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第16話 約束のハンバーグ
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『お肉は合い挽きね』
「レナも合い挽き派なのか。牛肉百%より合い挽きのほうがうまいよな」
週末。
俺たちは開店時間を迎えるなり、すぐにスーパーにやってきていた。
日用品や食料品を買うためというのもあるけど、ゴールデンウィークの時にレナと約束したハンバーグを作るための材料を買うというのが一番の目的だ。
「なんか要望ある?」
『チーズインで和風ソースがいい!』
「じゃあ、今日は和風ハンバーグにするか」
レナの要望を聞きながら必要な材料を買ったら、家に帰ってすぐに調理開始。
ハンバーグはよく作るレシピの一つだから、いまさら失敗することはない。
みじん切りにした玉ねぎを炒めてから粗熱を冷まし、その間にタネを作る。
タネが出来上がったら、あとは焼くだけだ。
手慣れた動きで丁寧に素早く作っていく俺を、レナはワクワクした様子で眺めていた。
落ち着きがなくソワソワしっぱなしなのが、見ていて面白い。
「完成!」
『早く食べるわよ!』
出来上がるなり、待ってましたと言わんばかりにレナが皿をテーブルに運ぶ。
霊力を使ってすべての皿やフォークなどをいっぺんに運ぶあたり、よほど待ちきれなかったのだろう。
『いただきまーっす! あむっ!』
レナは挨拶しながらハンバーグを切り分けて口へ運ぶ。
相変わらずの食欲と食いしん坊っぷりに笑いながら、俺も切り分けたハンバーグを口に運んだ。
「うし、今回も百点満点な味だな」
たっぷりと濃縮された肉の旨みが、噛むごとに熱々の肉汁と一緒に口の中に流れ込んでくる。
濃厚な味わいが病みつきになるな。
「味はどうだ?」
『最高!』
口の中にハンバーグをこれでもかと詰め込みながら即答してきたレナ。
頬張りすぎてハムスターになっているのは、もうお馴染みの光景だ。
「いっぺんに口に入れすぎだって」
『しょうがないでしょ。海斗のごはんがおいしすぎるのが悪い!』
そう言われたら、嬉しさのあまり何も言い返せなかった。
我ながらチョロいと思う。
「にしても、和風ソースがよく合うなぁ」
玉ねぎとキノコのうま味を最大まで引き出したソースはハンバーグとの相性が最高で、食べ進める手を止めることなどできそうもない。
そこへとろけたチーズのもちもち感とうまみが組み合わされば、誰がなんと言おうと最強だった。
きっとこのおいしさを表現する言葉は、世界中どこを探しても見つからないだろう。
レナなんて、一心不乱に頬張っているくらいだしな。
『ふぅ~、大満足だわ』
「いい食べっぷりだったな」
『当たり前でしょ。やっぱり海斗の作ったハンバーグが一番おいしいわ』
またもや言い淀むことなくまっすぐ伝えてきたレナ。
そう言われて嬉しく思わないわけがない。
気恥ずかしくて誤魔化すように頬を掻いたら、レナがハッとしたように慌てだした。
『こ、これはまた作りなさいって暗に伝えてるだけなんだからね! 他意はないから!』
先ほどまでやたらと素直だったのは、食事に夢中で気が緩んでいたのが理由らしい。
相変わらず素直になりきれないところがレナらしくてつい笑ってしまったら、レナは分かりやすく拗ねてしまった。
「ごめんごめん。また作るから機嫌直してくれ」
『ホントに?』
「ホントだって」
『しょうがないわね。機嫌を直してあげるわ』
レナは渋々といった感じを装っているけど、表情には喜びの色が浮かんでいる。
この詰めが甘い感じもレナらしくて、俺はもう一度、レナに気づかれないように小さく笑みを零した。
「レナも合い挽き派なのか。牛肉百%より合い挽きのほうがうまいよな」
週末。
俺たちは開店時間を迎えるなり、すぐにスーパーにやってきていた。
日用品や食料品を買うためというのもあるけど、ゴールデンウィークの時にレナと約束したハンバーグを作るための材料を買うというのが一番の目的だ。
「なんか要望ある?」
『チーズインで和風ソースがいい!』
「じゃあ、今日は和風ハンバーグにするか」
レナの要望を聞きながら必要な材料を買ったら、家に帰ってすぐに調理開始。
ハンバーグはよく作るレシピの一つだから、いまさら失敗することはない。
みじん切りにした玉ねぎを炒めてから粗熱を冷まし、その間にタネを作る。
タネが出来上がったら、あとは焼くだけだ。
手慣れた動きで丁寧に素早く作っていく俺を、レナはワクワクした様子で眺めていた。
落ち着きがなくソワソワしっぱなしなのが、見ていて面白い。
「完成!」
『早く食べるわよ!』
出来上がるなり、待ってましたと言わんばかりにレナが皿をテーブルに運ぶ。
霊力を使ってすべての皿やフォークなどをいっぺんに運ぶあたり、よほど待ちきれなかったのだろう。
『いただきまーっす! あむっ!』
レナは挨拶しながらハンバーグを切り分けて口へ運ぶ。
相変わらずの食欲と食いしん坊っぷりに笑いながら、俺も切り分けたハンバーグを口に運んだ。
「うし、今回も百点満点な味だな」
たっぷりと濃縮された肉の旨みが、噛むごとに熱々の肉汁と一緒に口の中に流れ込んでくる。
濃厚な味わいが病みつきになるな。
「味はどうだ?」
『最高!』
口の中にハンバーグをこれでもかと詰め込みながら即答してきたレナ。
頬張りすぎてハムスターになっているのは、もうお馴染みの光景だ。
「いっぺんに口に入れすぎだって」
『しょうがないでしょ。海斗のごはんがおいしすぎるのが悪い!』
そう言われたら、嬉しさのあまり何も言い返せなかった。
我ながらチョロいと思う。
「にしても、和風ソースがよく合うなぁ」
玉ねぎとキノコのうま味を最大まで引き出したソースはハンバーグとの相性が最高で、食べ進める手を止めることなどできそうもない。
そこへとろけたチーズのもちもち感とうまみが組み合わされば、誰がなんと言おうと最強だった。
きっとこのおいしさを表現する言葉は、世界中どこを探しても見つからないだろう。
レナなんて、一心不乱に頬張っているくらいだしな。
『ふぅ~、大満足だわ』
「いい食べっぷりだったな」
『当たり前でしょ。やっぱり海斗の作ったハンバーグが一番おいしいわ』
またもや言い淀むことなくまっすぐ伝えてきたレナ。
そう言われて嬉しく思わないわけがない。
気恥ずかしくて誤魔化すように頬を掻いたら、レナがハッとしたように慌てだした。
『こ、これはまた作りなさいって暗に伝えてるだけなんだからね! 他意はないから!』
先ほどまでやたらと素直だったのは、食事に夢中で気が緩んでいたのが理由らしい。
相変わらず素直になりきれないところがレナらしくてつい笑ってしまったら、レナは分かりやすく拗ねてしまった。
「ごめんごめん。また作るから機嫌直してくれ」
『ホントに?』
「ホントだって」
『しょうがないわね。機嫌を直してあげるわ』
レナは渋々といった感じを装っているけど、表情には喜びの色が浮かんでいる。
この詰めが甘い感じもレナらしくて、俺はもう一度、レナに気づかれないように小さく笑みを零した。
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