亡命聖女─アンデッドを祓える力は内緒だけど、隣の大陸の王陛下が溺愛してくる

nanahi

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「嫌!!陛下あ!!」


扉をいくら押しても叩いても開くことはなかった。


”もう会えなくなる”


聖女の霊感がけたたましい警告音を発する。


独りにしないで。


運命がまた私を孤独に引きずりこむ。


私から陛下を奪わないで!!


ローザリアは半狂乱になって体に爪を立て、身体中の霊感を呼び起こした。
夜空の満月が呼応するように光を増した。

銀色の煙がローザリアの全身からゆらゆらと立ち上り、髪と目がまばゆく発光を始めた。


「う、う」


徐々にさくら色の髪が根本から銀色に塗り変わっていく。
左目が金から銀へ。


「ああああ──ッ!!」


満月が一瞬、太陽のように光を放った。
ローザリアに流れる古代クシュマトハの血が津波のように全開放された。

顔を上げた時、ついにローザリアは金銀のオッドアイ、さくら色を一房残す銀髪の大聖女へと覚醒を遂げた。

ローザリアの咆哮が部屋の壁を揺らした。


「みんな、陛下助けて!!敵、全部殺してええええ!!!」







ヴーヅッ…ヴーヅッ…


アンデッドだけに聞こえる音波がスフェーン大陸に降り注いだ。
大陸中のアンデッドが一斉に空を見上げる。

ここに、ローザリアからの指令が全アンデッドに発動された──





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