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第1章 英雄の卵
第27話 英雄への一歩
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「ここにいる人たちは誰も殺させない!! 絶対に、俺たちが勝つ!!!」
俺はゴブリンキングに剣を向ける。
ミラを後ろに下がらせるのと同時に、ゴブリンキングが動いた。
「王デアル我ニ楯突イタ罪、死ヲ以ッテ償ウガイイ!」
大剣が迫ってくる。
よし、いける! 見える!
ゴブリンキングの動きをよく見て目を慣らしたおかげで、大剣をはっきり捉えられている!
とはいえ、大剣が凄まじく速いことには変わらない。
「う……ッ!」
……躱せた。
本当にギリギリのところで、なんとか躱すことができた。
だけど、一発躱したくらいじゃダメだ。
次が来る!
「我ノ速度ニツイテクルカ……! 人間ノ分際デ!」
「……ッ!」
二発目も、回避に成功……!
だけど、次は回避できない。
間に合わない。
腕の痺れも痛みもすべて忘れろ!
勝つことだけ考えて剣を振れ!
「ぉおおおおおーーーーッ!!」
大剣を弾き、往なし、受け流す。
俺たちが勝つんだ。
どんなに不利だろうと、苦しかろうと、絶対に諦めない!
ルカとミラが死ぬ未来なんて、受け入れてたまるか!!
「……動キガ変ワッタダト?」
相手をよく見て、動きを真似る。
昔から俺はそうしてきた。
弱かった俺には、それしかできなかったから。
俺が死ぬ気で戦っているゴブリンキングですら、アイザックの前では雑魚と変わらないだろう。
攻防一体の完成された剣術。
アイザックのあの動きを思い出せ!
「ッ!? 貴様、動キガ鋭クナッテ──」
ゴブリンキングの攻撃を捌いていく。
だけど、これだけじゃ足りないッ!
身体能力も技術も、まだまだアイザックには遠く及ばないんだ。
これだけじゃ俺がゴブリンキングを倒すなんて不可能……!
だから、ルカの動きを融合させる!!
「馬鹿ナ!? 我ノ攻撃ヲココマデ耐エルナド、貴様ニデキルハズガ……」
攻防一体の剣術に、圧倒的な回避力を誇るルカの動きを取り入れて。
体中の痛みはすべて無視して、ゴブリンキングに喰らいつく。
「ここだッ!」
「グ……ッ!?」
大剣を受け流して、ほんのわずかな隙を作る。
俺は全力で剣を振った。
……のだが、
「貴様程度ノ力デ我ヲ斬レルモノカ!」
傷が浅い……ッ!
【身体強化】を使って本気で斬ったというのに、体の表面を傷つけるので精一杯だった。
筋肉が硬すぎる!
胴体は斬れない!
「人間ゴトキガ粋ガルナヨ!」
「ッ……!」
大剣が迫る。
とっさに剣を戻して防ぐが──。
「フンッ!」
「ぐぅ…………!」
ゴブリンキングの大剣を受け止められるはずもなく、俺は吹き飛ばされる。
すごい衝撃だ。体中が痺れる……!
だけど、諦めるな!
俺は空中で体勢を整え、なんとか着地に成功する。
ゴブリンキングを見れば、掌を地面につけているところだった。。
「土魔法──」
ヤバい、魔法が来る!
早く体勢を整えないと……!
「──アースインパクト!」
刹那、俺の足元の大地が割れ、隆起する。
う……! なんとか弾き飛ばされずに済んだけど、バランスが取れないッ!
「ソノママ串刺シニシテヤル!」
ゴブリンキングは続けて土魔法を発動しようとする。
串刺しにするってことは、アースニードルを使ってくるはず……!
このままでは土の針に貫かれてしまう!
「アースニードル!」
土の針が俺めがけて迫ってくる。
ヤバい、死んでしまう!
どうにかしないと────そうだ!
「ナッ……!? スベテ躱シタダト!?」
ゴブリンキングが驚愕する。
「……できた。いけた!」
ルカの【壁走】を借り受けて発動。
隆起した地面を走り、跳び移り、土の針すらも足場にして、走破してやった!!
「ミラ、力を貸してくれ!」
「きゅーッ!」
俺はゴブリンキングに向かって走りながら、ミラと一緒にスキルを発動する。
「マタ分身カ! 何度モ何度モ同ジ手バカリデ鬱陶シイ!」
ゴブリンキングは土魔法を発動。
アースニードルで分身たちを串刺しにする。
それから大剣を振り上げた。
「姿ヲ消スノモ見飽キタ!」
ゴブリンキングが大剣を振るう。
【ミラージュ】が解除され、真っ二つに両断された俺が現れて────霧散した。
「馬鹿ナ!? コレモ分身ダト!?」
初めてゴブリンキングが焦りを見せる。
「ッ!? 本物ハ後ロカ……!」
ゴブリンキングが相手では、【デコイ】&【ミラージュ】作戦もミラの幻影魔法も一度しか通用しなかった。
俺が【デコイ】と【ミラージュ】を同時発動した上で、ミラが全力の幻影魔法で援護する。
もうこの作戦は通用しない。
そして、今を逃せば二度とゴブリンキングを倒すチャンスは訪れない!
「ミラが作ってくれた千載一遇なんだ。絶対に無駄にはしない!」
俺は剣を振り上げる。
俺の攻撃力じゃ胴体は斬れない!
もっと細くて、一撃で致命傷となる部位を狙うしかない!!
だから俺は、ゴブリンキングの首めがけて剣を振るう。
「グゥ…………ッ!?」
「斬る! 絶対に!」
刃がゴブリンキングの首に食い込む。
……いける。
首なら斬れる!
「人間ゴトキガッ……我ノ首ヲ斬レルト思ウナァァアアアアアァァァァアアアッ!!!」
三分の一ほど刃が食い込んだところで、ゴブリンキングが【不動の構え】を発動した。
「絶対ニ、斬ラセルモノカッ!」
「絶対に、斬るッ!」
刃の斬り進む速度が遅くなる。
だが、止まりはしない。
少しずつではあるものの、確実に斬れている。
「【身体強化】最大出力!」
「グゥゥゥ……ッ!?」
今ここで倒すんだ!
限界以上の力を、絞り出せーーーッ!!
「……グゥゥ、ゥウァァァアアアアアアアアァァアアアアアアーーーーーッ!!!」
「うぉおおおおおおおおぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおーーーーーッ!!!」
絶対に斬らせるものかとゴブリンキングが雄たけびを上げる。
俺は全身全霊の力を腕に込める。
とうとう刃が首の半分にまで達した。
「オオオオオオオオオオォォォォォオオオオオァァアアアアアアアアアアアアアアーーーーーーッ!!! ……ニン、ゲンッ、ゴトキニィ……」
ゴブリンキングの気迫が増す。
……嫌な予感がした。
「負ケテタマルカァァッ! 【不動明王】発動ォォォォオオオオオオオオーーーーッ!!!」
ゴブリンキングの硬度が爆発的に増した。
嘘だろ!?
ここにきて【不動の構え】が進化しただと!?
「フハハハハハハハハッッ!! サアッ! 斬レルモノナラヤッテミセロォォォッ!!!」
クソ……ッ!
このままでは刃が止まってしまう!
後もう少し……、最後の一押しがあれば──、
「クロムお兄ちゃんは……ルカが助けるっ……!」
ボロボロになりながらも立ち上がったルカが、俺の視界に映った。
「ホザケ! 死ニカケノ貴様ニ何ガデキル!!」
ゴブリンキングが吠える。
「……確かに、ルカだけじゃ何もできない。だけど、ルカにはクロムお兄ちゃんとミラが……家族がいるから」
ルカは、スキルを発動した。
「三人でなら、誰にも負けない! 【絆の炎】!!」
刹那、俺の体が紅蓮の炎に包まれる。
「馬鹿メ! 仲間ヲ燃ヤスナド頭ガオカシク……何ィッ!?」
完全に止まりかけていた刃が、少しずつ動き出した。
「マズイ、コノママデハ斬ラレルッ! 我ノ【不動明王】ヨリ貴様ノ力ノホウガ強イトデモイウノカ!? 馬鹿ナ!? 有リ得ルハズガナイ!」
ルカの使ったスキル、【絆の炎】の効果だろう。
炎に包まれた瞬間、全身の痛みが引いていくのが……。
力がみなぎってくるのが分かった。
ミラが全力の援護で隙を作ってくれて、ルカが最後の一押しをくれたから──。
「後は俺に任せろ!」
剣を振りぬくことだけ考えて、全身の力を腕に集中させる!
【絆の炎】を余すところなく剣にまとう。
刃の斬り進む速度が増していく。
「ソンナ……!? 我ノ【不動明王】ヲ上回ルトイウノカ!?」
もう刃は止められない。
首を斬り飛ばすまであと少し──。
「──セメテ、貴様ダケハ殺シテヤルッ!!」
ゴブリンキングは【不動明王】を解除した。
刃の速度が一気に速くなる。
だが、それよりも圧倒的な速度でゴブリンキングが貫手を放ってきた。
「ッ……!?」
まずい……! このままじゃ相打ちになってしまう!
ミラは幻影魔法を発動し、ルカはボロボロの体で走り出す。
だけど、間に合わない。
ゴブリンキングの腕が眼前に迫って──。
「させるか! デモン・パラライズ!!」
「ギ……ッ!?」
俺たちが戦っている傍らで、ずっと魔法の準備をしていたDグループのリーダー。
彼が放ったデモン・パラライズは上級の雷魔法だ。
いかにゴブリンキングだろうと、一瞬以上は確実に麻痺させることができる。
そして、その一瞬さえあれば──。
「俺たちの、勝ちだぁあああああああああーーーーーッ!!!」
俺は剣を振りぬく。
ゴブリンキングの首が、宙を舞った。
俺はゴブリンキングに剣を向ける。
ミラを後ろに下がらせるのと同時に、ゴブリンキングが動いた。
「王デアル我ニ楯突イタ罪、死ヲ以ッテ償ウガイイ!」
大剣が迫ってくる。
よし、いける! 見える!
ゴブリンキングの動きをよく見て目を慣らしたおかげで、大剣をはっきり捉えられている!
とはいえ、大剣が凄まじく速いことには変わらない。
「う……ッ!」
……躱せた。
本当にギリギリのところで、なんとか躱すことができた。
だけど、一発躱したくらいじゃダメだ。
次が来る!
「我ノ速度ニツイテクルカ……! 人間ノ分際デ!」
「……ッ!」
二発目も、回避に成功……!
だけど、次は回避できない。
間に合わない。
腕の痺れも痛みもすべて忘れろ!
勝つことだけ考えて剣を振れ!
「ぉおおおおおーーーーッ!!」
大剣を弾き、往なし、受け流す。
俺たちが勝つんだ。
どんなに不利だろうと、苦しかろうと、絶対に諦めない!
ルカとミラが死ぬ未来なんて、受け入れてたまるか!!
「……動キガ変ワッタダト?」
相手をよく見て、動きを真似る。
昔から俺はそうしてきた。
弱かった俺には、それしかできなかったから。
俺が死ぬ気で戦っているゴブリンキングですら、アイザックの前では雑魚と変わらないだろう。
攻防一体の完成された剣術。
アイザックのあの動きを思い出せ!
「ッ!? 貴様、動キガ鋭クナッテ──」
ゴブリンキングの攻撃を捌いていく。
だけど、これだけじゃ足りないッ!
身体能力も技術も、まだまだアイザックには遠く及ばないんだ。
これだけじゃ俺がゴブリンキングを倒すなんて不可能……!
だから、ルカの動きを融合させる!!
「馬鹿ナ!? 我ノ攻撃ヲココマデ耐エルナド、貴様ニデキルハズガ……」
攻防一体の剣術に、圧倒的な回避力を誇るルカの動きを取り入れて。
体中の痛みはすべて無視して、ゴブリンキングに喰らいつく。
「ここだッ!」
「グ……ッ!?」
大剣を受け流して、ほんのわずかな隙を作る。
俺は全力で剣を振った。
……のだが、
「貴様程度ノ力デ我ヲ斬レルモノカ!」
傷が浅い……ッ!
【身体強化】を使って本気で斬ったというのに、体の表面を傷つけるので精一杯だった。
筋肉が硬すぎる!
胴体は斬れない!
「人間ゴトキガ粋ガルナヨ!」
「ッ……!」
大剣が迫る。
とっさに剣を戻して防ぐが──。
「フンッ!」
「ぐぅ…………!」
ゴブリンキングの大剣を受け止められるはずもなく、俺は吹き飛ばされる。
すごい衝撃だ。体中が痺れる……!
だけど、諦めるな!
俺は空中で体勢を整え、なんとか着地に成功する。
ゴブリンキングを見れば、掌を地面につけているところだった。。
「土魔法──」
ヤバい、魔法が来る!
早く体勢を整えないと……!
「──アースインパクト!」
刹那、俺の足元の大地が割れ、隆起する。
う……! なんとか弾き飛ばされずに済んだけど、バランスが取れないッ!
「ソノママ串刺シニシテヤル!」
ゴブリンキングは続けて土魔法を発動しようとする。
串刺しにするってことは、アースニードルを使ってくるはず……!
このままでは土の針に貫かれてしまう!
「アースニードル!」
土の針が俺めがけて迫ってくる。
ヤバい、死んでしまう!
どうにかしないと────そうだ!
「ナッ……!? スベテ躱シタダト!?」
ゴブリンキングが驚愕する。
「……できた。いけた!」
ルカの【壁走】を借り受けて発動。
隆起した地面を走り、跳び移り、土の針すらも足場にして、走破してやった!!
「ミラ、力を貸してくれ!」
「きゅーッ!」
俺はゴブリンキングに向かって走りながら、ミラと一緒にスキルを発動する。
「マタ分身カ! 何度モ何度モ同ジ手バカリデ鬱陶シイ!」
ゴブリンキングは土魔法を発動。
アースニードルで分身たちを串刺しにする。
それから大剣を振り上げた。
「姿ヲ消スノモ見飽キタ!」
ゴブリンキングが大剣を振るう。
【ミラージュ】が解除され、真っ二つに両断された俺が現れて────霧散した。
「馬鹿ナ!? コレモ分身ダト!?」
初めてゴブリンキングが焦りを見せる。
「ッ!? 本物ハ後ロカ……!」
ゴブリンキングが相手では、【デコイ】&【ミラージュ】作戦もミラの幻影魔法も一度しか通用しなかった。
俺が【デコイ】と【ミラージュ】を同時発動した上で、ミラが全力の幻影魔法で援護する。
もうこの作戦は通用しない。
そして、今を逃せば二度とゴブリンキングを倒すチャンスは訪れない!
「ミラが作ってくれた千載一遇なんだ。絶対に無駄にはしない!」
俺は剣を振り上げる。
俺の攻撃力じゃ胴体は斬れない!
もっと細くて、一撃で致命傷となる部位を狙うしかない!!
だから俺は、ゴブリンキングの首めがけて剣を振るう。
「グゥ…………ッ!?」
「斬る! 絶対に!」
刃がゴブリンキングの首に食い込む。
……いける。
首なら斬れる!
「人間ゴトキガッ……我ノ首ヲ斬レルト思ウナァァアアアアアァァァァアアアッ!!!」
三分の一ほど刃が食い込んだところで、ゴブリンキングが【不動の構え】を発動した。
「絶対ニ、斬ラセルモノカッ!」
「絶対に、斬るッ!」
刃の斬り進む速度が遅くなる。
だが、止まりはしない。
少しずつではあるものの、確実に斬れている。
「【身体強化】最大出力!」
「グゥゥゥ……ッ!?」
今ここで倒すんだ!
