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第2章 体育祭編
第36話「驚きの連続」
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2年生女子の綱引きを観戦する守里と飛香。
頼みの綱であった日向子の不在により、2年1組は、劣勢に立たされている。
「もうちょっとで5組が勝ちそうです!1組も頑張ってください!!」
飛香: このままじゃ、負けちゃう。
守里: マジで日向子どこに行ったんだ…
もうダメかと思われたところで…
??: ギリギリセーーーーーーフ!!!!!
会場に声が響いた。
飛香: ホッ…
守里: やっと来やがった。日向子。
会場に全力疾走で入ってきた日向子は、1組側の綱を持つ。
すると…
日向子: おんどりゃーーーーー!!!!!!
「う、うわぁぁぁ!!!」
一気に5組が引っ張られる。
「おーーっと!南雲さんが加わったことで戦況が変わりました!!!なんと1組、5組を引き摺ってます!!」
日向子: あともうひと踏ん張り!!!!
そして…
ブーーーー
「な、なななんと!1組の逆転勝利です!!!南雲さんはどれだけの馬鹿力なんでしょうか!!!」
日向子: ヘヘ笑
東野: もう、日向子遅いよ~
秋吉: どこ行ってたの?
日向子: ごめんごめん、間違って第1グラウンドに行っててさ笑
東野: まぁ間に合ったからいいけど。
秋吉: 次も頼んだよ。
日向子: もっちろん!任せなさーい!!
守里: 流石、日向子って感じだったな笑
飛香: ホントおかしいわ、日向子の怪力は…
守里: 昔からだから。それで僕らも助けられたし。
飛香: まぁね…
守里: 次は決勝戦で三つ巴の勝負か。
飛香: 二方向に引っ張られるっていうのがキツそう。
守里: 今さっきのやつ見たら、1対2になりそうだな。
飛香: 確かに。
守里: ま、日向子なら勝てるだろうけど。
飛香: そうだね。
そして、決勝戦が始まった。
が、守里達の予想通り、1組が圧勝した。
「1組の優勝です!!!!」
守里: 思ってた通りだったな。
飛香: うん、1対2でも関係なかったね。
守里: 流石、日向子。
飛香: だね。
守里: あ、もうそろそろ時間だ。
飛香: え~
守里: じゃあ僕は生徒会室に戻るから。
飛香: …うん。
守里: 確か次の次ぐらいだったろ、○×クイズ競走。
飛香: そうだよ。
守里: 応援してるから、頑張れよニコッ
飛香: ///うん!
そうして守里は生徒会室へと向かった。
◇◇◇
生徒会室
ガチャ
守里: ただいま戻りました。
生徒会室内には、仕事で席を外している中谷と鹿川以外の生徒会役員と、若月がいた。
七星: お、やっと戻ってきたな~守里。
櫻宮: きっかり30分か。
若月: 時間通り。
守里: あれ、若月さん。
若月: おう、守里に聞きたいことがあってな。
守里: ん?聞きたいことってなんです?
櫻宮: 例の不審者達の一件よ。
若月: 守里の言った通り、第4グラウンドの北側の塀の校外側に風紀委員を向かわせたら、不審者達の協力者がいた。その後、そいつも無事捕まえて、全員警察に引き渡した。
七星: それでな、そこの塀を調べたら、外からの協力があれば、簡単にその一部を通り抜けられるようになっとったんや。
櫻宮: 私達でもそのことは知らなかった。なのに、なんで守里は、不審者達がそこにいる可能性が高いって考えたの?
これ、奈々未さんのことは言ってもいいのか?
でも勝手に言って、奈々未さんに怒られるのもな~
守里: それ絶対に答えないとですか?
灰崎: まぁそうした方がいいと思うよ。
櫻宮: うん。会長命令ね。
命令は絶対か…
よし、奈々未さんに聞こう。
守里: じゃあ、ちょっと待ってください。
そう言って守里は、奈々未に電話をかける。
プルルルル
櫻宮: 誰に電話してるの?
守里: その情報を教えてくれた人です。
ピ
守里 T: あ、もしもし。
奈々未 T: もしもし、どうしたの?守里君。
守里 T: あの、奈々未さんのこと、生徒会長達に話してもいいですか?
奈々未 T: あぁ笑、さっきのことを聞かれたのね。良いわよ。麗華達でしょ。
守里 T: はい。3人ともいます。
奈々未 T: 笑、大変ね笑。あ、あと私は元風紀委員長だから。まぁ麗華達は知ってるけど。
守里 T: え、そうなんですか?
奈々未 T: うん。あと、結真は元生徒会長だよ。
守里 T: もうびっくりしすぎて…
奈々未 T: 笑、まぁ頑張って。私も応援しないとだから、もう切るね。
守里 T: は、はい。では失礼します。
ピ
まさか奈々未さんが風紀委員長で、結真姉さんが生徒会長だったとは…
どおりで、あんな抜け道を知ってるわけだ。
守里: ふぅ…あちらからOKが出たので、話します。
櫻宮: うん。
守里: 僕は、不審者の捜索中に、バイトの先輩と偶然出会いました。
櫻宮: その人が情報提供者で、さっきの電話の相手ね。
守里: はい。
七星: 守里のバイトって、あのカフェやんな。
守里: そうです。
若月: で、その人は誰なの?私達でも知らないような、学校のことを知ってるなんて。
守里: 多分っていうか、絶対に皆さんが知ってる人だと思いますけど。
櫻宮: え、そうなの?
守里: はい、皆さんが1年生の頃の風紀委員長ですから。
若月: まさか、橘先輩か?
櫻宮: 嘘?!
守里: そうです。橘奈々未さんです。
若月: それなら納得だわ笑
櫻宮: 橘先輩がここに来てるなんて…
七星: へぇ~あの人がね…
守里: 僕も今日はびっくりの連続なんですよ。バイトの先輩が姉の友達で、しかもその2人がここのトップだったなんて…
櫻宮: 守里の姉…
七星: ってことは白城やんな…
若月: まさか、守里と美月の姉は!!
櫻宮: 元生徒会長の白城結真先輩か!!!
倉田: 結真先輩!!!!!!!!!!!!!!
守里: っ!!!はい、そうですけど…
倉田: 白城さん!結真先輩の妹なの?!!!!!
美月: え、え?
倉田: 妹なの?!!!
美月: う、うん。そうだよ。
倉田: えーーーーーー!!!!!!!
守里: えーっと、あれはどういう…
灰崎: 倉田さんは、白城先輩の大ファンなんだって。
守里: そうなんだ…
若月: にしても、守里と美月の姉が白城先輩で、守里のバイトの先輩が橘先輩だとはね。
櫻宮: わざわざ、家族の情報までは見てなかったから、知らなかったよ。
七星: 世間は狭いな~
櫻宮: 驚くことばっかりだったけど、まぁとにかく、橘先輩にお礼を言っといて。
守里: はい!
櫻宮: よし、守里にも話を聞けたところで、みんな仕事に戻るよ!
「はい!」
櫻宮: あ、でも美月は休憩ね。
美月: はい、分かりました。
七星: また30分後な~
そうして美月は生徒会室を出ていき、他の面々は再び仕事に戻った。
守里は自分の席へと着き、緊急の報告が来ないことを願いつつも、仕事を待つ。
加えて、視線はモニターへと向かう。
そろそろ、日向子と飛香の○×クイズ競争が始まる頃だよな。
こうして午後の時間が過ぎて行く。
○×クイズ競走
飛香はクイズを間違えなかったものの、単純な足の遅さで第2位。それに対して日向子は間違えまくって粉まみれとなり、第4位。
迷路脱出ゲーム
菊山は何故か迷いなく進み、他と大差をつけ1位。
そしてその後、偶然ゴール付近の観客席で観戦していた飛香に笑顔で手を振った。
借り物競走
桜は、いつも通りの人見知りと照れ屋を発揮し、物を借りることができず最下位。
バルーン相撲
気配切りの時にも見せた身のこなしと、平均以上の身体能力により春時は優勝。
祐希も、その小さい体のどこに秘められていたのか分からないぐらいの力を発揮し、優勝。
クイズ競走
春時や守里達の予想通り、紗耶は、クイズに正解することができず、最下位。
お絵描きしりとり
柿谷の絵の上手さもあり、柿谷のペアは順調にしりとりを重ね、第1位。
菊山のペアはお互いの描いたものが全く伝わらず、第5位。
パン食い競走
パンに向かって懸命に飛び続けるも、全く口に入れることが出来なかった飛香は最下位。
秋吉も飛香と同じようになると思われていたが、スタート直後、パンと小声で呟きつつ、一発でパンを食べ第1位。
祐希も秋吉と同じく一発でパンを食べ、第1位、ずっともぐもぐしていた。
ちなみに祐希に注目していた男子達は、落胆の声を上げていたそうだ。
結局、緊急の報告もなく、競技の観戦をするだけの守里であった。
そして、体育祭の終わりが見えてきた頃…
櫻宮: よし、あとは各グラウンド2、3競技で、最後に第3グラウンドで選抜リレーか。
七星: せやな。
櫻宮: それで守里は、これからの競技に全部出るんだよね。捕獲大作戦に、健康ランド。あと選抜リレー。
守里: はい、そうですよ。めちゃくちゃ怖いですけど。
七星: 笑、まぁ安心せぇや。命の危機はないから。
守里: それは当たり前です笑
櫻宮: よし、もう行かないとマズイだろうから、守里はさっさと行ってきな。あと、美月にも競技にそのまま向かってって言っといて。
守里: 分かりました。では、いってきます!
櫻宮: うん。
七星: 頑張ってな~
灰崎: 森崎君、応援してるよ。
中谷: 頑張れ!
倉田: …頑張ってください。
鹿川: ファイト!!!!
他の生徒会役員も、守里にエールを込めた目線を送っていた。
その中に若干の憐れみが篭っていたことは、否定できないのだが。
◈◈◈
守里が午後の競技を観戦していた頃…
美月: これから30分何しよう…
美月は生徒会室を出て、第3グラウンド付近をうろついていた。
美月: 観客席に行って、適当に観戦でもしようかな。
でも、お姉ちゃん達と合流するのもありか…
美月は第3グラウンドの方に向かっていった。
しかしその途中で…
??: 白城美月さんですよね?
美月: はい?
美月は話しかけられた方向を見る。
??: あぁ、やっぱりそうだ。
美月: あ、あの~どなたですか?
美月の言葉を聞き、??は笑う。
??: グフッ確かに、知らなくて当然ですよね。
美月は、突然話しかけてきた小太りの男に、警戒の色を見せる。
??: まぁまぁそんな怪しまなくても良いじゃないですか。同級生なんですから。グフッ
美月: …
??: 僕は"根川秀人"と言います。
やっぱり知らない人…
美月: な、なんで私に話しかけてきたんですか…
秀人: グフッ、それは後から話しますから、一旦僕についてきてくれません?
美月: え…
秀人: ついてこないと…多分大変なことになるんじゃないですかねニタッ
秀人は気持ちの悪い笑顔を浮かべる。
この人なんか怖い…
美月: た、大変なことって…
秀人: …それは、美月さんが1番分かってるんじゃないですか?
それを聞いた美月は、自身の過去を思い出す。
そして…
美月: 分かりました。ついて行きます。
秀人: グフッ、デュフフ、それは良かった。
美月は秀人について行き、人通りの少ない場所に着いた。
to be continued
頼みの綱であった日向子の不在により、2年1組は、劣勢に立たされている。
「もうちょっとで5組が勝ちそうです!1組も頑張ってください!!」
飛香: このままじゃ、負けちゃう。
守里: マジで日向子どこに行ったんだ…
もうダメかと思われたところで…
??: ギリギリセーーーーーーフ!!!!!
会場に声が響いた。
飛香: ホッ…
守里: やっと来やがった。日向子。
会場に全力疾走で入ってきた日向子は、1組側の綱を持つ。
すると…
日向子: おんどりゃーーーーー!!!!!!
「う、うわぁぁぁ!!!」
一気に5組が引っ張られる。
「おーーっと!南雲さんが加わったことで戦況が変わりました!!!なんと1組、5組を引き摺ってます!!」
日向子: あともうひと踏ん張り!!!!
そして…
ブーーーー
「な、なななんと!1組の逆転勝利です!!!南雲さんはどれだけの馬鹿力なんでしょうか!!!」
日向子: ヘヘ笑
東野: もう、日向子遅いよ~
秋吉: どこ行ってたの?
日向子: ごめんごめん、間違って第1グラウンドに行っててさ笑
東野: まぁ間に合ったからいいけど。
秋吉: 次も頼んだよ。
日向子: もっちろん!任せなさーい!!
守里: 流石、日向子って感じだったな笑
飛香: ホントおかしいわ、日向子の怪力は…
守里: 昔からだから。それで僕らも助けられたし。
飛香: まぁね…
守里: 次は決勝戦で三つ巴の勝負か。
飛香: 二方向に引っ張られるっていうのがキツそう。
守里: 今さっきのやつ見たら、1対2になりそうだな。
飛香: 確かに。
守里: ま、日向子なら勝てるだろうけど。
飛香: そうだね。
そして、決勝戦が始まった。
が、守里達の予想通り、1組が圧勝した。
「1組の優勝です!!!!」
守里: 思ってた通りだったな。
飛香: うん、1対2でも関係なかったね。
守里: 流石、日向子。
飛香: だね。
守里: あ、もうそろそろ時間だ。
飛香: え~
守里: じゃあ僕は生徒会室に戻るから。
飛香: …うん。
守里: 確か次の次ぐらいだったろ、○×クイズ競走。
飛香: そうだよ。
守里: 応援してるから、頑張れよニコッ
飛香: ///うん!
