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第2章 体育祭編
第24話「櫻宮麗華と神田七星」
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守里: 失礼します。
美月: 失礼します…
若月の指示で生徒会室まで来た守里と美月は、扉を開き、その中へ。
??1: やぁやぁ、やっと来たね。
??2: 久しぶりやな~
守里: 若月さんから、ここに行くようにという指示を受け、参りました。
??2: なんや、固いな~別にいつも通りでいいのに。
守里: いえいえ、そういうわけにも行きませんので。それで、お仕事とは一体なんでしょう?会長。それに副会長。
櫻宮: もういいから普通に話してよ!!
七星: そうやで守里、命令すんで。
うっ、このまま行こうと思ったけど無理か…
守里: 分かりました。櫻宮さんに七星さん。
七星: あれ?守里って、ななの呼び方それやったっけ?笑
守里: さすがにそれは勘弁して下さいよ、立場もあるんですから。
七星: まぁそれもそうやな。七星さんでええで。
櫻宮: あと、美月だね。
美月: はい。白城美月といいます。
七星: うんうん、守里が世話になっとるようやね。これからもよろしく頼むわ。
櫻宮: 家族なんでしょ。
やっぱ知ってたか…
美月: え、なんでそれを…
そう言って美月は守里を見る。
櫻宮: いやいや、別に守里が言ったわけじゃないよ。
七星: 生徒会なんやから、生徒の情報調べるぐらい朝飯前や。
美月: そういうことですか。
櫻宮: 守里とペアなら、これから会うことも多くなるだろうからよろしくね。
美月: はい、よろしくお願いします。
七星: 守里とペアは大変やろ笑
美月: そうですね笑
守里: そこは否定して欲しかったかな。
櫻宮: だって守里、見回り初日から輩にボコられたんでしょ笑
守里: 何故それをっていうか、知ってて当たり前か…
七星: そりゃあ若月から聞いてるに決まってるやん笑
櫻宮: 本当に変わらないねぇ~
七星: でもいつまでも同じじゃアカンで、強くならな。
守里: 努力します。
櫻宮: 頑張ってね。
七星: 美月も頑張ってな。
美月: はい!
七星: あと、守里がなんや変なことしようとしたら、どついてええから。ななが許可したる。
守里: 何を勝手に…ってか変なことってなんですか!
七星: まぁ色々とや、色々と。ええな美月。
美月: 分かりました。
守里: あの、他の役員の方々はいないんですか?
生徒会室には6つの席があり、櫻宮と七星が座る席以外の4つの席が空席だった。
七星: うん、今はちょっとな、別の仕事を頼んでんねん。
守里: そうなんですか。皆さん忙しいんですね。
七星: なんか、その言い方やと、なな達が暇しとるみたいで嫌やな~
守里: いやいや、そんなつもりじゃないんですけど。
七星: 笑、分かっとるって、そんくらい。でも、なな達も結構忙しいんやで笑
守里: 天下の生徒会長様と、副会長様ですからね笑
七星: うわっ、そんなこと言うんや。生意気な後輩やわ~
櫻宮: 笑、まぁまぁ。2人とも喧嘩しないの。で、本題なんだけど、2人には生徒会の手伝いを頼みたいの。
守里: 生徒会の仕事って具体的にはなんですか?
櫻宮: 体育祭での生徒会の役割は、各委員から情報をもらって、それを元に、各委員に指示を出すことなんだよね。
美月: はい…
七星: それで、守里達には、その指示出しと、問題が起こった場合の対処をやって欲しいねん。
守里: それは大変ですね。
美月: そんな難しいこと、私には…
七星: まぁペアやから、守里と協力してやったらええんや。
櫻宮: この生徒会室が作戦本部になるから、午後からは、自分の競技の時以外、基本ここで仕事をやってもらう。
守里: それってほとんど自由な時間ないじゃないですか!
櫻宮: ちゃんと休憩はあるよ?
守里: それにしてもですよ…
七星: でも、ここには全会場の様子が映し出されるモニターが設置されるから、観戦はできるで。
美月: なんか本当にどこかの司令室みたいですね。
櫻宮: そりゃあもちろん、そういうのを目指してるから笑
七星: なんかカッコええやん、そういうの。
守里: それはカッコいいですけど…
櫻宮: 私達も基本ここにいるから、安心してね。
七星: そやそや、分からんことがあったら、聞いてくれればええよ。
美月: それなら、なんとかできそうです。
櫻宮: 守里も大丈夫ね。
守里: …はい、一応。
櫻宮: よし、ならこれで説明終了!みんなで良い体育祭にしよう!!
