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第二章
ただいま、僕のお嫁様。(13歳。)
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「ねっ、僕の事好きになったでしょ??ルーナの好きな筋肉もつけたよ??お金もあるよ??顔だってカッコいいよ??ルーナも好きだよね、僕のこと。」
ルーナを押し倒したまま甘い声で、愛しい物を見るかのようにトロンとした表情で男はルディリアナを見て不気味に口角を上げながら微笑む。
その笑みは余りにも不気味で、ルディリアナの背筋がゾッとする。
逆に筋肉をつけただけで、今までの恐怖が取り除けるわけがないのに、男は僕の事好きでしょう?と信じて疑わない。
ルディリアナをトロンとした虚な表情で見上げる男の顔は、数年前最後にあった時よりも綺麗になっていた。
男の人に綺麗という言葉は合っていないかもしれないが、目の前にいる男はそのトロンとした目と不気味なほどに吊り上がった口角さえなければ、大変カッコいいと思う。
なんなら、私好みだ。
サラサラとした癖を知らない髪も、切れ長の琥珀色の瞳もすっと通った鼻も、薄い唇も、まるで男はドール人形のように美しい。
だから、その綺麗な顔が口角を吊り上げて笑えば、その綺麗さも相まって大変不気味な物へと感じられるのである。
「好きじゃないです。怖いです!」
だから、余計に怖いのだ。
嘘をついて適当に流せば、この男はきっとその言葉を自分の言いように受け止めるだろう。
そう思い、はっきりと自分の思いを伝えた。。
はずなのに、「そうだよね、ルーナ。ごめんね待たせて。こんなに長い間ルーナを待たせたんだ。謝るから拗ねないで。」
そういうと男はチュッと額にキスをした。
「なっ!!違います!好きじゃないんです!待ってもいません!!」
どうしてそんなふうに受け取るのだ!!?
なんでこんなにはっきり言ってるのに、そんなにポジティブに考えられるのか。
ルディリアナの頭には複数の?が浮かび、もはや自分がおかしいのかとすら思えてきた。
男からきた思ってもいなかった返答に、ルディリアナは焦る。
「拗ねているのかい??ルーナ。可愛いなぁ。」
必死に抵抗するルディリアナとは反対に、男はとても冷静で楽しそうである。
そして今度は、右頬にキスを落とした。
ルディリアナは多分生まれて初めてといえるほどに悩んだ。
どうしたら、男は私の気持ちを理解してくれるのかと。
どれだけ考えても、答えは浮かばない。
私をニコニコと笑顔で押し倒す男は、とっても幸せそうに私を見ながら不気味に笑う。
目が合えば綺麗な琥珀色の瞳が弧を描いた。
「ルーナ。僕の可愛いルーナ。」
男の顔は酒でも飲んだのかと思うほど、トロンと虚な表情をしている。
あっ、やばいと思ったときにはもう遅い。
「愛してるよ。ルーナ。」と言った声と共に、男の唇がルディリアナの唇に触れた。
本日2度目のキスである。
それも、先程までのキスとは違いそのキスは激しくなっていく。
「やめっん、、」やめてと言いかけたルディリアナの口内に、男の舌が入ってくる。
ルディリアナの逃げる舌を追いかけるかのように、男の舌がルディリアナの口内で動き回る。
その行為は初めてで、ルディリアナは「ふっ、んっ。」と息をしようとするのに精一杯であった。
初めてのこの行為が怖いと思いつつも、不思議と嫌だとは思わない。
苦手な相手、怖い人、異質な人。名前も知らない男の人。
なのに嫌だと感じない自分に対してルディリアナは怒りをただ感じていた。
ルーナを押し倒したまま甘い声で、愛しい物を見るかのようにトロンとした表情で男はルディリアナを見て不気味に口角を上げながら微笑む。
その笑みは余りにも不気味で、ルディリアナの背筋がゾッとする。
逆に筋肉をつけただけで、今までの恐怖が取り除けるわけがないのに、男は僕の事好きでしょう?と信じて疑わない。
ルディリアナをトロンとした虚な表情で見上げる男の顔は、数年前最後にあった時よりも綺麗になっていた。
男の人に綺麗という言葉は合っていないかもしれないが、目の前にいる男はそのトロンとした目と不気味なほどに吊り上がった口角さえなければ、大変カッコいいと思う。
なんなら、私好みだ。
サラサラとした癖を知らない髪も、切れ長の琥珀色の瞳もすっと通った鼻も、薄い唇も、まるで男はドール人形のように美しい。
だから、その綺麗な顔が口角を吊り上げて笑えば、その綺麗さも相まって大変不気味な物へと感じられるのである。
「好きじゃないです。怖いです!」
だから、余計に怖いのだ。
嘘をついて適当に流せば、この男はきっとその言葉を自分の言いように受け止めるだろう。
そう思い、はっきりと自分の思いを伝えた。。
はずなのに、「そうだよね、ルーナ。ごめんね待たせて。こんなに長い間ルーナを待たせたんだ。謝るから拗ねないで。」
そういうと男はチュッと額にキスをした。
「なっ!!違います!好きじゃないんです!待ってもいません!!」
どうしてそんなふうに受け取るのだ!!?
なんでこんなにはっきり言ってるのに、そんなにポジティブに考えられるのか。
ルディリアナの頭には複数の?が浮かび、もはや自分がおかしいのかとすら思えてきた。
男からきた思ってもいなかった返答に、ルディリアナは焦る。
「拗ねているのかい??ルーナ。可愛いなぁ。」
必死に抵抗するルディリアナとは反対に、男はとても冷静で楽しそうである。
そして今度は、右頬にキスを落とした。
ルディリアナは多分生まれて初めてといえるほどに悩んだ。
どうしたら、男は私の気持ちを理解してくれるのかと。
どれだけ考えても、答えは浮かばない。
私をニコニコと笑顔で押し倒す男は、とっても幸せそうに私を見ながら不気味に笑う。
目が合えば綺麗な琥珀色の瞳が弧を描いた。
「ルーナ。僕の可愛いルーナ。」
男の顔は酒でも飲んだのかと思うほど、トロンと虚な表情をしている。
あっ、やばいと思ったときにはもう遅い。
「愛してるよ。ルーナ。」と言った声と共に、男の唇がルディリアナの唇に触れた。
本日2度目のキスである。
それも、先程までのキスとは違いそのキスは激しくなっていく。
「やめっん、、」やめてと言いかけたルディリアナの口内に、男の舌が入ってくる。
ルディリアナの逃げる舌を追いかけるかのように、男の舌がルディリアナの口内で動き回る。
その行為は初めてで、ルディリアナは「ふっ、んっ。」と息をしようとするのに精一杯であった。
初めてのこの行為が怖いと思いつつも、不思議と嫌だとは思わない。
苦手な相手、怖い人、異質な人。名前も知らない男の人。
なのに嫌だと感じない自分に対してルディリアナは怒りをただ感じていた。
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