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最終章
僕の、、ルディ。
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アスランはこの国の第一皇子でありながら、親には恵まれていなかった。
母、シェリアはアスランを愛してはいたが、デラクスに愛されず壊れていった。
デラクスの愛人マリンは金遣いが荒く、嫌った者は排除し、気に入らない事があれば、その者に攻撃をする。
勿論、自分の思い通りにならないアスランの事も虐げた。
マリンが泣きつけば、父デラクスもアスランを鞭で打った。
何度も何度も毎日毎日鞭で打たれ続けたその体には、大きくなった今でも鞭の跡が残っていた。
アスランは、マリンの機嫌さえとっておけば何もされないと分かれば、毎日ニコニコ笑うようになる。
それで、ルディリアナと共に入れるのであれば、それでよかった。
王子でなくてもいい、平民になってしまってでも、ルディリアナと入れればいい。
デラクスとマリンの元を離れ、ルディリアナと幸せになる方法を考えていたのだが、15歳になった頃アスランはその夢すら絶たれてしまう。
「、、、陛下、今何とおっしゃりました?」
「お前は一度で言葉が通じぬのか?お前とここにいるメアリの婚約を命じる。メアリは少し前まで施設にいた為、未だ孤児だが、メアリの父は貴族だ。メアリをその父親の元に籍を入れさせれば、周りも文句を言えるまい。お前が18になり結婚するまでは好きにすればいい。だが、結婚した後は、必ずメアリと結婚するのだ。これは、王命だ。メアリとマリンを傷つける事は許さない。」
それはきっと、それまでにルディリアナとの関係を終わらせろという事なのだろう。
陛下の横でニコニコと嬉しそうに笑う少女は、他の者が見れば可愛らしいのかもしれない。
だが、あの女に似た顔をした少女を見れば見るほど吐き気がする。
その日、ルディリアナを外に出してあげようと思った。
どうせそのうち引き離されるのであれば、早く離した方がきっと辛い思いをせずに済む。
なのに、「好きよ。アース。」君はそう言うんだ。
だから、僕は頑張った。
2人の幸せの為に、王と愛人が税を横領していた証拠を集めた。
自分の事を鞭で打ち虐げた証拠も、過去王宮で働いた使用人たちの証拠を集めた。
王にバレずに証拠を集めるのには時間を要する。
2人の機嫌を損ねない為に、メアリのしたいようにしてやった。
ルディリアナに見える場所にメアリは行きたがる。
そのせいでルディリアナは心を病んだ。
行きたくないと伝えれば、「じゃあ、抱いて。そうじゃないとあの子を傷つける。」と言われた。
ルディリアナを連れて逃げ出したくとも、ルディリアナの家族を人質にしていると言う始末。
メアリを見ても欲情すらしない。使用人に頼んだ薬を飲み、やっと抱ける。
毎日、メアリを抱くのは苦痛以外の何者でもなかった。
ルディリアナの誕生日ですら、メアリは自分を欲した。
「彼女の元にいけば、全てを彼女に話す。」とどこまで知っているかわからないが、脅された。
毎日恐れていた。
一度嫌われてからまた、記憶を思い出して僕を嫌いになるんじゃないかと。
毎日怯えながら生きていた。
ルディ、ルディ、ルディ、ルーナ、、、ただ君が好きなんだ。
出会ってからずっと。ずっと好きだ。
「あんたなんて、、、大嫌い。」
そう言いながら部屋を出ていったルディリアナの顔を思い浮かべ、アスランは荒れ果てた部屋の中でただ1人涙を流す。
「ルディ、、ルディ。僕の、、ルディ。。教えてくれ。僕は一体どうしたらよかったんだい??」
その問いに答えてくれる人は、もうアスランの側にはいない。
数ヶ月後、証拠を揃えたアスランは王を投獄し、その愛人とその娘を処刑した。
------
次で最後の話になります。
アスランendとレオンendと書かせて頂きました。
結ばれて欲しい相手のendをお読みください。
どちらも読んで、2人共の感想なども聞かせて頂けると嬉しいです。
