ。
守里: うん。
春時: だから今日は一旦家に帰って、そのことを伝えろ…いや、家族をお姉さんのところに連れて行け。
守里: 分かった。
春時: あぁ。
パチ
ガラガラ
美月: あ、戻ってきた。
飛香: どうしたの?
春時: いや、なんでもないよ。な、守里。
守里: ?
春時: 良いから合わせろボソッ
守里: う、うんボソッ…そうそう、なんでもないよ。
飛香: ふーん。
美月: なら、いいけど。
春時: それで、もう帰るんだろ?守里。
守里: そのつもり。よし美月、一緒に帰ろ。
美月: え?、うん!!
守里: じゃ、先に帰るね。
美月: バイバイ、飛香、春時。
飛香: また明日ね。
春時: おう!じゃあな。
そうして、守里と美月は帰った。
飛香: で、何だったの?
春時: うん?
飛香: 多分、美月がいたから言えなかったんでしょ。
春時: あぁ…さっき俺が守里を連れ出したのは、守里がお姉さんのことを、美月達に伝えていなかったからだ。
飛香: そっか。それで春時はなんて言ったの?
春時: 家族を、お姉さんのところに連れて行けって言ったよ。
飛香: うん。それが良いね。結真さん達なら、おそらく、お見舞いについて行けるだろうし。
春時: 俺達がしっかりと支えてやんなきゃだな。
飛香: そうだね…
◇◇◇
ガチャ
守里: ただいま。
美月: ただいま!
蓮花: おかえり!!お兄ちゃん、お姉ちゃん!!
守里: 蓮花も、もう帰ってきてたのか。
蓮花: うん!
桜: おかえり。
美月: 桜も…っていうか、今日1年生はテスト1回分早かったから、当たり前か。
桜: そうだよ。
守里: 結真姉さんは?まだ?
蓮花: うん、まだ帰ってきてない。
桜: お昼過ぎに帰ってくるって言ってたよね。
守里: あぁ、そうだった笑
美月: なら、あと1時間ぐらいかな。
守里: だね。よし、昼ご飯作るか。みんな食べるでしょ?
蓮花: もちろん!!
桜: うん。
美月: 食べる、食べる。
しばらくして…
結真: ただいま。
守里: おかえり、結真姉さん。
蓮花: おかえり!!
桜: おかえり。
美月: おかえり、お姉ちゃん。
結真: もう、お昼ご飯は食べたのね。
蓮花: うん!お兄ちゃんの料理おいしかった!
結真: あら、それは羨ましいわ笑
蓮花: でも、お姉ちゃんは食べてきたんでしょ?
結真: うん。っていうか、テストはどうだったの?
蓮花: 蓮花は多分大丈夫!
結真: ほんとかな?
蓮花: もちろんだよ!!
結真: じゃあ、結果を楽しみにしとくね。ちゃんとテスト見せるんだよ。
蓮花: う、うん!
蓮花はこれまでに、テストを見せないことがあったのかな笑
結真: 笑、桜は?
桜: さくはね、まぁまぁって感じかな。
結真: そっか、解答欄は全部埋められた?
桜: いや、ちょっとだけ空欄…
結真: でも、ちょっとだけなんでしょ。
桜: うん。
結真: なら、そんな悪くないと思うからさ、前向きにテストの返却を待とうよ。
桜: そうだね。
結真: 美月は?
美月: 私は問題なし!
結真: それなら良かった。1日目も2日目も順調って言ってたもんね。
美月: うん。もしかして、私って天才かな?笑
結真: 笑、何言ってるの、まだ結果が返ってくるまで、分からないでしょ。
美月: 笑
結真: 守里は?
守里: 僕も、問題なしだよ。
結真: 笑、元々守里は心配してなかったけど、良かったわ。
守里: うん笑
美月: そういえば、守里。帰る時に話してた用事ってなんだったの?
守里: 用事…
パチ
守里: …あ、そうだった…
結真: どうしたの?
守里: 病院行かないと。
美月: 病院?
守里は立ち上がり、リビングを出て行こうとする。
蓮花: え?お兄ちゃん!ちょっと待ってよ!
蓮花が守里の手を掴む。
結真: ちゃんと説明して。なんで病院に行くの?
守里: なんで……あ…
美月: ?
守里: 春時が言ってた…みんな、一緒に行かないとだ。
結真: 一緒に?
蓮花: どういうこと?
桜: お兄ちゃん?
美月: 春時?
結真: …美月、春時君に連絡して。
美月: う、うん。
美月は急いで、春時に電話をかける。
プルルル
ピ
美月 T: もしもし、春時?
春時 T: 美月、どうした?
美月 T: なんか、守里がいきなり病院に行くって言ってるんだけど、何か知らない?それに、一緒に、とも言ってるの!
春時 T: …ごめん、俺からは何も言えない。だから、大変かもだけど、守里と一緒に病院に行ってくれないか?できれば、みんなで。
美月 T: う、うん、分かった。とにかく行ってみるよ。
春時 T: あぁ、頼んだぞ。
ピ
結真: 春時君なんだって?
美月: 守里と一緒に病院に行ってくれって。
守里: うん、行こう。
結真: みんなで?
守里: うん。
美月: とにかく行ってみない?
結真: そうだね。桜と蓮花も大丈夫?
蓮花: 大丈夫!
桜: さくも。
結真: よし、それで病院ってどこの病院?
守里: 伊衛能病院。
美月: あれ?そこって、私達が入院してたところ?
守里: そうだよ。
結真: (あの病院に何があるんだろう…)
結真達は守里の様子に、疑問を持ちつつも、守里の言う通りに、伊衛能病院に向かった。
◇◇◇
伊衛能病院
バタン
結真: 着いたけど…
美月: 守里、どこに行けば…って。
蓮花: お兄ちゃん!待ってよ~
結真の車から降りた守里は、スタスタと病院の正面入口の方に進む。
守里: ついてきて。
結真: え?う、うん。
桜: ほんとにどうしちゃったんだろう、お兄ちゃん。
美月: いつもの守里とは、違うね。
結真: 冷たいというか、心がないって感じ…
蓮花: 蓮花、ちょっと怖いかも…
美月: とにかく、ついていってみよう。
そして、守里は病院内に入る。
結真: 受付するのかな?
美月: まぁ病院に来たんだから、そうでしょ。
しかし、守里は受付機とは、違う方向へ行く。
結真: あれ?守里、受付機はこっち!
結真の言葉を無視し、守里はエレベーターの手前にいる、看護師のところへ。
看護師: あら、森崎君。今月は遅かったですね。
美月: (知り合い?)
守里: はい。テストがあったので。
看護師: そうですか。それで後ろの方達は?
守里: 僕の家族です。
看護師: あぁ…分かりました。では、これを…
守里: はい。
守里は看護師から、カードを受け取る。
看護師: 貴女方も、これを。
結真: は、はい。
結真達も、守里が貰ったものと同じカードを受け取る。
結真: (特別入院棟入場許可証?)
看護師: こちらにお乗り下さい。
守里: はい。みんなも来て。
美月: うん。
全員がエレベーターに乗る。
それを確認した看護師も、エレベーターの中に入る。
看護師: みなさん、あちらの方を向いて下さい。
看護師が扉とは逆の方に手を向ける。
守里: はい。
結真: は、はい。
結真達もそれに従う。
看護師: では、行きますよ。
そして、守里達を乗せたエレベーターは下降して行った。
to be continued
守里: みんなテストいけそう?
美月: うん、昨日の勉強会のおかげで。
桜: ちょっと不安だけど、頑張る。
蓮花: 蓮花も!
守里: 気合十分だね笑
結真: 中間テストの期間は、お昼に帰ってくるんだよね?確か。
守里: うん、そうだよ。
結真: 私、まだ帰ってきてないだろうから、お昼ご飯は自分達でお願い。
守里: うん。
美月: 守里の料理楽しみにしてるよ!
守里: え、美月は作らないの?
美月: わ、私は食べる専門だから!!
結真: なに?食べる専門って笑
美月: 良いでしょ!
蓮花: 蓮花も食べる専門!!
