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第2章 体育祭編

第40話「男の団結」

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生徒会室前


会場撤去を終えた守里は、美月と別れ、体育委員長である大我と共に生徒会室へ。


ガチャ



大我: 失礼するぞ!!


若月: おい、大我。ノックをしろといつも言ってるだろ!!


大我: ハハハ、スマンな。忘れてたわ。


若月: ったく。


櫻宮: 相変わらずだね~


七星: ホンマやな。それで守里達は連れてきたん?


大我: 守里達?あぁ森崎達の事か。白城は不参加だが、森崎はちゃんと…っておい!早く入って来いよ!



守里は、生徒会室の扉の前で立ち止まっていた。


はぁ…

この扉の向こうに行きたくないな。


生徒会と委員長達の打ち上げなんて、僕なんかが参加して良いものではないだろうに…


このまま、家に帰るか…


いや、でも、ここで行かないと、後から何されるか分かったもんじゃない。

今回の体育祭も結構、強引に色々やらされたし…


それに今回は櫻宮さんや、なぁちゃんだけじゃなくて、生徒会の役員や、各委員長達までいる。

そうなると、僕のこれからの学校生活に、かなりの影響が出る予感が…


ここは覚悟決めて行くしかないか…


そして守里は扉をノックしようと、手をあげ…


コンコン



大我: ノックなんか要らないから入って来い!!森崎!!!


若月: ノックは必要だ。


七星: 守里~気にしないでええから、入っておいで~


守里: 失礼します。


櫻宮: 笑、めちゃくちゃ緊張してんじゃん。守里笑


七星: あ、ホンマや笑。表情固いで。


大我: おいおい!何をそんなに緊張してるんだ!!


守里: だって、学校の中でもトップクラスの人達と打ち上げだなんて、流石に緊張しますよ。


七星: 何を言うてんねん笑。守里は、なな達とよく話してるやん。なんなら今日は、半日一緒におったし。


守里: いや、櫻宮さんと七星さん、若月さんは別ですって。


櫻宮: そりゃあそうか。


大我: それなら、森崎は俺にも緊張してるのか。


守里: まぁ多少は。


若月: 笑、コイツになんか緊張しなくて良いって笑


大我: どういうことだよ、若月。


若月: 親しみやすいってことだよ笑


大我: なんだ、そういう事か。ってことだから、仲良くしようぜ守里!!



若月さんと羽村先輩は仲が良いんだな。


ってか下の名前呼びになってる!



守里: は、はい。よろしくお願いします。


櫻宮: そろそろ、買い出しに行った奏雄達と、他の委員長達も来ると思うから、隣に移動しとこうか。


七星: せやな。



そう言って2人が席から立ち、隣の部屋への扉を開く。



若月: その会議室なら、打ち上げにもってこいだね。


櫻宮: でしょ。


大我: よし行くぞ!!守里!!!


七星: 笑、守里は随分と大我に気に入られたんやな笑


守里: は、はは…



あんまり嬉しくはないかも。




少し経って…



櫻宮: じゃあ、全員揃ったところで、打ち上げを開始しようか!みんなグラス持ってね。乾杯!!


「乾杯!!」



櫻宮さんの声で打ち上げが始まり、それぞれが話し始める。



灰崎: いや、本当に森崎君が来てくれて助かったよ。



隣にいた灰崎が話しかけてくる。



守里: え?


灰崎: 周りは先輩ばっかで、しかも女性がほとんどだからさ、肩身が狭くなるかなって思ってたんだ。


守里: なるほど。


灰崎: 同い年の男子が来てくれて嬉しいよ。


守里: こちらこそだよ。灰崎君がいなかったらと思うと、もう…


灰崎: ま、お互い様だね。


守里: だね。


灰崎: ところでなんだけど、森崎君ってさ。


守里: ん?何?


灰崎: 生徒会って興味ある?



灰崎がそう聞いてくる。



守里: いや、無いかな。



それに対して、守里は即座に否定した。



灰崎: そっか~今日の仕事ぶり見てて、森崎君が入ってくれたら、楽しそうだなって思ってたんだけど。


守里: 僕には、ちょっと荷が重い笑


灰崎: じゃあ、時々仕事を手伝って貰ってもいい?


守里: それは別に良いよ。そういうのは慣れてるし。


灰崎: それなら良かった。これからもよろしくね。


守里: うん!よろしく。



と、守里と灰崎がお菓子をつまみつつ、話していると…


ドンッ!



大我: おい!守里に謙心!!盛り上がってるか?!!!



大我が2人の背中を叩く。



灰崎: 痛いですって羽村先輩。


大我: それはスマンな!それで、ちゃんと盛り上がってるか?!


守里: 笑、ちゃんと盛り上がってますよ!


大我: そうか、そうか、それなら良かった!!ほら!これを食ってみろ美味いぞ!!



そう言って大我は2人に、お菓子を押し付ける。



守里: え、これってめちゃくちゃ辛いやつですよね?



大我が持っていたお菓子は、世間でも有名な激辛のお菓子であった。



大我: 別に辛くないぞ!!食べてみたら分かる!!ほら!!


守里: 灰崎君、これって…


灰崎: 羽村先輩は、大の辛い物好きなんだ。お店がチャンレンジ料理で出すような激辛の物も、ペロリと完食するぐらいにね。


守里: なるほど…



さぁ、どう切り抜けるか。

ちなみに僕は、辛い物があまり得意ではない。



大我: 2人とも!!さぁ!!!



守里と灰崎に、激辛お菓子をグイグイと押し付ける大我。



灰崎: ゴクリ…



どうやら、灰崎君も切り抜ける方法は思いついていないようだ。


これは食べるしかないのか…


と、ここで…



中谷: やめな笑、大我。


??1: あんまり後輩を困らせるなよ。


??2: そうだよ。そんなの食べられるのは、大我だけなんだからさ。



守里達への救いの一声がかかる。



大我: ん?あぁ、奏雄と直也に夏希か。


直也: 謙心も森崎も、食べなくて大丈夫だよな。


灰崎: はい。灰崎が守里に目配せをする。



合わせろってことかな…



守里: はい、大丈夫です。


夏希: ほら、2人もこう言ってんだからさ、それ自分で食べなよ、大我。


中谷: ちなみに僕達も大丈夫。


大我: そうか…なら、遠慮なく!



そう言って大我は、バクバク食べる。



灰崎: 助けて頂き、ありがとうございます。先輩方。


中谷: どういたしまして笑


夏希: 先輩なんだから当然だよ笑


直也: 大我はあんな感じだからな。上手いこと回避する方法も考えとけ笑


灰崎: 善処します。



中谷先輩と一緒に来た、この2人が、美化委員長の白谷直也先輩と、学習委員長の春島夏希先輩か。



守里: 白谷先輩、春島先輩、初めまして、森崎守里です。


夏希: 君が森崎君か。話は副会長からよく聞いてるよ。よろしくね。


守里: はい。よろしくお願いします。



なぁちゃんは僕の何を話しているんだ…



直也: 俺もよろしくな。


守里: よろしくお願いします。


直也: あと、俺もお前さんのこと、下の名前で呼んでいいか?


守里: え、まぁいいですけど…


直也: そうか!ありがとな守里。俺はこっちの方が良くて。


守里: は、はぁ…


大我: やっぱ美味いな~これは。


直也: 食べ終わったか?大我。


大我: おう!ある分はな!!


中谷: 全滅させたんだ笑


夏希: 森崎君、仲良くやっていこうね。


守里: え、はい…



守里は、夏希が急にそんなことを言った意味が、いまいち分からなかった。


そんな守里の表情を見た夏希は…



夏希: 笑、森崎君とはこれからも、この付き合いが続くと思うからね。少ない男子同士、仲良く頑張って行こう!ってことだよ笑


守里: あぁ…なるほど…っていうか、この付き合いが続くってどういうことですか?


灰崎: それはもちろん…


中谷: 守里が会長達のお気に入りだから笑


夏希: よく君のことを話すんだよ、彼女達は。だから、僕達は君のことをよく知ってるんだ笑


守里: 喜んでいいのかどうか、分からないです笑


夏希: 笑、確かにね笑


灰崎: 笑


直也: まぁ素直に喜んどけや笑。大変なことも多いだろうが、良い事もあるだろうからな笑


守里: そうですね。


大我: よし!!男子軍団頑張っていくぞ!!!!


直也: いや、お前がいきなり音頭をとるなよ笑


夏希: 笑、いつものことでしょ。これで締まるし、良いんじゃない?


灰崎: ですね。


中谷: うん。



なんかこの感じ良いな笑



大我: では改めて、頑張っていくぞ!!!


「おーーー!!!」



こんな感じで盛り上がっている男子の領域の反対側では…



七星: なんや盛り上がってんな笑


櫻宮: だね。


若月: 男同士だと、やっぱり話が弾むんじゃない?


??1: 楽しそうです。


鹿川: 私達も楽しいですよ!!!!


??2: まゆちゃんはいつも楽しそうだね。


鹿川: え、そうですか!!!


??2: うんうん。


七星: そろそろ守里と話したいな~


??3: とか言いながら、よく話してんじゃん笑


七星: みんなも、話しときたいでしょ。


??3: そりゃあ、なぁちゃんのお気に入りだからね。もちろんだよ。


??4: それに面白そうだし。麗華は森崎君の事どう思ってるの?


櫻宮: うーん、改めて聞かれると答えに迷うな~笑。まぁ、仕事もできるし、喋れる、良い後輩って感じ。


??5: 完璧じゃーん!!


??4: 桃ちゃんは?


倉田: …良い人だと思います。


??4: 桃ちゃんが認めるとは…


??5: より話してみたくなったわ~


櫻宮: よし!じゃあ奪いに行こうか。


若月: 奪いにって笑


七星: 行くで~待っとけよ~守里!


守里: ブルブル



なんか悪寒が…




to be continued

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