ここまで読んで頂き、本当にありがとうございます。
らすと
母、シェリアはアスランを愛してはいたが、デラクスに愛されず壊れていった。
デラクスの愛人マリンは金遣いが荒く、嫌った者は排除し、気に入らない事があれば、その者に攻撃をする。
勿論、自分の思い通りにならないアスランの事も虐げた。
マリンが泣きつけば、父デラクスもアスランを鞭で打った。
何度も何度も毎日毎日鞭で打たれ続けたその体には、大きくなった今でも鞭の跡が残っていた。
アスランは、マリンの機嫌さえとっておけば何もされないと分かれば、毎日ニコニコ笑うようになる。
それで、ルディリアナと共に入れるのであれば、それでよかった。
王子でなくてもいい、平民になってしまってでも、ルディリアナと入れればいい。
デラクスとマリンの元を離れ、ルディリアナと幸せになる方法を考えていたのだが、15歳になった頃アスランはその夢すら絶たれてしまう。
「、、、陛下、今何とおっしゃりました?」
「お前は一度で言葉が通じぬのか?お前とここにいるメアリの婚約を命じる。メアリは少し前まで施設にいた為、未だ孤児だが、メアリの父は貴族だ。メアリをその父親の元に籍を入れさせれば、周りも文句を言えるまい。お前が18になり結婚するまでは好きにすればいい。だが、結婚した後は、必ずメアリと結婚するのだ。これは、王命だ。メアリとマリンを傷つける事は許さない。」
それはきっと、それまでにルディリアナとの関係を終わらせろという事なのだろう。
陛下の横でニコニコと嬉しそうに笑う少女は、他の者が見れば可愛らしいのかもしれない。
だが、あの女に似た顔をした少女を見れば見るほど吐き気がする。
その日、ルディリアナを外に出してあげようと思った。
どうせそのうち引き離されるのであれば、早く離した方がきっと辛い思いをせずに済む。
なのに、「好きよ。アース。」君はそう言うんだ。
だから、僕は頑張った。
2人の幸せの為に、王と愛人が税を横領していた証拠を集めた。
自分の事を鞭で打ち虐げた証拠も、過去王宮で働いた使用人たちの証拠を集めた。
王にバレずに証拠を集めるのには時間を要する。
2人の機嫌を損ねない為に、メアリのしたいようにしてやった。
ルディリアナに見える場所にメアリは行きたがる。
そのせいでルディリアナは心を病んだ。
行きたくないと伝えれば、「じゃあ、抱いて。そうじゃないとあの子を傷つける。」と言われた。
ルディリアナを連れて逃げ出したくとも、ルディリアナの家族を人質にしていると言う始末。
メアリを見ても欲情すらしない。使用人に頼んだ薬を飲み、やっと抱ける。
毎日、メアリを抱くのは苦痛以外の何者でもなかった。
ルディリアナの誕生日ですら、メアリは自分を欲した。
「彼女の元にいけば、全てを彼女に話す。」とどこまで知っているかわからないが、脅された。
毎日恐れていた。
一度嫌われてからまた、記憶を思い出して僕を嫌いになるんじゃないかと。
毎日怯えながら生きていた。
ルディ、ルディ、ルディ、ルーナ、、、ただ君が好きなんだ。
出会ってからずっと。ずっと好きだ。
「あんたなんて、、、大嫌い。」
そう言いながら部屋を出ていったルディリアナの顔を思い浮かべ、アスランは荒れ果てた部屋の中でただ1人涙を流す。
「ルディ、、ルディ。僕の、、ルディ。。教えてくれ。僕は一体どうしたらよかったんだい??」
その問いに答えてくれる人は、もうアスランの側にはいない。
数ヶ月後、証拠を揃えたアスランは王を投獄し、その愛人とその娘を処刑した。
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次で最後の話になります。
アスランendとレオンendと書かせて頂きました。
結ばれて欲しい相手のendをお読みください。
どちらも読んで、2人共の感想なども聞かせて頂けると嬉しいです。
ここまで読んで頂き、本当にありがとうございます。
らすと
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