守里: 笑、はいはい。
桜: さくは、お兄ちゃんを手伝う。
守里: そう?ありがとう、桜。
結真: あ、そろそろ日向子ちゃんが来る時間だね。
日向子: 学校行こ!!!!
美月: ちょうど来た。
守里: よし、行こう。
結真: 笑、いってらっしゃい。
「いってきます!」
ガチャ
◇◇◇
教室
剣崎: 試験開始。
中間テストが始まった。
◇◇◇◇◇◇
2日後
剣崎: これで中間テストは終わりね、お疲れ様。学級委員よろしく!
川嶋: 起立、礼!
「ありがとうございました。」
剣崎: はい、明日も学校あるけど、今日はもうリラックスして、ゆっくり過ごしなよ~
ガラガラ
守里: ふぅ…やっと終わった。
飛香: どうだった?
守里: まぁまぁかな。そっちは?
飛香: 分からないところは少しあったけど、私もまぁ問題ない。
守里: さすが飛香。
飛香: 守里も大して、変わらないでしょ。
守里: 笑、じゃあ、教え子達を見に行こうかな。
飛香: そうだね。
2人は、各々の教え子の机へ向かう。
守里: 美月、どうだった?
美月: ん?あぁ…なんというか、自分でもびっくりなぐらいにできた。
守里: 良かったじゃん!!返却が楽しみだね。
美月: うん!!
春時: 守里、テストできたか?
守里: お、春時。まぁできたよ。
春時: いつも通りだな。
美月: 春時はどうだったの?
春時: 今回は自信ありだぜ、空欄が1つもない!!
守里: そっか笑
飛香: 祐希、どう?
祐希: zzzzz
飛香: はぁ…
祐希は既に夢の世界に旅立っていた。
それを確認した飛香は、2人目の教え子の元へ。
東野: 飛香どうしたの?
飛香: 教え子にテストの感想を聞きに来た。
秋吉: なるほどね。
飛香: どうだった?日向子。
日向子: めちゃくちゃできたよ!!!
飛香: え?!ほんと?!
日向子: うん!!めっちゃ早く終わったの!!
飛香: …
東野: …
秋吉: …
飛香: これ、どう思う?
東野: ダメな方に1票。
秋吉: じゃあ、できてる方に1票!
日向子: 私もできてるに1票!!
飛香: そ、そっか…
守里: じゃ、僕はそろそろ帰ろ。
春時: 今日は委員会活動ないんだったな。
守里: うん、そうだよ。
美月: なら私も帰る!
パチ
守里: …いや、先に帰っといて。
美月: え~
春時: なんか用事があるのか?
守里: ほら、もう6月に入ったでしょ。1日はテストで行けなかったからさ。
春時: あぁ…なるほど。
美月: え?なに、どういうこと?
春時: って、まさかお前、まだ言ってないのか?
守里: うん。
春時: はぁ?なんで。
守里: なんで…
春時: ちょっとお前こっち来い。
美月: え?ちょっ…
春時が守里を教室から連れ出す。
ガラガラ
飛香: どうしたんだろ?
日向子: 守里、春時…まぁ大丈夫でしょ!じゃあ私は部活いってきます!!
飛香: うん…
春時: お前、そういう大事なことは、先に伝えるだろ。
守里: 大事なこと…
春時: …変わらずか…いいから、ちゃんと伝えろ。
守里: 伝える…
春時: お姉さんのことだよ。なんで、新しい家族にそれを伝えないんだ。普通、初めに伝えるもんだぞ。
守里: …
春時: だって、お姉さんにとっても、結真さんや美月、桜ちゃんに蓮花ちゃんは家族だろ。
守里: うん。
春時: だから今日は一旦家に帰って、そのことを伝えろ…いや、家族をお姉さんのところに連れて行け。
守里: 分かった。
春時: あぁ。
パチ
ガラガラ
美月: あ、戻ってきた。
飛香: どうしたの?
春時: いや、なんでもないよ。な、守里。
守里: ?