七星: そういえば、2人は何の競技に出るん?笑
守里: 僕は…って櫻宮さんと七星さんが、僕の競技勝手に決めたんじゃないですか!
櫻宮: どう?びっくりした?笑
守里: もう嫌な予感プンプンでしたよ!
七星: 楽しいと思うで、あの競技達は笑
櫻宮: 美月はなんに出るの?
美月: 私は障害物競走と、健康ランドです。
七星: え、健康ランドに出るん?
美月: はい、成り行きで…
櫻宮: 笑、そうかそうか、頑張って笑
守里: 健康ランドに、捕獲大作戦、あと謎解きって一体どんな競技なんですか!2人が考えたんですよね?
櫻宮: うん、私達が考えたよ。
七星: でも、詳しくは教えられへんな笑、本番になってからのお楽しみや笑
守里: 怖すぎますって…
櫻宮: まぁまぁ、そんな危ないヤツじゃないと思うから、楽しんで。
七星: とにかく頑張ってや!
守里: はぁ…はい。
美月: 頑張ります。
守里: じゃあもう、これぐらいで失礼します。
これ以上ここにいても、変なことに巻き込まれそうだし。
七星: え、もう帰るん?もうちょっとここにいてええのに。
櫻宮: そうだそうだ。
守里: 僕も色々と忙しいですからね。
七星: 嘘つけや。
守里: 本当ですよ、ではさようなら。美月さん行こ。失礼しました。
美月: え、うん。失礼しました。
ガチャ
素早く2人は生徒会室を出ていく。
七星: ったく、もうちょい話したかったんやけど。
櫻宮: でも元気そうで良かったじゃん。
七星: そうやな。
守里: 面倒な仕事任されたね。
美月: うん。上手くできると良いけど。
守里: まぁ近くにあの2人がいるなら、なんとかなるでしょ。
美月: 守里君は、会長さんと副会長さんを、随分信頼してるんだね。
守里: 昔から助けられてるんだよ。美月さんもこの前見たと思うけど、僕はあんな感じだからね。
美月: あんな感じっていうのは、ボコボコにされたこと?
守里: うん。あの時は、葵波さんと愛衣さんが助けてくれたけど、前はずっとあの2人と若月さんが助けてくれてたから。
美月: そうなんだ。
守里: あとは日向子とか、春時とかが助けてくれたかな。
美月: 木村君は分かるけど、日向子ちゃんもなの?
守里: 笑、あいつは馬鹿力だから。そこら辺の不良なら倒せるよ笑
美月: 凄いんだね。
守里: そう考えると、僕は昔から助けられてばっかりだな笑
美月: へぇ…
守里: 僕も、ちゃんと1人で守れるようにならないと。
美月: …
守里: あ、ごめんね。急に僕の話になっちゃって。
美月: い、いや、大丈夫だよ。
守里: 櫻宮さんと七星さんを信頼してるのは、助けられてていたこともあるけど、単純にスペックが高いってこともあるんだよね。
美月: なんでもできるって感じ?
守里: うん、とりあえずあの人達に任せとけば、何の問題もないって言い切れるぐらいだよ。
美月: それなら、確かに安心だね。
守里: 体育祭、頑張ろう。
美月: うん!
守里: じゃあ、いつも通り。
美月: うん。
パチ
守里: …あと結真姉さん達に、今日はちょっと遅くなるからって言っといて。
美月: え?今日バイトだっけ?
守里: いや、そうじゃないんだけどね。とりあえずよろしく。
美月: うん、分かった。じゃ。
守里: じゃあね。
そう言って、2人は別れた。
◇◇◇◇
ガチャ
美月: ただいま。
結真: おかえり、美月。
桜: おかえり。
蓮花:おかえり!美月お姉ちゃん。
結真: 今日も1人で帰ってきたのね。同じ風紀委員なんだから、一緒に帰ってきたらいいのに…
美月: 毎回言ってるけど、学校の子に、守里君と家族だってバレたくないから、一緒に帰らないの。
結真: もうバレてもいいんじゃない?桜は学校では、守里の妹だって知られてるんでしょ。
美月: 私は目立ちたくないの。守里君と家族だなんて言ったら、目立ってしょうがないよ。日向子ちゃん声大きいし。
結真: それもそっか…
桜: 確かに日向子ちゃん、声おっきいもんね…
蓮花: ねぇねぇ、お兄ちゃんはいつ頃帰ってきそう?
美月: あ、なんかね、守里君遅くなるって言ってたよ。
蓮花: えー!!
結真: あら、そうなの。
桜: 何か用事かな?
美月: 分からない。けど、今日は遅くなるって言ってた。
蓮花: 早くお兄ちゃんに会いたいよ~
桜: いつも会ってるじゃん。
蓮花: 長くお兄ちゃんと一緒にいたいの。
桜: 蓮花ばっかりズルいよボソッ
結真: なら先に晩ご飯食べよっか。
桜: そうだね…
美月: じゃあ私、荷物置いてくるから。
結真: ほら、蓮花いつまでも嘆いてないで、手伝って。
蓮花: はーい…
その頃、守里は…
白一色の廊下を歩いていた。
そして、守里は扉の前で足を止める。
ガラガラ
守里: 失礼します。
部屋の中に入り、1つだけ置かれたベッドの横に座る。
守里: 1ヶ月ぶりだね。
ベッドに寝る人の手を握る。
守里: 僕は、この1ヶ月の間に色んなことがあったよ。
守里は眠り続ける人に話す。
守里: まずはね、1年ぶりに父さんに会えたんだ。それで、新しい家族もできた。それにね、僕、風紀委員になったんだ。あ、ちなみにだけど、そのペアの子も新しい家族だよ。
眠る人の手を離し、ベッドの上に手を置く。
守里: あとね、今度体育祭があるんだ。なぁちゃん達のせいで仕事も多いし、変な競技に出ることになったんだよね。まぁとにかく、頑張るよ。
そして、病室内にかけられた時計を見て...
守里: …もう帰らないとだ。来月もまた来るから。
そう言って、守里は席を立ち、扉の方へ。
守里: じゃあね。姉ちゃん。
ガラガラ
守里は病室を後にした。
to be continued
美月: 失礼します…
若月の指示で生徒会室まで来た守里と美月は、扉を開き、その中へ。
??1: やぁやぁ、やっと来たね。
??2: 久しぶりやな~
守里: 若月さんから、ここに行くようにという指示を受け、参りました。
??2: なんや、固いな~別にいつも通りでいいのに。
守里: いえいえ、そういうわけにも行きませんので。それで、お仕事とは一体なんでしょう?会長。それに副会長。
櫻宮: もういいから普通に話してよ!!
七星: そうやで守里、命令すんで。
うっ、このまま行こうと思ったけど無理か…
守里: 分かりました。櫻宮さんに七星さん。
七星: あれ?守里って、ななの呼び方それやったっけ?笑
守里: さすがにそれは勘弁して下さいよ、立場もあるんですから。
七星: まぁそれもそうやな。七星さんでええで。
櫻宮: あと、美月だね。
美月: はい。白城美月といいます。
七星: うんうん、守里が世話になっとるようやね。これからもよろしく頼むわ。
櫻宮: 家族なんでしょ。
やっぱ知ってたか…
美月: え、なんでそれを…
そう言って美月は守里を見る。
櫻宮: いやいや、別に守里が言ったわけじゃないよ。
七星: 生徒会なんやから、生徒の情報調べるぐらい朝飯前や。
美月: そういうことですか。
櫻宮: 守里とペアなら、これから会うことも多くなるだろうからよろしくね。
美月: はい、よろしくお願いします。
七星: 守里とペアは大変やろ笑
美月: そうですね笑
守里: そこは否定して欲しかったかな。
櫻宮: だって守里、見回り初日から輩にボコられたんでしょ笑
守里: 何故それをっていうか、知ってて当たり前か…
七星: そりゃあ若月から聞いてるに決まってるやん笑
櫻宮: 本当に変わらないねぇ~
七星: でもいつまでも同じじゃアカンで、強くならな。
守里: 努力します。
櫻宮: 頑張ってね。
七星: 美月も頑張ってな。
美月: はい!
七星: あと、守里がなんや変なことしようとしたら、どついてええから。ななが許可したる。
守里: 何を勝手に…ってか変なことってなんですか!
七星: まぁ色々とや、色々と。ええな美月。
美月: 分かりました。
守里: あの、他の役員の方々はいないんですか?
生徒会室には6つの席があり、櫻宮と七星が座る席以外の4つの席が空席だった。
七星: うん、今はちょっとな、別の仕事を頼んでんねん。
守里: そうなんですか。皆さん忙しいんですね。
七星: なんか、その言い方やと、なな達が暇しとるみたいで嫌やな~
守里: いやいや、そんなつもりじゃないんですけど。
七星: 笑、分かっとるって、そんくらい。でも、なな達も結構忙しいんやで笑
守里: 天下の生徒会長様と、副会長様ですからね笑
七星: うわっ、そんなこと言うんや。生意気な後輩やわ~
櫻宮: 笑、まぁまぁ。2人とも喧嘩しないの。で、本題なんだけど、2人には生徒会の手伝いを頼みたいの。
守里: 生徒会の仕事って具体的にはなんですか?
櫻宮: 体育祭での生徒会の役割は、各委員から情報をもらって、それを元に、各委員に指示を出すことなんだよね。
美月: はい…
七星: それで、守里達には、その指示出しと、問題が起こった場合の対処をやって欲しいねん。
守里: それは大変ですね。
美月: そんな難しいこと、私には…
七星: まぁペアやから、守里と協力してやったらええんや。
櫻宮: この生徒会室が作戦本部になるから、午後からは、自分の競技の時以外、基本ここで仕事をやってもらう。
守里: それってほとんど自由な時間ないじゃないですか!
櫻宮: ちゃんと休憩はあるよ?
守里: それにしてもですよ…
七星: でも、ここには全会場の様子が映し出されるモニターが設置されるから、観戦はできるで。
美月: なんか本当にどこかの司令室みたいですね。
櫻宮: そりゃあもちろん、そういうのを目指してるから笑
七星: なんかカッコええやん、そういうの。
守里: それはカッコいいですけど…
櫻宮: 私達も基本ここにいるから、安心してね。
七星: そやそや、分からんことがあったら、聞いてくれればええよ。
美月: それなら、なんとかできそうです。
櫻宮: 守里も大丈夫ね。
守里: …はい、一応。
櫻宮: よし、ならこれで説明終了!みんなで良い体育祭にしよう!!
七星: そういえば、2人は何の競技に出るん?笑
守里: 僕は…って櫻宮さんと七星さんが、僕の競技勝手に決めたんじゃないですか!
櫻宮: どう?びっくりした?笑
守里: もう嫌な予感プンプンでしたよ!
七星: 楽しいと思うで、あの競技達は笑
櫻宮: 美月はなんに出るの?
美月: 私は障害物競走と、健康ランドです。
七星: え、健康ランドに出るん?
美月: はい、成り行きで…
櫻宮: 笑、そうかそうか、頑張って笑
守里: 健康ランドに、捕獲大作戦、あと謎解きって一体どんな競技なんですか!2人が考えたんですよね?
櫻宮: うん、私達が考えたよ。
七星: でも、詳しくは教えられへんな笑、本番になってからのお楽しみや笑
守里: 怖すぎますって…
櫻宮: まぁまぁ、そんな危ないヤツじゃないと思うから、楽しんで。
七星: とにかく頑張ってや!
守里: はぁ…はい。
美月: 頑張ります。
守里: じゃあもう、これぐらいで失礼します。
これ以上ここにいても、変なことに巻き込まれそうだし。
七星: え、もう帰るん?もうちょっとここにいてええのに。
櫻宮: そうだそうだ。
守里: 僕も色々と忙しいですからね。
七星: 嘘つけや。
守里: 本当ですよ、ではさようなら。美月さん行こ。失礼しました。
美月: え、うん。失礼しました。
ガチャ
素早く2人は生徒会室を出ていく。
七星: ったく、もうちょい話したかったんやけど。
櫻宮: でも元気そうで良かったじゃん。
七星: そうやな。
守里: 面倒な仕事任されたね。
美月: うん。上手くできると良いけど。
守里: まぁ近くにあの2人がいるなら、なんとかなるでしょ。
美月: 守里君は、会長さんと副会長さんを、随分信頼してるんだね。
守里: 昔から助けられてるんだよ。美月さんもこの前見たと思うけど、僕はあんな感じだからね。
美月: あんな感じっていうのは、ボコボコにされたこと?
守里: うん。あの時は、葵波さんと愛衣さんが助けてくれたけど、前はずっとあの2人と若月さんが助けてくれてたから。
美月: そうなんだ。
守里: あとは日向子とか、春時とかが助けてくれたかな。
美月: 木村君は分かるけど、日向子ちゃんもなの?
守里: 笑、あいつは馬鹿力だから。そこら辺の不良なら倒せるよ笑
美月: 凄いんだね。
守里: そう考えると、僕は昔から助けられてばっかりだな笑
美月: へぇ…
守里: 僕も、ちゃんと1人で守れるようにならないと。
美月: …
守里: あ、ごめんね。急に僕の話になっちゃって。
美月: い、いや、大丈夫だよ。
守里: 櫻宮さんと七星さんを信頼してるのは、助けられてていたこともあるけど、単純にスペックが高いってこともあるんだよね。
美月: なんでもできるって感じ?
守里: うん、とりあえずあの人達に任せとけば、何の問題もないって言い切れるぐらいだよ。
美月: それなら、確かに安心だね。
守里: 体育祭、頑張ろう。
美月: うん!
守里: じゃあ、いつも通り。
美月: うん。
パチ
守里: …あと結真姉さん達に、今日はちょっと遅くなるからって言っといて。
美月: え?今日バイトだっけ?
守里: いや、そうじゃないんだけどね。とりあえずよろしく。
美月: うん、分かった。じゃ。
守里: じゃあね。
そう言って、2人は別れた。
◇◇◇◇
ガチャ
美月: ただいま。
結真: おかえり、美月。
桜: おかえり。
蓮花:おかえり!美月お姉ちゃん。
結真: 今日も1人で帰ってきたのね。同じ風紀委員なんだから、一緒に帰ってきたらいいのに…
美月: 毎回言ってるけど、学校の子に、守里君と家族だってバレたくないから、一緒に帰らないの。
結真: もうバレてもいいんじゃない?桜は学校では、守里の妹だって知られてるんでしょ。
美月: 私は目立ちたくないの。守里君と家族だなんて言ったら、目立ってしょうがないよ。日向子ちゃん声大きいし。
結真: それもそっか…
桜: 確かに日向子ちゃん、声おっきいもんね…
蓮花: ねぇねぇ、お兄ちゃんはいつ頃帰ってきそう?
美月: あ、なんかね、守里君遅くなるって言ってたよ。
蓮花: えー!!
結真: あら、そうなの。
桜: 何か用事かな?
美月: 分からない。けど、今日は遅くなるって言ってた。
蓮花: 早くお兄ちゃんに会いたいよ~
桜: いつも会ってるじゃん。
蓮花: 長くお兄ちゃんと一緒にいたいの。
桜: 蓮花ばっかりズルいよボソッ
結真: なら先に晩ご飯食べよっか。
桜: そうだね…
美月: じゃあ私、荷物置いてくるから。
結真: ほら、蓮花いつまでも嘆いてないで、手伝って。
蓮花: はーい…
その頃、守里は…
白一色の廊下を歩いていた。
そして、守里は扉の前で足を止める。
ガラガラ
守里: 失礼します。
部屋の中に入り、1つだけ置かれたベッドの横に座る。
守里: 1ヶ月ぶりだね。
ベッドに寝る人の手を握る。
守里: 僕は、この1ヶ月の間に色んなことがあったよ。
守里は眠り続ける人に話す。
守里: まずはね、1年ぶりに父さんに会えたんだ。それで、新しい家族もできた。それにね、僕、風紀委員になったんだ。あ、ちなみにだけど、そのペアの子も新しい家族だよ。
眠る人の手を離し、ベッドの上に手を置く。
守里: あとね、今度体育祭があるんだ。なぁちゃん達のせいで仕事も多いし、変な競技に出ることになったんだよね。まぁとにかく、頑張るよ。
そして、病室内にかけられた時計を見て...
守里: …もう帰らないとだ。来月もまた来るから。
そう言って、守里は席を立ち、扉の方へ。
守里: じゃあね。姉ちゃん。
ガラガラ
守里は病室を後にした。
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