限界以上の力を、絞り出せーーーッ!!
「……グゥゥ、ゥウァァァアアアアアアアアァァアアアアアアーーーーーッ!!!」
「うぉおおおおおおおおぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおーーーーーッ!!!」
絶対に斬らせるものかとゴブリンキングが雄たけびを上げる。
俺は全身全霊の力を腕に込める。
とうとう刃が首の半分にまで達した。
「オオオオオオオオオオォォォォォオオオオオァァアアアアアアアアアアアアアアーーーーーーッ!!! ……ニン、ゲンッ、ゴトキニィ……」
ゴブリンキングの気迫が増す。
……嫌な予感がした。
「負ケテタマルカァァッ! 【不動明王】発動ォォォォオオオオオオオオーーーーッ!!!」
ゴブリンキングの硬度が爆発的に増した。
嘘だろ!?
ここにきて【不動の構え】が進化しただと!?
「フハハハハハハハハッッ!! サアッ! 斬レルモノナラヤッテミセロォォォッ!!!」
クソ……ッ!
このままでは刃が止まってしまう!
後もう少し……、最後の一押しがあれば──、
「クロムお兄ちゃんは……ルカが助けるっ……!」
ボロボロになりながらも立ち上がったルカが、俺の視界に映った。
「ホザケ! 死ニカケノ貴様ニ何ガデキル!!」
ゴブリンキングが吠える。
「……確かに、ルカだけじゃ何もできない。だけど、ルカにはクロムお兄ちゃんとミラが……家族がいるから」
ルカは、スキルを発動した。
「三人でなら、誰にも負けない! 【絆の炎】!!」
刹那、俺の体が紅蓮の炎に包まれる。
「馬鹿メ! 仲間ヲ燃ヤスナド頭ガオカシク……何ィッ!?」
完全に止まりかけていた刃が、少しずつ動き出した。
「マズイ、コノママデハ斬ラレルッ! 我ノ【不動明王】ヨリ貴様ノ力ノホウガ強イトデモイウノカ!? 馬鹿ナ!? 有リ得ルハズガナイ!」
ルカの使ったスキル、【絆の炎】の効果だろう。
炎に包まれた瞬間、全身の痛みが引いていくのが……。
力がみなぎってくるのが分かった。
ミラが全力の援護で隙を作ってくれて、ルカが最後の一押しをくれたから──。
「後は俺に任せろ!」
剣を振りぬくことだけ考えて、全身の力を腕に集中させる!
【絆の炎】を余すところなく剣にまとう。
刃の斬り進む速度が増していく。
「ソンナ……!? 我ノ【不動明王】ヲ上回ルトイウノカ!?」
もう刃は止められない。
首を斬り飛ばすまであと少し──。
「──セメテ、貴様ダケハ殺シテヤルッ!!」
ゴブリンキングは【不動明王】を解除した。
刃の速度が一気に速くなる。
だが、それよりも圧倒的な速度でゴブリンキングが貫手を放ってきた。
「ッ……!?」
まずい……! このままじゃ相打ちになってしまう!
ミラは幻影魔法を発動し、ルカはボロボロの体で走り出す。
だけど、間に合わない。
ゴブリンキングの腕が眼前に迫って──。
「させるか! デモン・パラライズ!!」
「ギ……ッ!?」
俺たちが戦っている傍らで、ずっと魔法の準備をしていたDグループのリーダー。
彼が放ったデモン・パラライズは上級の雷魔法だ。
いかにゴブリンキングだろうと、一瞬以上は確実に麻痺させることができる。
そして、その一瞬さえあれば──。
「俺たちの、勝ちだぁあああああああああーーーーーッ!!!」
俺は剣を振りぬく。
ゴブリンキングの首が、宙を舞った。
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