春時: 良いから合わせろボソッ
守里: う、うんボソッ…そうそう、なんでもないよ。
飛香: ふーん。
美月: なら、いいけど。
春時: それで、もう帰るんだろ?守里。
守里: そのつもり。よし美月、一緒に帰ろ。
美月: え?、うん!!
守里: じゃ、先に帰るね。
美月: バイバイ、飛香、春時。
飛香: また明日ね。
春時: おう!じゃあな。
そうして、守里と美月は帰った。
飛香: で、何だったの?
春時: うん?
飛香: 多分、美月がいたから言えなかったんでしょ。
春時: あぁ…さっき俺が守里を連れ出したのは、守里がお姉さんのことを、美月達に伝えていなかったからだ。
飛香: そっか。それで春時はなんて言ったの?
春時: 家族を、お姉さんのところに連れて行けって言ったよ。
飛香: うん。それが良いね。結真さん達なら、おそらく、お見舞いについて行けるだろうし。
春時: 俺達がしっかりと支えてやんなきゃだな。
飛香: そうだね…
◇◇◇
ガチャ
守里: ただいま。
美月: ただいま!
蓮花: おかえり!!お兄ちゃん、お姉ちゃん!!
守里: 蓮花も、もう帰ってきてたのか。
蓮花: うん!
桜: おかえり。
美月: 桜も…っていうか、今日1年生はテスト1回分早かったから、当たり前か。
桜: そうだよ。
守里: 結真姉さんは?まだ?
蓮花: うん、まだ帰ってきてない。
桜: お昼過ぎに帰ってくるって言ってたよね。
守里: あぁ、そうだった笑
美月: なら、あと1時間ぐらいかな。
守里: だね。よし、昼ご飯作るか。みんな食べるでしょ?
蓮花: もちろん!!
桜: うん。
美月: 食べる、食べる。
しばらくして…
結真: ただいま。
守里: おかえり、結真姉さん。
蓮花: おかえり!!
桜: おかえり。
美月: おかえり、お姉ちゃん。
結真: もう、お昼ご飯は食べたのね。
蓮花: うん!お兄ちゃんの料理おいしかった!
結真: あら、それは羨ましいわ笑
蓮花: でも、お姉ちゃんは食べてきたんでしょ?
結真: うん。っていうか、テストはどうだったの?
蓮花: 蓮花は多分大丈夫!
結真: ほんとかな?
蓮花: もちろんだよ!!
結真: じゃあ、結果を楽しみにしとくね。ちゃんとテスト見せるんだよ。
蓮花: う、うん!
蓮花はこれまでに、テストを見せないことがあったのかな笑
結真: 笑、桜は?
桜: さくはね、まぁまぁって感じかな。
結真: そっか、解答欄は全部埋められた?
桜: いや、ちょっとだけ空欄…
結真: でも、ちょっとだけなんでしょ。
桜: うん。
結真: なら、そんな悪くないと思うからさ、前向きにテストの返却を待とうよ。
桜: そうだね。
結真: 美月は?
美月: 私は問題なし!
結真: それなら良かった。1日目も2日目も順調って言ってたもんね。
美月: うん。もしかして、私って天才かな?笑
結真: 笑、何言ってるの、まだ結果が返ってくるまで、分からないでしょ。
美月: 笑
結真: 守里は?
守里: 僕も、問題なしだよ。
結真: 笑、元々守里は心配してなかったけど、良かったわ。
守里: うん笑
美月: そういえば、守里。帰る時に話してた用事ってなんだったの?
守里: 用事…
パチ
守里: …あ、そうだった…
結真: どうしたの?
守里: 病院行かないと。
美月: 病院?
守里は立ち上がり、リビングを出て行こうとする。
蓮花: え?お兄ちゃん!ちょっと待ってよ!
蓮花が守里の手を掴む。
結真: ちゃんと説明して。なんで病院に行くの?
守里: なんで……あ…
美月: ?
守里: 春時が言ってた…みんな、一緒に行かないとだ。
結真: 一緒に?
蓮花: どういうこと?
桜: お兄ちゃん?
美月: 春時?
結真: …美月、春時君に連絡して。
美月: う、うん。
美月は急いで、春時に電話をかける。
プルルル
ピ
美月 T: もしもし、春時?
春時 T: 美月、どうした?
美月 T: なんか、守里がいきなり病院に行くって言ってるんだけど、何か知らない?それに、一緒に、とも言ってるの!
春時 T: …ごめん、俺からは何も言えない。だから、大変かもだけど、守里と一緒に病院に行ってくれないか?できれば、みんなで。
美月 T: う、うん、分かった。とにかく行ってみるよ。
春時 T: あぁ、頼んだぞ。
ピ
結真: 春時君なんだって?
美月: 守里と一緒に病院に行ってくれって。
守里: うん、行こう。
結真: みんなで?
守里: うん。
美月: とにかく行ってみない?
結真: そうだね。桜と蓮花も大丈夫?
蓮花: 大丈夫!
桜: さくも。
結真: よし、それで病院ってどこの病院?
守里: 伊衛能病院。
美月: あれ?そこって、私達が入院してたところ?
守里: そうだよ。
結真: (あの病院に何があるんだろう…)
結真達は守里の様子に、疑問を持ちつつも、守里の言う通りに、伊衛能病院に向かった。
◇◇◇
伊衛能病院
バタン
結真: 着いたけど…
美月: 守里、どこに行けば…って。
蓮花: お兄ちゃん!待ってよ~
結真の車から降りた守里は、スタスタと病院の正面入口の方に進む。
守里: ついてきて。
結真: え?う、うん。
桜: ほんとにどうしちゃったんだろう、お兄ちゃん。
美月: いつもの守里とは、違うね。
結真: 冷たいというか、心がないって感じ…
蓮花: 蓮花、ちょっと怖いかも…
美月: とにかく、ついていってみよう。
そして、守里は病院内に入る。
結真: 受付するのかな?
美月: まぁ病院に来たんだから、そうでしょ。
しかし、守里は受付機とは、違う方向へ行く。
結真: あれ?守里、受付機はこっち!
結真の言葉を無視し、守里はエレベーターの手前にいる、看護師のところへ。
看護師: あら、森崎君。今月は遅かったですね。
美月: (知り合い?)
守里: はい。テストがあったので。
看護師: そうですか。それで後ろの方達は?
守里: 僕の家族です。
看護師: あぁ…分かりました。では、これを…
守里: はい。
守里は看護師から、カードを受け取る。
看護師: 貴女方も、これを。
結真: は、はい。
結真達も、守里が貰ったものと同じカードを受け取る。
結真: (特別入院棟入場許可証?)
看護師: こちらにお乗り下さい。
守里: はい。みんなも来て。
美月: うん。
全員がエレベーターに乗る。
それを確認した看護師も、エレベーターの中に入る。
看護師: みなさん、あちらの方を向いて下さい。
看護師が扉とは逆の方に手を向ける。
守里: はい。
結真: は、はい。
結真達もそれに従う。
看護師: では、行きますよ。
そして、守里達を乗せたエレベーターは下降して行った。
to be continued
0
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。
サンスクミ〜学園のアイドルと偶然同じバイト先になったら俺を3度も振った美少女までついてきた〜
野谷 海
恋愛
「俺、やっぱり君が好きだ! 付き合って欲しい!」
「ごめんね青嶋くん……やっぱり青嶋くんとは付き合えない……」
この3度目の告白にも敗れ、青嶋将は大好きな小浦舞への想いを胸の内へとしまい込んで前に進む。
半年ほど経ち、彼らは何の因果か同じクラスになっていた。
別のクラスでも仲の良かった去年とは違い、距離が近くなったにも関わらず2人が会話をする事はない。
そんな折、将がアルバイトする焼鳥屋に入ってきた新人が同じ学校の同級生で、さらには舞の親友だった。
学校とアルバイト先を巻き込んでもつれる彼らの奇妙な三角関係ははたしてーー
⭐︎毎日朝7時に最新話を投稿します。
⭐︎もしも気に入って頂けたら、ぜひブックマークやいいね、コメントなど頂けるととても励みになります。
※表紙絵、挿絵はAI作成です。
※この作品はフィクションであり、作中に登場する人物、団体等は全て架空です。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる