13 / 318
第1章 出会い編
第13話「伊衛能高校風紀委員」
しおりを挟む
風紀委員室
ガラガラ
守里: 失礼します。
美月: 失礼します…
??: お、やっと来たな~
守里: お久しぶりです。若月さん。
若月: お久しぶりって言っても、そんな経ってないだろ笑、まぁ話は後にして、もうほとんど揃ってるから、さっさと座りな。
守里: そうなんですね。すみません。
まだ10分前なんだけど…
去年の生活委員は、みんなもっとギリギリで来てたと思うんだけどな。
そう思って周りを見渡すと…
え、何この空気…
教室にいる大半の人が、一言も喋らず、ただ前を見ていた。
これが風紀委員会なのか…
風紀委員会の異様な雰囲気に驚きつつ、守里は2年1組と書かれた席へと向かう。
??1: あれ?守里じゃん!
??2: ほんとだ!
??3: …
守里が席に着こうとしたところで、席に座らず壁に寄りかかって喋っていた人達が話しかける。
守里: あ、葵波さんに愛衣さん!今年も風紀委員なんですね。
葵波: おう!まぁな!
愛衣: 何気に楽しいからね。
守里: そうですか笑…
この"伊藤葵波"さんと"渡辺愛衣"さんの2人は去年も風紀委員で、若月さんと行動を共にしていたため、僕もよく話していた。
ちなみに2人は色んな意味で強い。
で、なんでここに、この人がいるのだろうか。
風紀委員とは正反対だと思うんだけど…
??3: …
葵波: ほら、梅も挨拶しな。同級生でしょ。
梅澤: うす。どうも…
守里: は、はぁ。どうも。
愛衣: 笑、まぁ梅はこんな感じだけど、良い奴だから仲良くしてやってね。
守里: 分かりました。
良い奴ねぇ…
この梅澤さんは、この学校にいる人なら、誰でも知ってるに違いない。
梅澤: ギロッ
怖っ!!そんなガン飛ばさなくても…
僕なんかやったかな?
そう、この人はいわゆるヤンキーだ。
中々この辺りでは有名な人らしく、去年はよく風紀委員に連れられている所を見た。
はぁ…
僕はこの委員で、上手くやっていけるのだろうか…
若月: おい、お前ら。さっさと座れ!!!
とうとう委員長の言葉が響いた。
葵波: はーい。
愛衣: 了解。
梅澤: うっす。
と全員が座ったところで…
若月: よし、時間になったな。っと1人まだ来てないのか。1年3組の子、もう1人は欠席か?
後輩: え、あ、いや、その~来てたはずなんですけど、申し訳ございません。ブルブル
若月に指名された子が、震えながら頭を下げる。
若月: 初回そうそう遅刻とは、中々面白いやつじゃないか。
あーあ、その後輩可哀想だな~
若月さんに目をつけられちゃった。
若月: まぁいい。先に始めておくか。
そう若月が切り出したところで…
ガラガラ!!
勢いよく扉が開いた。
??: すみません!遅れました!!
若月: ほほう!来たか。まぁいいから座れ。
??: はい!失礼します。
そう言って遅れてきた子は、空いている席に座る。
ん?なんかあの子の後ろ姿、見覚えがあるんだが…まさかな…
若月: よし!じゃあみんな、改めて、今回、風紀委員長を任された、若月桐子だ。よろしく。
「よろしくお願いします!!」
若月: まず、みんなに伝えておくことがある。この風紀委員会は他の委員会とは、ちょっと違う。それに、生徒を守りもするが、取り締まったりもするから、生徒の規範となる行動を心がけてくれ。
「はい!」
若月: よし、良い返事だ。これから協力して頑張っていこう。じゃ、活動内容について話す。
と、若月は風紀委員の活動について話していく。
風紀委員の目的は、生徒の安全を守ることと、校則を違反している生徒を取り締まること。
風紀委員は基本、同じ組の2人をペアとし、一緒に仕事をする。
そして、日中に校内を見回る組と、放課後に校外を見回る組に分かれており、校内組は、学校内では常に腕章をつけ、学校生活中の校則違反者の取り締まることが仕事である。
それに対し校外組は、当番制で校外の見回りをして、校則違反者を取り締り、生徒を守ることが仕事である。
若月: で、みんなに注意しておきたいことがある。多分ニュースを見た人は知ってると思うが、ここ最近、この辺りで暴力事件が多発している。
そういえばそんなニュースがあってたな。
若月: もちろん事件に関わらないことが1番なんだが、我々は校外活動をするため、その事件に巻き込まれてしまう可能性が高い。それでもし、巻き込まれてしまった場合は、すぐに逃げろ。そしてすぐに他の風紀委員に連絡を取れ。無理して立ち向かおうとするな。分かったな。
「はい!!!」
若月: よし!当番決めするか。
ってことで話が進み…
守里: 校外組で、水曜日と金曜日の当番か…
美月: 今日からだね。
守里: まぁバイトと被らなかっただけ、マシか。
若月: みんな決まったな。3年は去年とほぼ変わってないから、校外組の初回の見回りは3年と一緒に行ってもらう。
それは心強い。
若月: じゃあ、早速、今日が当番の組はこの後、前に集まってくれ。他の組はもう解散していいよ。
そうして、教室に集まった生徒は席を立ち、教室を出ていった。
守里: よし、美月さん。そろそろ行こうか。
美月: うん。
と、守里達が席を立つと…
??: あの~若月先輩。今日は遅れてすみませんでした!
遅刻してきた子が、若月の元へ謝りに行っていた。
若月: ん?、あぁ次はないからな。気をつけろよ。ところで名前は?
??: はい!"中村珠美"です!
やっぱり珠美だったか。
道理で見たことあるなって思ったんだよ。
若月: …じゃあ珠美って呼ぶね。珠美は今日当番でしょ。早速、遅刻を、挽回してもらうためにも働いてもらうよ笑
珠美: はい!頑張ります!!
若月: よろしくな。(中村珠美…どこかで聞いたような…)
若月が守里を見る。
若月: おい、守里達も早く来い。
守里: はい。珠美久しぶりだね。
珠美: あー!!守里先輩じゃないですか!お久しぶりです!!
美月: え、守里君。この子知り合いなの?
守里: うん、中学の頃の後輩だよ。
若月: へぇーそうだったのか。(道理で聞いたことがあるわけだ。)
珠美: 守里先輩にはお世話になりました。これからもよろしくお願いします。
守里: うん。よろしく。
若月: さっ、見回り行こうか。珠美のとこには愛衣が、守里のとこには葵波が付くから。しっかりと先輩の言うことを聞くように。
「はい。」
若月: じゃ、葵波、愛衣、よろしくね。
葵波: おう!任せとけ!
愛衣: OK!
守里: 葵波さん、よろしくお願いします!
美月: お願いします。
葵波: いいよ、そんな固くなんなくて。早速行こう。
そうして、守里と美月は初めての風紀委員としての活動に向かった。
to be continued
ガラガラ
守里: 失礼します。
美月: 失礼します…
??: お、やっと来たな~
守里: お久しぶりです。若月さん。
若月: お久しぶりって言っても、そんな経ってないだろ笑、まぁ話は後にして、もうほとんど揃ってるから、さっさと座りな。
守里: そうなんですね。すみません。
まだ10分前なんだけど…
去年の生活委員は、みんなもっとギリギリで来てたと思うんだけどな。
そう思って周りを見渡すと…
え、何この空気…
教室にいる大半の人が、一言も喋らず、ただ前を見ていた。
これが風紀委員会なのか…
風紀委員会の異様な雰囲気に驚きつつ、守里は2年1組と書かれた席へと向かう。
??1: あれ?守里じゃん!
??2: ほんとだ!
??3: …
守里が席に着こうとしたところで、席に座らず壁に寄りかかって喋っていた人達が話しかける。
守里: あ、葵波さんに愛衣さん!今年も風紀委員なんですね。
葵波: おう!まぁな!
愛衣: 何気に楽しいからね。
守里: そうですか笑…
この"伊藤葵波"さんと"渡辺愛衣"さんの2人は去年も風紀委員で、若月さんと行動を共にしていたため、僕もよく話していた。
ちなみに2人は色んな意味で強い。
で、なんでここに、この人がいるのだろうか。
風紀委員とは正反対だと思うんだけど…
??3: …
葵波: ほら、梅も挨拶しな。同級生でしょ。
梅澤: うす。どうも…
守里: は、はぁ。どうも。
愛衣: 笑、まぁ梅はこんな感じだけど、良い奴だから仲良くしてやってね。
守里: 分かりました。
良い奴ねぇ…
この梅澤さんは、この学校にいる人なら、誰でも知ってるに違いない。
梅澤: ギロッ
怖っ!!そんなガン飛ばさなくても…
僕なんかやったかな?
そう、この人はいわゆるヤンキーだ。
中々この辺りでは有名な人らしく、去年はよく風紀委員に連れられている所を見た。
はぁ…
僕はこの委員で、上手くやっていけるのだろうか…
若月: おい、お前ら。さっさと座れ!!!
とうとう委員長の言葉が響いた。
葵波: はーい。
愛衣: 了解。
梅澤: うっす。
と全員が座ったところで…
若月: よし、時間になったな。っと1人まだ来てないのか。1年3組の子、もう1人は欠席か?
後輩: え、あ、いや、その~来てたはずなんですけど、申し訳ございません。ブルブル
若月に指名された子が、震えながら頭を下げる。
若月: 初回そうそう遅刻とは、中々面白いやつじゃないか。
あーあ、その後輩可哀想だな~
若月さんに目をつけられちゃった。
若月: まぁいい。先に始めておくか。
そう若月が切り出したところで…
ガラガラ!!
勢いよく扉が開いた。
??: すみません!遅れました!!
若月: ほほう!来たか。まぁいいから座れ。
??: はい!失礼します。
そう言って遅れてきた子は、空いている席に座る。
ん?なんかあの子の後ろ姿、見覚えがあるんだが…まさかな…
若月: よし!じゃあみんな、改めて、今回、風紀委員長を任された、若月桐子だ。よろしく。
「よろしくお願いします!!」
若月: まず、みんなに伝えておくことがある。この風紀委員会は他の委員会とは、ちょっと違う。それに、生徒を守りもするが、取り締まったりもするから、生徒の規範となる行動を心がけてくれ。
「はい!」
若月: よし、良い返事だ。これから協力して頑張っていこう。じゃ、活動内容について話す。
と、若月は風紀委員の活動について話していく。
風紀委員の目的は、生徒の安全を守ることと、校則を違反している生徒を取り締まること。
風紀委員は基本、同じ組の2人をペアとし、一緒に仕事をする。
そして、日中に校内を見回る組と、放課後に校外を見回る組に分かれており、校内組は、学校内では常に腕章をつけ、学校生活中の校則違反者の取り締まることが仕事である。
それに対し校外組は、当番制で校外の見回りをして、校則違反者を取り締り、生徒を守ることが仕事である。
若月: で、みんなに注意しておきたいことがある。多分ニュースを見た人は知ってると思うが、ここ最近、この辺りで暴力事件が多発している。
そういえばそんなニュースがあってたな。
若月: もちろん事件に関わらないことが1番なんだが、我々は校外活動をするため、その事件に巻き込まれてしまう可能性が高い。それでもし、巻き込まれてしまった場合は、すぐに逃げろ。そしてすぐに他の風紀委員に連絡を取れ。無理して立ち向かおうとするな。分かったな。
「はい!!!」
若月: よし!当番決めするか。
ってことで話が進み…
守里: 校外組で、水曜日と金曜日の当番か…
美月: 今日からだね。
守里: まぁバイトと被らなかっただけ、マシか。
若月: みんな決まったな。3年は去年とほぼ変わってないから、校外組の初回の見回りは3年と一緒に行ってもらう。
それは心強い。
若月: じゃあ、早速、今日が当番の組はこの後、前に集まってくれ。他の組はもう解散していいよ。
そうして、教室に集まった生徒は席を立ち、教室を出ていった。
守里: よし、美月さん。そろそろ行こうか。
美月: うん。
と、守里達が席を立つと…
??: あの~若月先輩。今日は遅れてすみませんでした!
遅刻してきた子が、若月の元へ謝りに行っていた。
若月: ん?、あぁ次はないからな。気をつけろよ。ところで名前は?
??: はい!"中村珠美"です!
やっぱり珠美だったか。
道理で見たことあるなって思ったんだよ。
若月: …じゃあ珠美って呼ぶね。珠美は今日当番でしょ。早速、遅刻を、挽回してもらうためにも働いてもらうよ笑
珠美: はい!頑張ります!!
若月: よろしくな。(中村珠美…どこかで聞いたような…)
若月が守里を見る。
若月: おい、守里達も早く来い。
守里: はい。珠美久しぶりだね。
珠美: あー!!守里先輩じゃないですか!お久しぶりです!!
美月: え、守里君。この子知り合いなの?
守里: うん、中学の頃の後輩だよ。
若月: へぇーそうだったのか。(道理で聞いたことがあるわけだ。)
珠美: 守里先輩にはお世話になりました。これからもよろしくお願いします。
守里: うん。よろしく。
若月: さっ、見回り行こうか。珠美のとこには愛衣が、守里のとこには葵波が付くから。しっかりと先輩の言うことを聞くように。
「はい。」
若月: じゃ、葵波、愛衣、よろしくね。
葵波: おう!任せとけ!
愛衣: OK!
守里: 葵波さん、よろしくお願いします!
美月: お願いします。
葵波: いいよ、そんな固くなんなくて。早速行こう。
そうして、守里と美月は初めての風紀委員としての活動に向かった。
to be continued
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
保健室の秘密...
とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。
吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。
吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。
僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。
そんな吉田さんには、ある噂があった。
「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」
それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた
兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる