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第1章 英雄の卵
第8話 薬草採取
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俺の剣が魔物を斬り裂く。
「キィィィェェェエァァアアアアァァアアア!?」
魔物は不快な叫び声を上げながら、死にかけとは思えないスピードで逃げる。
思ったよりもしぶといけど、死にかけなのには変わら……。
「……何をする気だ?」
突如、魔物の体が膨張し始めた。
あっという間に魔物の体積は元の倍以上になる。
「ルカ、離れろ!」
「うん!」
俺はルカと共に魔物から距離を取る。
直後、魔物は爆発してはじけ飛んだ。
軽い衝撃が俺たちに伝わってくる。
「自爆、しちゃったね」
「……大して威力がなくてよかったな」
魔物が自爆した跡に近づく。
そこには、魔石だけが残っていた。
「結局この魔物はなんだったんだろうな」
「最後まで謎だったね」
俺は魔石を仕舞ってから、気絶していた人たちを治療した。
「うぅ……、いったいどうなって……?」
彼らはすぐに目覚めた。
俺はことの顛末を説明する。
説明が終わったところで、彼らのリーダーなのであろう男が話しかけてきた。
「私、商人のザギーと申します。今回は助かりましたよ、ありがとうございます」
「いえいえ、どういたしまして」
「あなたが助けてくださらなかったら、私たちは全員死ぬところでした。こちらは感謝の気持ちです」
彼はそう言って、麻袋に入ったお金を渡そうとしてきた。
「そんなにたくさん受け取れません!」
「謙虚で素晴らしいですね。ですが、私たちとしても受け取ってほしいのですよ。何もお礼をしないのは人として気が済まないんです」
そう言われたら何も言い返せない。
だけど、こんなにたくさんのお金を受け取ることはできない。
俺はしばらく考えてから口を開いた。
「でしたら、魔物素材をいただけれませんか? 変わった魔物の素材だとありがたいです」
「魔物素材でしたら、フラメアにあるグラード商会まで来ていただければとっておきのを渡せるのですが……」
「俺たちが向かっているのもフラメアですよ」
そう言うと、ザギーさんは安堵の声を漏らした。
「それはよかった。では、お礼は商会で渡すことにしましょう」
「わかりました」
そこで俺たちは別れる。
ザギーさんたちは彼らの馬車で、俺たちは元の馬車でフラメアに向かう。
数時間後、俺たちは無事にフラメアに着いた。
王都ほど大きくはないものの、活気に満ちあふれたいい街だ。
「ここまでありがとうございました」
お礼を言って馬車から降りる。
ルカと共に通行税を払って街の中に入る。
「よし、ギルドに──」
向かおうとした、その時。
「通してください!」
「絶対にダメだ!」
通行門のほうから言い合う声が聞こえてきた。
そちらを見れば、少女と衛兵が口論になっていた。
「ここを通してください! 森に行きたいんです!」
「子供一人で行かせるなんて無理だ! 森には魔物がいるんだぞ! いくらこの辺の魔物は弱くて臆病だとはいえ、それでも子供には危険すぎる! ……それに、変な噂もある」
理由は分からないけど、少女は森に行きたいらしい。
衛兵は危ないからという理由で絶対に通そうとはしない。
「ルカ」
「ん、りょーかい」
ルカはこくりと頷く。
俺たちは少女のもとに向かった。
「ねぇ、君。どうして森に行きたいの?」
まずはルカが話しかける。
ルカは少女より少し年上くらいだから、俺が話しかけるよりは警戒心を抱かれないだろう。
あ、年齢は見た目年齢の話ね。
「……お姉ちゃん、誰?」
「私はルカ! こっちはクロムお兄ちゃんだよ」
「クロムだよ、よろしく」
「……私はアンナ。よ、よろしく」
俺たちは少女に理由を聞く。
ルカのおかげか、少女は素直にしゃべってくれた。
「お母さんが病気になっちゃってね。それで森に薬草を取りに行きたいの」
「薬草なら薬屋で買えば……」
「薬屋には売ってないの。レンゲ草っていう特殊な薬草だから」
「そうか……」
衛兵の人は静かに口を閉ざした。
「お母さん想いのいい子だね、君は。一つ提案なんだけど、俺たちがとってこようか? そのレンゲ草」
「いいの?」
少女はパッと目を輝かせる。
「兄ちゃんよ、レンゲ草がどこに生えてるのか知ってるのか?」
衛兵がもっともなことを聞いてくる。
「図鑑で読んだことがあるので、レンゲ草の生育条件は知ってます」
「それに、私たちなら森の中でもへっちゃらだからね!」
「そうか。それなら何も言うまい」
「そういうわけで、レンゲ草は俺たちに任せてほしい」
「ルカたちに任せなさい!」
俺たちがそう言うと、少女は控えめにお礼を告げてきた。
「あ、ありがと。二人とも気を付けてね」
俺たちは手を振りながら通行税を払って街を出る。
冒険者登録したら通行税は免除になるけど、今は後回しだ。
街を出た俺たちは森の中を進む。
レンゲ草の生育条件は三つ。
近くに水源がある。
日光が全く当たらない場所。
低木の根元に寄生して育つ。
最後の条件のせいでパッと見では見つからないところが、レンゲ草の厄介なところだ。
だけど、三つの条件を満たす場所はかなり限られてくる。
川の場所は分かっているので、その近くで条件に合う場所を探せばあっという間に見つけることができた。
貴族時代に地理の勉強をしたのが役に立ったな。
俺はレンゲ草を仕舞って立ち上がる。
「帰ろうか」
俺は歩き出そうとしたけど、ルカに呼び止められた。
「こっちに来て、クロムお兄ちゃん。魔法陣がある」
「魔法陣……?」
ルカに呼ばれたほうに行ってみると、漆黒の魔法陣が怪しい光を放っていた。
すごく、嫌な予感がした。
「キィィィェェェエァァアアアアァァアアア!?」
魔物は不快な叫び声を上げながら、死にかけとは思えないスピードで逃げる。
思ったよりもしぶといけど、死にかけなのには変わら……。
「……何をする気だ?」
突如、魔物の体が膨張し始めた。
あっという間に魔物の体積は元の倍以上になる。
「ルカ、離れろ!」
「うん!」
俺はルカと共に魔物から距離を取る。
直後、魔物は爆発してはじけ飛んだ。
軽い衝撃が俺たちに伝わってくる。
「自爆、しちゃったね」
「……大して威力がなくてよかったな」
魔物が自爆した跡に近づく。
そこには、魔石だけが残っていた。
「結局この魔物はなんだったんだろうな」
「最後まで謎だったね」
俺は魔石を仕舞ってから、気絶していた人たちを治療した。
「うぅ……、いったいどうなって……?」
彼らはすぐに目覚めた。
俺はことの顛末を説明する。
説明が終わったところで、彼らのリーダーなのであろう男が話しかけてきた。
「私、商人のザギーと申します。今回は助かりましたよ、ありがとうございます」
「いえいえ、どういたしまして」
「あなたが助けてくださらなかったら、私たちは全員死ぬところでした。こちらは感謝の気持ちです」
彼はそう言って、麻袋に入ったお金を渡そうとしてきた。
「そんなにたくさん受け取れません!」
「謙虚で素晴らしいですね。ですが、私たちとしても受け取ってほしいのですよ。何もお礼をしないのは人として気が済まないんです」
そう言われたら何も言い返せない。
だけど、こんなにたくさんのお金を受け取ることはできない。
俺はしばらく考えてから口を開いた。
「でしたら、魔物素材をいただけれませんか? 変わった魔物の素材だとありがたいです」
「魔物素材でしたら、フラメアにあるグラード商会まで来ていただければとっておきのを渡せるのですが……」
「俺たちが向かっているのもフラメアですよ」
そう言うと、ザギーさんは安堵の声を漏らした。
「それはよかった。では、お礼は商会で渡すことにしましょう」
「わかりました」
そこで俺たちは別れる。
ザギーさんたちは彼らの馬車で、俺たちは元の馬車でフラメアに向かう。
数時間後、俺たちは無事にフラメアに着いた。
王都ほど大きくはないものの、活気に満ちあふれたいい街だ。
「ここまでありがとうございました」
お礼を言って馬車から降りる。
ルカと共に通行税を払って街の中に入る。
「よし、ギルドに──」
向かおうとした、その時。
「通してください!」
「絶対にダメだ!」
通行門のほうから言い合う声が聞こえてきた。
そちらを見れば、少女と衛兵が口論になっていた。
「ここを通してください! 森に行きたいんです!」
「子供一人で行かせるなんて無理だ! 森には魔物がいるんだぞ! いくらこの辺の魔物は弱くて臆病だとはいえ、それでも子供には危険すぎる! ……それに、変な噂もある」
理由は分からないけど、少女は森に行きたいらしい。
衛兵は危ないからという理由で絶対に通そうとはしない。
「ルカ」
「ん、りょーかい」
ルカはこくりと頷く。
俺たちは少女のもとに向かった。
「ねぇ、君。どうして森に行きたいの?」
まずはルカが話しかける。
ルカは少女より少し年上くらいだから、俺が話しかけるよりは警戒心を抱かれないだろう。
あ、年齢は見た目年齢の話ね。
「……お姉ちゃん、誰?」
「私はルカ! こっちはクロムお兄ちゃんだよ」
「クロムだよ、よろしく」
「……私はアンナ。よ、よろしく」
俺たちは少女に理由を聞く。
ルカのおかげか、少女は素直にしゃべってくれた。
「お母さんが病気になっちゃってね。それで森に薬草を取りに行きたいの」
「薬草なら薬屋で買えば……」
「薬屋には売ってないの。レンゲ草っていう特殊な薬草だから」
「そうか……」
衛兵の人は静かに口を閉ざした。
「お母さん想いのいい子だね、君は。一つ提案なんだけど、俺たちがとってこようか? そのレンゲ草」
「いいの?」
少女はパッと目を輝かせる。
「兄ちゃんよ、レンゲ草がどこに生えてるのか知ってるのか?」
衛兵がもっともなことを聞いてくる。
「図鑑で読んだことがあるので、レンゲ草の生育条件は知ってます」
「それに、私たちなら森の中でもへっちゃらだからね!」
「そうか。それなら何も言うまい」
「そういうわけで、レンゲ草は俺たちに任せてほしい」
「ルカたちに任せなさい!」
俺たちがそう言うと、少女は控えめにお礼を告げてきた。
「あ、ありがと。二人とも気を付けてね」
俺たちは手を振りながら通行税を払って街を出る。
冒険者登録したら通行税は免除になるけど、今は後回しだ。
街を出た俺たちは森の中を進む。
レンゲ草の生育条件は三つ。
近くに水源がある。
日光が全く当たらない場所。
低木の根元に寄生して育つ。
最後の条件のせいでパッと見では見つからないところが、レンゲ草の厄介なところだ。
だけど、三つの条件を満たす場所はかなり限られてくる。
川の場所は分かっているので、その近くで条件に合う場所を探せばあっという間に見つけることができた。
貴族時代に地理の勉強をしたのが役に立ったな。
俺はレンゲ草を仕舞って立ち上がる。
「帰ろうか」
俺は歩き出そうとしたけど、ルカに呼び止められた。
「こっちに来て、クロムお兄ちゃん。魔法陣がある」
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ルカに呼ばれたほうに行ってみると、漆黒の魔法陣が怪しい光を放っていた。
すごく、嫌な予感がした。
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