そうして守里は生徒会室へと向かった。
◇◇◇
生徒会室
ガチャ
守里: ただいま戻りました。
生徒会室内には、仕事で席を外している中谷と鹿川以外の生徒会役員と、若月がいた。
七星: お、やっと戻ってきたな~守里。
櫻宮: きっかり30分か。
若月: 時間通り。
守里: あれ、若月さん。
若月: おう、守里に聞きたいことがあってな。
守里: ん?聞きたいことってなんです?
櫻宮: 例の不審者達の一件よ。
若月: 守里の言った通り、第4グラウンドの北側の塀の校外側に風紀委員を向かわせたら、不審者達の協力者がいた。その後、そいつも無事捕まえて、全員警察に引き渡した。
七星: それでな、そこの塀を調べたら、外からの協力があれば、簡単にその一部を通り抜けられるようになっとったんや。
櫻宮: 私達でもそのことは知らなかった。なのに、なんで守里は、不審者達がそこにいる可能性が高いって考えたの?
これ、奈々未さんのことは言ってもいいのか?
でも勝手に言って、奈々未さんに怒られるのもな~
守里: それ絶対に答えないとですか?
灰崎: まぁそうした方がいいと思うよ。
櫻宮: うん。会長命令ね。
命令は絶対か…
よし、奈々未さんに聞こう。
守里: じゃあ、ちょっと待ってください。
そう言って守里は、奈々未に電話をかける。
プルルルル
櫻宮: 誰に電話してるの?
守里: その情報を教えてくれた人です。
ピ
守里 T: あ、もしもし。
奈々未 T: もしもし、どうしたの?守里君。
守里 T: あの、奈々未さんのこと、生徒会長達に話してもいいですか?
奈々未 T: あぁ笑、さっきのことを聞かれたのね。良いわよ。麗華達でしょ。
守里 T: はい。3人ともいます。
奈々未 T: 笑、大変ね笑。あ、あと私は元風紀委員長だから。まぁ麗華達は知ってるけど。
守里 T: え、そうなんですか?
奈々未 T: うん。あと、結真は元生徒会長だよ。
守里 T: もうびっくりしすぎて…
奈々未 T: 笑、まぁ頑張って。私も応援しないとだから、もう切るね。
守里 T: は、はい。では失礼します。
ピ
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どおりで、あんな抜け道を知ってるわけだ。
守里: ふぅ…あちらからOKが出たので、話します。
櫻宮: うん。
守里: 僕は、不審者の捜索中に、バイトの先輩と偶然出会いました。
櫻宮: その人が情報提供者で、さっきの電話の相手ね。
守里: はい。
七星: 守里のバイトって、あのカフェやんな。
守里: そうです。
若月: で、その人は誰なの?私達でも知らないような、学校のことを知ってるなんて。
守里: 多分っていうか、絶対に皆さんが知ってる人だと思いますけど。
櫻宮: え、そうなの?
守里: はい、皆さんが1年生の頃の風紀委員長ですから。
若月: まさか、橘先輩か?
櫻宮: 嘘?!
守里: そうです。橘奈々未さんです。
若月: それなら納得だわ笑
櫻宮: 橘先輩がここに来てるなんて…
七星: へぇ~あの人がね…
守里: 僕も今日はびっくりの連続なんですよ。バイトの先輩が姉の友達で、しかもその2人がここのトップだったなんて…
櫻宮: 守里の姉…
七星: ってことは白城やんな…
若月: まさか、守里と美月の姉は!!
櫻宮: 元生徒会長の白城結真先輩か!!!
倉田: 結真先輩!!!!!!!!!!!!!!
守里: っ!!!はい、そうですけど…
倉田: 白城さん!結真先輩の妹なの?!!!!!
美月: え、え?
倉田: 妹なの?!!!
美月: う、うん。そうだよ。
倉田: えーーーーーー!!!!!!!
守里: えーっと、あれはどういう…
灰崎: 倉田さんは、白城先輩の大ファンなんだって。
守里: そうなんだ…
若月: にしても、守里と美月の姉が白城先輩で、守里のバイトの先輩が橘先輩だとはね。
櫻宮: わざわざ、家族の情報までは見てなかったから、知らなかったよ。
七星: 世間は狭いな~
櫻宮: 驚くことばっかりだったけど、まぁとにかく、橘先輩にお礼を言っといて。
守里: はい!
櫻宮: よし、守里にも話を聞けたところで、みんな仕事に戻るよ!
「はい!」
櫻宮: あ、でも美月は休憩ね。
美月: はい、分かりました。
七星: また30分後な~
そうして美月は生徒会室を出ていき、他の面々は再び仕事に戻った。
守里は自分の席へと着き、緊急の報告が来ないことを願いつつも、仕事を待つ。
加えて、視線はモニターへと向かう。
そろそろ、日向子と飛香の○×クイズ競争が始まる頃だよな。
こうして午後の時間が過ぎて行く。
○×クイズ競走
飛香はクイズを間違えなかったものの、単純な足の遅さで第2位。それに対して日向子は間違えまくって粉まみれとなり、第4位。
迷路脱出ゲーム
菊山は何故か迷いなく進み、他と大差をつけ1位。
そしてその後、偶然ゴール付近の観客席で観戦していた飛香に笑顔で手を振った。
借り物競走
桜は、いつも通りの人見知りと照れ屋を発揮し、物を借りることができず最下位。
バルーン相撲
気配切りの時にも見せた身のこなしと、平均以上の身体能力により春時は優勝。
祐希も、その小さい体のどこに秘められていたのか分からないぐらいの力を発揮し、優勝。
クイズ競走
春時や守里達の予想通り、紗耶は、クイズに正解することができず、最下位。
お絵描きしりとり
柿谷の絵の上手さもあり、柿谷のペアは順調にしりとりを重ね、第1位。
菊山のペアはお互いの描いたものが全く伝わらず、第5位。
パン食い競走
パンに向かって懸命に飛び続けるも、全く口に入れることが出来なかった飛香は最下位。
秋吉も飛香と同じようになると思われていたが、スタート直後、パンと小声で呟きつつ、一発でパンを食べ第1位。
祐希も秋吉と同じく一発でパンを食べ、第1位、ずっともぐもぐしていた。
ちなみに祐希に注目していた男子達は、落胆の声を上げていたそうだ。
結局、緊急の報告もなく、競技の観戦をするだけの守里であった。
そして、体育祭の終わりが見えてきた頃…
櫻宮: よし、あとは各グラウンド2、3競技で、最後に第3グラウンドで選抜リレーか。
七星: せやな。
櫻宮: それで守里は、これからの競技に全部出るんだよね。捕獲大作戦に、健康ランド。あと選抜リレー。
守里: はい、そうですよ。めちゃくちゃ怖いですけど。
七星: 笑、まぁ安心せぇや。命の危機はないから。
守里: それは当たり前です笑
櫻宮: よし、もう行かないとマズイだろうから、守里はさっさと行ってきな。あと、美月にも競技にそのまま向かってって言っといて。
守里: 分かりました。では、いってきます!
櫻宮: うん。
七星: 頑張ってな~
灰崎: 森崎君、応援してるよ。
中谷: 頑張れ!
倉田: …頑張ってください。
鹿川: ファイト!!!!
他の生徒会役員も、守里にエールを込めた目線を送っていた。
その中に若干の憐れみが篭っていたことは、否定できないのだが。
◈◈◈
守里が午後の競技を観戦していた頃…
美月: これから30分何しよう…
美月は生徒会室を出て、第3グラウンド付近をうろついていた。
美月: 観客席に行って、適当に観戦でもしようかな。
でも、お姉ちゃん達と合流するのもありか…
美月は第3グラウンドの方に向かっていった。
しかしその途中で…
??: 白城美月さんですよね?
美月: はい?
美月は話しかけられた方向を見る。
??: あぁ、やっぱりそうだ。
美月: あ、あの~どなたですか?
美月の言葉を聞き、??は笑う。
??: グフッ確かに、知らなくて当然ですよね。
美月は、突然話しかけてきた小太りの男に、警戒の色を見せる。
??: まぁまぁそんな怪しまなくても良いじゃないですか。同級生なんですから。グフッ
美月: …
??: 僕は"根川秀人"と言います。
やっぱり知らない人…
美月: な、なんで私に話しかけてきたんですか…
秀人: グフッ、それは後から話しますから、一旦僕についてきてくれません?
美月: え…
秀人: ついてこないと…多分大変なことになるんじゃないですかねニタッ
秀人は気持ちの悪い笑顔を浮かべる。
この人なんか怖い…
美月: た、大変なことって…
秀人: …それは、美月さんが1番分かってるんじゃないですか?
それを聞いた美月は、自身の過去を思い出す。
そして…
美月: 分かりました。ついて行きます。
秀人: グフッ、デュフフ、それは良かった。
美月は秀人について行き、人通りの少ない場所に着いた。
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