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第二章

複雑な感情。(14歳。)

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ルディリアナは、深く傷ついていた。

ふかふかの枕に顔を埋め、頭から毛布を被りルディリアナは泣いていた。

その横では人の気も知らず、楽しそうに鼻歌を歌うアースがいる。

「ルディ!!!?何で泣いてるの?」

おーい、ルディー!ルーナ?聞こえてるー?

そんな楽しそうな声が横から聞こえてきて、ルディリアナは腑が煮え繰り返りそうな程に怒っていた。

庭園でレオンに出会って、ルディリアナは何も言わずに、この部屋まで走って戻ってきた。

アースが戻ってきたのは少し遅かったから、レオンと何か話していたのかも知れない。

でも、そんなのどうでもよかった。

ただ、ただルディリアナは傷ついていた。

「わざとでしょ!何でこんな事するの!?何で私の嫌がる事ばかりするの?」

ルディリアナにはわかっていたのだ。

あそこにレオンが来る事を知ってて、アースはキスさせたのだと。

私を外に連れて行ってあげたくて、今日外に出したんではない。

レオンにあの光景を見せるために、アースはルディリアナを外に出した。

「えー???ルディ何のこと?外でキスしてたらたまたまルディの?友達が来ただけだよ?」

絶対に嘘だ。
そんな理屈が通るわけがない。

「そんなわけな、、、」

腹が立って、頭からかぶっていた毛布を払いのけルディリアナはアースを睨みみた。

そして、アースの顔をみて、ルディリアナは酷く後悔する。

口角を不気味な程にあげ、、アースは幸せそうに笑ってるのだ。

その顔を見れば、アースが嘘を言っているのは明白である。
「最低、、、。」

言葉と共に、目からはポタリと涙が溢れた。

「なかないでよ、ルーナ??僕だけがいればいいでしょ??」

ワナワナと怒りで震え、ポタポタと涙を流すルディリアナを見ても、アースはちっとも自分がした事を悪いと思ってもいない。

「レオンは、私の友達よ??何であんな事したの!!」

怒りがおさまらなくて、楽しそうに話すアースとは対照的に、ルディリアナは声を荒げた。

ルディリアナは何をされても、基本怒らなかった。

半分諦めているところもあったが、きっと心のどこかでアースを想う気持ちが少しばかりはあったのだ。

その気持ちを、アースは自分から駄目にしてしまった事に気づいてない。

今も、怒りと悲しみでいっぱいなルディリアナを見て、楽しそうに笑ってる。

「ルディ??大好きだよ??」

プラチナブランドの髪を撫でながら甘い声で、アースが囁いた。

その手を睨みつけながら「あんたなんか大っ嫌い。」ルディリアナは、今までにないほど低い声で、アースに告げた。
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